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それも僕が?
地震を止めろ
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やるべき事が解った。
ノートパソコン、ノートパソコンはと。
あ!
そうだった。
「ねぇ、ハーロイーンさん?」
「王、ハーロイーンでよいです」
「じゃ、そうさせてもらうね。ハーロイーン、さっき僕を守ってくれた女性は誰なんだい?」
ハーロイーンは指を鳴らす。
「近衛兵団がいるのはご存知でしたか?その中の1人です。到着が遅くなったのは、ダムドが先に言ってしまったからで…。貴方様を守りたい一心だったのでしょう。
しかしながら、これは矛盾しているかも知れませんが、我々秘書は側近として王の近くで行動を共にしているのですが、私たちは物理的な方法で貴方様をお守りする事が出来ないのです」
そういう事か。だからあの時、襲われたのにダムドは何も出来なかったのだ。
僕の身代わりになったと思ってもいい。心が痛む。
足音がして、見上げると僕を守ってくれた女性がいた。ハーロイーンが指を鳴らして呼んだらしい。
「さっきはありがとう」
「仕事をしたまでだ」
つっけんどんな返事だった。
顔をまじまじと見てみると、気がついた。似ている。
「ハーロイーン、この女性ハーロイーンと何か関係あるの?」
「似てますか?不本意ですが…。
私の姉です」
不本意も何も、身内が守ってるのか。頼もしい限りだよ。
ブロンドの女性が口を開いた。
「神楽まぬらだ。宜しく」
自己紹介だ!ドグラマグラ?ぶっきらぼうでいい感じ。
「僕は東京王、崎村蒼碧。宜しくお願いします」
東京王!自分で言ってしまった。
なんかしっくりくる。
自画自賛!
ノートパソコンは、と。
手許にあったはずのノートパソコンが無い。
前任者は、レーザーのボタンであるエンターキーを押さなかった。いや、押せなかったのだ。
僕はどうする?
って、ノートパソコンどこ?
「ハーロイーン、ノートパソコンどこいったの」
ああああああああああああー⁉︎
ハーロイーンの絶叫が響く。
ハーロイーンの絶叫の元は、前方を走っていた。
犬である。
犬がノートパソコンを咥えて走り去ろうとしていたのだ。
いや、犬?
あれ犬か?
その犬は、真っ白くてその尻尾!
1、2、3、4、5………
9本ありますけど…。
9本の尻尾って、たしか九尾の狐だよね。
狐⁉︎
もう何にびっくりしてしてるのやら!
神獣が相手ですか!
そういや、地底のマントルに巣食っているのは霊獣って言ってた。
それを阻止しようってのかい。
狐は、建物の壁向かって走っている。行き止まりだ。
止まったところがチャンスだ。
なんて思ってたら、流石は神獣だね。ぴょんって飛んだかと思ったら、そのまま走り続け空へ駆け上がっていく。
逃げられる!
キリキリキリキリキリキリ
音がする方へ顔を向けると、男の人が弓矢を構えていた。
射抜こうっての?
ビャン!
矢が放たれた。
凄まじい勢いで飛んで行く。
風切り音が響く。
狐と交錯する。
ぱっ!
血の華が咲いた、ように見えた。
しかし、九尾の狐はそのまま走り続け、建物の上へ到達して姿が消えた。
弓を担いだ男がこちらへ来た。
「血の跡を追いましょう」
と告げた。
ハーロイーンが、うむと言い、
「王、近衛弓兵のワトキンソンです」
うわー、なんかわちゃわちゃしてるなー。
「宜しくお願いします」
そんな僕の言葉は聞こえてるんだかなんだか、ワトキンソンは走って行ってしまった。
「ワトキンソンの後を追います」
ハーロイーンの言葉に、僕と神楽は追従した。
「まさか、九尾を使ってくるなんて」ハーロイーンである。
弓兵のワトキンソンを追うなんて言ったけど、当のワトキンソンは猛ダッシュで行ってしまって、彼方まで先だ。
僕たちはジョギングくらいのスピードで街中を走っていた。
ハーロイーンは動揺していた。
九尾の狐を使う事が信じられないと言った様子である。
「言っておきます。あのクリーチャーを手下にするには、大層な霊力が必要です。相当な手練れがいると言うコトです。気をつけてください」
言っている事は理解した。なるべくなら遭いたくないですけど。
そうしてる内に、ワトキンソンに追いついた。
立ち止まったワトキンソンは、後ろ手で静止するよう合図する。
よく見るとワトキンソンは、身長は高いが引き締まった肉体は彫刻のような美しさだ。
「あれを見てください」
ワトキンソンが指差す方を見ると、通り向こうのビルの下、九尾の狐を撫でている人影が見えた。黒装束の男である。その青い髪が鮮やかだった。
コスプレ?
思わず思ってしまう。
「魔導士ですね」
ハーロイーンは言った。
ワトキンソンが座るジェスチャーをして、輪を描くように僕たちは片膝をついた。
「どうする?」
「あれ苦手」
「専門外」
「同じく」
ワトキンソン、ハーロイーン、神楽、ワトキンソンの順である。
要するに、誰も相性が悪いって事ね。どうする?パソコン。
僕は話し合いの間、魔導士?から目を離さなかった。
黒装束の魔導士は九尾の狐の背中に跨った。
狐は脚を曲げて、姿勢を低くする。
あっ⁉︎
そう思った時には、狐は飛び上がっていた。それは優雅に3メートルはジャンプして、次にビルの壁を蹴りジグザグに登っていく。
4度目のジャンプをした時、それは起こった。
狐の頭上から稲妻が落ちた。
魔導士がそれを掌で受けた。
黄色い稲妻は、魔導士の青い稲妻とぶつかり緑色のスパークが飛び散った。
それでも、狐を止めるには十分だったようで、身を丸めて動かなかった。
重力に逆らえず、地表へ落ちていく。
「間に合ったか」神楽。
神楽の視線を追うと、狐が上がって行ったビルの屋上に人影があった。
ノートパソコン、ノートパソコンはと。
あ!
そうだった。
「ねぇ、ハーロイーンさん?」
「王、ハーロイーンでよいです」
「じゃ、そうさせてもらうね。ハーロイーン、さっき僕を守ってくれた女性は誰なんだい?」
ハーロイーンは指を鳴らす。
「近衛兵団がいるのはご存知でしたか?その中の1人です。到着が遅くなったのは、ダムドが先に言ってしまったからで…。貴方様を守りたい一心だったのでしょう。
しかしながら、これは矛盾しているかも知れませんが、我々秘書は側近として王の近くで行動を共にしているのですが、私たちは物理的な方法で貴方様をお守りする事が出来ないのです」
そういう事か。だからあの時、襲われたのにダムドは何も出来なかったのだ。
僕の身代わりになったと思ってもいい。心が痛む。
足音がして、見上げると僕を守ってくれた女性がいた。ハーロイーンが指を鳴らして呼んだらしい。
「さっきはありがとう」
「仕事をしたまでだ」
つっけんどんな返事だった。
顔をまじまじと見てみると、気がついた。似ている。
「ハーロイーン、この女性ハーロイーンと何か関係あるの?」
「似てますか?不本意ですが…。
私の姉です」
不本意も何も、身内が守ってるのか。頼もしい限りだよ。
ブロンドの女性が口を開いた。
「神楽まぬらだ。宜しく」
自己紹介だ!ドグラマグラ?ぶっきらぼうでいい感じ。
「僕は東京王、崎村蒼碧。宜しくお願いします」
東京王!自分で言ってしまった。
なんかしっくりくる。
自画自賛!
ノートパソコンは、と。
手許にあったはずのノートパソコンが無い。
前任者は、レーザーのボタンであるエンターキーを押さなかった。いや、押せなかったのだ。
僕はどうする?
って、ノートパソコンどこ?
