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第4章 小さな変化
2.過保護な悪魔
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治療院を開く空き家の前には、早朝から大勢の患者で行列が出来ていた。
傭兵はよくナンパしてくることが多いのだが、ルクトがいつにも増して威圧しているからナンパは少なくて済んだ。
淡々と患者に治療を施していると、恰幅の良いおばさんが可愛い患者を連れて来た。
「先生、猫の治療もお願い出来ますか?この子最近元気がないのか、前みたいに走り回らないんです」
「出来ますよ。お膝の上に乗せて下さいね」
おばさんの膝の上で丸まる猫をそっと撫で、治療魔法をかけた。
この子が走り回らないのは病気や怪我ではないけど、治療魔法で少しは身体が楽になるはずだ。
「元気がないのは高齢で体力が低下しているのと、足腰が弱くなってきているからみたいですね。
治療魔法で少しだけ楽にしてあげることは出来ますが、若返らせることは出来ません。だから、無理をさせないように可愛がってあげて下さい」
治療魔法を受けた猫は、おばさんの膝の上で気持ち良さそうな背伸びをして、ニャ~と小さく鳴いた。
「そうですか。そういえば、この子も随分長生きしてるもんねぇ。
今日から日向ぼっこの特等席を作ってやります。ありがとうございました」
おばさんは大きな欠伸をする猫を愛おしげに撫で、大事に抱えて治療院を後にした。
治療院を開けば、こうして犬や猫、鳥といったペットや保護した動物も連れて来ることがある。他にも牧場の馬や羊、牛、ニワトリといった家畜も要望があれば私が出向いて治療する。
患者さんの話を聞くと、他の『白い渡り鳥』はペットや家畜の治療を拒否する人もいるらしいが、私は動物が好きなのでそういう患者さんも大歓迎だ。
「次の方どうぞ~」
私が次の患者さんを呼ぶと、グッタリとした男の子を抱えた男性が入って来た。
「先生、子供がもう10日も熱を出したままで…」
「じゃあ、そこのベッドに寝かせて下さい」
ベッドに寝かせられた男の子は、苦しいのか浅い息を繰り返して意識が朦朧としているようだ。
パジャマのズボンから出た足の裏には、丸く紫色に変色した部分がある。
「すぐ元気になるからね」
治療と解毒の魔法をかけ、足の裏の紫色に変色していた傷口の治療もしておいた。
「もう大丈夫ですよ。多分、裸足になってる時に棘のある毒草を踏んだみたいですね。
足の裏の傷口から毒素が入ってしまっていたようです」
「そうですか。いつも裸足で駆け回っていたので、これからは注意させます」
お父さんはベッドから男の子を起こすと、男の子は目の前のお父さんに抱きついて泣き始めた。
「どうした?もう大丈夫だぞ?」
「うわ~ぁぁん!あのお兄さんが睨んだぁ!こわいぃぃ!」
ルクトは別に睨んではいなかったが、もともと目つきが鋭いからか、子供には睨まれているように見えたらしい。
ルクトは子供の発言を聞いて、不機嫌そうにプイッと視線をずらした。
「すみません、護衛の目つきが悪いだけで睨んではないんです」
一応私がお父さんに謝ると、お父さんは何故か嬉しそうに笑った。
「ははは!大丈夫ですよ。こんだけ大声で泣ければ元気な証拠です。
この10日間、泣く元気すらなかったんですから。治療ありがとうございました」
治療院を出た後も男の子の元気な泣き声はしばらく聞こえていたが、そんなにルクトが怖かったのだろうか。
その後も治療を続け、この日の最後の患者として来たのは黒い眼帯で右目を隠した壮年のおじ様傭兵だった。
家族なのか、継ぎ接ぎが目立つ服を着た壮年の女性と小さな女の子を連れている。
「先生、失明した目の治療をお願いできますか?」
「もちろんですよ。眼帯を取って貰って良いですか?」
おじ様が黒い眼帯を取ると、瞑った右目の真ん中に縦に切り傷が走っている。
傷の具合からかなり前の怪我のようだ。
私は傷の上にそっと指を当てて、目を閉じて意識を集中させた。
瞑った瞼の下。目の表面にある傷を想像し、左目と同じ目を思い浮かべる。
魔力を糸を通した細い針のように尖らせ、目の奥にある傷付いた神経や傷口を縫い合わせるように、頭の中でイメージして魔力を慎重かつ丁寧に注いで行く。
