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第二章 無償の愛
43 出発
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次の日の早朝、道具屋の前を通ると、ちょうどシーナとマナが出てきた。
「カイくんおはよう」
「ああ、おはよ」
すぐにアレンも隣の武器屋から姿を現した。四人揃って東の出入り口に向かう。
シーナとマナは治癒術が使えるから連れて行かれるんだよな。
それだけ危険な街だということだ。だからこそチュアロには行ってほしくないと思ってしまう。
「シーナとマナはチュアロに行くの、怖くねーの?」
「私たちが呼ばれたってことは、治癒術が必要なんだと思う」
「皆さんが怪我をして、取り返しがつかない方が怖いです」
シーナもマナも小さな頃からテアペルジで育ってきたんだ。サブメンバーといっても、俺より腹が据わっている。
「心配しなくても、治癒術師には手を出せないようにバージルさんが取り計らってくれるって。治癒術師がやられたら、治療ができなくなるんだから」
アレンがそう言うなら、少し気が楽になった。マナを溺愛しているアレンが、マナを連れて行っても大丈夫だと言うのだから。
東の出入り口には、すでに多くのギルド員が集まっていて騒がしかった。
「おはようごございます」
リオがこちらに駆け寄ってくる。
自分の二本の剣を剣ホルダーに差し、ルーカスさんの剣を大事そうに抱えていた。
時間が経つにつれて、さらに人は増えていく。
バージルさんとヴィクトリアさんが姿を現すと、シンと静まり返って空気が張り詰める。
「お前ら、準備はいいか?」
バージルさんの声に、全員が「はい」と声を揃えた。
空気が震えて、身が引き締まる。
「チュアロを潰すわよ!」
ヴィクトリアさんが胸の前で両手を合わせると、身体が浮いた。暖かな風に包まれているような、ホッとするような心地だ。
俺だけじゃなく、全員がふわふわと浮いている。
「出発するわ」
ヴィクトリアさんを先頭に、何もしていないのに身体が進む。
すげえ! 俺、飛んでる。
進むスピードは、走るのとは比べ物にならないほど速いのに、向かい風で目を開けていられない、ということもない。
「ヴィクトリアさんってすげえな。この人数を目的地まで運ぶなんて」
俺の独り言にシーナが口を開く。
「うん、テアペルジで一番の魔術師だと思う」
返事が返ってきて驚く。シーナの声は鮮明に聞こえた。そういえば、風がうるさいということもない。
「俺、列車で向かうんだと思ってた」
「チュアロには駅がない。近くの街まで行って歩くから、ヴィクトリアさんが運んでくれてるんだと思う」
アレンが列車だと乗り換えもあって面倒だと教えてくれた。
テアペルジの駅が西の出入り口から近いのに、東で集合だから不思議に思っていたが、こういう理由なのか。
「先に向かったルーカスさんたちも、チアさんの魔術で飛んで行ったはずですよ」
リオがにっこりと笑う。
「でも魔術は味方に使えないはずだよな?」
攻撃のつもりがなくても、ルーカスさんが作った炎の弓を俺は掴むことができなかった。
「攻撃を弾くより外側で風の膜を作り、身体に触れないように引っ張っているらしいです。僕には魔術のことがわからないので、説明されてもよくわかりませんでした」
リオが眉尻を下げて頭を掻く。
話しながら進み、半日ほど飛び続けた。何もない平原で止まる。
ヴィクトリアさんは平然としており、魔力の多さに圧倒される。これがSランクの実力なんだと思い知る。
「ここでルーカスたちと落ち合うことになっている。しばらく待機だ」
目では確認できないが、チュアロの近くなのだろう。
いよいよだと思うとそわそわして落ち着かない。
三十分ほど待つと、ルーカスさんとチアが飛んでくるのを確認できた。マイルズがいない。何かあったのだろうか?
胸の辺りの不快感を和らげるようにさする。
「マイルズはどうした?」
バージルさんも気になったようで、合流した二人に問いかける。
「マイルズくんはデート中」
チアが不機嫌を隠そうともせずに口を尖らす。
マイルズがデート? あいつはチアしか見えていないのに、だれとデートをしてるんだ?
