13 / 17
13.美麗!友人トーク!
しおりを挟む
第二審査の順番を待ち、更紗たちは控え室で待機していた。
音楽を聴いて心を落ち着けていた更紗はそろそろ準備をしようと目を開ける。外したイヤホンをスマホとまとめてカバンに押し込んだ。そのまま更紗は、後ろで椅子に座っている二人を振り返る。
「二人とも今日は一緒に出てくれてありがとう」
「美羽を差し置いて更紗の友達として紹介される人なんているわけないし」
「元はと言えば私が原因だからねー」
「ていうかお礼を言うのはまだ早いって。勝負はこれからなんだよ」
美羽は気合を入れて制服を整える。いつも愛らしいが、今日はそれ以上だ。
緊張した様子もなく飄々とした態度を崩さない瑠奈も、いつも通り人間離れした美しさを孕んでいる。
制服姿の二人の間に、第一審査で着た道着姿の更紗が加わる。
「更紗は着替えないの?」
「うん。何着てても良いらしいから。第三審査でどうせ水着に着替えるし」
美羽は道着姿の更紗に首を傾げたが、更紗は事前に第二審査での服装を確認していた。
「どうせなら一足早く水着で出ちゃえば?その方がインパクトあると思うよー」
あはは、と笑いながらそう言って、瑠奈は立ち上がった。瑠奈は更紗の前に右手を差し出す。
「今日は私のせいで……ううん、違うね。私のために戦ってくれてありがとう。私友達いないからさ、こんな風に誰かが自分のために立ち上がってくれるなんて思ってなかったんだ」
「天空さん……」
瑠奈が差し出す右手を握り返そうとした時、部屋のドアがトトトンと軽やかに鳴らされた。
「袖に待機お願いします!」
「は、はい!」
スタッフに呼ばれて慌てて動き出す。三人は揃って控え室を後にした。
二番目の出場者の友人トークが終わり、佳世が取り巻きの二人を連れて舞台に出てきた。
「黒川先輩慕われてるね」
「先輩すごいバイタリティだからね。色んな場面で生徒たちを助けてるんだよ」
友人トークで佳世とともに出てきたのは透空学園の三年生だ。彼女たちが話す佳世の印象は、更紗が噂で聞いていたものに近い。
親衛隊の存在で一番迷惑を被ることになった瑠奈も、佳世が生徒たちから慕われていることは知っていた。
けれど、更紗も引く気はない。いくら生徒のためでも締め付けがきつすぎる。それに今回の一件で佳世がしたことは許せなかった。
(なんの罪もない道鋏くんに怪我をさせてしまうところだった)
更紗は、更紗自身を狙ったところまでは許せた。でも無関係な人が巻き込まれたところは許せない。
佳世たちが話す姿を袖から見ていた更紗の肩がとんとんと叩かれる。
「なんでしょうか?」
振り向くとそこには先ほど呼びに来たスタッフがいた。
「すみません如月さん、それで出るのはちょっと……」
「え?」
スタッフの視線は更紗の着ている道着に向いていた。
「第二審査に衣装の指定はないって聞いたんですが?」
「はい。第一審査でドレスとか着た人はそっちの方が見栄えするんで、それでいいんですが……」
言わんとすることを理解した。派手な衣装ならば続けてそれを着ていて問題ないが、道着の場合には着替えて欲しいと言うわけだ。
「ど、どうしよう。私、他に衣装持って来てないんですけど」
「第一審査で着ていた制服で大丈夫ですよ。ほら、黒川さんも制服で出てますし」
スタッフが示した先では制服姿の佳世が第二審査を受けているところだ。
「そうか!制服!」
控え室に置いてある制服を思い浮かべて更紗は急いで近くにいる美羽と瑠奈に声をかけた。
「私、着替えてくるね」
「今から!?」
「うん!私の順番最後だから間に合うと思うし」
ひらひらと手を振って更紗は控え室へと走って向かう。
数分で控え室に着いた。電気がつけっぱなしになっていて申し訳なかったが、こうして戻ってきたので良しとしよう。
机の上に畳まれている制服を手に取り着替え始めた。
「こんな綺麗に畳んだ覚えないんだけど……美羽か天空さんがやってくれたのかな?」
