207 / 253
第二百二話 ゲスザンスの北の街 どっばい
しおりを挟む「あらら、ゲスザンス国内じゃん」ドーラ
「ほんとだー」さほど気にしないユータ
ターロ、ジーロがいた南側の反対、北側の街。
・・・・一度帰ろうか?
うん、まずそうだし
と、ドラゴニアの邸に転位。ゆっくり風呂に入って、皆と一緒に美味しい夕飯食べて、食後にくつろいでおかし食べ、少し一杯やって、みなに簡単な報告して、だべって、寝た。
ぐっすり眠れた。
翌日。昨日行ったゲスザンスの街。
「名も知らぬ街」ドーラ
「名を知りたくも無い街」ユータ
「どっばいってんだよ」通りすがりのあんちゃん。
ドーラとユータは街に下りて通りをぶらぶら歩いていたのだ。
「ゲスザンスらしくゲスゲスな少し危険な香りがするお人?」ユータ
「ちげーよ!」あんちゃん
「あんちゃんは何者なんだい?」ドーラ
「まぁ、案内人みたいなもんよ」
「ああ、騙す人!」ユータ
「それまだ言っちゃだめじゃん!」ドーラ
「ゲスザンスだからね!ゲスザンス名物!」ユータ
「だっはっは!いやまーそうだろうけどさ!」ドーラ
「おめぇら、かくご
ほいっと、バゴン! ドーラが小指を動かして、。
道の真ん中に大穴。直径2mくらい、深さ10m?くらい?
「・・・・何、した?」あんちゃん
「いや、凄もうとしたろ?だから見せといたほうが良いだろ?おまえがどうなるかってさ」ドーラ
すっと踵をかえし逃げようとするその若者を魔法で押さえるユータ
「だめだよ逃げちゃ、最後まで責任もちなさいね?」ユータ
「おう、金やるから。銀貨10枚やる」ドーラ
「まじ?」あんちゃん
ちょろいね?
ああ、ちょろすぎだな?
奴等側なら絶対そんなの払わないだろう。でも自分がもらう談となると得られると思う。騙すやつはそんなもんだ。
「あのな、俺らはそういうとこで騙すみみっちクズじゃないからあげるけど、お前だったら絶対払わずに逃げるだろ?もしくは脅すとかさ」ドーラ
一瞬で我に返るあんちゃん。このスラムのような街では銀貨10は相当でかい様子だな。
「ほれ、5枚さきにやる。街を案内しろ。最もマシな宿、つまり騙し最も少ないし飯が安全で美味い宿だ。それに最もマシな雑貨屋など。あと冒険者ギルド。最後に、この街を取り仕切っている奴のところ。」
「・・・最後のだけは勘弁してくれ」
「まぁいいけど、俺とそいつ、どっちが強いと思う?」
「そりゃあんただ。まるっきりに話にならねぇくらいあんたはすごい。だけどあんたは旅人だろう?すぐ出ていっちまう」
「まぁな、だから根絶やしにしてやろうと思ったんだが」
「・・・・・・・そこまで悪いやつじゃんねーよ、騙したり盗んだりするが、死ぬまで追い込むとかしねーよ奴は」
「ま、その程度ならいいのかな?でも、ゲスザンス出たらその程度でもまず3日と生きてられねーぞ?」ドーラ
うそです
「まじ?」
「当然だろ?俺みたいのがごろごろいるんだ、騙すやつなんかその場で消えるぜ?」
うそです
「げすざんす、って、良い国なんだな・・・・」あんちゃん、蒼白になりながら呟いた。
ちげーよ
このように騙している側は、ユータの世界でいじめの側のやつらと重なる感じがするユータ。
騙して抵抗されると脅す。騙された振りしておかないと痛い目を見る。周囲は誰も助けてくれない、どころか、逆にカモだとわかると・・
「ねぇ、僕達が帰る時、一緒に外に行こうよ。カモが多いよ?」ユータ
「ユータ、脅すのは後でいいよ、先に案内させよーぜ?金受け取ったんだからやることやらせないとね?」
そっと銀貨5枚をドーラに差し出してくる
