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15.当たり前
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「おはようございまーす」
「おはよう」
昨日はこの町の宿に泊まっていたニックスさん達が顔をだした。
そして私達を見るなり扉を閉めようとする。
「お邪魔しました」
「あー、待ってください」
私はアルフレッドを押しのけて扉の方へと走り出した。
帰ろうとする4人を慌てて引き止めて家へと引っ張り込む。
今は誰かいてくれる方が気持ちも落ち着いた。
「俺達居てもいいの?」
「もちろんです!」
「帰れ」
アルフレッドが私と真逆のことを言い出した。
「こら、アルフレッドお友達にそういう事言わないの!」
不機嫌そうにぷいっと横を向いてしまった。
「ご飯」
アレクサンドラさんはこんな騒ぎにも構わずに椅子に腰掛けると並べられた料理を凝視している。
なんだが口からヨダレのようなものが見えるが見間違えだろう。あんなに綺麗な人がヨダレなど垂らすとは思えなかった。
「みなさんも座って食べてください。今スープもお持ちします」
スープと聞いてアルフレッドがピクっと反応した。
「ニケ、あのスープ?」
私はニコッと微笑み頷いた。
今日作ったスープはシンプルなスープだがアルフレッドのお気に入りだった。
初めてこの家に来た時に私が作ってあげた物だ。
アルフレッドは機嫌も戻ったのか席に大人しく座るとスープを待っている。
私はみんなの分をよそうとテーブルに置いていく。
「どうぞ召し上がれ」
「「「「いただきます」」」」
「ニケも座って」
みなが食べ始めるとアルフレッドが隣の席をサッと指し示す。
私は頷き自分の分も用意して隣に座った。
「うん、やっぱり美味しい」
「そうだね、アレクサンドラが早く行こうって言う気持ちわかるよ」
「美味い美味い」
みんな美味しそうに食べてくれる。
「おかわりもありますよ」
「おかわり」
「おかわり」
「おかわり」
昨日と同じようにみんなおかわりをして朝から残らずに食べきってくれた。
「いやぁニケアインの料理を食べたら他のが食べられないって言う気持ちわかるわ」
「うん」
ニックスさんが満足そうにしながら嬉しい事を言ってくれる。
アレクサンドラさんもコクコクと何度も頷いていた。
「あのさ、昨日話してたんだけどニケアインも一緒に俺達と来ない?」
「え?」
ニックスさんの申し出に驚いて洗っていた食器を落としてしまった。
それを隣で拭いていてくれたアルフレッドが受止めてくれる。
「一緒に? 私冒険者じゃありませんよ」
「知ってるよ、俺達のお世話係みたいな感じで着いてきて欲しいな」
「わ、私が?」
他のみんなもウンウンと頷いて期待の眼差しを向けてくる。
「ですがみなさんはあの勇者御一行なんですよね? 私なんかより凄い人を連れていった方がいいんじゃないですか?」
そう答えるとニックスさんが気まずそうな顔をする。
「確かに俺達と冒険したいって声をかけてくる奴はたくさんいるよ。でもさなんて言うかみんな裏があるやつばっかりでね」
「裏?」
どういう意味かと首を傾げる。
「とにかく俺達はニケアインがいいんだ、アレクサンドラもそうだろ?」
「ええ」
アレクサンドラさんがすごい目力で見つめてくる。
「それに決定権はアルフレッドだし、こいつはニケアイン以外は認めなそうだもんな」
アルフレッドの方に視線を向けるとこちらに近づいてきた。
「ニケが来てくれたら嬉しい、何があっても僕達が守る」
私が冒険・・・確かに父とアルフレッドが冒険に行くのを羨ましく思っていた事もある。
それに父がいない今、ここに一人でいるのは辛すぎた。
「私がいってもいいのかな」
「うん、もちろん」
嬉しそうなアルフレッドの頷きに私の心は酷く揺らいでいた。
「おはよう」
昨日はこの町の宿に泊まっていたニックスさん達が顔をだした。
そして私達を見るなり扉を閉めようとする。
「お邪魔しました」
「あー、待ってください」
私はアルフレッドを押しのけて扉の方へと走り出した。
帰ろうとする4人を慌てて引き止めて家へと引っ張り込む。
今は誰かいてくれる方が気持ちも落ち着いた。
「俺達居てもいいの?」
「もちろんです!」
「帰れ」
アルフレッドが私と真逆のことを言い出した。
「こら、アルフレッドお友達にそういう事言わないの!」
不機嫌そうにぷいっと横を向いてしまった。
「ご飯」
アレクサンドラさんはこんな騒ぎにも構わずに椅子に腰掛けると並べられた料理を凝視している。
なんだが口からヨダレのようなものが見えるが見間違えだろう。あんなに綺麗な人がヨダレなど垂らすとは思えなかった。
「みなさんも座って食べてください。今スープもお持ちします」
スープと聞いてアルフレッドがピクっと反応した。
「ニケ、あのスープ?」
私はニコッと微笑み頷いた。
今日作ったスープはシンプルなスープだがアルフレッドのお気に入りだった。
初めてこの家に来た時に私が作ってあげた物だ。
アルフレッドは機嫌も戻ったのか席に大人しく座るとスープを待っている。
私はみんなの分をよそうとテーブルに置いていく。
「どうぞ召し上がれ」
「「「「いただきます」」」」
「ニケも座って」
みなが食べ始めるとアルフレッドが隣の席をサッと指し示す。
私は頷き自分の分も用意して隣に座った。
「うん、やっぱり美味しい」
「そうだね、アレクサンドラが早く行こうって言う気持ちわかるよ」
「美味い美味い」
みんな美味しそうに食べてくれる。
「おかわりもありますよ」
「おかわり」
「おかわり」
「おかわり」
昨日と同じようにみんなおかわりをして朝から残らずに食べきってくれた。
「いやぁニケアインの料理を食べたら他のが食べられないって言う気持ちわかるわ」
「うん」
ニックスさんが満足そうにしながら嬉しい事を言ってくれる。
アレクサンドラさんもコクコクと何度も頷いていた。
「あのさ、昨日話してたんだけどニケアインも一緒に俺達と来ない?」
「え?」
ニックスさんの申し出に驚いて洗っていた食器を落としてしまった。
それを隣で拭いていてくれたアルフレッドが受止めてくれる。
「一緒に? 私冒険者じゃありませんよ」
「知ってるよ、俺達のお世話係みたいな感じで着いてきて欲しいな」
「わ、私が?」
他のみんなもウンウンと頷いて期待の眼差しを向けてくる。
「ですがみなさんはあの勇者御一行なんですよね? 私なんかより凄い人を連れていった方がいいんじゃないですか?」
そう答えるとニックスさんが気まずそうな顔をする。
「確かに俺達と冒険したいって声をかけてくる奴はたくさんいるよ。でもさなんて言うかみんな裏があるやつばっかりでね」
「裏?」
どういう意味かと首を傾げる。
「とにかく俺達はニケアインがいいんだ、アレクサンドラもそうだろ?」
「ええ」
アレクサンドラさんがすごい目力で見つめてくる。
「それに決定権はアルフレッドだし、こいつはニケアイン以外は認めなそうだもんな」
アルフレッドの方に視線を向けるとこちらに近づいてきた。
「ニケが来てくれたら嬉しい、何があっても僕達が守る」
私が冒険・・・確かに父とアルフレッドが冒険に行くのを羨ましく思っていた事もある。
それに父がいない今、ここに一人でいるのは辛すぎた。
「私がいってもいいのかな」
「うん、もちろん」
嬉しそうなアルフレッドの頷きに私の心は酷く揺らいでいた。
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