頭の中で上手く縫合出来たら、眼球全体に治療魔法をかける。そして目を開けて指で縦に走る傷跡をなぞり、治療の魔法で傷跡を消して終了だ。
「終わりました。ゆっくり右目を開けて下さい」
ゆっくりと右目を開けたおじ様は、右目だけで周囲を見回して嬉しそうに笑った。
その笑顔につられて私まで嬉しくなった。
「あぁ…。見える!3年ぶりに両目で見れました」
「良かったですね」
おじ様が泣きそうな顔でそう言うと、後ろにいた奥さんが静かにハンカチで自分の涙を拭っていた。
その両親の様子についていけないのか、女の子は2人の姿を交互に見て首を傾げていた。
「先生、これは僅かばかりですが御礼です」
おじ様が、私の手にぎっしりとお金が詰まった革袋を渡して来た。
開きかけた袋の口から、銅貨や銀貨がたくさん詰まっているのが見える。
奥さんの出で立ち、不自由な片目で傭兵を続けたおじ様の姿を見れば、その中身は生活を切り詰めて貯めたものだとすぐに予想出来た。
「御礼や治療代はいりませんよ。気持ちだけで結構です」
「そうなんですか?」
『白い渡り鳥』の治療はどんなものでも無料なのに、なぜかこの夫妻は不思議そうな顔をした。
「ねぇ。お父さん、見えるの?」
女の子がおじ様の隣に来て、開いた右目の前で手を振り始めた。
「見えるよ。もう怖くない?」
「やったぁ!お父さん怖くない!」
目が見えないと子供が怖いと感じるってどういうことだろう。
不思議に思っていると、おじ様が苦笑しながら教えてくれた。
「実は眼帯をしていると、盗賊みたいで怖いと娘に泣かれてしまっていたんです。
眼帯にアップリケをしても絵を描いてもダメで…。
他の『白い渡り鳥』様に治療をお願いしたことがあるんですが、手間がかかるからと謝礼をお願いされたんです。
だから失明の治療となると、別料金がかかるのかと思ってました」
横柄な同業者が謝礼を要求した上に、払えないと言ったら診療拒否したんだろう。
こういう話は失明の治療、身体の欠損部分の治療、家畜の治療、治療院に来れない人の所に赴く往診の話になった時など、手間がかかったり自分が動くような場合によく聞く。
謝礼なら町長さんから貰うというのに、なんでそんなことをするんだか理解出来ない。
「『白い渡り鳥』の治療は、何をやっても無料ですよ。
失明の治療や、欠損部分の再生などは確かに普通の怪我の治療よりは手間がかかりますが、謝礼は町長さんから貰うので無料です。
だからこの謝礼はいりませんよ。家族で美味しいものを食べて下さい」
私が革袋をおじ様に返すと、嬉しそうに笑って受け取ってくれた。
「先生、本当にありがとうございました」
幸せそうに3人で手を繋いで治療院を出て行く姿を見送ると、扉を閉めてルクトと2人で片付けを始めた。
「失明や欠損の治療って手間がかかるのか?」
窓の戸締まりをしながらルクトが聞いてきた。彼は手間のかかる治療は受けたことがないようだから、興味が湧いたのだろうか。
「普通の怪我の治療に比べたら、少し手間がかかるだけだよ」
「なんでも出来るんだな」
「たいていのことは治療出来るけど、加齢による身体の不調とかは和らげるしか出来ないし、死んでしまったら生き返らせられないよ。それと、麻薬の中毒が進んだ人の治療は無理だね」
「そうなのか。それでも凄いな。尊敬するよ」
彼のその言葉に思わず面食らった。彼の口からそんな言葉が出てくるなんて意外だった。
「あはは。ありがとう。私からしてみれば、剣も黒魔法も使えるルクトを尊敬するよ」
ルクトが何か小声で返事をした気がしたが、彼は窓の方を向いて私に背を向けたままだったので、何を言ったか聞こえなかった。
片付けをして宿へと戻る途中。
先ほど目の治療をした家族3人が、レストランで楽しそうに食事をしているのを見かけて足が止まった。
その幸せそうな姿を見れば思わず顔が綻んだ。あんな風に喜んで貰えると、治療した甲斐もある。
「どうかしたのか?」
「いや、さっきの家族がこのレストランで楽しそうにしてるのを見て、良かったなって思っただけだよ」
「…そうだな。早く宿に帰るぞ。ジロジロ見てる奴が多いから、俺の側から離れるなよ」
周りを見てみれば、確かに酒場のテラス席や酒場の中からこちらを見ている人が沢山いた。
ルクトはそんな視線から遠ざけるように、私の背中をそっと押して早く歩けと急かして来た。
