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23 目が覚めたら病院だった
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目が覚めると知らない布団の中だった。視線を遠くに向けると、見覚えのない天井が見えた。
ここはどこで、なぜここで寝ていたのか、さっぱりわからなかった。
起き上がって、周りを見渡すと、どうやらここは病室のようだ。隣のベッドには、なぜか健斗が寝ている。
思い出した。保健室のベッドの上で意識を失ったんだ。では、あれから俺は救出されて、病院に運び込まれたということか。
時計を見ると、朝の7時過ぎ。状況がわからず、もぞもぞしていると、健斗の目が開いた。
「エイ! 起きたか! よかった!」
ベッドから飛び降りて、抱き着いてきた。
そう言えば、最後の瞬間に健斗の声を聞いた気がする。あれでほっとして、意識を手放したんだ。
「エイがなかなか目覚めないから、気が気じゃなかったぜ。親父からは心配ないと言われたけど、心配するよな?」
「健斗が助けてくれたんだな。朦朧とした意識の中で、健斗の声を聞いた気がする。ありがとう」
「俺も助けたけど、一番は彩先輩だな。あの人、ほんとすげぇな。あと1年の女子と柔道部の岩田先輩」
俺から身体を離して、ベッドに並んで座った。健斗は自前のスウェットを着ている。きっと、昨夜、隣で寝てくれたんだ。だから、俺は安心して眠りこけていたんだな。
「保健室の保田はどうした?」
恐る恐る聞いてみた。
「警察じゃね? エイの親父さん、今日の便でニューヨークから帰ってくるんだって。皆で、これからのことを話し合うらしいぜ」
父さんが帰って来るのか。面倒そうだな。俺をアメリカに連れて帰るなんて、言い出さなければいいが。
「学校が雇った養護教諭が実は狂人でした。生徒を騙して、保健室に誘い込み襲いました、ということだよな。学校も大変だろうな」
学校側が隠ぺいしようにも、既に、健斗の親父さんにばれてしまっている。山下家の寄付金は中高大、合わせた中でも、一番多いと聞いたことがある。校長だけでなく、理事長も、頭が痛いだろうな。一体、どう決着をつける気だろう。
「あっ、その辺、話題にしてもいいんだ? 保田の話題は避けた方がいいのか、気になってたんだけど」
「別にかまわない。あの女には2度と会いたくないけどな」
「俺もだ。あいつクソだな。うちの高校の先輩らしいぜ。3つ上の兄貴がいて、その兄貴の方も中学から大学まで、うちの学校らしい。卒業してキャリア官僚になったほどの秀才だ。今でも、職員室で教師の口に上るほどだってさ。これから前途洋々なところに妹の醜聞。気の毒だな」
「そりゃまた」
この事件が報道されたら、エリート官僚の道は閉ざされるのだろうか。もしそうなら、気の毒すぎる。
「とにかく、目覚めてくれてほっとした。部屋に飛び込んで、動かないエイを見た時、俺はショックで死ぬかと思った。ほんと、無事で良かったぜ」
あの部屋を思い出した途端、首の辺りがぞわりとした。
あの女は最終的には俺を殺したかったのだろうか。それとも、何も考えず楽しんでいただけだろうか。
女の指の感触が蘇って、思わず身震いをしてしまった。
『かわいいお人形さん』
幻聴がして、胃がせりあがった。
口に手を当てていると、健斗が俺から身体を離した。眉を寄せ心配そうに見つめてくる。
「エイ。我慢するなよ。無理して平気な顔をする必要なんてねぇんだ。あんな気味の悪い女にいい様にされて、ダメージがない筈がない。俺ですら、あの女の声がリフレインして、気分が悪いくらいだ。エイは猶更だろう」
「正直、五感が蘇るとちょっとキツい。顔とか声とか……感触とか。一番は感触だな。感触が蘇るとぞっとする」
心配させたくないのに声が震える。情けなくて俯いてしまった。
「何か俺にできることはないか? 俺、エイのために何かしてぇよ。自己満足したいだけかもしれねぇけど」
寄り添ってくれる健斗の優しさが身に染みた。なぜ、この男はこんなに優しいのだろう。すでに、俺は健斗の愛情に依存しつつあるのかもしれない。
「健斗の手で、あの女の感触を上書きしてくれないかな。まだ、首に残ってるんだ」
「任せろ。それは、俺もしたい」
健斗は手のひらを数回こすり合わせた後、前に回ってきた。俺が健斗を見上げると、首に向かって手が伸びてきた。かなり緊張した。だけど、健斗は、そっと、本当にそっと、優しいタッチで俺の首に手の平を添わせてきた。
人の手は、本来こんなに優しいものなんだと、涙が出そうになった。いや、実際に出てしまった。
「健斗の手は、温かくて優しい」
健斗は何も言わず、ただ笑みを返してくれた。
ひとしきり首に手を置いた後、泣き止まらない俺に、両腕をまわして背中を撫でてくれた。
どうして、この手はこんなに優しいんだ。どうして、お前はこんなにも愛情深いんだよ?
おかげで、涙が一向に止まらないじゃないか。
俺は立ち上がり、健斗に抱き着き、しばらく泣き続けた。
俺が落ち着いたのを見て、健斗が俺の隣に座った。黙ったまま、寄りかかり、肩に頭を預けってくる。片耳にブラックダイアモンドのピアスが見えた。反射的に、俺は自分の耳たぶに手をやった。指先に固いピアスの感触がした。
お揃いのピアス。『不滅の愛』。胸が温かくなった。
◇◇◇
その後、病院で様々な検査をした。脳の検査までさせられた。どこも異常がなかったので、タクシーを呼んでもらって家に帰ると、もう夕方だった。家には、当然のように、健斗も付いてきた。
朝方噂した保田のお兄さん、つまり保田さんが、詫びにくるというので、健斗が警戒したのだ。
保田さんは、一目でエリートだとわかる、洗練された雰囲気を持つ青年だった。
玄関で頭を下げると、俺の顔を見るなり目を見開いた。
「どうかしましたか? 俺の顔が何か?」
「いえ、妹が彼氏だと言って、見せてくれたスマホに映っていたのが、あなただったのです。やけに格好いい彼氏だな、と思っていましたが、妹もモテる方だったのであまり深く考えませんでした。まさか妄想の彼氏だったとは」
「エイは人気モデルだから、そういう勘違いする女も沢山いそうだな」
横から健斗が煩わしそうに言った。
「人気モデル……そうでしたか。私は、そういう分野には疎くて。この度は、妹が本当に申し訳ございませんでした。この後、お父上との話合いになりますが、その前に、ご本人に謝罪だけはさせていただこうと思いました」
俺は、保田さんをリビングに通して、ソファに座ってもらった。お茶を出して、向かい側に座ると、まるで夫婦のように健斗が俺の隣に座った。
「で、なんでお兄さんが謝りに来たの? 普通は親じゃないの?」
いや、健斗、偉そうに言うな。
「その通りです。ですが、両親は現実を受け止められなくて部屋に籠っています」
成る程、そういう家か。なんとなく雰囲気がつかめてきた。優秀でしっかり者の兄と我儘な妹。両親は妹を溺愛してる、そんなところだろうか。
「実は、私は、以前から妹の異常性に気づいていました。あいつは欲しいものがあると、欲望が抑えきれなくなるのです。それが年を重ねるごとに、度を越していって」
「今度は、エイが欲しくなったんだな」
「たぶん、そうでしょう。少しは我慢を覚えさせろと、再三両親に注意していたのです。ですが、聞く耳を持たず、甘やかすばかりで。いつか、何かやらかすのではないかと危惧していたのですが、まさか刑事事件を起こすとは」
保田さんの憔悴ぶりは見ていられなかった。明日は日曜日で休めるけど、月曜から仕事大丈夫かな。
「今度の件で、妹さんは完全に壊れちゃったかもしれませんね」
俺はため息をついた。あんな妹を抱えていたら、この先、この人は気が休まらないんじゃないだろうか。
「おっしゃる通りです」
ぽつりと言った。
保田さんは、ただ謝罪だけをして帰っていった。示談的な話が出るのかと身構えていた分、肩透かしを食らった気分だ。なんだか、疲れた。
「まともな兄貴だったな。 あの妹にはもったいねぇな」
健斗は、保田さんが持ってきたカステラの包みを、いそいそ開け始めた。一口食べて、笑顔になったところを見ると、旨かったんだろう。今度は、カステラの作り方を調べてみよう。
「だよな。俺もそう思った。澪はまともで良かったよ。あの兄貴は不憫すぎる」
「うちの兄貴もなかなかの変人だが、あの妹には遠く及ばねぇな」
俺は乾いた笑いを浮かべた。
ここはどこで、なぜここで寝ていたのか、さっぱりわからなかった。
起き上がって、周りを見渡すと、どうやらここは病室のようだ。隣のベッドには、なぜか健斗が寝ている。
思い出した。保健室のベッドの上で意識を失ったんだ。では、あれから俺は救出されて、病院に運び込まれたということか。
時計を見ると、朝の7時過ぎ。状況がわからず、もぞもぞしていると、健斗の目が開いた。
「エイ! 起きたか! よかった!」
ベッドから飛び降りて、抱き着いてきた。
そう言えば、最後の瞬間に健斗の声を聞いた気がする。あれでほっとして、意識を手放したんだ。
「エイがなかなか目覚めないから、気が気じゃなかったぜ。親父からは心配ないと言われたけど、心配するよな?」
「健斗が助けてくれたんだな。朦朧とした意識の中で、健斗の声を聞いた気がする。ありがとう」
「俺も助けたけど、一番は彩先輩だな。あの人、ほんとすげぇな。あと1年の女子と柔道部の岩田先輩」
俺から身体を離して、ベッドに並んで座った。健斗は自前のスウェットを着ている。きっと、昨夜、隣で寝てくれたんだ。だから、俺は安心して眠りこけていたんだな。
「保健室の保田はどうした?」
恐る恐る聞いてみた。
「警察じゃね? エイの親父さん、今日の便でニューヨークから帰ってくるんだって。皆で、これからのことを話し合うらしいぜ」
父さんが帰って来るのか。面倒そうだな。俺をアメリカに連れて帰るなんて、言い出さなければいいが。
「学校が雇った養護教諭が実は狂人でした。生徒を騙して、保健室に誘い込み襲いました、ということだよな。学校も大変だろうな」
学校側が隠ぺいしようにも、既に、健斗の親父さんにばれてしまっている。山下家の寄付金は中高大、合わせた中でも、一番多いと聞いたことがある。校長だけでなく、理事長も、頭が痛いだろうな。一体、どう決着をつける気だろう。
「あっ、その辺、話題にしてもいいんだ? 保田の話題は避けた方がいいのか、気になってたんだけど」
「別にかまわない。あの女には2度と会いたくないけどな」
「俺もだ。あいつクソだな。うちの高校の先輩らしいぜ。3つ上の兄貴がいて、その兄貴の方も中学から大学まで、うちの学校らしい。卒業してキャリア官僚になったほどの秀才だ。今でも、職員室で教師の口に上るほどだってさ。これから前途洋々なところに妹の醜聞。気の毒だな」
「そりゃまた」
この事件が報道されたら、エリート官僚の道は閉ざされるのだろうか。もしそうなら、気の毒すぎる。
「とにかく、目覚めてくれてほっとした。部屋に飛び込んで、動かないエイを見た時、俺はショックで死ぬかと思った。ほんと、無事で良かったぜ」
あの部屋を思い出した途端、首の辺りがぞわりとした。
あの女は最終的には俺を殺したかったのだろうか。それとも、何も考えず楽しんでいただけだろうか。
女の指の感触が蘇って、思わず身震いをしてしまった。
『かわいいお人形さん』
幻聴がして、胃がせりあがった。
口に手を当てていると、健斗が俺から身体を離した。眉を寄せ心配そうに見つめてくる。
「エイ。我慢するなよ。無理して平気な顔をする必要なんてねぇんだ。あんな気味の悪い女にいい様にされて、ダメージがない筈がない。俺ですら、あの女の声がリフレインして、気分が悪いくらいだ。エイは猶更だろう」
「正直、五感が蘇るとちょっとキツい。顔とか声とか……感触とか。一番は感触だな。感触が蘇るとぞっとする」
心配させたくないのに声が震える。情けなくて俯いてしまった。
「何か俺にできることはないか? 俺、エイのために何かしてぇよ。自己満足したいだけかもしれねぇけど」
寄り添ってくれる健斗の優しさが身に染みた。なぜ、この男はこんなに優しいのだろう。すでに、俺は健斗の愛情に依存しつつあるのかもしれない。
「健斗の手で、あの女の感触を上書きしてくれないかな。まだ、首に残ってるんだ」
「任せろ。それは、俺もしたい」
健斗は手のひらを数回こすり合わせた後、前に回ってきた。俺が健斗を見上げると、首に向かって手が伸びてきた。かなり緊張した。だけど、健斗は、そっと、本当にそっと、優しいタッチで俺の首に手の平を添わせてきた。
人の手は、本来こんなに優しいものなんだと、涙が出そうになった。いや、実際に出てしまった。
「健斗の手は、温かくて優しい」
健斗は何も言わず、ただ笑みを返してくれた。
ひとしきり首に手を置いた後、泣き止まらない俺に、両腕をまわして背中を撫でてくれた。
どうして、この手はこんなに優しいんだ。どうして、お前はこんなにも愛情深いんだよ?
