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冒険者へ
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その後もミミが安全なスピードでとばしたので、かなり早く目的地に着いた。
私も欲しいな、馬。旅がとても早く移動できそう。乗馬経験がないので、どこかで習わないとダメだろうけど。ミミのように魔獣と契約出来るとは思ってないので、普通の馬でいい。ギルドでそういう講習ないかなあ。聞いておけばよかった。出発する前に、あの二人なら恥ずかしくないからさ。
セッテちゃんはスライムがいかに面白いか話してくれたので、お礼に桃太郎とか覚えてる昔話をしたら、なぜか一寸法師がお気に入りになった。小さいのに勇気があって悪い鬼(オークより大きくて強いと説明してみた)を退治して、お姫様とハッピーエンド、がお気に召したらいい。
小槌いいわねぇ、とネルさんは横で言っていた。振れば、小判ざくざくですからね。さすが商人の娘、まずお金にいきますね。
別れ際に簡易シートベルトとクッションシートをネルさんに渡した。またすぐ作れるからね。
お礼にと、商会の紹介状をもらった。これがあれば直に店長対応らしい。落ち着いたらありがたく使うことにしよう。マウシャにも支店はあるようなこといってたし。ちょっと緊張するけど。ん?高いモノを買えってことか?まあ、行ったら考えよう。
ミミに追すがれるような視線をあびせられつつ、フルドラとも別れた。Aランクの人と接点作るなんてそうそうないだろうから、高ランクに顔見知りができたのは心強い。
ギルドでザシュとファンクとも別れた。二人はしばらくここにいるそうだ。又、縁があったら会いそうだね、と言ったら、ファンクはそっぽを向き、ザシュは大きくうなづいてくれた。あまりにお犬がエサをねだる姿とだぶったので、携帯食クッキー版をあげた。期待を裏切らない笑顔が返ってきたわ~。
私にはこの街に用事はないので、一泊して買い物をすませてから、翌日にマウシャに向けて出発した。
☆
やってきました、再マウシャ帝国~。途中何のイベントもなくあっさり到着したの少し拍子抜けした。ギルドカード作っておいてよかった。身分証明書便利だわ。勿論並びはしたけど、ただの通行人とはちがい、進みが早かった。
よし、観光だー!魚食べるぞー!前に行けなかった店にも行くぞー。帝都はこの次かな~。そしてmyガイドブック再び!
なんだか懐かしくてテンションが上がりまくりだ。
今回は仕事じゃなくて遊びだからね。気分が晴れ晴れ&自由度ましまし。まあ、一応ギルドには顔出してできる依頼は受けないと、だけど。水のスライムもね。
せっかくなので水辺近くの宿をかりてみた。外見可愛いし、窓から下に見える水路がいい。ゴンドラが時折通っていく。あ~いいわ~。のんびりできそうだし、この光景に癒される。
少し遠くに視線をやれば、もう海が見える。さすがにリヴァイアサン再び、はないだろう。こんなこと思ってるとフラグが立ちそうなので、慌てて頭を横にふって追いやる。
「あら、お出かけかしら?夕飯はどうするの?」
「いただきます。ちょっと近くを散策しに行ってくるだけなので」
「わかったわ。気を付けてね」
行ってきまーす、と宿屋の主人に挨拶して外に出る。
女性じゃなく、ちょっとナヨっとしたしゃべり方をする男性がこの可愛い宿屋の主だ。黙っていればふつうにカッコイイ人に見られるだろう。そのギャップが面白い。
「は?変わってるな、あんた」
「スミー。失礼よー、ニイナさんにも私にも」
キッチンからトルードさんの声がした。
一人息子のスミ君は反抗期なのか、態度がふてぶてしい。
「面白い、て思えるか?一生黙っとけ、て思うだろ。おれはさすがに慣れたけどさ」
大体の人は、そのギャップに唖然としてひいてしまうんだそう。まあ、宿はすいてるよね。雰囲気素敵だし、リーズナブルだし、料理もおいしいし。私にしてみたら、めっちゃ当たりなんだけど。清潔だし、ここを選んだ自分を褒めたいわ。
「女性受けしそうだけどねぇ」
「しねぇよ。ギルドから紹介されてくるやつらは、バカにして帰ってくし、本当むかつく」
怒ってますなぁ。仕事はきちんとしてるのに、その人の趣味だけで判断されたら怒りたくもなるけどね。
「男性が苦手な人とか、女性同士パーティには特におすすめだと思うけどなぁ。ここ、あったかいし、ごはんおいしいし、可愛いし、ギルドや中心街にも近いから、ロケーションばっちりだよ?それに、いざとなったらトルードさん頼りになりそうだしさ。安心じゃん」
なんだかんだいっても男性だしね。意外と力あるのも、筋肉ついてるのも知ってるんだな~。
「あら、こんなにほめられるなんてマルさん以来だわ」
料理を運んでくれたトルードさんが言う。マルサン?