「あ?今更何だと?おまえらの世界でもそんなちょろいこと通用しないだろ?おまえは他の者にそんな事許してこなかったろ?自分が許されると思ってるんか?消えたいってんなら、まず足からけしてやろうか?」ドーラ
銀貨5枚をポケットにしまうあんちゃん、もう目から涙がぼろぼろ出ている
一概に、いじめ側になっている奴は打たれ弱い。特に一人でいると。
そういう時がもしあったら、徹底的に追い込んでおけば=心に刻みこませておけば、二度と逆らわなくなる。
「・・・まだ判ってないみたい。」
ユータはそういいながら、その若者を空に浮かべた。どんどん高度を上げていく。なんかわめいているけど。
当然、人だかりがしてくる。
が、ユータとドーラの周囲数メートルあけて、それ以上近づいてこない。
ユータが見回すと、ゲス臭い顔の奴が何人かいた。
そいつらも同じ高さに転位させ浮かべる。
そいつらが自分がどの程度の高さにいるのかを認識させ、
術を解く。
当然自然落下。
うっぎゃーーー!!と大合唱♪
地面に到達する1m手前くらいでそいつら全員をまた先程の高さくらいに転移させる。
また術解除
を繰り替えず。
ドーラは野次馬に向かって言う
「お前ら、この遊びをしたい奴いるか?混ぜてやるぜ?」
野次馬は皆きえさ・・
子供が3人残っていた。
「おう、どーした?ハラ減ったか?」ドーラ
一番小さい子がこくこく頷く
大き子がポコン!とそのアタマを小突く
「ダイジョブだ、怖くないぞ。ガキが何しても俺らにゃ敵わないだろ?だから俺らは気にしないんだぞ?」
「そうか、それもそうだな。そんな強んだからな」年長の子
その土地土地に応じた理屈や考え方がある。
ドラゴニアやゴンザールの考えで相手したら相手は舐めてくるだけで話にすらならないのだ。
子供相手でも、だ。
ユータは遊んでるので放置し、
ドーラはストレージから干し肉を幾つかだして一番上の子に渡す。
上の子が他の子に配る。
これも、こういうところでは必要なこと。上が下の面倒を見ているのだ。なので何でも上を通すこと。メンツを保つ?そうすりゃ下は上の子の言うことをきく。躾や教育のためでもある。親がいないからな(多分)。
「おまえら、あいつらにいろいろやられていたのか?」
「いまでもな」年長
「うん」中
「きらい」幼児
そっか
「おまえら、冒険者ギルドってどこに在るか知ってるか?」
「ああ、行くか?」
「案内頼む。」
年長は何も言わず踵を返し、歩き出す。子供達はついていく。ドーラも従う。
ほどなく新し目の建物の前で立ち止まる年長の子。
「ここだ」
「入ろうぜ?」ドーラ
「俺らは・・、」
「なぜだ?入ったのがバレるとなんかされるのか?」
コクリと頷く。
「・・あとで剣と魔法おしえてやる。いくぞ」
ギィ、かたん
あれ?ベルが無いな?
受付に一人だけいた。
「あれ?ドーラ、さん?」受付の元冒険者
「おう、久しぶり、こんなとこにいたのか?」
「ええ、手伝ってくれっていうから手伝ったらいつの間にかココ?」
「気の毒に・・いや、悪かったな。ありがとうな。この街で人死にが出ないようにしていたのはお前のおかげか」
「聞いたんですか?」
「いや、チンピラ共相手にして、被害者の子供らの話聞いたし、お前が居たから今わかった」
「さすが王様っすね」
「誰でも分かるだろ?」
「で、こんな状態だと、送り込まれたのはおまえ一人か・・・」
「まだ人手は少ないし、このすぐ北はイスターニャですからねー」
・・・・
マーカーしたムータンの者達を探してみる。居た。森の外れを東に移動中。他に街に向かっているってとこか。
わるい。と、その5人をここに転移させた。
シュン!
「お?」
「なんだなんだ?」
「どこ?」
「・・・・」
「天狗様じゃ!」
ちげーよ
「悪いな急に引っ張って」ドーラ
「「「「「あ、ドーラ、さん?」」」」」
これこれこう、だから手伝ってくれないか?と、ドーラはその5人に頼み込んだ。
「頼まれたとあっちゃー断れねーなー」
「まーなー、我が国の恩人の一人ドーラさんだし。」
「いやいや、最大の恩人ダンマスのお子さんでもあるんだぜ?」
「うん、少しでも恩返ししておきたいな」
「いや、俺らにしかできないことは率先してやるがいいさ!」
と、
皆快く承諾してくれた。
「彼等の事、知っているか?ムータン人だ」
「ああ、聞いたこと在るくらいです。異世界から来た国だと」
「おう、でウチで鍛えた。なのでお前までは行かないけど、こっちの奴等が足元にも及ばないほどにはなっている。」
「頼もしいですね」
で、ユータがやってきた。
「あーおもしろかった!」
「あそびすぎー」どーら
あっはっはっはっは×2
「そうそう、外にあれを待たせているけど、使う?」
「どの程度になった?」
「完全に!w」
ほうほう、、
「んじゃ、開墾でもさせるか?」
「うん、10人ほど居るからちょうどいんじゃないかな?」
ムータン5人衆に訊くと、4人が元ベテラン百姓。ばっちりだ!と言ってくれた。
なので残り1人と、ここの冒険者ギルドを見ているゴラーンが、ギルドと街を見ることになった。
「あれ?この街の顔役って?」
「ああ、ムッシュマンゾクですか、あいつは凶悪じゃないんで生かしておいて・・あれ?ユータさん、10人って?」
ユータはドーラとゴラーンを表に連れて行く
「あれ?汚くないね?」ドーラ
「臭かったから浄化しといた。」ユータ
だよなー、糞尿まみれだったろうから
「アレがムッシュマンゾクです。あの小太りのちっさいの」
「え?ちっさいぜ?」
「そこそこ強いんですよ、この街程度じゃ」
へぇ?
「私でさえ小指一本ですけどね」
いかんせん、この街をドラゴニアとかゴンザール程度にしようと思ったら、全員粛清になりかねない。
なので凶悪なのだけ皆消しておいた。
でもチンピラどもをうまくまとめるなんてとてもできないので、その頃中心になってきていたムッシュマンゾクを顔役にした。
で「もし人死が一人でも出たら、おまえとお前の配下達全員粛清な?」と言いつけておき、最低限の治安をさせていた。という。
「一人でご苦労だったな。悪かった。ほんとありがとうな」ドーラ
「いえ、、でも来て貰って助かりました。まじこれからどーしよ?ってとこでしたからねー」
「これからは俺らもいるからな!」ムータン衆リーダー、バジール
で、孤児3人の面倒も頼んだ。
冒険者ギルド職員見習いとして。で、年長者には剣と魔法をおしえてくれと頼んだ。
3人に
「おまえら、ここで働けるんだ。給金もらえる。頑張って真面目にはたらけば、いつまでも働ける。どうする?」
と3人に訊く。
本人達に決めさせる。
3人は即座にコクリと頷いた。
後は任せ、ユータとドーラは高空に上がった。
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
合成師
あに
ファンタジー
里見瑠夏32歳は仕事をクビになって、やけ酒を飲んでいた。ビールが切れるとコンビニに買いに行く、帰り道でゴブリンを倒して覚醒に気付くとギルドで登録し、夢の探索者になる。自分の合成師というレアジョブは生産職だろうと初心者ダンジョンに向かう。
そのうち合成師の本領発揮し、うまいこと立ち回ったり、パーティーメンバーなどとともに成長していく物語だ。
男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。
↓
PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる