ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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14章

648.黒い魔石

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ドッガーン!ズドーン!!

外では普通では有り得ないような音が鳴り響いていた…その為城の中のメイドや従者…非戦闘員は部屋にこもって震えていた。

それ以外の兵士達は城門に集まっていた為城の中はものけのから、ミヅキ達はスムーズに進む事ができた。



「な、なんでしょう…あの音…」

破壊音が鳴る度にバイオレッド様の耳が可愛くピクピク動いている。

私はそれをさり気なく見ながら声をかけた。

「あー…あれは多分私の従魔達が楽しく遊んでる音かなぁ…みんな怪我してないといいけど…」

「ベイカーさんやアランさんはとばっちり受けてそうだな」

コジローさんが言うとそれを否定出来ないでいた。

「まぁ向こうは順調と言うことで…こっちも急ごうよ」

「もうそこの階段を上がればすぐです」

バイオレッド様が指さす方にみんなが階段を駆け上がると…

「誰だ!止まれ!」

王子の部屋の前には兵士達が数名待機していた。

「さすがにここは警護していたか…」

ロブさんが面倒くさそうに顔を顰める。

「お前達!私だ!バイオレッドだ!弟に会いに来た、その武器を下ろせ!」

バイオレッド様が声をかけると

「す、すみません…バイオレッド様。王からここはバイオレッド様でも通すなと命令を受けております」

兵士達が申し訳なさそうにしながら、私達に武器を向けた。

「弟は大臣に操られているんだ!私もそうだった…この人達に解いてもらう!そこを退いてくれ!」

バイオレッド様の必死な声に兵士達は不安そうに顔を見合わせるが…

「すみません…」

兵士達が退くことはなかった。

「しょうがない…悪いがそこを通らせて貰うぞ!」

「怪我人を抱いてる奴らは下がってろ!」

じいちゃんとロブさんがポキポキと指を鳴らしながら前に出た…

「俺も手伝おう!」

レオンハルト王子まで剣を抜く!

「レオンハルト王子?」

ウエスト国の王子の登場に兵士達が狼狽えた。

「ふふん、お前達さすがに俺は攻撃できまい!なんせ俺はウエスト王子だからな!俺に何かあれば大変な事になるぞ!」

レオンハルトが堂々と啖呵をきった。

「レオンハルト様…」

「はぁ…」

ユリウスとシリウスがガックリと肩を落とした。

「あーあ…せっかく前に出たのはかっこよかったのに…」

私も王子の言葉に苦笑する。

然し効果は絶大のようで獣人達がレオンハルト王子を避けて陣形を崩した。

そこをロブさんやディムロスじいちゃん、ロバートさんが一人ずつ気絶させて行く。

「バ、バイオレッド…さま…なかには…」

兵士が気を失いながら声をかけた。

「すまんな…行こう!」

バイオレッド様は兵士達に謝ると中へと促す。

ロブさんが扉を開くと…

「グルルル…」

そこにはダンジョンの最下層で見た化け物とそっくりだが少し小ぶりな魔物が王座に座るアルフレッド様の隣にいた。

「うわ!あれがまたいる…」

私は思わず顔を顰めた。

「って事はやっぱりあのアナテマって奴の仕業か…」

「アルフレッド!」

バイオレッドが一点を見つめる弟に声をかけるが反応がない…虚ろな様子に心配そうに顔を歪めていた。

「とりあえずあの魔物をどうにかするぞ!」

「レオンハルト様はお下がり下さい!それには先程の技は効きませんよ!」

ユリウスが前に出ようとするレオンハルトに慌てて注意した。

「すみません!バイオレッド様ここでお待ちを!コジローさんよろしくお願いします」

ユリウスとシリウスはバイオレッド様とアルフノーヴァさんを部屋の隅に下ろした。

コジローさんも私を下ろすと

「ミヅキ!お二人のそばにいてくれ」

「うん!」

私は二人の前に立つと防壁を張ろうとする。

「駄目だ、ミヅキさんは魔力を温存しなさい!これからあなたはアルフレッド様の洗脳を解かないと行けないのだから!」

アルフノーヴァさんに魔力を使うなと注意される。

「で、でも…」

「大丈夫だミヅキ、お前達に手出しはさせない!」

コジローさんが警戒して前を見つめながら声をかけてきた。

「うん!コジローさんよろしくお願いします!」

私はコジローさんを信じて魔力を閉じた。

ユリウスさんとシリウスさんが剣を取り出し魔物に向かっていく!

双子ならではで息ぴったり!凄い速さで魔物の首を両側から跳ねた!

コロン…と首が床に転がると…

「凄い!」

私はコジローさんの後ろから覗き込むと、コジローさんがまだ危ないと手で制止する。

でもなんかおかしい…シルバ達がやつけたときはあの体が灰になってた。

見ると首が落ちたのに魔物の体がユラユラと揺れている。

「みんななんかおかしいよ!油断しないで!」

私が叫ぶとユリウスさん達が魔物から距離をとって両側に飛んだ。

すると落ちた頭が動き出し黒い霧が体の方に伸びていく…そして頭がくっ付いた。

それをみんなで唖然としながら眺めていた…

「きもーいー」

私はゾワッと鳥肌が立った!

「なにあれ!?なんで戻ったの?首取れたのに!」

「やっぱり普通の魔物じゃないなぁ…」

「こりゃ素手は不味そうだな…」

ディムロスじいちゃんとロブさんが顔を顰めた。

「じゃあ俺が…」

ロバートさんがメリケンサックを握りしめて魔物に向き合った。

「あのでかいのにはびびったが…こいつなら…」

「ゔゔゔゔ…」

魔物はヨダレを垂らしながら唸りロバートさんを睨みつけた。

「ガァっ!」

口を大きく開けてロバートさん目掛けて飛びかかる!

「ロバートさん!気を付けて!」

ロバートさんは魔物をよく見てサッと横に避けると魔物の横っ腹目掛けて拳を突き出した!

「ギャンッ!!」

効いた!

ロバートさんが拳を見つめ、眉を顰めた。

「なんか今変な感触が…なんか腹の辺りに感触があったぞ!ちょうど胸の辺りだ!」

ロバートさんが叫ぶとユリウスさんとシリウスさんが動いた!

二人はロバートさんが拳を当てた辺りを目掛けて剣を突き刺す。

ゴキッ…

シリウスさんの剣先に感触があった!

シリウスさんはそのままそれを手首をグイッと動かし引き抜いた!

ボトッ…

拳大の何かが落ちた!

あれは…黒い魔石!

「みんな!それ壊して!」

私が落ちた魔石を指さすと、ロバートさんが飛び上がって魔石目掛けて全体重をかけて砕いた!

「ぎゃああああ!」

魔物は魔石が砕けると恐ろしい雄叫びをあげて体が崩れていく。

「やっぱり魔石で動かしてたんだ…」

あの魔物も何かの犠牲で作られたのかもしれない…

消えてく魔物を悲しそうに見つめた。






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