32 / 36
番外編 運命の人
20
しおりを挟む
抱きしめるカールの耳元に顔を寄せて、甘えた声で告げてやる。
「おまえの気持ち、教えてくれないのなら、俺にも考えがある」
カールの躰に回した腕に力を入れ、ダンスのターンをするように回転させて、細身の躰をベッドに押し倒した。
「わっ!」
すかさずキスをして、無駄なことを考えられないようにする。カールの中に眠る欲情を引き出すべく、舌をねっとりと絡めるのを忘れない。
「ンンッ、んあっ」
(俺のベッドに横たわるカール……赤い髪がシーツの上で乱れているだけでエッチに見えるんだから、コイツは本当に厄介。手を出さずにはいられない!)
「やめっ…こ、んなの……んぅっ」
顔の角度を変えるために一瞬だけ唇を外して、目の前にいるカールを見下ろし、ふたたび口づけをかわす。散々感じさせてから、名残り惜しげに唇を外した。
「これが我慢できたら、おとなしく解放してやるよ」
そう言って上半身を起こした分だけ、横たわるカールの下半身に自分の下半身を密着させた。互いに大きくなっているゆえに、嫌でも触れ合ってしまう。あえてコイツが逃げられない状況を作った。
「アンドレア様?」
キスで濡れた唇で名前を呼ばれただけなのに、視覚的に結構きてしまう。左手の親指でカールの下唇を拭いながら、下半身をぎゅっと押しつけ、これからのことを説明する。
「ココを10回上下させる。それが我慢できたら、カールは俺の要求をのまなくていい」
「え゛……」
早漏のカールには、相当キツいことだろう。みずからの我を押し通すために、是非とも頑張って、イかないように耐え忍んでくれよと、ちゃっかり心の中で祈ってやった。
「い~ち!」
上下で一擦り。つまり20回の上下運動は、俺だってかなり気持ちいい。イキたくて堪らなくなる。
「ああぁっ」
しかも好きな男を感じさせる行為で、挿れたくなる気持ちがどんどん溢れてしまう。
「に~い」
「はうっ」
切なげに長いまつ毛がピクピク痙攣している様子で、かなりガマンしているのが、手に取るようにわかった。
「さ~ん」
「うぅっ……」
唇を噛みしめつつ両手でシーツを握って、快感をやり過ごそうと必死に頑張るカールが、すごくかわいい。
「よ~ん」
「ヒッ…はあっ」
「ご~」
「無理無理ぃ、ガマンの限界いぃっ…んくっ!」
顔を真っ赤にして唇を戦慄かせるカールに、俺はにっこりほほ笑んでやった。
「おまえの過去の気持ちを、俺にゲロしていいのか? 知られたくないんだろう?」
「しっ知られたくないで、す、けどぉっ、気持ちよすぎて、もぉイキそ、ぉなんです」
「まだ6擦りだぞ、まだ頑張れるって」
カウント6をせずに、動きを止めてやったというのに、カールみずから腰を激しく動かしだした。
「おまえの気持ち、教えてくれないのなら、俺にも考えがある」
カールの躰に回した腕に力を入れ、ダンスのターンをするように回転させて、細身の躰をベッドに押し倒した。
「わっ!」
すかさずキスをして、無駄なことを考えられないようにする。カールの中に眠る欲情を引き出すべく、舌をねっとりと絡めるのを忘れない。
「ンンッ、んあっ」
(俺のベッドに横たわるカール……赤い髪がシーツの上で乱れているだけでエッチに見えるんだから、コイツは本当に厄介。手を出さずにはいられない!)
「やめっ…こ、んなの……んぅっ」
顔の角度を変えるために一瞬だけ唇を外して、目の前にいるカールを見下ろし、ふたたび口づけをかわす。散々感じさせてから、名残り惜しげに唇を外した。
「これが我慢できたら、おとなしく解放してやるよ」
そう言って上半身を起こした分だけ、横たわるカールの下半身に自分の下半身を密着させた。互いに大きくなっているゆえに、嫌でも触れ合ってしまう。あえてコイツが逃げられない状況を作った。
「アンドレア様?」
キスで濡れた唇で名前を呼ばれただけなのに、視覚的に結構きてしまう。左手の親指でカールの下唇を拭いながら、下半身をぎゅっと押しつけ、これからのことを説明する。
「ココを10回上下させる。それが我慢できたら、カールは俺の要求をのまなくていい」
「え゛……」
早漏のカールには、相当キツいことだろう。みずからの我を押し通すために、是非とも頑張って、イかないように耐え忍んでくれよと、ちゃっかり心の中で祈ってやった。
「い~ち!」
上下で一擦り。つまり20回の上下運動は、俺だってかなり気持ちいい。イキたくて堪らなくなる。
「ああぁっ」
しかも好きな男を感じさせる行為で、挿れたくなる気持ちがどんどん溢れてしまう。
「に~い」
「はうっ」
切なげに長いまつ毛がピクピク痙攣している様子で、かなりガマンしているのが、手に取るようにわかった。
「さ~ん」
「うぅっ……」
唇を噛みしめつつ両手でシーツを握って、快感をやり過ごそうと必死に頑張るカールが、すごくかわいい。
「よ~ん」
「ヒッ…はあっ」
「ご~」
「無理無理ぃ、ガマンの限界いぃっ…んくっ!」
顔を真っ赤にして唇を戦慄かせるカールに、俺はにっこりほほ笑んでやった。
「おまえの過去の気持ちを、俺にゲロしていいのか? 知られたくないんだろう?」
「しっ知られたくないで、す、けどぉっ、気持ちよすぎて、もぉイキそ、ぉなんです」
「まだ6擦りだぞ、まだ頑張れるって」
カウント6をせずに、動きを止めてやったというのに、カールみずから腰を激しく動かしだした。
0
あなたにおすすめの小説
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
《完結》僕が天使になるまで
MITARASI_
BL
命が尽きると知った遥は、恋人・翔太には秘密を抱えたまま「別れ」を選ぶ。
それは翔太の未来を守るため――。
料理のレシピ、小さなメモ、親友に託した願い。
遥が残した“天使の贈り物”の数々は、翔太の心を深く揺さぶり、やがて彼を未来へと導いていく。
涙と希望が交差する、切なくも温かい愛の物語。
完結|好きから一番遠いはずだった
七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。
しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。
なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。
…はずだった。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる