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しあわせのかたちを手に入れるまで
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アヤシげに蠢く小林の手に翻弄され、次第に竜馬の息が乱れていく。
わざわざ路地を覗き込まない限り、自分がされている行為を見られることはないと、頭ではわかっているものの、やはり気になってしまうのは、竜馬に羞恥心が残っているから。
その一方で、このスリルを楽しむような気持ちがどこかにあって、小林の手の動きに合わせて、腰を動かしてしまう。
「やっ……んぅっ」
「おまえを乱すことができるのは、俺だけなんだぞ」
耳元で甘く囁かれる小林の声にぞわっとし、快感に身を震わせながら、竜馬はやっと頷いた。
「俺を好きって言えよ。俺だけだって」
「この手を退け、ないと、ぁあっ……言えませんって」
「ズボン越しでもわかる。熱を持って、こんなに大きくなっているのに、止めていいのか?」
竜馬のお願いを聞いて、手を退けたと見せかけて、小林の熱り勃った下半身を竜馬自身にぎゅっと押し当てる。
「ぅあっ……ぁ、あっあ!」
下から上に動かされるせいで、否が応にも感じてしまった。喘ぎ声がどうにも抑えられなくて、竜馬の口から自然と溢れ出る。
「も……ヤバぃ、です、よっ」
「数ヶ月で、随分と感度が上がったよな。ここだけじゃなく、こっちも」
小林の空いてる両手が、竜馬の双丘へと伸ばされ、感じるように揉みしだいた。途端に竜馬の奥がきゅんと締まって、挿ってくるはずの小林の分身を、今か今かと待ちかねるように疼きはじめる。
「なぁ、そろそろ機嫌直してくれよ? 今度はちゃんと空気を読んで、指輪を渡してやるから」
「更にぃ、機嫌が悪くなって……ること、くうっ……気がついてないでしょ」
「なんでだよ。どうして?」
愕然として、息を切らす竜馬を見下した小林。自分だけが散々感じさせられ、心と体が乱れている現状を、不服に思っていることに考えが及ばない恋人を、竜馬は不機嫌満載な表情で眺める。
「こんな場所で、はじめなくてもいいでしょ……」
「だって、おまえの機嫌を直したくて、つい」
ご主人様に叱られて、しょぼんとした犬のように、小林の表情が一気に暗くなった。
「竜馬に指輪を渡して、俺だけのものだっていう、目に見える印をつけてもらえると思ったのに、サイズは間違えちまうし、たまにはこういうところでイチャイチャしたら、もっと好きになってくれるかと思ってだな」
「なにを言い出すかと思ったら。俺は小林さんが好きなのに」
「竜馬、口だけなんだよ。おまえの気持ちが、全然伝わってこないんだ」
どこか切なさを含んだ小林の声に、竜馬の胸が締めつけられるように痛む。それがどうにもやり切れず、瞼を伏せて小林から注がれる視線を外した。
「聞いてくれ。気持ちは見えないものだからこそ、必死に感じようと手を伸ばす。それなのにおまえは、どこか一線を引くから、すり抜けちまうんだぞ」
「見えないものの話をされても、さっぱり――」
「逃げるな!」
小林は言うなり、竜馬の顔を両手で包み込み、自分に向けさせた。渋々瞼を上げて目の前を見つめる。いつも浮かべているほほ笑みを消した、小林の真剣な眼差しと目が合った。
大好きな男の顔がすぐ傍にあるのに、竜馬の心は暗く沈んだままだった。
「どんな気持ちで、俺がおまえに指輪を渡したと思ってるんだ」
「それは――その……」
「ひとつはモテるおまえに、変なのが近づかないようにするため。もうひとつは――」
困惑の表情で固まっている恋人の唇に、小林は触れるだけのキスをした。
「俺から、逃げられないようにするためだ。できることなら、首輪と足輪も取り付けたいくらいなんだぞ」
「そんなに付けられたら、動くことができないじゃないですか」
冗談にしてはタチの悪い言葉に、竜馬は思わず吹き出してしまった。いつもこうして、絶妙なタイミングで、自分の中にあるマイナスな感情を癒してくれる彼に、頭が上がらない。
「ついでにおまえの仕事を内勤にして、外部との接触を極力遮断したい、俺の気持ちが、わかっていないだろ」
「そうですね。実際に誘われたことがありますし」
「ゲッ! 本当なのかそれは?」
「ええ。ぜひとも孫の花婿になってくれって、年配のお客さんに言われました」
竜馬が言うと、小林は太い眉を逆への字にして、心底おもしろくなさそうな顔をした。
「おまえは、年上キラーなのか!? そんな誘われ方があるのかよ」
「恋人がいるので無理ですって、ちゃんとお断りしましたけどね」
「他にもあるだろ。おまえのことだから、俺を心配させないように、たくさん隠し事をしているに違いない」
「さぁ……」
あったところで全部断っているので、竜馬としてはないに等しいと思っていた。
「隠し事してるだろ? わかってるんだからな俺は。愛してるんだぜ、おい」
自分を射竦めるように見つめる視線から、小林の気持ちが表れていた。目を逸らさずに、隠し事を全部言えと語っているそれに、応えたいと思えど、やはり躊躇してしまうのは、過去の出来事が、竜馬を踏み止まらせていた。
好きだった人に想いをぶつけた結果、目の前で壊れてしまった姿が、今でも脳裏にこびりついている。同じように、小林のことも壊してしまうかもしれないと考えると、二の足を踏んでしまった。
「竜馬そうしてずっと、気持ちを押し殺したままでいる気なのか?」
「あ……」
「最初に言ったはずだぞ。地獄の業火に焼かれてもいいって。しかも俺は、意外と頑丈なんだよ。表現するなら、心と体が鋼でできているんだぞ」
「小林さんが頑丈なのは、わかってるつもりです。でも……」
目の前で、不安げに揺れ動く視線に気づいた小林は、あえてその視線に合わせながら、くちゃっと柔らかくほほ笑み、両腕を竜馬の体に巻きつけ、ぎゅっと力強く抱きしめた。
「ひ弱じゃいられないだろ。こうしておまえを、守らなきゃならないんだし。だから、気持ちにブレーキをかけるな」
小林らしい威勢のいい声が、竜馬の胸の中にじんと響いた。自分に勇気を与えてくれた恋人の体に、迷うことなく、腕をまわして抱きつく。肩口に額を押しつけ、滲んでしまった涙が見られないようにしたら、乱暴に頭をぐちゃぐちゃと撫でられた。
「なぁ竜馬、帰ったらさ」
「はい……」
「さっきよりも、すっごくやらしいことをしてやる。覚悟しておけよ」
信じられない言葉を発した小林に驚き、竜馬は慌てて顔を上げた。
「おまえの中に燻ってる炎を引きずり出して、俺が頑丈なことを示してやる。いいな?」
小林は堂々と言うなり、置きっぱなしにしていた買い物袋を片手に、反対の手は竜馬の腕を掴んで、さっきまで歩いていた場所に移動し、スライドの大きな歩幅で歩く。
どこかワクワクする、子供みたいな小林の横顔を愛おしいなと思いながら、竜馬は急ぎ足で並びながら歩いたのだった。
わざわざ路地を覗き込まない限り、自分がされている行為を見られることはないと、頭ではわかっているものの、やはり気になってしまうのは、竜馬に羞恥心が残っているから。
その一方で、このスリルを楽しむような気持ちがどこかにあって、小林の手の動きに合わせて、腰を動かしてしまう。
「やっ……んぅっ」
「おまえを乱すことができるのは、俺だけなんだぞ」
耳元で甘く囁かれる小林の声にぞわっとし、快感に身を震わせながら、竜馬はやっと頷いた。
「俺を好きって言えよ。俺だけだって」
「この手を退け、ないと、ぁあっ……言えませんって」
「ズボン越しでもわかる。熱を持って、こんなに大きくなっているのに、止めていいのか?」
竜馬のお願いを聞いて、手を退けたと見せかけて、小林の熱り勃った下半身を竜馬自身にぎゅっと押し当てる。
「ぅあっ……ぁ、あっあ!」
下から上に動かされるせいで、否が応にも感じてしまった。喘ぎ声がどうにも抑えられなくて、竜馬の口から自然と溢れ出る。
「も……ヤバぃ、です、よっ」
「数ヶ月で、随分と感度が上がったよな。ここだけじゃなく、こっちも」
小林の空いてる両手が、竜馬の双丘へと伸ばされ、感じるように揉みしだいた。途端に竜馬の奥がきゅんと締まって、挿ってくるはずの小林の分身を、今か今かと待ちかねるように疼きはじめる。
「なぁ、そろそろ機嫌直してくれよ? 今度はちゃんと空気を読んで、指輪を渡してやるから」
「更にぃ、機嫌が悪くなって……ること、くうっ……気がついてないでしょ」
「なんでだよ。どうして?」
愕然として、息を切らす竜馬を見下した小林。自分だけが散々感じさせられ、心と体が乱れている現状を、不服に思っていることに考えが及ばない恋人を、竜馬は不機嫌満載な表情で眺める。
「こんな場所で、はじめなくてもいいでしょ……」
「だって、おまえの機嫌を直したくて、つい」
ご主人様に叱られて、しょぼんとした犬のように、小林の表情が一気に暗くなった。
「竜馬に指輪を渡して、俺だけのものだっていう、目に見える印をつけてもらえると思ったのに、サイズは間違えちまうし、たまにはこういうところでイチャイチャしたら、もっと好きになってくれるかと思ってだな」
「なにを言い出すかと思ったら。俺は小林さんが好きなのに」
「竜馬、口だけなんだよ。おまえの気持ちが、全然伝わってこないんだ」
どこか切なさを含んだ小林の声に、竜馬の胸が締めつけられるように痛む。それがどうにもやり切れず、瞼を伏せて小林から注がれる視線を外した。
「聞いてくれ。気持ちは見えないものだからこそ、必死に感じようと手を伸ばす。それなのにおまえは、どこか一線を引くから、すり抜けちまうんだぞ」
「見えないものの話をされても、さっぱり――」
「逃げるな!」
小林は言うなり、竜馬の顔を両手で包み込み、自分に向けさせた。渋々瞼を上げて目の前を見つめる。いつも浮かべているほほ笑みを消した、小林の真剣な眼差しと目が合った。
大好きな男の顔がすぐ傍にあるのに、竜馬の心は暗く沈んだままだった。
「どんな気持ちで、俺がおまえに指輪を渡したと思ってるんだ」
「それは――その……」
「ひとつはモテるおまえに、変なのが近づかないようにするため。もうひとつは――」
困惑の表情で固まっている恋人の唇に、小林は触れるだけのキスをした。
「俺から、逃げられないようにするためだ。できることなら、首輪と足輪も取り付けたいくらいなんだぞ」
「そんなに付けられたら、動くことができないじゃないですか」
冗談にしてはタチの悪い言葉に、竜馬は思わず吹き出してしまった。いつもこうして、絶妙なタイミングで、自分の中にあるマイナスな感情を癒してくれる彼に、頭が上がらない。
「ついでにおまえの仕事を内勤にして、外部との接触を極力遮断したい、俺の気持ちが、わかっていないだろ」
「そうですね。実際に誘われたことがありますし」
「ゲッ! 本当なのかそれは?」
「ええ。ぜひとも孫の花婿になってくれって、年配のお客さんに言われました」
竜馬が言うと、小林は太い眉を逆への字にして、心底おもしろくなさそうな顔をした。
「おまえは、年上キラーなのか!? そんな誘われ方があるのかよ」
「恋人がいるので無理ですって、ちゃんとお断りしましたけどね」
「他にもあるだろ。おまえのことだから、俺を心配させないように、たくさん隠し事をしているに違いない」
「さぁ……」
あったところで全部断っているので、竜馬としてはないに等しいと思っていた。
「隠し事してるだろ? わかってるんだからな俺は。愛してるんだぜ、おい」
自分を射竦めるように見つめる視線から、小林の気持ちが表れていた。目を逸らさずに、隠し事を全部言えと語っているそれに、応えたいと思えど、やはり躊躇してしまうのは、過去の出来事が、竜馬を踏み止まらせていた。
好きだった人に想いをぶつけた結果、目の前で壊れてしまった姿が、今でも脳裏にこびりついている。同じように、小林のことも壊してしまうかもしれないと考えると、二の足を踏んでしまった。
「竜馬そうしてずっと、気持ちを押し殺したままでいる気なのか?」
「あ……」
「最初に言ったはずだぞ。地獄の業火に焼かれてもいいって。しかも俺は、意外と頑丈なんだよ。表現するなら、心と体が鋼でできているんだぞ」
「小林さんが頑丈なのは、わかってるつもりです。でも……」
目の前で、不安げに揺れ動く視線に気づいた小林は、あえてその視線に合わせながら、くちゃっと柔らかくほほ笑み、両腕を竜馬の体に巻きつけ、ぎゅっと力強く抱きしめた。
「ひ弱じゃいられないだろ。こうしておまえを、守らなきゃならないんだし。だから、気持ちにブレーキをかけるな」
小林らしい威勢のいい声が、竜馬の胸の中にじんと響いた。自分に勇気を与えてくれた恋人の体に、迷うことなく、腕をまわして抱きつく。肩口に額を押しつけ、滲んでしまった涙が見られないようにしたら、乱暴に頭をぐちゃぐちゃと撫でられた。
「なぁ竜馬、帰ったらさ」
「はい……」
「さっきよりも、すっごくやらしいことをしてやる。覚悟しておけよ」
信じられない言葉を発した小林に驚き、竜馬は慌てて顔を上げた。
「おまえの中に燻ってる炎を引きずり出して、俺が頑丈なことを示してやる。いいな?」
小林は堂々と言うなり、置きっぱなしにしていた買い物袋を片手に、反対の手は竜馬の腕を掴んで、さっきまで歩いていた場所に移動し、スライドの大きな歩幅で歩く。
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