おかげで、涙が一向に止まらないじゃないか。
俺は立ち上がり、健斗に抱き着き、しばらく泣き続けた。
俺が落ち着いたのを見て、健斗が俺の隣に座った。黙ったまま、寄りかかり、肩に頭を預けってくる。片耳にブラックダイアモンドのピアスが見えた。反射的に、俺は自分の耳たぶに手をやった。指先に固いピアスの感触がした。
お揃いのピアス。『不滅の愛』。胸が温かくなった。
◇◇◇
その後、病院で様々な検査をした。脳の検査までさせられた。どこも異常がなかったので、タクシーを呼んでもらって家に帰ると、もう夕方だった。家には、当然のように、健斗も付いてきた。
朝方噂した保田のお兄さん、つまり保田さんが、詫びにくるというので、健斗が警戒したのだ。
保田さんは、一目でエリートだとわかる、洗練された雰囲気を持つ青年だった。
玄関で頭を下げると、俺の顔を見るなり目を見開いた。
「どうかしましたか? 俺の顔が何か?」
「いえ、妹が彼氏だと言って、見せてくれたスマホに映っていたのが、あなただったのです。やけに格好いい彼氏だな、と思っていましたが、妹もモテる方だったのであまり深く考えませんでした。まさか妄想の彼氏だったとは」
「エイは人気モデルだから、そういう勘違いする女も沢山いそうだな」
横から健斗が煩わしそうに言った。
「人気モデル……そうでしたか。私は、そういう分野には疎くて。この度は、妹が本当に申し訳ございませんでした。この後、お父上との話合いになりますが、その前に、ご本人に謝罪だけはさせていただこうと思いました」
俺は、保田さんをリビングに通して、ソファに座ってもらった。お茶を出して、向かい側に座ると、まるで夫婦のように健斗が俺の隣に座った。
「で、なんでお兄さんが謝りに来たの? 普通は親じゃないの?」
いや、健斗、偉そうに言うな。
「その通りです。ですが、両親は現実を受け止められなくて部屋に籠っています」
成る程、そういう家か。なんとなく雰囲気がつかめてきた。優秀でしっかり者の兄と我儘な妹。両親は妹を溺愛してる、そんなところだろうか。
「実は、私は、以前から妹の異常性に気づいていました。あいつは欲しいものがあると、欲望が抑えきれなくなるのです。それが年を重ねるごとに、度を越していって」
「今度は、エイが欲しくなったんだな」
「たぶん、そうでしょう。少しは我慢を覚えさせろと、再三両親に注意していたのです。ですが、聞く耳を持たず、甘やかすばかりで。いつか、何かやらかすのではないかと危惧していたのですが、まさか刑事事件を起こすとは」
保田さんの憔悴ぶりは見ていられなかった。明日は日曜日で休めるけど、月曜から仕事大丈夫かな。
「今度の件で、妹さんは完全に壊れちゃったかもしれませんね」
俺はため息をついた。あんな妹を抱えていたら、この先、この人は気が休まらないんじゃないだろうか。
「おっしゃる通りです」
ぽつりと言った。
保田さんは、ただ謝罪だけをして帰っていった。示談的な話が出るのかと身構えていた分、肩透かしを食らった気分だ。なんだか、疲れた。
「まともな兄貴だったな。 あの妹にはもったいねぇな」
健斗は、保田さんが持ってきたカステラの包みを、いそいそ開け始めた。一口食べて、笑顔になったところを見ると、旨かったんだろう。今度は、カステラの作り方を調べてみよう。
「だよな。俺もそう思った。澪はまともで良かったよ。あの兄貴は不憫すぎる」
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