せっかく整えてもらったのに心苦しいが、更紗も急いでいたので手早く着替えた。
紺のセーラーを整え、姿見の前で一回転する。
「うん。よし、これで大丈夫だよね」
汚れや服が折れていないかを確認して、更紗は再び舞台袖へと向かう。と、数歩進んで引き返す。
「電気電気っと」
きちんと電気を消して、今度こそ舞台袖へ行くのだった。
「更紗更紗!もうすぐ順番回ってくるよ!」
美羽によると十番目の審査が始まったばかりとのことだ。
更紗と美羽、瑠奈の三人は互いの服におかしいところがないかをチェックし合い、舞台に出る準備を整える。三人ともが十分すぎるほど制服を着こなしていた。
それから程なくして、十番組のトークが終わりを迎えた。
「では最後の十一番の方々、お願いします!」
司会の声が会場全体に響き渡り、更紗は美羽たちと頷き合って舞台に歩み出る。
その途端、会場が歓声に湧いた。
美を競うコンテストの主役たちの中においても異質の存在感を放つ美女・更紗。その隣に並ぶ二人の友人は、更紗とは違った造形でありながら、どちらも更紗と遜色ない美形だった。
ふわふわとした雰囲気を持ち、笑顔を浮かべれば背後に花が見える超絶美少女の美羽。
おとぎ話に描かれる人ならざるものが実在したら、きっとこのような姿だろうとしみじみ思わせる瑠奈。
「あ……あぁ……」
司会者までも言葉を失ってうっとりしている。
舞台中央の椅子の前に立ち、更紗は司会者に声を掛ける。
「よろしくお願いします」
「あ……ああ、よろしくね。す、座ってください」
我に返った司会者が着席を促し、更紗たちは椅子に座る。
「自己紹介の時に言ってたのって本当のことだったんだ」
「はい、そうなんです。二人とも信じられないくらい美人で……」
「いやいやー、美人って言ったら如月さんの方が美人でしょー。ずっと見つめてたくなっちゃう!」
隣に座っていた瑠奈が更紗の顔に手を添え冗談めかしてそう言うと、会場からは割れんばかりの悲鳴が上がった。
「うっわー、コンテスト史上最高の絵面ですね。ここは天国かな」
更紗と瑠奈を一枚の絵画に収めるとすると、おそらく天国やそれに準ずるタイトルがつくことになるだろう。
「あぁ、いけないいけない。見とれてる場合じゃないですね。では質問です。如月さんと白鳥さんは幼馴染と聞いていますが、どんな子供時代を過ごしたんですか?」
ようやく友人トークらしい流れを取り戻し、名指しされた美羽は満面の笑みを浮かべた。
「美羽はいっつも更紗と一緒でした。こう見えても更紗は運動神経良くて活動的だから、けっこう公園とかで遊んでましたよ」
「そうそうたしか……」
美羽がジャングルジムを気に入って家に持って帰ろうとしたり、と無意識に思い出を話そうとして言葉を止めた。
(これ、普通のエピソードじゃないよね……)
ジャングルジムを家に持って帰ろうと美羽は地面から引き抜こうとした。しかし当時の美羽の力ではビクともせず、美羽の願いは叶わなかった。
(もしかして今だったら……)
「どうかしましたか如月さん?」
遠い目をしていた更紗に司会者の声がかかる。
「い、いいえ。美羽はジャングルジムが好きで、よく一緒にてっぺんまで登ってました」
「そうだった、そうだった。美羽、ジャングルジム大好きで思わず……」
美羽はそこで言葉を止めた。つい今しがた更紗がしたのと同じ反応を見せたのだ。
(あ、美羽も思い出したみたい)
「毎日公園通っちゃったんだよね、美羽」
固まった美羽を助けるため、更紗が言葉を続けて美羽に目配せする。
ハッとした美羽は大きくうんと頷いた。
余計なことを言えば減点になる。そんな危うい場面をなんとか乗り越えて、更紗はホッと胸を撫で下ろす。だが――。
――~♪~♪~♪
「な……」
とても馴染みある音楽が更紗の耳に届いた。
思わず音の出どころであるスカートのポケットへと目をやった。
(なんでスマホが鳴ってるの――――!?)
