殿下は君と恋がしたい!

寝頭ふみんしょー

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「レイザー、蝶ネクタイもらいました」
「とても綺麗ですね」
部屋に戻るとレイザーは食事と洋服の準備をしていた。
「汚すといけないので先にお食事を」
今日のために用意した貧血防止のメニューをゆっくりと食べ完食する
同じ歳の子供と比べれば半分も食べていないが
「ごちそうさまでした」
手を合わせて言うとレイザーが食器を下げてくれた。
正装に着替えスイレンの作ってくれた蝶ネクタイを付ける
ドヤ顔でレイザーに蝶ネクタイをつけているのを見せた。
「お似合いです」
レイザーはユツキの服の皺を整えながら言う
寒さ対策のポンチョを羽織らせ最終確認をしたあと薬を差し出した。
「忘れてるかと思ったのに」
ユツキは企みが失敗したように不平を漏らした。
「飲まずに嫌な思いをするのはユツキ様ですよ」
「うぅ…」
ユツキは薬を受け取り一気に水で流し込んだ。
「うえぇ…」
今日は大切が用があるので遅めに飲ませただけだった。
「ほら、花壇に花を摘みに行きましょう」
レイザーに連れられてユツキの部屋の真下にある花壇へと花を摘みにきた。
ハサミで茎を切り束にしていく
「他の色は入れないのですか」
レイザーがユツキに尋ねる
「殿下がいつだったか…授業で絵をお描きになっていた際、御学友の方が真っ白な絵の具を殿下の制服にべっとりとつけてしまったんです。でも、殿下は怒ることも無くむしろ笑っておられました。自分には白が一番似合うから丁度いいって」
それは建前では?と思ったレイザーだが言葉を飲み込んだ。
「だから殿下にはいっぱい白い花をあげるんです」
ユツキは色んな種類の白い花を切っていく
両手で抱えるほどの花束になったらラッピングペーパーに包み蝶ネクタイとお揃いのリボンを巻いた。
「出来ました!お見舞いのお花です」
ユツキは花束を抱えて馬車に乗り込みアレクサンダーに見せた。
「これは立派な花束だな」
アレクサンダーに褒められユツキは照れくさそうに笑った。
「先日植えた花が咲き始めたので殿下に是非お渡ししようと思いまして」
「素敵な考えだな」
馬車が走り出したわいない会話をアレクサンダーとしていると早起きをしたせいか眠気が襲う
ウトウトとしていると城に着いてしまいアレクサンダーに揺すられ馬車から降りる
「よく来てくれたね」
リアムに迎えられユツキ急いで挨拶をする
「ご、ごきげんうるわしゅう、王妃様。本日は誠心誠意、努力いたします。」
綺麗にお辞儀をした。
「そんなに畏まらなくていいさ。早速お願いするよ」
ユツキは花束をレイザーに預け、リアムの後ろについていく
通された部屋には既に医師が控えておりユツキが椅子に座ると直ぐに腕に針を刺し血を採取し始めた。
試験管三本分ほど取ったあたりで医師は採取を止め傷口に包帯を巻いた。
医師はそのまま部屋を出ていきルイスの元に向かった。
「王妃様、殿下のお怪我は回復魔法も使えないほどなのですか?」
ユツキが恐る恐る聞く
「回復魔法の原理は知っているよね」
「はい、送り手と受け手の双方が同じ思いでなければ回復魔法は効果を発することが出来ない、でございます。」
送り手の治したいという思いと受け手の治して欲しいという思いがなければ回復魔法は不発に終わってしまうのだ。
「その通り、今ルイスは酷く疲弊していてね…物事を考えることが出来ないから回復魔法が使えないんだ。」
「そうなのですね…」
ユツキは悲しそうな顔をして俯いた。
「でも、君の血液さえあれば直ぐに治すことが出来る。本当に感謝しているよ。何か欲しいものはあるかな?」
「欲しいもの?」
「あぁ、ルイスを治してくれるお礼にね」
そう言われてユツキはうーんと考える
「あっ、本が読みたいです。魔法書のミドリの魔法書というとてもすごい魔法書があってそれはこの世に一冊しかないんですよ」
ユツキが憧れの表情で遠くを見つめる
「分かった。探しておくよ」
リアムはユツキの頭を撫でて客間に連れていき、ここで待つように言うとルイスの元へと向かった。
アレクサンダーもリアムに着いてルイスの元へ向かった。
ユツキの血液が正しく使われているか見るために
花はまだ手元にあり早く渡したいとユツキが言うがレイザーがなだめてソファに大人しく座らせる
最初はレイザーが用意していた本を読んでいたが徐々にウトウトとし始め、本に突っ伏して眠ってしまった。
レイザーは本をユツキの手から抜き取りソファに寝かせた。
採血で疲れが出たのだろう
アレクサンダーの元へどれくらいかかるか尋ねに向かった。

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