「ハーロイーン、ノートパソコンどこいったの」
ああああああああああああー⁉︎
ハーロイーンの絶叫が響く。
ハーロイーンの絶叫の元は、前方を走っていた。
犬である。
犬がノートパソコンを咥えて走り去ろうとしていたのだ。
いや、犬?
あれ犬か?
その犬は、真っ白くてその尻尾!
1、2、3、4、5………
9本ありますけど…。
9本の尻尾って、たしか九尾の狐だよね。
狐⁉︎
もう何にびっくりしてしてるのやら!
神獣が相手ですか!
そういや、地底のマントルに巣食っているのは霊獣って言ってた。
それを阻止しようってのかい。
狐は、建物の壁向かって走っている。行き止まりだ。
止まったところがチャンスだ。
なんて思ってたら、流石は神獣だね。ぴょんって飛んだかと思ったら、そのまま走り続け空へ駆け上がっていく。
逃げられる!
キリキリキリキリキリキリ
音がする方へ顔を向けると、男の人が弓矢を構えていた。
射抜こうっての?
ビャン!
矢が放たれた。
凄まじい勢いで飛んで行く。
風切り音が響く。
狐と交錯する。
ぱっ!
血の華が咲いた、ように見えた。
しかし、九尾の狐はそのまま走り続け、建物の上へ到達して姿が消えた。
弓を担いだ男がこちらへ来た。
「血の跡を追いましょう」
と告げた。
ハーロイーンが、うむと言い、
「王、近衛弓兵のワトキンソンです」
うわー、なんかわちゃわちゃしてるなー。
「宜しくお願いします」
そんな僕の言葉は聞こえてるんだかなんだか、ワトキンソンは走って行ってしまった。
「ワトキンソンの後を追います」
ハーロイーンの言葉に、僕と神楽は追従した。
「まさか、九尾を使ってくるなんて」ハーロイーンである。
弓兵のワトキンソンを追うなんて言ったけど、当のワトキンソンは猛ダッシュで行ってしまって、彼方まで先だ。
僕たちはジョギングくらいのスピードで街中を走っていた。
ハーロイーンは動揺していた。
九尾の狐を使う事が信じられないと言った様子である。
「言っておきます。あのクリーチャーを手下にするには、大層な霊力が必要です。相当な手練れがいると言うコトです。気をつけてください」
言っている事は理解した。なるべくなら遭いたくないですけど。
そうしてる内に、ワトキンソンに追いついた。
立ち止まったワトキンソンは、後ろ手で静止するよう合図する。
よく見るとワトキンソンは、身長は高いが引き締まった肉体は彫刻のような美しさだ。
「あれを見てください」
ワトキンソンが指差す方を見ると、通り向こうのビルの下、九尾の狐を撫でている人影が見えた。黒装束の男である。その青い髪が鮮やかだった。
コスプレ?
思わず思ってしまう。
「魔導士ですね」
ハーロイーンは言った。
ワトキンソンが座るジェスチャーをして、輪を描くように僕たちは片膝をついた。
「どうする?」
「あれ苦手」
「専門外」
「同じく」
ワトキンソン、ハーロイーン、神楽、ワトキンソンの順である。
要するに、誰も相性が悪いって事ね。どうする?パソコン。
僕は話し合いの間、魔導士?から目を離さなかった。
黒装束の魔導士は九尾の狐の背中に跨った。
狐は脚を曲げて、姿勢を低くする。
あっ⁉︎
そう思った時には、狐は飛び上がっていた。それは優雅に3メートルはジャンプして、次にビルの壁を蹴りジグザグに登っていく。
4度目のジャンプをした時、それは起こった。
狐の頭上から稲妻が落ちた。
魔導士がそれを掌で受けた。
黄色い稲妻は、魔導士の青い稲妻とぶつかり緑色のスパークが飛び散った。
それでも、狐を止めるには十分だったようで、身を丸めて動かなかった。
重力に逆らえず、地表へ落ちていく。
「間に合ったか」神楽。
神楽の視線を追うと、狐が上がって行ったビルの屋上に人影があった。
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