18 / 409
18 なんかに感謝したいから神作った
しおりを挟む人狼軍は人狼の若者たちにとっては憧れになった。
特に領主様の直属となるトップトームは、自分が入る最終目標だそうだ。
飼い主の最も近くに居たい犬、みたいな感じなのかな?とか思ったが、、言わないほうが良いよね。
人狼族の村に何人いたのか?は、ちょうろう自体も把握していない。出入りが頻繁なんだと。結構狼の群れって自由なんだな?そうなの?
60とか80とか、じゃないのかな?とかちょうろう。
若者の20匹・人ほどが、人狼チーム予備だ。二軍以降ということ。
トップチームは人間で言うと青年から中年初期までらしい。経験の多さをそれを糧とできている者達だそうだ。
「村に長居すると、森での経験値が積めないからなあ、、」とトップチームの面々は次世代以降に心配する。
「ガク、二軍の2チームばかり、半年ほど森を遠征してきてくれないか?」とか言われたが、俺が死ぬから無理、と断った。「だよなぁ」と泉氏。そうだけど!なんかしつれいだよな!そうだけど!!
なので、泉氏は野上を二軍監督にして、6匹と8匹の2チームを遠征に連れ出した。「それなりになるまで帰ってこない」とのこと。スパルタもいいとこだなー。生き残るために死ぬほどの訓練、かー。
残ったミソッカスというか、おこちゃま(10歳未満)の補欠チームを俺が見ることになった。
まぁ、遊び相手である。おれはモフれればなんでもいいのだ。
なので、初期の頃の大半の仕事が、毛づくろい、シャンプー、のみ・ダニ取り、だ。
まず見た目。見た目でひとを魅了してこそのモフ!!とか泉さんまで納得させ切った。「汚ねぇより万倍も効果は、そりゃあるよなぁ、、」と。比較がなんかアレだけど!
たまーに熊とか熊チームの子熊(上水担当)とか穴熊(トイレ担当)とかがなんか聞きに来るけどほとんど無視っぱなし!!モフ優先!!
まぁ、子どもたちが寝静まった頃を見計らって、彼らまた来るけどね。
子どもたちに朝食を食べさせた後、子どもたちが村周囲巡回で俺は目付けで同行。昼食後、子どもたちを森に連れていき、狩りで連携の真似事。夕方には戻り、子どもたちを狼形態で風呂に入れシャンプーし、、出たら毛づくろい。食事は3食とも、野菜や魚多めに。
自分がトリマーとか調教師とかに思えてきている今日この頃。
子どもたちの毛艶が、人狼族内でもダントツにモフ☆モフしている件。
そのモフ達を毎日お風呂に入れシャンプーし、拭いて乾かしてからブラッシングしているのが、”俺”な件!!
「し・あ・わ・せ・♪」
「「「「どーしたの?」」」」
「んー?いや、何でもないけど、こう、きれいになったおまえらにブラシかけていると、、幸せだなー、ってなー」
「そうなの?僕もこうぶらしかけてもらうと、きもちいくて幸せだなー」
「私も私も!!カタリーナもそうなのっ!!
「「「僕も!!!
「「「私も
ああ!!こんなところにモフの国はあったのか、、!!
神よ!感謝します!!まじに!!!
と思っていた俺もおりましたっ!!
「次は俺な!ガク殿!」
「その次はおれだから
「何ってんのよ!わたしじゃないっ!!
「あん?順番並べよ?
「あーうるさい! ローテなローテ!!毎日全員できない!俺の担当は本来子どもたちだけだろ?
大人たちもやってやるから、毎日5人づつな!!」
子どもたちの毛艶がすげーよくなったんで、大人たちもおれにやってもらいたいと押しかけてきたのだ。
「ほどほどがいいです、神様、、、限度ちゅーもんをよろしくお願いいたします、、、」
でもなんでジモティ達は俺みたいにできないんだろー?
そんちょ宅女性軍団もカタリーナにブラシかけてたけど、カタリーナは特に彼女たちにやってもらいたい、と言うこ
とはなかった。
「違いはなんだ?」
まぁ、俺にぶらしさせてくれるんだから、贅沢は言わないほうが良い。ぜーたく言ってばちあたって逃げられたらいやだしなー
なので、それから
朝から夕方まで子どもたちの面倒、夕方に子どもたちを洗ってブラシ掛け、大人たちが仕事から帰ってきたら風呂はいってきれいにしてからローテの者達がおれんとこ来て、俺にブラシかけてもらう。
というルーチンワークw
なので、人狼達は、いつでも俺を見ると、尻尾を出してぶんぶん振ってしまう、、ブラシ掛けてもらう気持ちいいイメージが俺を見ると出てくるのだろう、あんてったっけ?パブロフだw
そんちょとかに言ったら絶対ダメだな、パブロフ先生とか言われるぞw
いやー、でも、まじ、モフ☆モフ生活、いいねぇ、、、
なんというか、、いくつもの数え切れない異世界の中でスローライフしている数多の者達の中、俺が最も幸せなんじゃね?
