疑う勇者 おめーらなんぞ信用できるか!

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下−260 合同訓練04 狩り

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翌日朝。ダンジョンです。流石に強くなりすぎなので地上の森のほうじゃ訓練成果を実感できないでしょう。
銀翼・銀猿メンバー教官達は、イサム以外のペアを見守る。何かの場合は助ける。
終了は夕方。でもダンジョン内なのでわからんだろうから、翔太かゴッツが皆に念話で終了を伝える。終了になったら魔物の森の宿に戻る。

イサム・ヨーコ
ムッシュ・ナーチャ
マジオ・ミナコ
ムリオ・ニョーリカ(ねこ人)
ミシュラン・ニャワン(犬人)
モッシュ・ミャーノ(ねこ人)
タロー・バリエリル(魔人)
ヨシオ・ルイーズ
ジロー・ミケーニャ(ねこ人)
ゴロー・ザックバルト(魔人)
タカオ・ノゾミ(転生)
マッシュ・ナルコ(転生)
サブロー・ミッシュ(うさぎ人、転生))

以上のペアで行われる。

まぁ、だいたい予想されるのが、女性が突っ込んでいって男が後衛で補助すると。

ほぼそのとおりなのでが、面白かったのは
魔人と組んだ小声組みの2人。
バリエリルにいろいろ魔法を教えてもらいながら、新たにおもしろ魔法を考え出しながら魔獣をモルモット扱いで新型魔法のテストをしていったタロー。
同じように魔物などをモルモットにしてザックバルトと一緒に新型魔法を開発していったゴロー。

タローはバリエリルの手助けもあり、自動狩り魔法を確立した。これはまず一匹目にその魔法をかけると、その魔獣もしくは魔物は他の魔獣もしくは魔物を狩る。狩られた魔獣もしくは魔物はその場では魔石にならない。次の魔獣もしくは魔物を狩って、それに掛かった魔法を移してはじめて自分は魔石になれるのだ。いわゆるバトンを次に渡して仕事を終わる、みたいな。なので、最初の一匹に魔法をかければあとは自動放置おk!なのだ。狩り尽くすまで完全自走。途中で停めたい場合は魔法を解除すればその獲物は魔石になる。

バリエリル曰く、「ダンジョンのスタンビード祭りの時にはかなり有効でしょう!」とのことだ。
一日のみで、発想、開発、試験、完成まで終わらせるペアに、銀翼・銀猿のメンバーは驚きだ!!

タローとザックバルトは、魔獣を操り、その集団の所に戻らせてから爆発させるというもの。その発想の根本は沖縄にある。子供を人質にとり、その親を米軍に投降させて兵隊に囲まれた所で自爆させるというものだ。その後いろいろ各地に広がっていったというその方法、異世界のここにまで影響したのか?!!
タローとザックバルトは子供を人質にこそせず、魔法で操っただけだ。幾分マシ?
なんか昔の被害者達に罰当たりだなぁ、と一部転生者達はその心の中で思った。
しかも仲間にやらせるなんて非道だと反発も。
なので、開発終了後、タローとザックバルトはその爆発という方法を封印し、術を掛けられた魔獣は巣に戻り、ものすごい臭い屁をするように改良された。その悪臭はなかなか消えず、その悪臭の着いた魔獣達は戦意喪失し、あてもなく逃げ惑うしかなくなるという。
「悪臭の拡散ではないのか?」と言われたが、天然の悪臭なので時間が経てば消え失せるのでさほど問題ではないと、ジャッジ(教官達)が下った。

ただ、タロー・ザックバルト組の研修は「危険性があるかもしれない」と、イエローカードペアと認定された。

また、それら魔法の拡散について。
ゴロー・バリエリル組の自動狩り魔法は、持続性が必要なので多量の魔力を必要とする。銀翼・銀猿メンバー並にならないと使えないだろう。なので問題無しとされた。

タロー・ザックバルト組の帰巣爆弾魔法は悪臭の威力に最大の魔力を使うのみなので、さほど魔力を使わない。ベテラン冒険者でも使える者が出るだろうと予想されるので、他者がサーチ範囲内に居る時は使用禁止とした。
そして他者への拡散禁止とした。


一方、獣人達とペアを組んだ者達は結構一緒に楽しんでいた。
基本獣人は短い剣を使う。両手に1本ずつ持ち、持ち前のスピードで敵を蹂躙していく。
ペア相手はその敵の気を引いたり、足元や背中やアタマの上の方など死角から攻撃して意識をそらしたり、敵が複数居る時は足止めをしたり、という役割を持って一緒に闘っていた。
イサムの訓練のおかげで、その動きにはついていけるようになっていたので、そこそこ余裕で楽しんでいた。

ムッシュ、マジオ、ヨシオはこちらのひと族がパートナー。
いくら男子達よりも強かったし戦闘経験も多いと言ってもやはりひと。他のペアほどの差はなく、パートナーの援護はかなり彼女たちの助けになっていた。

ムッシュはナーチャに、マジオはミナコに、最初は怒鳴られっぱなしだったが、そのうち慣れると何も言われなくなった。ムッシュもマジオも、彼女たちは欲しいと思う援護を、彼女たちがほしいと思う前に行うようになっていたようだ。進歩激しいなぁ、と感心する教官達。
ただ、男性教官は(さぞかし怖かったんだろう)と、ムッシュとマジオの気持ちを理解できたようだ。
魔獣より仲間のはずのペア相手の方が怖い、というのは、ままあることだったw

