ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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14章

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魔物が消えてなくなると、魔石も同じように灰になっていった。

「アルフノーヴァさん…あれって…」

「うん、あの魔石だね」

アルフノーヴァさんが頷く、前に何度か私が浄化したあの魔石だった。
私はバイオレッド様に聞こえないようにアルフノーヴァさんに話しかけた。

「あの石作った人に会ったの…私の兄って言ってた…」

私の言葉にアルフノーヴァさんが驚き目を見開く…しかし周りを見渡し小さい声で呟いた。

「詳しい話は後で聞きましょう…」

私はこくっと頷いた。

「アルフレッド!」

バイオレッド様はいつの間にか弟に駆け寄っていた。

肩を掴んで名前を呼ぶがなんの反応も示さない。

「ミヅキさん、彼の元に行くよ」

アルフノーヴァさんに手を貸して獣人の王子の元に行く…見るとアトラス王にそっくりだった…アトラス王は小金色だがアルフレッド様は白色のライオンの獣人だった。

アトラス王と同じ海のような青い瞳が深海のように深く沈んで見える。

「これは…バイオレッド様よりもかなり強力に洗脳がかけられていますね…こんな子供になんて酷い事を…」

あまり表情を崩さないアルフノーヴァさんが怒っている…その気持ちはよくわかった。

私もこんな小さい子に事をしたあの人が許せなかった!

「アルフノーヴァさん!早く解いてあげよう!」

「そうだね…でも精神系の魔法は繊細だよ。少しでも間違うと廃人になってしまうこともあるから気を付けて…私が先導するからミヅキさんはその上から回復魔法をかけてくれるかな?」

「わかりました!」

私が頷くと、ガシッと手を掴まれた。

見るとバイオレッド様が目に涙を溜めてこちらを見ている。

「弟はまだ十歳なんだ…お願いだ!助けてやってくれ」

「うん!頑張るよ!私だってこの子に絶対助かって欲しい!」

私はしっかりとバイオレッド様の目を見つめて頷いた。

「俺達は邪魔だ、この部屋に誰も近づけないように外を見張っておこう!」

コジローさんが扉に近づく。

「王子とバイオレッド様はこの部屋に、他の者は外に出ていよう」

ユリウスが言うとじいちゃんやロブさんも頷いて外に出て行く。

「ミヅキ、頑張れよ!」

じいちゃんに頭をクシュッとされて私は頷いた。

「レオンハルト王子とバイオレッド様は何があるかわかりませんから離れていてください」

「で、でも…」

バイオレッド様はアルフレッド様から離れたくないようだった…不安そうに瞳を揺らしている。

「大丈夫だ、アルフノーヴァはお前を見事治したんだぞ!ミヅキは…大丈夫なんだよな?」

レオンハルト様はどちかと言うと私の方に不安があるみたいだった…まぁレオンハルト様には私の力の事はあまり話してないのだろう。

「ミヅキさんは人より少し魔力が高いので手伝ってもらうんだよ」

アルフノーヴァさんの補足に私はえっ?と振り返るとアルフノーヴァさんがパチッとウインクした。

ありがとうございます!

私は無言でペコッと頭を下げると

「アルフノーヴァさんの手伝いをするだけだから…」

二人は納得したようで私達から離れて行った。

レオンハルト様は不安そうなバイオレッド様を慰めながら部屋の隅にいる。

「アルフノーヴァさんすみません、嘘つかせちゃって…」

私が謝ると

「いつかはバレると思いますが今はバイオレッド様もいますしね…とりあえずアルフレッド様に集中しよう」

「はい!」

アルフノーヴァさんがアルフレッド様の頭に手を置くと瞳を閉じて集中して魔力を練り出した。

でも魔力がまだそんなには回復してないのだろうすぐに顔色が悪くなる!

私は慌ててアルフノーヴァさんの手の腕に自分の手を重ねるとアルフノーヴァさんの魔力に自分の魔力を重ねた。

「えっ…」

アルフノーヴァさんが驚き目をパチッと開いた。

「な、なんか違いますか?」

慌てて手を離すと

「いえ…問題ない…それどころかミヅキさんの魔力を借りる事が出来ました…」

「それって…いい事?悪い事?」

アルフノーヴァさんの顔を見ると驚き固まっているのでよくわからなかった。

「今の状況的にはいい事ですが…ばれたら悪い事です…」

「あーいつもの事ですね…」

私は目を逸らした…こうして保護者にバレて怒られるんだ…いい事したはずなのに…

「くっ…もうこうなりゃやけだ!アルフノーヴァさん私の魔力存分に使って下さい!」

私は再びアルフノーヴァさんの手の上にポンッ!と手を乗せると今ある魔力を注ぎ込んだ!

「わっ!多すぎだよ!ミヅキさん十分十分!」

アルフノーヴァさんが慌ててストップをかけたがそんなに急には止まれない。

「でも…これだけ高い魔力なら…」

アルフノーヴァさんがふふっと微笑むと再び瞳を閉じた。

私も魔力を止めると今度は回復魔法に切り替える…アルフレッド様とついでにアルフノーヴァさんを包み込み回復魔法をかけた。

アルフノーヴァさんがピクッと反応したが何も言わない…そのまま目を閉じて集中している。

私は回復魔法をかけ終えてそっと手を離すと…

「ミヅキさん…」

アルフノーヴァさんが目を開いて困った子を見るように私を見つめた。

「なんですか?」

「なぜ私にまで回復魔法を?」

「だって…アルフノーヴァさんの顔色が一番悪いんだもん…」

「ふー…でも助かったよ。それに魔力もほぼ戻ったしね」

「え!なんでですか?」

ほぼ空っぽだと言ってたのに…

不思議に思っていると

「ミヅキさんが貸してくれた魔力が有り余るほどで…そのまま私の魔力も戻ってしまいした…こんなことは初めてだよ」

苦笑している。

「ご、ごめんなさい?」

いけない事かなと思ってとりあえず謝っておく。

「それでアルフレッド様は?」

「大丈夫、ミヅキさんの魔力があれは軽く書き換えが出来たよ。なんの後遺症もなく洗脳が解けたはずだよ」

アルフノーヴァさんがニコッと笑った。

「よかった~」

私がほっとしてペタンと床に座り込むと…

「ど、どうした!?」

私の様子にレオンハルト様が声をかけてきた。

「アルフレッド様は大丈夫みたいです!」

私は振り返って二人を見て微笑むと

「ほ、本当か?だって…バイオレッドの時はあんなに時間がかかっていたぞ…」

「今回は二人だったからね!」

私とアルフノーヴァさんは顔を見合わせて笑いあった。
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