暴食ジト目スライムに、女運無し平凡男が翻弄されながら第2の人生行ってみました!

緋沙下

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プロローグ

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「なんだここ?俺は確か火事に巻き込まれたんじゃ…」

「お前さんが、タレタレタレがーーーって言いよったからの。死ぬ間際にタレタレ言うやつも面白いと呼んだのじゃ」

「はぁ…。死ぬ間際に呼んだって、ここ天国ですかね?」

「天国なんてあるわけないじゃろ。ワシの右側にある扉をくぐれば、生まれ変われるぞ。何に生まれ変わるかは知らんがの。左の扉くぐれば、異世界。レッツエンジョイ!ニュー世界じゃ!」

なんだこの爺さん。見た目もファンキーだし、歳考えるとだいぶイタくないか。

80過ぎてるように見える爺さんが、なんで迷彩柄の短パン来てド派手なアロファシャツ着てサングラスなんだよ。

しかも髭!
三つ編みにリボンっておかしいだろ!それにレッツエンジョイ!ニュー世界じゃって、カタカナ並べればカッコいいみたいに思ってるのか。

「話しがつかめてないんだが…」

「空気が読めん奴じゃの。ワシがお主を呼んだ。そしてお主に生まれかわりかニュー世界か選べと言っとるだけじゃ」

「この状態で空気読める奴なんかいないでしょ!俺は死んだってことなら生まれ変わりで良いよ。次の生まれ変わりでは可愛い彼女を作ってやるんだ…。そして、あんなことやこんなことを…くっくっく…」

「生まれ変わりで良いんじゃな。何に生まれ変わるか知らんぞ」

「女に生まれ変わる可能性もあるってことだよな…。それなら、男を手玉に取って…それはそれで面白い」

「お主アホじゃろう。誰が人間に生まれ変わるなんて言った。虫かもしれんし動物かもしれんし、微生物かもしれんしのー。生まれ変わるならタレは置いていけ。いらんじゃろうて。死ぬ間際まで抱えてたタレじゃ。さぞ旨いんだろう。ジュルッ」

人間に生まれ変われない!?虫や動物ならまだしも、微生物!?
俺瞬殺で次の人生終わるじゃん。
それに俺を呼んだ理由って、タレ!?ただ自分の好奇心のために俺呼ばれたの!?

「あのー、次に人生終わった場合、また呼んでもらえるんですかね?」

「ワシが面白いと思えば呼ぶじゃろう。虫や微生物になったやつを呼ぶことはないの。お前さんだって虫や微生物と話すのか?早くタレを置いて扉をくぐるがよい」

ファンキー爺さんの目がタレに釘付けだ。生まれ変わってウハウハな人生歩んでやるぜと思ってた俺ただのバカじゃん。

「爺さん。俺が転生選んだらどうなるんだ?」

「レッツエンジョイ!ニュー世界じゃ!死ぬか生きるかは知らんがの」

「それ全然レッツエンジョイじゃないからな!?」

左の扉をくぐると、俺がいた世界とは全然違う弱肉強食の世界だと言われた。
今までにも何人かその世界に行ったやつはいるが、ワシはその後は知らんって無責任か!

行くならある程度の能力は渡すぞ。じゃないとワシすごい酷い奴じゃからのって、今の話し聞いて良い爺さんには見えないだろ!

「転生するなら、いくつか能力はやるがやる代わりにタレは置いて行け」

「タレも持って行く」

「なんじゃと!?タレなんて使わんじゃろう!」

「転生先では、衣食住がある世界なんだよな。じゃないと俺らを送り込まないよな」

「向こうの世界の人間もおるからの。衣食住はある世界じゃ。お前がおる世界とはちーと違うがな」

それなら、向こうにタレを持って行けばそれで商売が開けるかもしれない…。
そして向こうにいる綺麗な女性と、第二の人生ウハウハ!良いじゃないか!
それで行こう。微生物や虫になるなんて御免だ。

「俺は向こうで店を開く!そのためにタレは持って行く」

「店を開くってお前がか?変なことを言うやつじゃ。それに、向こうの世界にお前さんのタレを作る材料はないはずじゃ」

「それで爺さん提案だ!俺にはそのタレを使って、抜群の焼き鳥を作ることが出来る。抜群のだ。爺さんには特別に食いに来たらタダでいい。何本食ってもだ!それで俺が欲しい能力をくれないか」

「ワシに食いに来いと言うのか!?」

「爺さんが、そのタレをいかしきった焼き鳥を食える自信があるなら話しは別だがな」

「面白い!実に面白いことを言うやつじゃ!能力をよこせと脅したり色気で誘うやつはおったが、食いに来いか!ククク…実に面白いぞ!その提案乗ろうではないか」

よし食いついてきたな。それなら次は能力について考えないといけない。その前に言ったことを聞いてもらう必要がある。言った後でそれは無しだとか言われたら面倒だからな。

「爺さんに与えることが出来ない能力はあるのか?」

「不老不死や家族もつれてこいなどはさすがに無理じゃ。生きとる人間や生き物を持ってこれん。それ以外は可能じゃ」

「そうか…。俺も不可能以外の能力は貰えるんだな?見た目が見た目だからな、あとでウッソピョーンなんて言わないよな?」

「もちろんじゃ。ワシに出来んことはないからの。それに嘘をつくわけが無かろう!なにがウッソピョーンじゃ」

「言質はとったからな」

爺さんに要求した能力は、タレを作るための材料一式。

鶏。串。塩等の俺が望む調味料。焼き台とそれを置くための燃えない壊れない店。冷蔵庫や冷凍庫などの保冷庫。

火事で死んだんだ。簡単に次も死んでしまっては夢のウハウハ生活にたどり着けない。そのための丈夫な体。

そしてごみ処理。(他に必要があれば追加希望)以上を能力として臨んだ。

「そんなにやれるか!せいぜいやったとしても2つか3つじゃ!」

「俺は聞いたぞ。与えられない能力はないのか。俺もそれを貰えることは可能なのか。そうしたら、爺さんは不老不死や生きてる人間連れてくる以外は可能だと言ったじゃないか。数なんか聞いてないぞ」

「言ったが、全部やるとは言ってないじゃろう!」

「誰も全部くれなんて言ってないだろ?まだまだ不老不死や生きた人間連れてくる以外は可能なんだろ?今この場で要求増やすか?」

「嫌味な奴じゃ…。しかし言ったからには、叶えんわけにはいかんじゃろう。面倒くさい奴を呼んでしまったもんじゃ」

渋々爺さんは、手をかざしブツブツと文句を言っている。

今までは勇者になれる能力をくれじゃの、魔法使いになってみたいから、魔法を使わせて欲しいと夢がある能力を求めるやつが多かったのにの。

勇者や魔法使い。俺も中学生だったら、憧れてたかもしれないなぁ。

「できたぞ。店は外に置いてあるからの。さすがに鶏は無理じゃ」

「鶏が無かったら焼き鳥つくれないだろ!?」

「そこまでは知らん。開店祝いに、1つ店の前に置いてあるからそれでどうにかせい。後で食いに行くからの。ちゃんとやっておけよ」

それだけ言うと早く行けと扉の前に促される。1つくれたってことは、向こうにも鶏はいるんだな。それなら俺でも絞めることはできる。どうにかなるだろう。

爺さんに待ってるからなと声をかけて扉を開け一歩を踏み出すとスカッと


―――落ちてるっ!!―――


なんで扉開けたら床がないんだよ!これ落下して死んじゃうやつじゃないかーーー!!
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