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第五十二話 地図!
しおりを挟む新領地に帰って、翌朝
朝食終わってお茶を飲んでいる時に、
ユータは忘れていた地図のことをダンマスに相談してみた。
「ダンマスさん、少し訊いていいですか?」
「はいなんでしょう?」
地図くを作りたいこと。
今、この街から東にずっと空を飛びながら地上を見ているけど、見える所なんか僅かでしかない。
なんか、地図を作る良い手はないでしょうか?
ということを説明しながら訊いた。
「ふむー、、、地図ねぇ、、、
はて?・・・・どっかで聞いたことがあるかもう?
うーむ、、、、」
悩みまくるダンジョンマスター。
(ダンジョンマスターといっても、普通のまともな人みたいだね)ユータ
(言ったろ?前に。普段はこんな感じなんだよ。怒ると怖いよ。俺ら皆が頼りにできるくらいなんだからなー)ドーラ
ふーん、、
でも、いい人なら、いいや。
ああ、だよな。
「あ、、ちょっとまって、、」
と、ダンジョンマスターは、いつの間にかお腹に半円形のポケットが付いてて、それに両手を突っ込んでいる。
(あれ、何?)
(あれは、、なんだったっけ、、ああ、そうだ、あれはダンジョンのストレージに繋がっているポケットだ。ダンジョンのストレージはすごいぞ?何千年かしらんけど、そんなあいだに集まったもの全部入ってるんだ、、何入ってるか、わからんぜ?)
(すごいね!)
(い、、怖くないか?目を輝かせるお前がわからんぞ?)ドーラ、未だにユータのことをいまいち理解不足?
「あっはっは!そうでしょうユータさん!ここは、ロぉーマぁーンの詰まったお部屋なのです!ダンジョンのストレージ、それはロマン!!それを理解できるユータさんは、いづれここにご招待いたしましょう!」
おおおお!とよろこぶのはユータのみ。
他の皆は、なんか嫌な顔したりビビったりしている。
ドーラは呆れ顔。
まぁ、、ダンマスと一緒なら危険は無いけど、、オレも一緒に行かないとまずいなぁ、いやだなぁ、、、と思ったりもしている。
ほいっと、
ダンマスが取り出したのは、模造紙、ではなく、、茶色く変色した、、でもなく、でっかい皮の巻物。
机を魔法でひょういっと並べ、その上に広げるダンマス。
「ほら、、お?、、、違った、、、」
それはドラゴンと勇者が戦う絵図だった。
「あ、昔の俺だ、、」ドーラ
ダンマスはまたポケットに両手を突っ込んでいる。
ほどなく、、あ、あった、今度こそ、、とつぶやいたりしている。
ドーラの絵の上にまた他のを広げるダンマス
「今度こそ!ご覧あれ!!・・・・あ、、私だ、、」
若い美青年が黒い燕尾服を着て、花園のまん中で口にバラの花を咥えて踊っている図
どーいう意味あるんだろう?と皆。
ダンマス、今度こそはっ!と両手をポケットに、、
なんかわけわからん機械の設計図はユータが、
なんかわけわからん陣とその解説が書いてあるのはジオとテイナとニヤが、
なんかわけわからん魔獣大集合の絵図は子どもたちが、それぞれうばっていって見入っている。
次は何がでてくるんだろー、、と思いながら手を引き出すダンマス
無欲の勝利だ
広げると、地図であった。
その時はもう皆はそれぞれ今まで出ていたものに見入っていて、誰もダンマスを見ていなかった。
がっくし、、、折れるダンマス、、
「いや、、これではいけない、、、
パンパカパーン!!!とうとう地図にタドリ尽きましたぁーー!!!」字が違うけどなんとなく意味はばっちりな感じだ!
わらわらわら、、皆集まってくる。
ほう、、これが
へぇ、、世界って、、
ふーん、
よくわからないね!
どうなってるの?
などそれぞれが勝手に、、
この大陸?全てが書かれている。周囲は海だ。この星は、地球みたいに海のほうが多いのだろうか?
「ダンマスさん、今のこの場所は、この地図の何処なんですか?」ユータ
・・・・・・
「はて?」
「・・・んじゃ、、ダンマスさんのダンジョンは?」
「ああ、それは、、、、、ちょとまってねくさだい、、・・・・(数分程度経過)・・・あ、多分、ここだ、、」
ユータが地図を見ると、山の位置とか川の位置とかが、だいたい、合っている。
そうすると、この大陸は、それほど大きくない?、音速飛行できるユータとドーラにとっては、だけど。
「いつごろの地図なんですか?」
「うーん、、、数百年前?よくわからん、、」
まあ、そんな昔ならほんと大体で書いてたろう。
「うちの裏の山脈が、この山脈で、、あの川が、この川で、で、僕らが東に行って見つけた川がコレで、その先の小さな山脈がこれ、、ですね」ユータ
「おおーーー!!!!ぱちぱちぱちぱちぱち!!」皆ユータに拍手!
学校で地図の見かたを習っているし、図面の見かたは得意だし、そういうのは好きなユータだった。
この古い地図の街の場所や国の名前など、今では違っているので、、
ユータは材料置き場から木の皮を呼び寄せ、魔法で模造紙を作る。
床にひいて、ストレージから鉛筆を取り出し、薄く十字線を引いて、大まかに山脈などの場所を書いていく。
大体書き終えたら、地図と見比べ、ずれているとこを直していく。
ほぼ位置が決まると、今度はペンを取り出して書き込んでいく。で、書き終えたら、魔法で鉛筆で書いたところを消す。
前にいた国の王都の場所、森の場所、街道、新領地、などを鉛筆で書いていく。
「こんなもんですかね?」
と、ここに居る面々に訊く
あれが少しあーじゃないか?いや、これであってるんじゃね?、おれわかんね、あそこに村あったよな、、あ、うんうんあった!、などいろいろ意見が出る。参考になる意見は取り入れ、村があった場所など書き込む。
元別館、本館、があった場所も、うちの所有しているはずの場所も書き込んでおく。
ついでに、昔の国の場所なども気になるので、ダンマスの地図をコピーさせてもらってストレージにしまう。
で、だいたいOkになったので、ペンで書き込み、鉛筆跡を消す。
「できた、、これが、、今、ボク達が持っている情報で書かれた地図です」ユータ
おおおお!!
すんげー、とか、どう見るの?とか、まぁいろいろ言っているけど、、
「ドーラ!」
「おう!」
僕たちの行き先のめどが付いたわけだ。
「ボク達、もうすぐだよね」
「ああ、多分、もうすぐ目的の国だ」
コピーを2枚作って、一枚をダンマスにお礼としてあげて、もう一枚をユータがストレージに保管した。
オリジナルは、食堂の壁に張った。
新領地には色を付けた。薄く、透けるように赤を塗った。
それからお昼を食べて、ボクとドーラは昨日の最後の地点に転移し、飛び立った。
荒れ地が続く。
でも僕らは知っている。向うがあるんだ。余裕を持って、遺跡など、、
あ、
と思って、ダンマスの地図のコピーを出してみる。
「ドーラ、、ほら、この荒れ地の場所、、」
「あ、昔国があったんだ、、んじゃ、、もっと高くいけるか?」
「うん、」
ユータは飛行速度を止め、高空に昇る。
「あのちいさい山脈があっちの遠くに見えるからー、、」
「うん、もっと南かな(来た方角からすると右手)、、行く?」
「勿論だ!」
びゅーんん!!と南に!
・・・あったな、、
・・すごいね、、
何もない荒野の真ん中に、ポツンと、でっかい土や石などで出来ているのだろう、、城だ。
でも西洋風の城ではない。でっかい要塞を城にした感じの。
「魔法で固めてたんじゃねーかな、、でどんどん魔法がおちてきて、風化が進んだ、、て感じだな」ドーラ
「周りの街は、もう消えちゃったのかな」
「だろうな、、魔法かけててもこれだけ風化してるんだ、掛かってない一般の家屋なんぞとうの昔に消え去ってしまったろうな、、」
「悲しそうだね」
「ああ、たった一人で、な」
「いや、俺には仲間がいたぞ?他の階層の奴らが遊びに来たしぃ?ダンマスの事務所に手伝いに行ってたしぃ?」ドーラいきなり言い訳?
いや、、誰も何もいっていませんが、、、
今日はここまでにしておこう。
うん。
ボクらは邸に転移した。
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