などと思ってました。
雨が降ったので子どもたちの訓練を午前中で切り上げ、飯食わせ、風呂入れて洗ってブラシしていたら、
うとうととして眠ってしまっていた。
雨が降っているからだろうか、狼に変態した子どもたちは無意識に?集まって寝ていた。そのど真ん中で、洗ったばかりでブラシしたばかりの最高のモフり子狼達がおれのところに山盛りになって、俺は寝ていたんだ!!
神かっつ!!!神よっつ!!!!
生涯、俺はこの瞬間を忘れないだろううううう!!!!
生涯、俺はこのことを神に感謝し続けるだろうううううう!!!!
なので、この感激を忘れないように、、
「おにーちゃん、何しているの?」
「んー?モフ神様を祀るところをつくっているんだよ」
「モフ神様?」
「そう、モフ神様。お前たちの毛津やすごくよくなったろう?皆モフ神様のおかげなんだよ?感謝しなくちゃな!だから、”ありがとうございます神様、これからもモフ☆モフでいさせてください!”って感謝するんだよ、ここに」
「ふーん、おにいちゃんがモフ☆モフにさせてくれてるんじゃないの?」
「お前たちと俺達が、出会ったことも、お前たちがこの村に来たことも、お前たちが領主様に忠誠を誓い、この土地に根付け、いろいろ優遇してもらっていることも、お前らが優秀で王様からみとめられた機会があった、ということも、全部その”チャンス”があったからだ。
そのチャンス1つ2つ欠けていたら、今、君たちはここにいなかったかもしれない。
こんなモフ☆モフになれていないかったかもしれない。
だから、その全てのチャンスをくれて、活かせたことを、神様に感謝するんだよ」
「よくわらないとこもあったけど、よくわかったわ!!神様ありがとう!!」
モフ神教発祥の瞬間であった。
0
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
スマホアプリで衣食住確保の異世界スローライフ 〜面倒なことは避けたいのに怖いものなしのスライムと弱気なドラゴンと一緒だとそうもいかず〜
もーりんもも
ファンタジー
命より大事なスマホを拾おうとして命を落とした俺、武田義経。
ああ死んだと思った瞬間、俺はスマホの神様に祈った。スマホのために命を落としたんだから、お慈悲を!
目を開けると、俺は異世界に救世主として召喚されていた。それなのに俺のステータスは平均よりやや上といった程度。
スキル欄には見覚えのある虫眼鏡アイコンが。だが異世界人にはただの丸印に見えたらしい。
何やら漂う失望感。結局、救世主ではなく、ただの用無しと認定され、宮殿の使用人という身分に。
やれやれ。スキル欄の虫眼鏡をタップすると検索バーが出た。
「ご飯」と検索すると、見慣れたアプリがずらずらと! アプリがダウンロードできるんだ!
ヤバくない? 不便な異世界だけど、楽してダラダラ生きていこう――そう思っていた矢先、命を狙われ国を出ることに。
ひょんなことから知り合った老婆のお陰でなんとか逃げ出したけど、気がつけば、いつの間にかスライムやらドラゴンやらに囲まれて、どんどん不本意な方向へ……。
2025/04/04-06 HOTランキング1位をいただきました! 応援ありがとうございます!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
【一秒クッキング】追放された転生人は最強スキルより食にしか興味がないようです~元婚約者と子犬と獣人族母娘との旅~
御峰。
ファンタジー
転生を果たした主人公ノアは剣士家系の子爵家三男として生まれる。
十歳に開花するはずの才能だが、ノアは生まれてすぐに才能【アプリ】を開花していた。
剣士家系の家に嫌気がさしていた主人公は、剣士系のアプリではなく【一秒クッキング】をインストールし、好きな食べ物を食べ歩くと決意する。
十歳に才能なしと判断され婚約破棄されたが、元婚約者セレナも才能【暴食】を開花させて、実家から煙たがれるようになった。
紆余曲折から二人は再び出会い、休息日を一緒に過ごすようになる。
十二歳になり成人となったノアは晴れて(?)実家から追放され家を出ることになった。
自由の身となったノアと家出元婚約者セレナと可愛らしい子犬は世界を歩き回りながら、美味しいご飯を食べまくる旅を始める。
その旅はやがて色んな国の色んな事件に巻き込まれるのだが、この物語はまだ始まったばかりだ。
※ファンタジーカップ用に書き下ろし作品となります。アルファポリス優先投稿となっております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる