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番外編
文藝冬秋編集長 伊達誠一
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俺は文藝冬秋編集長の伊達誠一。もとはライバル社の雑誌フォーカス ショットの副編集長をしていた。文藝社のとある人物から編集長として働いてみないかとお誘いを受け、現在に至る。
『伊達くんがフォーカス ショットでできなかったことを、ウチで好き勝手にやってかまわないから!』
ヘッドハンティング時、そう言われた理由は明白。週間雑誌で常にトップの位置を走り続けるライバル社の風を入れて、底辺に居座る文藝冬秋をレベルアップさせるためだった。
「なんなんだ、この編集部は――」
編集長として就任した当初は、編集部の景色が動物園にしか見えなかった。
やる気のない副編集長はナマケモノだったし、ムダにやる気があっても、していることが限りなくブラックに近い取材ばかりして、見事に空回りする臥龍岡全と、カメラマンの一ノ瀬成臣はハブとマングース。彼らが編集部で目立ちすぎているせいで、ほかのメンバーはおとなしい草食動物になっているし、新人のライターやカメラマンはヒヨコにしか見えない。
頭を抱えながら、動物園をマトモな編集部にすべく、まずはやる気のないナマケモノ副編集長から手をつけた。仕事でポカをやらかすようにうまいこと仕向けて、降格異動させる。空いたポストにハブの臥龍岡を居座らせて、攻撃とい名のトラブルを他所で起こさないように、編集部の椅子に固定させた。
ハブと共に、ハードな仕事をしたせいで疲れきっている、マングースの一ノ瀬に、グラビアモデルの撮影をするように命令したのはよかった。もともと腕のいいカメラマンだったし、彼を起用してから雑誌の売り上げが伸びたのがその証拠だった。だがしかし!
『昨日は一ノ瀬さんと、熱い夜を過ごしたんですよぉ。これって雑誌で、ずっと私を使ってくれるってことですよね?』
なぁんてことを言い出すグラビアモデルが多数いて、さらなる問題に発展する結果になってしまった。しかもだ!
たまたま臥龍岡副編集長のデスクの後ろを通ったときに目に留まった、パソコンの画面に映し出された盗撮しているらしき社内の風景に、愕然とするしかなかった。
「おい、臥龍岡はどこにいる?」
慌てふためきながら副編集長を捜したところ、一ノ瀬と白鳥の三人で話し合いをしているとのことだった。これがのちに雑誌の売り上げにつながる、上條春菜の事件になるとは、このとき思いもしなかった。
結局、社内の盗撮をとめることができなくなったのである。しかも社内に蔓延る汚職まで偶然暴いてしまうことになり、臥龍岡副編集長の株は、自動的に上がっていったのだった。
『伊達くんがフォーカス ショットでできなかったことを、ウチで好き勝手にやってかまわないから!』
ヘッドハンティング時、そう言われた理由は明白。週間雑誌で常にトップの位置を走り続けるライバル社の風を入れて、底辺に居座る文藝冬秋をレベルアップさせるためだった。
「なんなんだ、この編集部は――」
編集長として就任した当初は、編集部の景色が動物園にしか見えなかった。
やる気のない副編集長はナマケモノだったし、ムダにやる気があっても、していることが限りなくブラックに近い取材ばかりして、見事に空回りする臥龍岡全と、カメラマンの一ノ瀬成臣はハブとマングース。彼らが編集部で目立ちすぎているせいで、ほかのメンバーはおとなしい草食動物になっているし、新人のライターやカメラマンはヒヨコにしか見えない。
頭を抱えながら、動物園をマトモな編集部にすべく、まずはやる気のないナマケモノ副編集長から手をつけた。仕事でポカをやらかすようにうまいこと仕向けて、降格異動させる。空いたポストにハブの臥龍岡を居座らせて、攻撃とい名のトラブルを他所で起こさないように、編集部の椅子に固定させた。
ハブと共に、ハードな仕事をしたせいで疲れきっている、マングースの一ノ瀬に、グラビアモデルの撮影をするように命令したのはよかった。もともと腕のいいカメラマンだったし、彼を起用してから雑誌の売り上げが伸びたのがその証拠だった。だがしかし!
『昨日は一ノ瀬さんと、熱い夜を過ごしたんですよぉ。これって雑誌で、ずっと私を使ってくれるってことですよね?』
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