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第177話 吾輩は目出度くなどないのである!①
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〝あけましておめでとうございます〟
どこへ行っても馬鹿の一つ覚えでコレばっかり。
キサマ等はオウムか?
全く何が目出度いのかねぇ?
暦を一枚捲っただけなのに意味不明。
この国の人間は摩訶不思議な生物だ。
そんな中、我輩はいつもと同じく仕事へ出かける事に。
普段はあまり人気のない通りも今日ばかりは賑やか。
一体彼等はどこへ向かっているのやら……
家を出て直ぐにゴミ虫バイク店の前へ。
完全にシャッターが閉まっている。
たぶん潰れたのだろう。
いや、死んだのか?
その証拠にシャッターの中心には藁で作った献花が供えられている。
コイツは春から縁起がいい!
ウッキウキ気分で次は商店街へ。
途中、病院前で奥様に危なく捕まるところだったがフル加速で逃走!
そのまま一気に商店街まで駆けて行った。
折角我輩臭で染まったこの服を強制着脱させられては敵わんからな!
そしてアーケードへ到着。
ここである事に気付く我輩。
店が一軒も開いていないではないか?
まさかの全店サボり?
そのくせこの人出はなんだ?
一体どこへ向かっている?
その時!
「じゃあおかーさん、行ってきま~す!」
パン屋の娘を発見!
その出で立ちはまるで……女郎!?
例にもれず彼女もまた他の人間と同じ方向へ歩いていく。
シャーロックニャゴローは尾行する事にした。
暫くアーケードを歩いていくと、細いわき道にそれたパン屋の娘。
逃がしてなるものかとサイドステップを駆使して電柱やトラッシュケース陰へ!
是正に尾行の極意なり!
しかし!
「ニギャ!」
突如首皮を掴まれた我輩!
そのまま力任せに上へと持ち上げられた!
「ニャゴローこんなとこで何してんの?」
美也殿ではないか!
ディアブロに捕まってしまった!
「おろろ? もしかして初詣とか? 猫のくせに?」
ゲゲッ!
居候の弟子と呼ばれるチビッ子も一緒ではないか!
それによく見れば他の面々も!
万事休す!
この時ニャゴローは思った。
あ、これ三途の川へ強制連行されるヤツだと。
……んな事言ってる場合か!
こうして仕事どころではなくなってしまった我輩。
捕虜として美也小隊と行動を共にする事となった。
―― つづく ――
どこへ行っても馬鹿の一つ覚えでコレばっかり。
キサマ等はオウムか?
全く何が目出度いのかねぇ?
暦を一枚捲っただけなのに意味不明。
この国の人間は摩訶不思議な生物だ。
そんな中、我輩はいつもと同じく仕事へ出かける事に。
普段はあまり人気のない通りも今日ばかりは賑やか。
一体彼等はどこへ向かっているのやら……
家を出て直ぐにゴミ虫バイク店の前へ。
完全にシャッターが閉まっている。
たぶん潰れたのだろう。
いや、死んだのか?
その証拠にシャッターの中心には藁で作った献花が供えられている。
コイツは春から縁起がいい!
ウッキウキ気分で次は商店街へ。
途中、病院前で奥様に危なく捕まるところだったがフル加速で逃走!
そのまま一気に商店街まで駆けて行った。
折角我輩臭で染まったこの服を強制着脱させられては敵わんからな!
そしてアーケードへ到着。
ここである事に気付く我輩。
店が一軒も開いていないではないか?
まさかの全店サボり?
そのくせこの人出はなんだ?
一体どこへ向かっている?
その時!
「じゃあおかーさん、行ってきま~す!」
パン屋の娘を発見!
その出で立ちはまるで……女郎!?
例にもれず彼女もまた他の人間と同じ方向へ歩いていく。
シャーロックニャゴローは尾行する事にした。
暫くアーケードを歩いていくと、細いわき道にそれたパン屋の娘。
逃がしてなるものかとサイドステップを駆使して電柱やトラッシュケース陰へ!
是正に尾行の極意なり!
しかし!
「ニギャ!」
突如首皮を掴まれた我輩!
そのまま力任せに上へと持ち上げられた!
「ニャゴローこんなとこで何してんの?」
美也殿ではないか!
ディアブロに捕まってしまった!
「おろろ? もしかして初詣とか? 猫のくせに?」
ゲゲッ!
居候の弟子と呼ばれるチビッ子も一緒ではないか!
それによく見れば他の面々も!
万事休す!
この時ニャゴローは思った。
あ、これ三途の川へ強制連行されるヤツだと。
……んな事言ってる場合か!
こうして仕事どころではなくなってしまった我輩。
捕虜として美也小隊と行動を共にする事となった。
―― つづく ――
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