「マルクレイズ。おれの母親の名前」
っ。吹き出しそうになった。まさかの奥さんの名前が初登場だ。姿が見えないから、いやわざわざ聞くのもどうかと思って、あえてスルーしてたんだよ。
「あ、えーと」
「死んでない。外の国に行ってる」
この子、勘よくない?
「国の外交官やってるのよ。ほぼ家にはいないわね。今どこ行ってるんだったかしら」
おお、かっこいい響き。エリートじゃないですか。
「奥様も穏やかな人ですか?」
何気なく聞いたら、二人は一瞬黙って、お互いに外を見た。なんで?!
「正反対だな」
「そ、そうね。笑顔はとっても貴重だから、見れたら超ラッキーよ」
え、なにそのありがた現象みたいなの。
「笑顔?!そんなことできんのかよ」
めっちゃ驚いてますけど、息子さん。
「できるわよー。いやぁね、実の母親に向かって。とおっても可愛いんだから」
一人くねくねしてるニコニコ顔のトルードさんに対して、ふてくされモードのスミ君。
「それこそ、この前のリヴァイアサン並だっつうの」
!今度はむせてしまった。
「リヴァイアサン、見たの?」
「討伐後の頭姿だけ。緊急事態宣言出てたから、外の港には出られなかった。見たかったなー生きてるやつ」
「やめてよー。ほんと国内勢力だけでよく倒せたと思うわ。下手したら国がなくなるレベルなのよ?ここだって水が浸水して大変だったんだから」
暴れてたもんね。…あれ?私のせいか?
「さすが魔法使局だよな。あんた魔法使なんだろ?やっぱあこがれる?」
ー全く、全然。
「とどめは騎士だって聞いたわよ」
「とどめだろ?結界張ったり、弱らせたのは魔法使局だって。おれにも魔力があったらなあ」
子供が思い描く魔法使って良いビジョンなんだね。実際はつまらない仕事ですけどー、ある国では。
そういえば、頭は公開するって言ってたっけ。海じゃなくて街中で見る方がきっと迫力ありそう。城のしゃちほこが、目の前にドドーン!みたいな感じかな。
「この国の魔法使局は優秀みたいでさ、それが生きてるみたいだった。普通死体って腐るもんだろ?」
「食べてる時によしなさいよ。確かに、このマウシャは技術が優れているけれど。それにしても、スミ、よく知ってたわね」
確かに、詳しく知ってたな。
「学校でも言ってたし、見に行ったとき大人たちが話してたのを聞いた」
うん、優秀な方はいらっしゃいましたねぇ。
「この国で魔法使局に勤めるには魔力と他に何が必要なんですか?」
「まず試験があるわ」
「めっちゃ難しいらしいぜ」
そうなのか、ただ魔力があればいいだけじゃないのね。てか、普通はそうだよね~。
「魔力があるとわかったら、すぐ教師を捜して勉強すんだってさ。それも嫌だけどな」
親としては安泰な人生を求めてしまうからね、子供に。
「良かったわね、魔力なくて」
「あーでも憧れるよなぁ。かっこよくね?」
見た目からかー。
「そういえばダンジョン行くの?」
「明日からぼちぼちと行く予定。ここのスライムを見てみたくて」
「スライム?ああ、水の洞窟のやつか」
「知ってるの?有名なんだね」
うん、この煮込みうまいな~。
「だってここに来る冒険者ならそれ目当てだろ?金にもなるしな」
「簡単には取れないってこと?」
お金になるってことは、手に入れづらいから需要が高まるってことで。
「数はいるらしいけど、核をつぶしたらグチャっとなって金にならないって聞いた」
グチャ、ととこでトルードさんが顔をしかめた。
「私がみたのは、ビヨーンてのびるやつだったよ」
「それ、いいやつじゃね?普通伸びるというか、よくてグニョグニョしてるか、量が少なくて伸びるほどじゃないくらいらしいからさ」
「…もっといい表現ないのかしらね」
はあ、とトルードさんがため息をつくも、スミは全然お構いなしだ。
「だってそうじゃん。市場で売ってるのは水より少し固いみたいな感じだし」
ゼリーみたいってことかな?
「固い?まあねえ。核をつぶした後にすぐ採取するのが難しいからねぇ」
「捕ったことあるんですか?」
「昔、ちょっとね。たぶん、ギルドでも教えてもらうことはできるけど、参考になるかどうか」
冒険者だったのかな?
それにしても、セッテちゃんそりゃ高級おもちゃだよ。実物見れてよかったわ~。
とりあえず、ギルドで説明を受けようかな。
「他にここならでは、みたいのあったりします?」
「あそこに行くなら、海草取ってきてほしいのよ。お料理に使うから。その分、代金をひかせていただくわ」
はい、了解です。ありがたい申し出だわ。
ダンジョンキノコじゃなくダンジョン海草かー。おいしいといいな。トルードさんから聞いて、次々とメモをとっていった。あれ?買い物メモみたいになってる気がする。ま、いっか。
私も欲しいな、馬。旅がとても早く移動できそう。乗馬経験がないので、どこかで習わないとダメだろうけど。ミミのように魔獣と契約出来るとは思ってないので、普通の馬でいい。ギルドでそういう講習ないかなあ。聞いておけばよかった。出発する前に、あの二人なら恥ずかしくないからさ。
セッテちゃんはスライムがいかに面白いか話してくれたので、お礼に桃太郎とか覚えてる昔話をしたら、なぜか一寸法師がお気に入りになった。小さいのに勇気があって悪い鬼(オークより大きくて強いと説明してみた)を退治して、お姫様とハッピーエンド、がお気に召したらいい。
小槌いいわねぇ、とネルさんは横で言っていた。振れば、小判ざくざくですからね。さすが商人の娘、まずお金にいきますね。
別れ際に簡易シートベルトとクッションシートをネルさんに渡した。またすぐ作れるからね。
お礼にと、商会の紹介状をもらった。これがあれば直に店長対応らしい。落ち着いたらありがたく使うことにしよう。マウシャにも支店はあるようなこといってたし。ちょっと緊張するけど。ん?高いモノを買えってことか?まあ、行ったら考えよう。
ミミに追すがれるような視線をあびせられつつ、フルドラとも別れた。Aランクの人と接点作るなんてそうそうないだろうから、高ランクに顔見知りができたのは心強い。
ギルドでザシュとファンクとも別れた。二人はしばらくここにいるそうだ。又、縁があったら会いそうだね、と言ったら、ファンクはそっぽを向き、ザシュは大きくうなづいてくれた。あまりにお犬がエサをねだる姿とだぶったので、携帯食クッキー版をあげた。期待を裏切らない笑顔が返ってきたわ~。
私にはこの街に用事はないので、一泊して買い物をすませてから、翌日にマウシャに向けて出発した。
☆
やってきました、再マウシャ帝国~。途中何のイベントもなくあっさり到着したの少し拍子抜けした。ギルドカード作っておいてよかった。身分証明書便利だわ。勿論並びはしたけど、ただの通行人とはちがい、進みが早かった。
よし、観光だー!魚食べるぞー!前に行けなかった店にも行くぞー。帝都はこの次かな~。そしてmyガイドブック再び!
なんだか懐かしくてテンションが上がりまくりだ。
今回は仕事じゃなくて遊びだからね。気分が晴れ晴れ&自由度ましまし。まあ、一応ギルドには顔出してできる依頼は受けないと、だけど。水のスライムもね。
せっかくなので水辺近くの宿をかりてみた。外見可愛いし、窓から下に見える水路がいい。ゴンドラが時折通っていく。あ~いいわ~。のんびりできそうだし、この光景に癒される。
少し遠くに視線をやれば、もう海が見える。さすがにリヴァイアサン再び、はないだろう。こんなこと思ってるとフラグが立ちそうなので、慌てて頭を横にふって追いやる。
「あら、お出かけかしら?夕飯はどうするの?」
「いただきます。ちょっと近くを散策しに行ってくるだけなので」
「わかったわ。気を付けてね」
行ってきまーす、と宿屋の主人に挨拶して外に出る。
女性じゃなく、ちょっとナヨっとしたしゃべり方をする男性がこの可愛い宿屋の主だ。黙っていればふつうにカッコイイ人に見られるだろう。そのギャップが面白い。
「は?変わってるな、あんた」
「スミー。失礼よー、ニイナさんにも私にも」
キッチンからトルードさんの声がした。
一人息子のスミ君は反抗期なのか、態度がふてぶてしい。
「面白い、て思えるか?一生黙っとけ、て思うだろ。おれはさすがに慣れたけどさ」
大体の人は、そのギャップに唖然としてひいてしまうんだそう。まあ、宿はすいてるよね。雰囲気素敵だし、リーズナブルだし、料理もおいしいし。私にしてみたら、めっちゃ当たりなんだけど。清潔だし、ここを選んだ自分を褒めたいわ。
「女性受けしそうだけどねぇ」
「しねぇよ。ギルドから紹介されてくるやつらは、バカにして帰ってくし、本当むかつく」
怒ってますなぁ。仕事はきちんとしてるのに、その人の趣味だけで判断されたら怒りたくもなるけどね。
「男性が苦手な人とか、女性同士パーティには特におすすめだと思うけどなぁ。ここ、あったかいし、ごはんおいしいし、可愛いし、ギルドや中心街にも近いから、ロケーションばっちりだよ?それに、いざとなったらトルードさん頼りになりそうだしさ。安心じゃん」
なんだかんだいっても男性だしね。意外と力あるのも、筋肉ついてるのも知ってるんだな~。
「あら、こんなにほめられるなんてマルさん以来だわ」
料理を運んでくれたトルードさんが言う。マルサン?
「マルクレイズ。おれの母親の名前」
っ。吹き出しそうになった。まさかの奥さんの名前が初登場だ。姿が見えないから、いやわざわざ聞くのもどうかと思って、あえてスルーしてたんだよ。
「あ、えーと」
「死んでない。外の国に行ってる」
この子、勘よくない?
「国の外交官やってるのよ。ほぼ家にはいないわね。今どこ行ってるんだったかしら」
おお、かっこいい響き。エリートじゃないですか。
「奥様も穏やかな人ですか?」
何気なく聞いたら、二人は一瞬黙って、お互いに外を見た。なんで?!
「正反対だな」
「そ、そうね。笑顔はとっても貴重だから、見れたら超ラッキーよ」
え、なにそのありがた現象みたいなの。
「笑顔?!そんなことできんのかよ」
めっちゃ驚いてますけど、息子さん。
「できるわよー。いやぁね、実の母親に向かって。とおっても可愛いんだから」
一人くねくねしてるニコニコ顔のトルードさんに対して、ふてくされモードのスミ君。
「それこそ、この前のリヴァイアサン並だっつうの」
!今度はむせてしまった。
「リヴァイアサン、見たの?」
「討伐後の頭姿だけ。緊急事態宣言出てたから、外の港には出られなかった。見たかったなー生きてるやつ」
「やめてよー。ほんと国内勢力だけでよく倒せたと思うわ。下手したら国がなくなるレベルなのよ?ここだって水が浸水して大変だったんだから」
暴れてたもんね。…あれ?私のせいか?
「さすが魔法使局だよな。あんた魔法使なんだろ?やっぱあこがれる?」
ー全く、全然。
「とどめは騎士だって聞いたわよ」
「とどめだろ?結界張ったり、弱らせたのは魔法使局だって。おれにも魔力があったらなあ」
子供が思い描く魔法使って良いビジョンなんだね。実際はつまらない仕事ですけどー、ある国では。
そういえば、頭は公開するって言ってたっけ。海じゃなくて街中で見る方がきっと迫力ありそう。城のしゃちほこが、目の前にドドーン!みたいな感じかな。
「この国の魔法使局は優秀みたいでさ、それが生きてるみたいだった。普通死体って腐るもんだろ?」
「食べてる時によしなさいよ。確かに、このマウシャは技術が優れているけれど。それにしても、スミ、よく知ってたわね」
確かに、詳しく知ってたな。
「学校でも言ってたし、見に行ったとき大人たちが話してたのを聞いた」
うん、優秀な方はいらっしゃいましたねぇ。
「この国で魔法使局に勤めるには魔力と他に何が必要なんですか?」
「まず試験があるわ」
「めっちゃ難しいらしいぜ」
そうなのか、ただ魔力があればいいだけじゃないのね。てか、普通はそうだよね~。
「魔力があるとわかったら、すぐ教師を捜して勉強すんだってさ。それも嫌だけどな」
親としては安泰な人生を求めてしまうからね、子供に。
「良かったわね、魔力なくて」
「あーでも憧れるよなぁ。かっこよくね?」
見た目からかー。
「そういえばダンジョン行くの?」
「明日からぼちぼちと行く予定。ここのスライムを見てみたくて」
「スライム?ああ、水の洞窟のやつか」
「知ってるの?有名なんだね」
うん、この煮込みうまいな~。
「だってここに来る冒険者ならそれ目当てだろ?金にもなるしな」
「簡単には取れないってこと?」
お金になるってことは、手に入れづらいから需要が高まるってことで。
「数はいるらしいけど、核をつぶしたらグチャっとなって金にならないって聞いた」
グチャ、ととこでトルードさんが顔をしかめた。
「私がみたのは、ビヨーンてのびるやつだったよ」
「それ、いいやつじゃね?普通伸びるというか、よくてグニョグニョしてるか、量が少なくて伸びるほどじゃないくらいらしいからさ」
「…もっといい表現ないのかしらね」
はあ、とトルードさんがため息をつくも、スミは全然お構いなしだ。
「だってそうじゃん。市場で売ってるのは水より少し固いみたいな感じだし」
ゼリーみたいってことかな?
「固い?まあねえ。核をつぶした後にすぐ採取するのが難しいからねぇ」
「捕ったことあるんですか?」
「昔、ちょっとね。たぶん、ギルドでも教えてもらうことはできるけど、参考になるかどうか」
冒険者だったのかな?
それにしても、セッテちゃんそりゃ高級おもちゃだよ。実物見れてよかったわ~。
とりあえず、ギルドで説明を受けようかな。
「他にここならでは、みたいのあったりします?」
「あそこに行くなら、海草取ってきてほしいのよ。お料理に使うから。その分、代金をひかせていただくわ」
はい、了解です。ありがたい申し出だわ。
ダンジョンキノコじゃなくダンジョン海草かー。おいしいといいな。トルードさんから聞いて、次々とメモをとっていった。あれ?買い物メモみたいになってる気がする。ま、いっか。
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