そしてこちらを見ていた人達は、急に視線をそらしたり、顔色を無くして固まっていたから、斜め後ろにいるルクトがまた威圧しているんだろう。
どうやらルクトは過保護になったらしい。
傭兵はよくナンパしてくることが多いのだが、ルクトがいつにも増して威圧しているからナンパは少なくて済んだ。
淡々と患者に治療を施していると、恰幅の良いおばさんが可愛い患者を連れて来た。
「先生、猫の治療もお願い出来ますか?この子最近元気がないのか、前みたいに走り回らないんです」
「出来ますよ。お膝の上に乗せて下さいね」
おばさんの膝の上で丸まる猫をそっと撫で、治療魔法をかけた。
この子が走り回らないのは病気や怪我ではないけど、治療魔法で少しは身体が楽になるはずだ。
「元気がないのは高齢で体力が低下しているのと、足腰が弱くなってきているからみたいですね。
治療魔法で少しだけ楽にしてあげることは出来ますが、若返らせることは出来ません。だから、無理をさせないように可愛がってあげて下さい」
治療魔法を受けた猫は、おばさんの膝の上で気持ち良さそうな背伸びをして、ニャ~と小さく鳴いた。
「そうですか。そういえば、この子も随分長生きしてるもんねぇ。
今日から日向ぼっこの特等席を作ってやります。ありがとうございました」
おばさんは大きな欠伸をする猫を愛おしげに撫で、大事に抱えて治療院を後にした。
治療院を開けば、こうして犬や猫、鳥といったペットや保護した動物も連れて来ることがある。他にも牧場の馬や羊、牛、ニワトリといった家畜も要望があれば私が出向いて治療する。
患者さんの話を聞くと、他の『白い渡り鳥』はペットや家畜の治療を拒否する人もいるらしいが、私は動物が好きなのでそういう患者さんも大歓迎だ。
「次の方どうぞ~」
私が次の患者さんを呼ぶと、グッタリとした男の子を抱えた男性が入って来た。
「先生、子供がもう10日も熱を出したままで…」
「じゃあ、そこのベッドに寝かせて下さい」
ベッドに寝かせられた男の子は、苦しいのか浅い息を繰り返して意識が朦朧としているようだ。
パジャマのズボンから出た足の裏には、丸く紫色に変色した部分がある。
「すぐ元気になるからね」
治療と解毒の魔法をかけ、足の裏の紫色に変色していた傷口の治療もしておいた。
「もう大丈夫ですよ。多分、裸足になってる時に棘のある毒草を踏んだみたいですね。
足の裏の傷口から毒素が入ってしまっていたようです」
「そうですか。いつも裸足で駆け回っていたので、これからは注意させます」
お父さんはベッドから男の子を起こすと、男の子は目の前のお父さんに抱きついて泣き始めた。
「どうした?もう大丈夫だぞ?」
「うわ~ぁぁん!あのお兄さんが睨んだぁ!こわいぃぃ!」
ルクトは別に睨んではいなかったが、もともと目つきが鋭いからか、子供には睨まれているように見えたらしい。
ルクトは子供の発言を聞いて、不機嫌そうにプイッと視線をずらした。
「すみません、護衛の目つきが悪いだけで睨んではないんです」
一応私がお父さんに謝ると、お父さんは何故か嬉しそうに笑った。
「ははは!大丈夫ですよ。こんだけ大声で泣ければ元気な証拠です。
この10日間、泣く元気すらなかったんですから。治療ありがとうございました」
治療院を出た後も男の子の元気な泣き声はしばらく聞こえていたが、そんなにルクトが怖かったのだろうか。
その後も治療を続け、この日の最後の患者として来たのは黒い眼帯で右目を隠した壮年のおじ様傭兵だった。
家族なのか、継ぎ接ぎが目立つ服を着た壮年の女性と小さな女の子を連れている。
「先生、失明した目の治療をお願いできますか?」
「もちろんですよ。眼帯を取って貰って良いですか?」
おじ様が黒い眼帯を取ると、瞑った右目の真ん中に縦に切り傷が走っている。
傷の具合からかなり前の怪我のようだ。
私は傷の上にそっと指を当てて、目を閉じて意識を集中させた。
瞑った瞼の下。目の表面にある傷を想像し、左目と同じ目を思い浮かべる。
魔力を糸を通した細い針のように尖らせ、目の奥にある傷付いた神経や傷口を縫い合わせるように、頭の中でイメージして魔力を慎重かつ丁寧に注いで行く。
頭の中で上手く縫合出来たら、眼球全体に治療魔法をかける。そして目を開けて指で縦に走る傷跡をなぞり、治療の魔法で傷跡を消して終了だ。
「終わりました。ゆっくり右目を開けて下さい」
ゆっくりと右目を開けたおじ様は、右目だけで周囲を見回して嬉しそうに笑った。
その笑顔につられて私まで嬉しくなった。
「あぁ…。見える!3年ぶりに両目で見れました」
「良かったですね」
おじ様が泣きそうな顔でそう言うと、後ろにいた奥さんが静かにハンカチで自分の涙を拭っていた。
その両親の様子についていけないのか、女の子は2人の姿を交互に見て首を傾げていた。
「先生、これは僅かばかりですが御礼です」
おじ様が、私の手にぎっしりとお金が詰まった革袋を渡して来た。
開きかけた袋の口から、銅貨や銀貨がたくさん詰まっているのが見える。
奥さんの出で立ち、不自由な片目で傭兵を続けたおじ様の姿を見れば、その中身は生活を切り詰めて貯めたものだとすぐに予想出来た。
「御礼や治療代はいりませんよ。気持ちだけで結構です」
「そうなんですか?」
『白い渡り鳥』の治療はどんなものでも無料なのに、なぜかこの夫妻は不思議そうな顔をした。
「ねぇ。お父さん、見えるの?」
女の子がおじ様の隣に来て、開いた右目の前で手を振り始めた。
「見えるよ。もう怖くない?」
「やったぁ!お父さん怖くない!」
目が見えないと子供が怖いと感じるってどういうことだろう。
不思議に思っていると、おじ様が苦笑しながら教えてくれた。
「実は眼帯をしていると、盗賊みたいで怖いと娘に泣かれてしまっていたんです。
眼帯にアップリケをしても絵を描いてもダメで…。
他の『白い渡り鳥』様に治療をお願いしたことがあるんですが、手間がかかるからと謝礼をお願いされたんです。
だから失明の治療となると、別料金がかかるのかと思ってました」
横柄な同業者が謝礼を要求した上に、払えないと言ったら診療拒否したんだろう。
こういう話は失明の治療、身体の欠損部分の治療、家畜の治療、治療院に来れない人の所に赴く往診の話になった時など、手間がかかったり自分が動くような場合によく聞く。
謝礼なら町長さんから貰うというのに、なんでそんなことをするんだか理解出来ない。
「『白い渡り鳥』の治療は、何をやっても無料ですよ。
失明の治療や、欠損部分の再生などは確かに普通の怪我の治療よりは手間がかかりますが、謝礼は町長さんから貰うので無料です。
だからこの謝礼はいりませんよ。家族で美味しいものを食べて下さい」
私が革袋をおじ様に返すと、嬉しそうに笑って受け取ってくれた。
「先生、本当にありがとうございました」
幸せそうに3人で手を繋いで治療院を出て行く姿を見送ると、扉を閉めてルクトと2人で片付けを始めた。
「失明や欠損の治療って手間がかかるのか?」
窓の戸締まりをしながらルクトが聞いてきた。彼は手間のかかる治療は受けたことがないようだから、興味が湧いたのだろうか。
「普通の怪我の治療に比べたら、少し手間がかかるだけだよ」
「なんでも出来るんだな」
「たいていのことは治療出来るけど、加齢による身体の不調とかは和らげるしか出来ないし、死んでしまったら生き返らせられないよ。それと、麻薬の中毒が進んだ人の治療は無理だね」
「そうなのか。それでも凄いな。尊敬するよ」
彼のその言葉に思わず面食らった。彼の口からそんな言葉が出てくるなんて意外だった。
「あはは。ありがとう。私からしてみれば、剣も黒魔法も使えるルクトを尊敬するよ」
ルクトが何か小声で返事をした気がしたが、彼は窓の方を向いて私に背を向けたままだったので、何を言ったか聞こえなかった。
片付けをして宿へと戻る途中。
先ほど目の治療をした家族3人が、レストランで楽しそうに食事をしているのを見かけて足が止まった。
その幸せそうな姿を見れば思わず顔が綻んだ。あんな風に喜んで貰えると、治療した甲斐もある。
「どうかしたのか?」
「いや、さっきの家族がこのレストランで楽しそうにしてるのを見て、良かったなって思っただけだよ」
「…そうだな。早く宿に帰るぞ。ジロジロ見てる奴が多いから、俺の側から離れるなよ」
周りを見てみれば、確かに酒場のテラス席や酒場の中からこちらを見ている人が沢山いた。
ルクトはそんな視線から遠ざけるように、私の背中をそっと押して早く歩けと急かして来た。
そしてこちらを見ていた人達は、急に視線をそらしたり、顔色を無くして固まっていたから、斜め後ろにいるルクトがまた威圧しているんだろう。
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