ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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15章

703.出迎え

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「ミヅキ…嫌だった?」

カイルはセバスさんに手を掴まれても慌てずににっこりと笑って私を見つめる。

「え?あ…嫌じゃないけど…キスは…ねぇ…」

あははと笑って誤魔化した…こんな時の対応がよく分からない。

だって友達だし…国によってはキスは挨拶だったりもするからなぁ…

「ほら、本人もいいと言ってますよ」

「ミヅキさん、嫌なら嫌ときちんと言った方が彼らの為ですよ。少しでも希望があると勘違いさせては可哀想ですからね」

セバスさんがなんか不機嫌そうに笑いながらこっちを見つめる。

「そうだ、望みがないと前もってはっきり言ってやれ。それが優しさってもんだ」

ベイカーさんまで眉間をピクピクさせながら笑顔を浮かべてる。

一体どうしたんだ!?

「セバスさんもベイカーさんも大丈夫?私なら平気だから気にしないでね…この二人は友達だもん!ただの挨拶だし全然平気!」

私が安心させるように笑うとベイカーさん達がやっとほっとしたような笑顔をみせた。

「そうか、友達だよな」

「ええ、友達との挨拶なら仕方ないですね」

なんか知らんが二人の機嫌が直ったようだ。

その代わりにレオンハルトとカイルが肩を落としてため息をついた。


「どうやら、先にどうにかしないといけないのは保護者よりもミヅキの鈍感さのようです」

「違いない」

カイルとレオンハルトがなんかコソコソと話している。

「なになに?何の話?」

二人に近づこうとすると…

「ミヅキ、男の話に首を突っ込まない。特にあいつらには近づくな…この国の王子と宰相の息子だぞ…ろくな事がない」

確かに…

ベイカーさんの言葉に納得して頷くと、二人に近づくのはやめることにした。

しかし…

「ベイカーさん残念ですけどミヅキはしばらくお借りすることになります」

カイルがにっこりと笑ってベイカーさんを見上げた。

「はぁ!?なんでだ!」

ベイカーさんが納得いかないとカイルを睨みつける。

「ミヅキには他の国の王子や王女達の橋渡しを頼みたいんだ」

するとレオンハルト王子が説明を始めた。

どうやら今回のお祭りに他の国の王族達も集まるのに彼らの共通の知り合いが私らしい。

しかもどの国も私に会いたいと言ってくれているらしく…

「確かに私もみんなに会いたいなぁ…」

この世界に転生して、ベイカーさん達に出会いウエスト国にお世話になる事になって色んな国にも行った。

海の国ではアクアやリバイアさんに会って、サウス国ではピース達と遊んだし、エルフの国にも行ってオリビアが私達の町に住むようになった。

最近は獣人の国でお世話になって、バイオレッドやアルフレッドをもふらせてもらったし、ロブさんやロバートさんにもまた会いたいなぁ~

今まで出会った人達の笑顔がうかんでくる。

そんな私の考えが読まれたのだろうか…

「彼らも会えるのを楽しみにしてるって言ってたよ」

カイルの言葉に心が揺らぐ。

「ベイカーさん…セバスさん…行ってもいい?」

うかがうように恐る恐る保護者達に聞いてみる。

「はぁ…こうなると思った…」

「そんな顔で頼まれて嫌とは言えませんね」

二人は仕方なさそうに頷いてくれる!
ちゃんと私の気持ちを優先してくれる本当に優しく保護者達だ!

「よし、うるさい保護者の了承は得たな!ミヅキ、明日には海の国の人達が着く予定だ。早速迎える準備のいい案を考えてくれないか?」

レオンハルト王子が握れとばかりに手を差し出してくる。

まさかそれが目当てで声をかけてきたのか?

ジロっと二人を見つめた。

すると頬を赤らめて目をそらされた、目を逸らしたって事は後ろめたいのかも…まぁいいけどね。

「私もみんなには気持ちよく滞在して欲しいし…協力するよ」

レオンハルトの手を掴みギュッと握り返した。



さすがにベイカーさんやセバスさんは王族達の集まりに着いてくるのは断念した。

その代わりにシルバ達に私の事をよく頼んでいた。

「シルバ!いいか目を離すなよ…目を離すとろくな事にならないからな!あとな…どこかの国の王子に口説かれたら邪魔するんだぞ…」

「ガウ!」

なんかシルバとベイカーさんがコソコソと話している。

話はできないはずなのに意思疎通がバッチリ取れていることに驚きだ。

「ではシンクさんとプルシアさんミヅキさんをよろしくお願いしますね。手を出す輩がいたら…まぁかろうじて息がある程度に生かしておいて下さい…裏で手を引く者がいないかきっちりと聞かないといけませんからね。殺すのは何時でもできますから」

「クゥ~!」

「グルル…」

違う場所ではシンクとプルシアがニコニコと笑うセバスさんと 話している。

まぁあっちは変な話などしてないだろう。

【じゃあシルバ、シンク~みんな行くよ~】

レオンハルト達が早速移動するので私はみんなとここで別れることになった。

「なにかあったらすぐに戻ってくるんだぞ」

「はーい」

「寂しくなったらでも構いませんよ」

「う、うん…」

ベイカーさん達に見送られて私は王宮の奥へと進んで行った。

「はぁ~やっとあのうるさいのがいなくなったな…」

レオンハルトはニヤッと笑うと話しながら私の隣に寄ってくる…すると…

「グルルル…」

シルバが間に割り込んだ。

【このガキ、ミヅキの隣は俺達と決まってるんだ】

【本当に~やだね節度を守らない人って~だからモテないんだよ(ミヅキに)】

シンクが定位置の私の頭にちょこんと座った。

後ろからはプルシアとコハクにムーにレムもピッタリと着いてくる。

頼りになるボディーガード達がしっかりと周りを取り囲んでいた。

【みんなそんなに近づいてきてどうしたの?】

まぁ可愛いからいいんだけど…

【ミヅキは気にするな、それよりも道は長いからな背中に乗れ】

シルバに背に乗らさせて私はゆうゆうとみんなの後をついて行った。

「クッ…面倒な保護者が居なくなったと思ったら…もっと面倒な従魔が残ってた」

レオンハルトが悔しそうに呟くと…

「面倒って…聖獣達ですよ。あれを離すのは無理だよね、やっぱり少しずつ距離を縮めて行くのが良さそうだ」

カイルは冷静に分析をしていた。
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