音楽を聴いて心を落ち着けていた更紗はそろそろ準備をしようと目を開ける。外したイヤホンをスマホとまとめてカバンに押し込んだ。そのまま更紗は、後ろで椅子に座っている二人を振り返る。
「二人とも今日は一緒に出てくれてありがとう」
「美羽を差し置いて更紗の友達として紹介される人なんているわけないし」
「元はと言えば私が原因だからねー」
「ていうかお礼を言うのはまだ早いって。勝負はこれからなんだよ」
美羽は気合を入れて制服を整える。いつも愛らしいが、今日はそれ以上だ。
緊張した様子もなく飄々とした態度を崩さない瑠奈も、いつも通り人間離れした美しさを孕んでいる。
制服姿の二人の間に、第一審査で着た道着姿の更紗が加わる。
「更紗は着替えないの?」
「うん。何着てても良いらしいから。第三審査でどうせ水着に着替えるし」
美羽は道着姿の更紗に首を傾げたが、更紗は事前に第二審査での服装を確認していた。
「どうせなら一足早く水着で出ちゃえば?その方がインパクトあると思うよー」
あはは、と笑いながらそう言って、瑠奈は立ち上がった。瑠奈は更紗の前に右手を差し出す。
「今日は私のせいで……ううん、違うね。私のために戦ってくれてありがとう。私友達いないからさ、こんな風に誰かが自分のために立ち上がってくれるなんて思ってなかったんだ」
「天空さん……」
瑠奈が差し出す右手を握り返そうとした時、部屋のドアがトトトンと軽やかに鳴らされた。
「袖に待機お願いします!」
「は、はい!」
スタッフに呼ばれて慌てて動き出す。三人は揃って控え室を後にした。
二番目の出場者の友人トークが終わり、佳世が取り巻きの二人を連れて舞台に出てきた。
「黒川先輩慕われてるね」
「先輩すごいバイタリティだからね。色んな場面で生徒たちを助けてるんだよ」
友人トークで佳世とともに出てきたのは透空学園の三年生だ。彼女たちが話す佳世の印象は、更紗が噂で聞いていたものに近い。
親衛隊の存在で一番迷惑を被ることになった瑠奈も、佳世が生徒たちから慕われていることは知っていた。
けれど、更紗も引く気はない。いくら生徒のためでも締め付けがきつすぎる。それに今回の一件で佳世がしたことは許せなかった。
(なんの罪もない道鋏くんに怪我をさせてしまうところだった)
更紗は、更紗自身を狙ったところまでは許せた。でも無関係な人が巻き込まれたところは許せない。
佳世たちが話す姿を袖から見ていた更紗の肩がとんとんと叩かれる。
「なんでしょうか?」
振り向くとそこには先ほど呼びに来たスタッフがいた。
「すみません如月さん、それで出るのはちょっと……」
「え?」
スタッフの視線は更紗の着ている道着に向いていた。
「第二審査に衣装の指定はないって聞いたんですが?」
「はい。第一審査でドレスとか着た人はそっちの方が見栄えするんで、それでいいんですが……」
言わんとすることを理解した。派手な衣装ならば続けてそれを着ていて問題ないが、道着の場合には着替えて欲しいと言うわけだ。
「ど、どうしよう。私、他に衣装持って来てないんですけど」
「第一審査で着ていた制服で大丈夫ですよ。ほら、黒川さんも制服で出てますし」
スタッフが示した先では制服姿の佳世が第二審査を受けているところだ。
「そうか!制服!」
控え室に置いてある制服を思い浮かべて更紗は急いで近くにいる美羽と瑠奈に声をかけた。
「私、着替えてくるね」
「今から!?」
「うん!私の順番最後だから間に合うと思うし」
ひらひらと手を振って更紗は控え室へと走って向かう。
数分で控え室に着いた。電気がつけっぱなしになっていて申し訳なかったが、こうして戻ってきたので良しとしよう。
机の上に畳まれている制服を手に取り着替え始めた。
「こんな綺麗に畳んだ覚えないんだけど……美羽か天空さんがやってくれたのかな?」
せっかく整えてもらったのに心苦しいが、更紗も急いでいたので手早く着替えた。
紺のセーラーを整え、姿見の前で一回転する。
「うん。よし、これで大丈夫だよね」
汚れや服が折れていないかを確認して、更紗は再び舞台袖へと向かう。と、数歩進んで引き返す。
「電気電気っと」
きちんと電気を消して、今度こそ舞台袖へ行くのだった。
「更紗更紗!もうすぐ順番回ってくるよ!」
美羽によると十番目の審査が始まったばかりとのことだ。
更紗と美羽、瑠奈の三人は互いの服におかしいところがないかをチェックし合い、舞台に出る準備を整える。三人ともが十分すぎるほど制服を着こなしていた。
それから程なくして、十番組のトークが終わりを迎えた。
「では最後の十一番の方々、お願いします!」
司会の声が会場全体に響き渡り、更紗は美羽たちと頷き合って舞台に歩み出る。
その途端、会場が歓声に湧いた。
美を競うコンテストの主役たちの中においても異質の存在感を放つ美女・更紗。その隣に並ぶ二人の友人は、更紗とは違った造形でありながら、どちらも更紗と遜色ない美形だった。
ふわふわとした雰囲気を持ち、笑顔を浮かべれば背後に花が見える超絶美少女の美羽。
おとぎ話に描かれる人ならざるものが実在したら、きっとこのような姿だろうとしみじみ思わせる瑠奈。
「あ……あぁ……」
司会者までも言葉を失ってうっとりしている。
舞台中央の椅子の前に立ち、更紗は司会者に声を掛ける。
「よろしくお願いします」
「あ……ああ、よろしくね。す、座ってください」
我に返った司会者が着席を促し、更紗たちは椅子に座る。
「自己紹介の時に言ってたのって本当のことだったんだ」
「はい、そうなんです。二人とも信じられないくらい美人で……」
「いやいやー、美人って言ったら如月さんの方が美人でしょー。ずっと見つめてたくなっちゃう!」
隣に座っていた瑠奈が更紗の顔に手を添え冗談めかしてそう言うと、会場からは割れんばかりの悲鳴が上がった。
「うっわー、コンテスト史上最高の絵面ですね。ここは天国かな」
更紗と瑠奈を一枚の絵画に収めるとすると、おそらく天国やそれに準ずるタイトルがつくことになるだろう。
「あぁ、いけないいけない。見とれてる場合じゃないですね。では質問です。如月さんと白鳥さんは幼馴染と聞いていますが、どんな子供時代を過ごしたんですか?」
ようやく友人トークらしい流れを取り戻し、名指しされた美羽は満面の笑みを浮かべた。
「美羽はいっつも更紗と一緒でした。こう見えても更紗は運動神経良くて活動的だから、けっこう公園とかで遊んでましたよ」
「そうそうたしか……」
美羽がジャングルジムを気に入って家に持って帰ろうとしたり、と無意識に思い出を話そうとして言葉を止めた。
(これ、普通のエピソードじゃないよね……)
ジャングルジムを家に持って帰ろうと美羽は地面から引き抜こうとした。しかし当時の美羽の力ではビクともせず、美羽の願いは叶わなかった。
(もしかして今だったら……)
「どうかしましたか如月さん?」
遠い目をしていた更紗に司会者の声がかかる。
「い、いいえ。美羽はジャングルジムが好きで、よく一緒にてっぺんまで登ってました」
「そうだった、そうだった。美羽、ジャングルジム大好きで思わず……」
美羽はそこで言葉を止めた。つい今しがた更紗がしたのと同じ反応を見せたのだ。
(あ、美羽も思い出したみたい)
「毎日公園通っちゃったんだよね、美羽」
固まった美羽を助けるため、更紗が言葉を続けて美羽に目配せする。
ハッとした美羽は大きくうんと頷いた。
余計なことを言えば減点になる。そんな危うい場面をなんとか乗り越えて、更紗はホッと胸を撫で下ろす。だが――。
――~♪~♪~♪
「な……」
とても馴染みある音楽が更紗の耳に届いた。
思わず音の出どころであるスカートのポケットへと目をやった。
(なんでスマホが鳴ってるの――――!?)