ヨシオとルイーズは、最初から言葉も無く、うまく獲物を狩っていた。
ヨシオはルイーズに譲っていた。なので囮になり、スキを作り、ペアが攻撃を仕掛けて獲物の気がそっちに向いた瞬間に大きな攻撃を仕掛けダメージを与えて獲物の気を再度引き戻してトドメを刺すスキを作る。
獲物が複数居た場合、一匹をうまくおびき寄せてそれを行う器用さも出せた。
イサムペアを除けばベストペアと言って良いだろうと教官達は思った。

タカオ「ノゾミさん、ほら、爆裂でやって!」
ノゾミ「だってだってだってあんたが一緒に!」
タカオ「大丈夫だって、俺は自分で防護してるから!とっととやる!!」
ノゾミ「えーん!!死なないでよーっ!!爆裂っ!!」
どどーん!
「生きてる?!!生きている?!!」
「ほら!だいじょうぶ!!」
ドリフの爆発後ヘアーになったタカオを見てへたり込むノゾミ
「・・・爆発してるじゃん・・・」
「あっはっは!もとにもどれー!」しゅらん!、元に戻るタカオ
ほっとするノゾミ

ままごとを見ている気になる教官達。

マッシュ「これで10匹目」
ナルコ「へぇ、罠って効率いいねぇ!」
「だろう?仕掛けるのは少し手間だけど、魔法が上手くなったから以前よりも断然楽に仕掛けられる様になったからね!」
「以前は?」
「手作業だったから、一日掛けて今くらいがやっとだった。でも生活するには十分だったし」
「ふーん、私も罠専門でやろうかな?」
「おう、教えてやるよ。安全で楽だぜ?」
魔獣も魔物もにたように罠に掛けられるので、獲物を選ばないという利点も大きいのだ。

こういうのもアリっちゃーアリだよな、と納得の教官達。

サブロー「跳べっ!」
ぴょーん!
どごん!どこん!どこん!三郎の魔弾が3匹の魔獣を襲う。
怯んだ一匹の魔獣の頭上から、跳んだミッシュが襲う。
が、ミッシュは両手の刃の長いナイフのみ、致命打にならない。
ガガガガガガ!!魔獣がミッシュに気を取られたスキに、サブローは魔弾を胸部と頭部にぶち込む。速射砲の如く。
で、その間にミッシュは次の魔獣に襲いかかり、つぎの瞬間にサブローの魔弾速射砲、そしてまた、と、流れ作業のように3匹の魔獣を倒す。
ただ、魔物の場合は苦手なようで、2人してどうにか魔法のみで浄化して勝てている様子だった。


ヨーコは踊るように剣を使って魔獣を狩り、魔物が現れたら剣に浄化の魔力をまとわせ、遠距離から浄化の斬撃で襲う。
数が多いとイサムが他の多数を抑えておく。
少しずつ抑えている魔獣や魔物を放っていく。その数も少しづつ多くしていく。が、ヨーコの体力を見ながらなので、疲れが見えたら少なくしていく。

「もうそろそろいいだろ?」イサム
「そうですね、では残りはお願いします」ヨーコ
イサムは抑えていた魔獣と魔物をそのまま消す。

「さすが桁違いですねぇ」ヨーコ
「まぁな」

それでも守れなかった時は守れなかったのだ。イサムにとっては力は自慢になるものではない。

銀翼・銀猿のメンバーたちは、ノゾミが今ひとつ心もとないかな?と思ったくらいで、他は予想以上だったと評価した。

「終了です。皆戻ってください」
と、翔太は皆に念話を送った。

その後魔物の森の宿に戻った皆。
訓練終了パーティーを、街道の向こうのフードコートで行った。宿の食堂の数倍の広さがあるから。
で、宿の冒険者達も呼んだ。皆の先輩に当たるし、というか、今後の仲間だから。

訓練生達は皆訓練終了の安心感開放感からのびのびとしていた。
男子の小声軍団ももう小声ではなくなっている。本人達も気がついていないだろう。

宴もタケナワ?竹で作った縄?よくわからんが、
そう言われるような頃合い、イサムはヨーコに呼ばれた。

「あの、お願いがあるのですが・・・」
「・・・・なによ?」警戒するイサム

「皆の総意なのです。ノゾミ達が集合住宅に入ると聞きました。」
「おまえら、親とかダイジョブなのか?」
「問題ありません」
「しかたねーな。明後日完成になる。部屋は広くないぞ?」
「ええ、さほど気にする者などいないでしょう」

「自炊とかできるのか?」
「半数は冒険者の経験あります。」
「助け合えよ?」
「勿論!」

「稼げるのか?」
「ええ、ソロは危ないので、男女混合のパーティを組むつもりです」
「・・・まぁ、それはいいことだな」

「じゃ、ヨーコが女性陣のリーダーってことでいいんだな?」
「そうですね。全体のことに関してはそうです。」
パーティや他の関係のグループなどは、それぞれ、ということだろう。

「じゃ、今後は何かあったらメフィに言ってくれ。あいつのほうが気がつく。」
「わかりました。が、個人的なことではイサムさんを伺うこともしていいですか?」
「まぁ、多くなければ。」
「ええ、そうします」

なんだかなー、と思うイサムだった。
思った方向と違うとこに行っちゃった、って時はそうだよね!
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