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14.関係
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「ちょ、ちょっと待って!」
「待てない」
アルフレッドは私を引き寄せると固くて分厚い胸板に私を押し付ける。
「ニケは僕の事嫌い?」
なんでも出来そうな勇者のくせに不安そうで今にも消え入りそうな声を出す。なかなな
アルフレッド程の見た目で勇者という肩書きならどんな女性でも拒む者などいないだろう。
なんなら王女様とだって釣り合いが取れそうだ。
「き、嫌いなわけないじゃない」
家族と思っていた人を嫌いになるわけない。
「良かった」
アルフレッドはホッとすると綺麗な顔を近づけてくる。
キスされる!?
アルフレッドの事は本当に嫌いじゃないしむしろ好きなくらいだ、でもそんな風にアルフレッドが自分を思っているとは考えもしなかった。
私はギュッと目をつぶって体を硬直する。
しかし待っていたが何も起きない、恐る恐る目を開くとアルフレッドが少し寂しそうな顔で私を見ていた。
「ごめん、嫌いにならないで」
そういうと体を離して距離をとってくれた。
決して私の嫌なことをしないで気持ちを尊重してくれるアルフレッドを嫌いになるわけが無い。
「アルフレッドごめんなさい、私はずっとあなたのこと家族のように思ってて気持ちに気が付かなかった。決してあなたのこと嫌いになるわけないわ」
そう言って今にも泣きそうな顔のアルフレッドの頬を優しく包む。
アルフレッドはジッと私を見つめると声をかけてきた。
「僕はずっとニケが好き」
まっすぐな瞳で気持ちを伝えてきた。
「ごめんなさい、少し気持ちを整理して考えたいの」
今すぐに答えを出せるわけなかった。
「うん、ニケの頼みならなんでも聞く。いくらでも待つよ」
アルフレッドはこくっと素直に頷いた。
その夜は二人部屋を別れて眠った。
アルフレッドがいつ寝たかわからないが私は眠れるわけがなかった。
色々ありすぎで頭がフル回転して目が冴えてしまっていた。
「明日からどうしよう」
アルフレッドに対してどんな態度を取ればいいかわからなかった。
結局答えも見つからずそのまま朝になり、私は眠い体を起こして朝食の準備をする。
アルフレッドの分はもちろん、朝にはアルフレッドの仲間たちも来ると言っていたので用意しない訳にはいかない。
それに何か作っている時は変なことを考えないで料理に集中出来た。
「うん!」
ひと通り準備が終わりテーブルには料理が並んでいる。
「ふぁぁ・・・」
すると匂いにつられたのかアルフレッドが欠伸をしながら部屋から出てきた。
「お、おはよう」
不自然にならないようにといつも通り挨拶をしようと振り返るとそこには上半身裸のアルフレッドが眠そうな顔で立っていた。
その体は別れた時とは比べ物にならないほど鍛えられ、綺麗に割れた腹筋にパツパツの胸、完璧な逆三角形の体があった。
「ア、アルフレッド!?」
「ん?」
アルフレッドは私の驚きなど気がついていないのか近づいて来てぎゅっと抱きつき頭にキスをしてきた。
「おはよう」
確かに一緒に住んでた時は抱きついて軽く頭にキスするのは朝の挨拶としてやっていた。
しかしその時はこんな体じゃなかった!
私は叫びたい気持ちを押さえて必死に耐えるしかなかった。
少し落ち着くとアルフレッドの体をソッと離す。
「アルフレッド、もう子供じゃないんだからこういう挨拶は控えた方がいいんじゃない?」
しかしアルフレッドは何を言っているのか分からない様子でボーッとしている。
「挨拶もしたら駄目なの」
「ち、違うのよ。昨日も言ったけどこんなことしたら勘違いする人もいると思って」
「それなら大丈夫挨拶はニケにしかしてないから」
「え?」
当たり前のように答えるアルフレッドに私は変な声を返すしか出来なかった。
唖然とする私に隙ありとばかりにアルフレッドは腰に手を回してくる。
「ニケにも気持ちは伝えたし、本当は師匠にと許しを得たかったけどもう我慢しないから」
口をパクパクと動かすしかない私にアルフレッドはジッと目を見つめながら微笑んできた。
「待てない」
アルフレッドは私を引き寄せると固くて分厚い胸板に私を押し付ける。
「ニケは僕の事嫌い?」
なんでも出来そうな勇者のくせに不安そうで今にも消え入りそうな声を出す。なかなな
アルフレッド程の見た目で勇者という肩書きならどんな女性でも拒む者などいないだろう。
なんなら王女様とだって釣り合いが取れそうだ。
「き、嫌いなわけないじゃない」
家族と思っていた人を嫌いになるわけない。
「良かった」
アルフレッドはホッとすると綺麗な顔を近づけてくる。
キスされる!?
アルフレッドの事は本当に嫌いじゃないしむしろ好きなくらいだ、でもそんな風にアルフレッドが自分を思っているとは考えもしなかった。
私はギュッと目をつぶって体を硬直する。
しかし待っていたが何も起きない、恐る恐る目を開くとアルフレッドが少し寂しそうな顔で私を見ていた。
「ごめん、嫌いにならないで」
そういうと体を離して距離をとってくれた。
決して私の嫌なことをしないで気持ちを尊重してくれるアルフレッドを嫌いになるわけが無い。
「アルフレッドごめんなさい、私はずっとあなたのこと家族のように思ってて気持ちに気が付かなかった。決してあなたのこと嫌いになるわけないわ」
そう言って今にも泣きそうな顔のアルフレッドの頬を優しく包む。
アルフレッドはジッと私を見つめると声をかけてきた。
「僕はずっとニケが好き」
まっすぐな瞳で気持ちを伝えてきた。
「ごめんなさい、少し気持ちを整理して考えたいの」
今すぐに答えを出せるわけなかった。
「うん、ニケの頼みならなんでも聞く。いくらでも待つよ」
アルフレッドはこくっと素直に頷いた。
その夜は二人部屋を別れて眠った。
アルフレッドがいつ寝たかわからないが私は眠れるわけがなかった。
色々ありすぎで頭がフル回転して目が冴えてしまっていた。
「明日からどうしよう」
アルフレッドに対してどんな態度を取ればいいかわからなかった。
結局答えも見つからずそのまま朝になり、私は眠い体を起こして朝食の準備をする。
アルフレッドの分はもちろん、朝にはアルフレッドの仲間たちも来ると言っていたので用意しない訳にはいかない。
それに何か作っている時は変なことを考えないで料理に集中出来た。
「うん!」
ひと通り準備が終わりテーブルには料理が並んでいる。
「ふぁぁ・・・」
すると匂いにつられたのかアルフレッドが欠伸をしながら部屋から出てきた。
「お、おはよう」
不自然にならないようにといつも通り挨拶をしようと振り返るとそこには上半身裸のアルフレッドが眠そうな顔で立っていた。
その体は別れた時とは比べ物にならないほど鍛えられ、綺麗に割れた腹筋にパツパツの胸、完璧な逆三角形の体があった。
「ア、アルフレッド!?」
「ん?」
アルフレッドは私の驚きなど気がついていないのか近づいて来てぎゅっと抱きつき頭にキスをしてきた。
「おはよう」
確かに一緒に住んでた時は抱きついて軽く頭にキスするのは朝の挨拶としてやっていた。
しかしその時はこんな体じゃなかった!
私は叫びたい気持ちを押さえて必死に耐えるしかなかった。
少し落ち着くとアルフレッドの体をソッと離す。
「アルフレッド、もう子供じゃないんだからこういう挨拶は控えた方がいいんじゃない?」
しかしアルフレッドは何を言っているのか分からない様子でボーッとしている。
「挨拶もしたら駄目なの」
「ち、違うのよ。昨日も言ったけどこんなことしたら勘違いする人もいると思って」
「それなら大丈夫挨拶はニケにしかしてないから」
「え?」
当たり前のように答えるアルフレッドに私は変な声を返すしか出来なかった。
唖然とする私に隙ありとばかりにアルフレッドは腰に手を回してくる。
「ニケにも気持ちは伝えたし、本当は師匠にと許しを得たかったけどもう我慢しないから」
口をパクパクと動かすしかない私にアルフレッドはジッと目を見つめながら微笑んできた。
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