0
あなたにおすすめの小説
今日も学園食堂はゴタゴタしてますが、こっそり観賞しようとして本日も萎えてます。
柚ノ木 碧/柚木 彗
恋愛
駄目だこれ。
詰んでる。
そう悟った主人公10歳。
主人公は悟った。実家では無駄な事はしない。搾取父親の元を三男の兄と共に逃れて王都へ行き、乙女ゲームの舞台の学園の厨房に就職!これで予てより念願の世界をこっそりモブ以下らしく観賞しちゃえ!と思って居たのだけど…
何だか知ってる乙女ゲームの内容とは微妙に違う様で。あれ?何だか萎えるんだけど…
なろうにも掲載しております。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
モブが乙女ゲームの世界に生まれてどうするの?【完結】
いつき
恋愛
リアラは貧しい男爵家に生まれた容姿も普通の女の子だった。
陰険な意地悪をする義母と義妹が来てから家族仲も悪くなり実の父にも煙たがられる日々
だが、彼女は気にも止めず使用人扱いされても挫ける事は無い
何故なら彼女は前世の記憶が有るからだ
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界で、自分の幸せを選べるようになるまでの逆ハーレム恋愛ファンタジー。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
転生したら悪役令嬢になりかけてました!〜まだ5歳だからやり直せる!〜
具なっしー
恋愛
5歳のベアトリーチェは、苦いピーマンを食べて気絶した拍子に、
前世の記憶を取り戻す。
前世は日本の女子学生。
家でも学校でも「空気を読む」ことばかりで、誰にも本音を言えず、
息苦しい毎日を過ごしていた。
ただ、本を読んでいるときだけは心が自由になれた――。
転生したこの世界は、女性が希少で、男性しか魔法を使えない世界。
女性は「守られるだけの存在」とされ、社会の中で特別に甘やかされている。
だがそのせいで、女性たちはみな我儘で傲慢になり、
横暴さを誇るのが「普通」だった。
けれどベアトリーチェは違う。
前世で身につけた「空気を読む力」と、
本を愛する静かな心を持っていた。
そんな彼女には二人の婚約者がいる。
――父違いの、血を分けた兄たち。
彼らは溺愛どころではなく、
「彼女のためなら国を滅ぼしても構わない」とまで思っている危険な兄たちだった。
ベアトリーチェは戸惑いながらも、
この異世界で「ただ愛されるだけの人生」を歩んでいくことになる。
※表紙はAI画像です
社畜の私は異世界でも社畜精神が残ったままだった
木嶋うめ香
恋愛
貴族学園の小さな部屋で、私は一人書類仕事に追われていた。
今日も寮には帰れそうにない、机の上には大量の未処理の書類。
せめて空腹を紛らわそうと、ビスケットを鞄から取り出し水を汲んでこようとして立ち上がった途端、視界が暗くなり倒れた。
床に倒れた反動で、頭を床にぶつける。
その衝撃で思い出した、私は前世ブラック企業に勤めていた社畜で、二十三連勤サービス残業付きの末、体調を崩し亡くなったアラサー営業職だった。
他サイトでもアップしています。
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる