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第1話 「到着」
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バスの窓は、外側から貼られた薄いフィルムのせいで、景色の輪郭を一段だけ鈍くしていた。ガラス越しに流れるのは、崩れた高速道路の支柱、黒く焼けた案内標識、折れ曲がった街灯。遠くの空には、雲と区別のつかない灰色の帯が横たわっている。
誰かが「崩壊後の世界」と呼んだ言葉は、こういう眺めを指すのだろう。だが、実際にそこへ向かう車内の空気は、思ったほど終末的ではなかった。
席は満員だった。装備の匂いがする。油と合成繊維と、乾ききらない汗。乗客たちは皆、口数が少なく、目の前の世界に対して何かを言うより先に、自分の手元を確かめることに慣れているようだった。
私も同じだった。リュックの上から指で押し、内部の形をなぞる。包帯、凝固剤、折りたたみナイフ、薄いレインシート。あとは――貸与品の簡易無線機。
私にとって、この装備はまだ「道具」ではなく「約束」だった。持っていれば生き残れる、と言われた約束。信じたわけではない。ただ、信じないままここへ来るほど、私は強くなかった。
車内前方、運転席のすぐ後ろに座る男が、低い声で言った。
「着くぞ」
それだけで、人の気配が少し変わる。会話が止まるのではない。最初から、ほとんど話していない。変わるのは呼吸の深さだ。音の聞き方だ。肩の位置だ。
バスは減速し、軋むように停止した。エンジン音が切れると、静けさがやってくる。その静けさは「平和」ではなく、音の空白が作る圧力だった。
扉が開く。乾いた風が吹き込み、砂と焦げの匂いを運んでくる。外は、想像していたより明るい。終末の色は、いつも夕焼けか夜だと勝手に思っていた。けれど、崩壊は昼間にも起こる。世界は普通の光の下で、普通に壊れている。
降りると、集合地点はフェンスで囲まれた空き地だった。片側にコンテナが並び、もう片側には倒れた車両が積まれている。看板の文字は剥げ、赤い注意標識だけが妙に鮮やかだ。
そこに立つ人々は、私たちを「参加者」と呼んだ。
参加者。
言葉が、ほんの少しだけゲームに近い。私はその違和感を飲み込む。代わりに、周囲の動きを観察する。誰が指示を出し、誰が従うか。誰が周りを見て、誰が足元しか見ないか。
コンテナ前に、配布台が用意されていた。透明なボックスの中に、紙束と小型の腕章。
列に並ぶ。私は腕章を受け取り、番号を確認する。
番号だけだった。名前はない。
そのことに、思ったより心が落ち着いた。
――名前を呼ばれない場所。
それは、軽さでもあり、怖さでもある。
配布台の向こうにいる女性が、説明を始めた。声はよく通り、感情を乗せない。
「ここで行うのは、閉鎖区域への侵入と、回収と、離脱です。あなた方は外へ出て、必要なものを集め、指定地点から戻ります。戻れた者だけが、生存者として扱われます」
生存者として扱われる。
私は、その言い回しに目を細める。生存は状態であって、扱いではないはずだ。
だが、ここでは違うのかもしれない。生存が「結果」ではなく「判定」になる世界。
紙束は「手引き」と呼ばれていた。私はざっと目を走らせる。
そこには、ルールが書かれている。区画、侵入、回収、脱出。
けれど、肝心なものがない。
HP。体力。数値。残量。
そういうものが、一切書かれていない。
私の隣に並んでいた男が、紙束を折りたたみながら鼻で笑った。
「数字がないって、聞いてねえの?」
「聞いてた」私は答える。「でも、こういう場だと、どこかにあると思う。最低限の指標が」
「ない。ここじゃ、痛いか痛くないかで決まる」
男は肩をすくめた。「それが“本物”ってやつだろ」
本物。
その言葉が、妙に引っかかった。
誰が、本物だと言った? 何と比べて?
説明は続く。
「閉鎖区域の内部では、あなた方の所持品の管理を行いません。持ち込んだ物は、持ち込んだ物です。持ち帰った物は、持ち帰った物です」
「……つまり?」誰かが尋ねた。
「失った場合は、失ったままです」
淡々と言う。
淡々と、落とす。
その瞬間、空気が一段、冷える。
私は喉の奥が乾くのを感じた。
ゲームではない、というのは、こういう意味なのだろう。
死んだら終わり――それは現実にも言える。けれど現実には、死ぬ前に避けるための制度がある。医療がある。社会がある。
ここには、それがないのかもしれない。
配布台の横、鉄枠の掲示板に、地図が貼られていた。ざっくりした区域分けと、赤い点。
赤い点は、脱出地点。
それが一番目立つように描かれている。まるで、目的が「中で何をするか」ではなく「外に出ること」だと言わんばかりに。
私は掲示板を見上げながら、ふと思う。
この世界は、崩壊しているのではなく――閉じている。
壊れているのではなく、誰かが「壊れたままにしている」。
そんな考えがよぎった瞬間、背中の奥が冷えた。根拠はない。証拠もない。
ただ、嫌な予感だけがある。
予感はいつも、証拠より先にやってくる。
列が動き、私は前に出た。
「参加番号、確認」
係員が腕章を見る。「あなたは――第一班。初回ですか」
「はい」
「初回の規定装備は最低限です。持ち込み過多は禁止。持てるものには限りがあります」
彼女は私のリュックを一瞥し、淡々と続けた。「帰ることを優先してください。回収は二の次。覚えられないほど、みんな同じことを言うのだけれど」
私は頷いた。
帰る。
その単語だけが、はっきりと胸に残った。
帰ればいい。
戻れればいい。
それだけで、次がある。
それなのに――私は、なぜか「戻る」より先に「持ち帰る」という言葉を思い浮かべていた。
持ち帰る。
手の中に残す。
失わない。
心の奥で、見ないようにしていた影が、ひとつだけ揺れた。
――置いてきたもの。
――持ち帰れなかったもの。
私はそれを押し戻す。今は、ここにいる。今は、目の前の扉のことだけを考えればいい。
フェンスの向こう、閉鎖区域へ続くゲートが開き始めていた。
金属の擦れる音が、やけに大きく聞こえる。
誰も喋らない。
ただ、息の仕方だけが変わっていく。
私はリュックの紐を締め直し、手袋の指先を確かめ、無線機のスイッチを入れた。小さなノイズが鳴る。
そのノイズが、妙に生々しい。
ゲートの向こう側は、日差しの中にあった。
崩壊後の世界。
そう呼ぶには、あまりに普通の明るさだった。
私は一歩を踏み出す。
そして、ここで初めて理解した。
この世界は、終わった後の世界ではない。
――終わらせないための場所だ。
誰かが、私たちを終わらせないために、ここへ放り込んでいる。
理由は分からない。
だが、分かってしまったことがある。
ここでは、生きているだけでは足りない。
戻るだけでも足りない。
脱出できた者だけが、生き残ったことになる。
私は、その判定の中へ入っていった。
誰かが「崩壊後の世界」と呼んだ言葉は、こういう眺めを指すのだろう。だが、実際にそこへ向かう車内の空気は、思ったほど終末的ではなかった。
席は満員だった。装備の匂いがする。油と合成繊維と、乾ききらない汗。乗客たちは皆、口数が少なく、目の前の世界に対して何かを言うより先に、自分の手元を確かめることに慣れているようだった。
私も同じだった。リュックの上から指で押し、内部の形をなぞる。包帯、凝固剤、折りたたみナイフ、薄いレインシート。あとは――貸与品の簡易無線機。
私にとって、この装備はまだ「道具」ではなく「約束」だった。持っていれば生き残れる、と言われた約束。信じたわけではない。ただ、信じないままここへ来るほど、私は強くなかった。
車内前方、運転席のすぐ後ろに座る男が、低い声で言った。
「着くぞ」
それだけで、人の気配が少し変わる。会話が止まるのではない。最初から、ほとんど話していない。変わるのは呼吸の深さだ。音の聞き方だ。肩の位置だ。
バスは減速し、軋むように停止した。エンジン音が切れると、静けさがやってくる。その静けさは「平和」ではなく、音の空白が作る圧力だった。
扉が開く。乾いた風が吹き込み、砂と焦げの匂いを運んでくる。外は、想像していたより明るい。終末の色は、いつも夕焼けか夜だと勝手に思っていた。けれど、崩壊は昼間にも起こる。世界は普通の光の下で、普通に壊れている。
降りると、集合地点はフェンスで囲まれた空き地だった。片側にコンテナが並び、もう片側には倒れた車両が積まれている。看板の文字は剥げ、赤い注意標識だけが妙に鮮やかだ。
そこに立つ人々は、私たちを「参加者」と呼んだ。
参加者。
言葉が、ほんの少しだけゲームに近い。私はその違和感を飲み込む。代わりに、周囲の動きを観察する。誰が指示を出し、誰が従うか。誰が周りを見て、誰が足元しか見ないか。
コンテナ前に、配布台が用意されていた。透明なボックスの中に、紙束と小型の腕章。
列に並ぶ。私は腕章を受け取り、番号を確認する。
番号だけだった。名前はない。
そのことに、思ったより心が落ち着いた。
――名前を呼ばれない場所。
それは、軽さでもあり、怖さでもある。
配布台の向こうにいる女性が、説明を始めた。声はよく通り、感情を乗せない。
「ここで行うのは、閉鎖区域への侵入と、回収と、離脱です。あなた方は外へ出て、必要なものを集め、指定地点から戻ります。戻れた者だけが、生存者として扱われます」
生存者として扱われる。
私は、その言い回しに目を細める。生存は状態であって、扱いではないはずだ。
だが、ここでは違うのかもしれない。生存が「結果」ではなく「判定」になる世界。
紙束は「手引き」と呼ばれていた。私はざっと目を走らせる。
そこには、ルールが書かれている。区画、侵入、回収、脱出。
けれど、肝心なものがない。
HP。体力。数値。残量。
そういうものが、一切書かれていない。
私の隣に並んでいた男が、紙束を折りたたみながら鼻で笑った。
「数字がないって、聞いてねえの?」
「聞いてた」私は答える。「でも、こういう場だと、どこかにあると思う。最低限の指標が」
「ない。ここじゃ、痛いか痛くないかで決まる」
男は肩をすくめた。「それが“本物”ってやつだろ」
本物。
その言葉が、妙に引っかかった。
誰が、本物だと言った? 何と比べて?
説明は続く。
「閉鎖区域の内部では、あなた方の所持品の管理を行いません。持ち込んだ物は、持ち込んだ物です。持ち帰った物は、持ち帰った物です」
「……つまり?」誰かが尋ねた。
「失った場合は、失ったままです」
淡々と言う。
淡々と、落とす。
その瞬間、空気が一段、冷える。
私は喉の奥が乾くのを感じた。
ゲームではない、というのは、こういう意味なのだろう。
死んだら終わり――それは現実にも言える。けれど現実には、死ぬ前に避けるための制度がある。医療がある。社会がある。
ここには、それがないのかもしれない。
配布台の横、鉄枠の掲示板に、地図が貼られていた。ざっくりした区域分けと、赤い点。
赤い点は、脱出地点。
それが一番目立つように描かれている。まるで、目的が「中で何をするか」ではなく「外に出ること」だと言わんばかりに。
私は掲示板を見上げながら、ふと思う。
この世界は、崩壊しているのではなく――閉じている。
壊れているのではなく、誰かが「壊れたままにしている」。
そんな考えがよぎった瞬間、背中の奥が冷えた。根拠はない。証拠もない。
ただ、嫌な予感だけがある。
予感はいつも、証拠より先にやってくる。
列が動き、私は前に出た。
「参加番号、確認」
係員が腕章を見る。「あなたは――第一班。初回ですか」
「はい」
「初回の規定装備は最低限です。持ち込み過多は禁止。持てるものには限りがあります」
彼女は私のリュックを一瞥し、淡々と続けた。「帰ることを優先してください。回収は二の次。覚えられないほど、みんな同じことを言うのだけれど」
私は頷いた。
帰る。
その単語だけが、はっきりと胸に残った。
帰ればいい。
戻れればいい。
それだけで、次がある。
それなのに――私は、なぜか「戻る」より先に「持ち帰る」という言葉を思い浮かべていた。
持ち帰る。
手の中に残す。
失わない。
心の奥で、見ないようにしていた影が、ひとつだけ揺れた。
――置いてきたもの。
――持ち帰れなかったもの。
私はそれを押し戻す。今は、ここにいる。今は、目の前の扉のことだけを考えればいい。
フェンスの向こう、閉鎖区域へ続くゲートが開き始めていた。
金属の擦れる音が、やけに大きく聞こえる。
誰も喋らない。
ただ、息の仕方だけが変わっていく。
私はリュックの紐を締め直し、手袋の指先を確かめ、無線機のスイッチを入れた。小さなノイズが鳴る。
そのノイズが、妙に生々しい。
ゲートの向こう側は、日差しの中にあった。
崩壊後の世界。
そう呼ぶには、あまりに普通の明るさだった。
私は一歩を踏み出す。
そして、ここで初めて理解した。
この世界は、終わった後の世界ではない。
――終わらせないための場所だ。
誰かが、私たちを終わらせないために、ここへ放り込んでいる。
理由は分からない。
だが、分かってしまったことがある。
ここでは、生きているだけでは足りない。
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