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第145話 吾輩は仲間である!
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ひと雨ごとに気温が低くなる今日この頃。
我輩寒いのが苦手である。
それでも食べ物は美味しいのだが……。
今、我輩は耳の無い猫の着ぐるみを着せられている。
青と白のお腹にポケットがある猫の。
そして更に最悪なのが現在の状況。
なんと不覚にも美也殿に囚われてしまっているのだ。
「やっぱニャゴロー太ったね? コロコロのドラちゃんみたい。本物よりはかなりサイズが小さいけどね。……ちょっとアンタ、竹コプター出してみなさいよ?」
相変わらずの無理難題。
美也殿にはホトホト困らせられる。
事実彼女の口にした言葉は否定できない我輩。
ここ最近、ほぼ毎日病院のミセスに捕獲され、服を着せられている。
しかも見るからに高級そうな食べ物付きでだ。
据え膳出されれば食べないワケないであろう?
しかもこれがまた美味いのだ。
おかげでお腹もポッコリ出て、中間管理職の中年みたいになってしまった。
結構醜いかも。
この病院と縁が切れれば元に戻ると思うのだが……。
それにしても毛はいつ生えそろうのだろうか?
「あっ、ニャゴローどこ行くのよ!」
「アハハ! あんたに抱き抱えられるのも嫌だってさ!」
「そんな言い方しなくてもいいじゃないのおねーちゃん!」
一瞬の隙を突き、美也殿のスリーパーホールドから脱出!
隣で爆笑している小織殿相手ならばこうは行かなかったであろうな。
あのメスは隙も何もなく、冷血かつ強かだから。
「ニギャ!?」
三河家脱出後、一応こんなナリでも仕事をしなければと公園へ出勤。
なぜか食堂近くで複数の猫達に囲まれる。
おいおいニャー吉よ?
我輩が分からないのか?
お前の師匠でもあり、上司でもあるこの我輩を!?
あっ!
ニャン太郎やニャン吉までなんだ?
まったく……牙を剥き出し威嚇のつもりか!?
しかも全身の毛を立てて警戒マックスじゃないか!
非常に不愉快だ!
こんなんでは仕事にならん!
キサマ等に愛の鞭をくれてやるわ!
「ニャン!」
「ギャン!」
「グニャン!!」
全身のバネを使ってヘビーネコパンチをお見舞いしてやった!
そのまま戦域を離脱!
走って川の方へ!
一瞬怯むも、直ぐに体勢を立て直して我輩を追う猫達!
その瞬発力は得物を一撃で仕留めるヒラメの捕食をも凌駕!
見る見るその距離は縮まって行く!
あれ?
もしかして我輩が遅いの?
ひょっとして贅肉のせい?
ものの数メートル先で捕まってしまった我輩。
それでも必死の抵抗を試みる!
四匹の猫が団子になって殴るけるの応酬!
その激しさは人間をもビビらせる!
{ドッボ―――――――ン!}
あかん!
川へ落ちた!
「ニギャアァァァァァァッ!」
ささささ寒すぎる!
我輩含めて四匹の猫が水面を叩いて大暴れ!
しかしそれも束の間、やがては何事も無かった様に辺りは静けさを取り戻す。
〝水没〟
次の日、橋のたもとには猫のぬいぐるみが4つ引っかかっていた。
それはもう、本物そっくりでリアルなヤツが。
ぬいぐるみと断定されたのは、ドラちゃんの玩具も浮いていたかららしい。
それを見た人間達は口々にこう言った。
〝ぼくドザえもん!〟
我輩寒いのが苦手である。
それでも食べ物は美味しいのだが……。
今、我輩は耳の無い猫の着ぐるみを着せられている。
青と白のお腹にポケットがある猫の。
そして更に最悪なのが現在の状況。
なんと不覚にも美也殿に囚われてしまっているのだ。
「やっぱニャゴロー太ったね? コロコロのドラちゃんみたい。本物よりはかなりサイズが小さいけどね。……ちょっとアンタ、竹コプター出してみなさいよ?」
相変わらずの無理難題。
美也殿にはホトホト困らせられる。
事実彼女の口にした言葉は否定できない我輩。
ここ最近、ほぼ毎日病院のミセスに捕獲され、服を着せられている。
しかも見るからに高級そうな食べ物付きでだ。
据え膳出されれば食べないワケないであろう?
しかもこれがまた美味いのだ。
おかげでお腹もポッコリ出て、中間管理職の中年みたいになってしまった。
結構醜いかも。
この病院と縁が切れれば元に戻ると思うのだが……。
それにしても毛はいつ生えそろうのだろうか?
「あっ、ニャゴローどこ行くのよ!」
「アハハ! あんたに抱き抱えられるのも嫌だってさ!」
「そんな言い方しなくてもいいじゃないのおねーちゃん!」
一瞬の隙を突き、美也殿のスリーパーホールドから脱出!
隣で爆笑している小織殿相手ならばこうは行かなかったであろうな。
あのメスは隙も何もなく、冷血かつ強かだから。
「ニギャ!?」
三河家脱出後、一応こんなナリでも仕事をしなければと公園へ出勤。
なぜか食堂近くで複数の猫達に囲まれる。
おいおいニャー吉よ?
我輩が分からないのか?
お前の師匠でもあり、上司でもあるこの我輩を!?
あっ!
ニャン太郎やニャン吉までなんだ?
まったく……牙を剥き出し威嚇のつもりか!?
しかも全身の毛を立てて警戒マックスじゃないか!
非常に不愉快だ!
こんなんでは仕事にならん!
キサマ等に愛の鞭をくれてやるわ!
「ニャン!」
「ギャン!」
「グニャン!!」
全身のバネを使ってヘビーネコパンチをお見舞いしてやった!
そのまま戦域を離脱!
走って川の方へ!
一瞬怯むも、直ぐに体勢を立て直して我輩を追う猫達!
その瞬発力は得物を一撃で仕留めるヒラメの捕食をも凌駕!
見る見るその距離は縮まって行く!
あれ?
もしかして我輩が遅いの?
ひょっとして贅肉のせい?
ものの数メートル先で捕まってしまった我輩。
それでも必死の抵抗を試みる!
四匹の猫が団子になって殴るけるの応酬!
その激しさは人間をもビビらせる!
{ドッボ―――――――ン!}
あかん!
川へ落ちた!
「ニギャアァァァァァァッ!」
ささささ寒すぎる!
我輩含めて四匹の猫が水面を叩いて大暴れ!
しかしそれも束の間、やがては何事も無かった様に辺りは静けさを取り戻す。
〝水没〟
次の日、橋のたもとには猫のぬいぐるみが4つ引っかかっていた。
それはもう、本物そっくりでリアルなヤツが。
ぬいぐるみと断定されたのは、ドラちゃんの玩具も浮いていたかららしい。
それを見た人間達は口々にこう言った。
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