「いや、マイルズはデートだとは思っていないだろ。ギルドのボスの娘に気に入られて、毎日会っている。マイルズがその娘から情報を聞き出し、この短期間で調査を終えることができた」
マイルズがルルを抱えていて、猫が好きなボスの娘が話しかけてきた。ボスの娘と知らずに話していたマイルズだったが、人当たりの良さを気に入られ、家に招待したいと言われた。そこがギルドハウスだった。とルーカスさんが説明をする。
毎日ルルを連れてボスの娘と会い、情報を得ていたようだ。
「一人で大丈夫なのか?」
バージルさんが眉間を寄せる。
敵のギルドハウスに一人で行くなんて、危ないんじゃないだろうか。
「ギルド員はマイルズくんのことが気に食わないみたいだけど、ボスの娘の客ということで、手出しができないみたい」
チアは首をすくめる。
「そうか、無事ならいいんだ。ルーカスは三分の一のメンバーを引き連れて、製造場所を潰してこい」
「分かりました」
ルーカスさんが力強く頷く。
「他の者は俺とギルドを潰すぞ!」
全員が「はい」と声を揃える。
「マイルズとは、合流の場所を決めているのか?」
「ルルが一緒だから、攻撃を仕掛けたら逃げてくるはずです」
「わかった。チアはマイルズを優先させろ」
「はい」
チアは決意に満ちた瞳で答えた。
「乗り込むぞ!」
バージルさんの合図で、再び身体が浮いた。
スピードを上げて進み、街が見えてきた。
鉄製の柵が街を囲んでいる。さらに近付くと、出入り口にいる守衛がこちらを認識したようだ。
「チア、ルルが気付くように派手にかましなさい!」
ヴィクトリアさんに促され、チアは魔力を練り、大量の水を生成した。奔流となって街を襲う。鉄の柵が薙ぎ倒された。
「治癒術師はヴィクトリアとここにいてくれ。みんなは怪我をしたらここに戻ってこい」
「フリューゲルが空から全体を見ている。自分で戻れない怪我を負えば、必ずフリューゲルがここまで連れてくる」
バージルさんに続き、ルーカスさんが安心させるように声を上げた。
シーナやマナにはヴィクトリアさんが付いている。街の外で待機するようだし、ホッと胸を撫で下ろす。
「行くぞ!」
バージルさんが一番に乗り込む。
「カイくん、気をつけてね」
シーナが不安そうに眉を寄せる。
「ありがとう、行ってくる」
シーナの手をぎゅっと握り、すぐに離した。
ボンドの仲間と共に、バージルさんの後を追う。
「カイくんおはよう」
「ああ、おはよ」
すぐにアレンも隣の武器屋から姿を現した。四人揃って東の出入り口に向かう。
シーナとマナは治癒術が使えるから連れて行かれるんだよな。
それだけ危険な街だということだ。だからこそチュアロには行ってほしくないと思ってしまう。
「シーナとマナはチュアロに行くの、怖くねーの?」
「私たちが呼ばれたってことは、治癒術が必要なんだと思う」
「皆さんが怪我をして、取り返しがつかない方が怖いです」
シーナもマナも小さな頃からテアペルジで育ってきたんだ。サブメンバーといっても、俺より腹が据わっている。
「心配しなくても、治癒術師には手を出せないようにバージルさんが取り計らってくれるって。治癒術師がやられたら、治療ができなくなるんだから」
アレンがそう言うなら、少し気が楽になった。マナを溺愛しているアレンが、マナを連れて行っても大丈夫だと言うのだから。
東の出入り口には、すでに多くのギルド員が集まっていて騒がしかった。
「おはようごございます」
リオがこちらに駆け寄ってくる。
自分の二本の剣を剣ホルダーに差し、ルーカスさんの剣を大事そうに抱えていた。
時間が経つにつれて、さらに人は増えていく。
バージルさんとヴィクトリアさんが姿を現すと、シンと静まり返って空気が張り詰める。
「お前ら、準備はいいか?」
バージルさんの声に、全員が「はい」と声を揃えた。
空気が震えて、身が引き締まる。
「チュアロを潰すわよ!」
ヴィクトリアさんが胸の前で両手を合わせると、身体が浮いた。暖かな風に包まれているような、ホッとするような心地だ。
俺だけじゃなく、全員がふわふわと浮いている。
「出発するわ」
ヴィクトリアさんを先頭に、何もしていないのに身体が進む。
すげえ! 俺、飛んでる。
進むスピードは、走るのとは比べ物にならないほど速いのに、向かい風で目を開けていられない、ということもない。
「ヴィクトリアさんってすげえな。この人数を目的地まで運ぶなんて」
俺の独り言にシーナが口を開く。
「うん、テアペルジで一番の魔術師だと思う」
返事が返ってきて驚く。シーナの声は鮮明に聞こえた。そういえば、風がうるさいということもない。
「俺、列車で向かうんだと思ってた」
「チュアロには駅がない。近くの街まで行って歩くから、ヴィクトリアさんが運んでくれてるんだと思う」
アレンが列車だと乗り換えもあって面倒だと教えてくれた。
テアペルジの駅が西の出入り口から近いのに、東で集合だから不思議に思っていたが、こういう理由なのか。
「先に向かったルーカスさんたちも、チアさんの魔術で飛んで行ったはずですよ」
リオがにっこりと笑う。
「でも魔術は味方に使えないはずだよな?」
攻撃のつもりがなくても、ルーカスさんが作った炎の弓を俺は掴むことができなかった。
「攻撃を弾くより外側で風の膜を作り、身体に触れないように引っ張っているらしいです。僕には魔術のことがわからないので、説明されてもよくわかりませんでした」
リオが眉尻を下げて頭を掻く。
話しながら進み、半日ほど飛び続けた。何もない平原で止まる。
ヴィクトリアさんは平然としており、魔力の多さに圧倒される。これがSランクの実力なんだと思い知る。
「ここでルーカスたちと落ち合うことになっている。しばらく待機だ」
目では確認できないが、チュアロの近くなのだろう。
いよいよだと思うとそわそわして落ち着かない。
三十分ほど待つと、ルーカスさんとチアが飛んでくるのを確認できた。マイルズがいない。何かあったのだろうか?
胸の辺りの不快感を和らげるようにさする。
「マイルズはどうした?」
バージルさんも気になったようで、合流した二人に問いかける。
「マイルズくんはデート中」
チアが不機嫌を隠そうともせずに口を尖らす。
マイルズがデート? あいつはチアしか見えていないのに、だれとデートをしてるんだ?
「いや、マイルズはデートだとは思っていないだろ。ギルドのボスの娘に気に入られて、毎日会っている。マイルズがその娘から情報を聞き出し、この短期間で調査を終えることができた」
マイルズがルルを抱えていて、猫が好きなボスの娘が話しかけてきた。ボスの娘と知らずに話していたマイルズだったが、人当たりの良さを気に入られ、家に招待したいと言われた。そこがギルドハウスだった。とルーカスさんが説明をする。
毎日ルルを連れてボスの娘と会い、情報を得ていたようだ。
「一人で大丈夫なのか?」
バージルさんが眉間を寄せる。
敵のギルドハウスに一人で行くなんて、危ないんじゃないだろうか。
「ギルド員はマイルズくんのことが気に食わないみたいだけど、ボスの娘の客ということで、手出しができないみたい」
チアは首をすくめる。
「そうか、無事ならいいんだ。ルーカスは三分の一のメンバーを引き連れて、製造場所を潰してこい」
「分かりました」
ルーカスさんが力強く頷く。
「他の者は俺とギルドを潰すぞ!」
全員が「はい」と声を揃える。
「マイルズとは、合流の場所を決めているのか?」
「ルルが一緒だから、攻撃を仕掛けたら逃げてくるはずです」
「わかった。チアはマイルズを優先させろ」
「はい」
チアは決意に満ちた瞳で答えた。
「乗り込むぞ!」
バージルさんの合図で、再び身体が浮いた。
スピードを上げて進み、街が見えてきた。
鉄製の柵が街を囲んでいる。さらに近付くと、出入り口にいる守衛がこちらを認識したようだ。
「チア、ルルが気付くように派手にかましなさい!」
ヴィクトリアさんに促され、チアは魔力を練り、大量の水を生成した。奔流となって街を襲う。鉄の柵が薙ぎ倒された。
「治癒術師はヴィクトリアとここにいてくれ。みんなは怪我をしたらここに戻ってこい」
「フリューゲルが空から全体を見ている。自分で戻れない怪我を負えば、必ずフリューゲルがここまで連れてくる」
バージルさんに続き、ルーカスさんが安心させるように声を上げた。
シーナやマナにはヴィクトリアさんが付いている。街の外で待機するようだし、ホッと胸を撫で下ろす。
「行くぞ!」
バージルさんが一番に乗り込む。
「カイくん、気をつけてね」
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「ありがとう、行ってくる」
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