16 / 38
15羽ゴマ&スケボー
しおりを挟む
殴られたことで腫れ上がった右頬。冷やそうにも氷すらない。まぁ…ファースとの友情確認だと思えば仕方ない…。
そうこれは友情確認なんだ…。俺は断じて虐められてるわけじゃない…。
朝から腹が減ったというファース。ただなぁ…肉がもうそろそろ底を浮く。あまり使いたくないんだよな。
朝起きるとファースが仕留めたであろう魔物がいるが食べれるのか全くわからん。おまけに下処理の仕方もさっぱりだ。
「もう鳥肉が残り少なくてさ、手羽でも良い?」
構わんと右手が上がる。
手羽かぁ…。甘辛く焼いてゴマふって食うと美味いんだよなぁ…。ゴマがないんだけどね。ゴマがないと味がしまらんなぁ…。
まぁ…いっか。ファースが食うんだし。そんな繊細なことわからんだろう。
まずは手羽をフライパンで焼いていく。途中油が出てくるため丁寧にとって、こんがり焼き色。
うぅ~ん。良い匂いだ。
そこに焼き鳥のタレを絡めてっと。本当は少しお酢を垂らして、ここにゴマを振ると美味いんだが、無いものは仕方ない。
まぁ、ゴマの良し悪しはファースにはわからんだろう。
「ほら、出来たぞ。どうせ追加食うんだろうから、これ食って待ってろ」
――ジュワッ――
はぁ…。追加焼いてくか。フライパンを一度洗おうとして、ファースが俺を突いてくる。
「なんだよ。もう食ったのか?」
振り向き見ると、いつもは何も言わずに食べるファースが両手を…上げた。
これは、これは…。あの時の牛焼きの時のポーズ。まさか、不味くもなく美味くもないと言いたいのか⁉︎
「なんだよ。美味くないのかよ」
左手が上がる。
「じゃぁなんだよ。なんか物足りないとか言いたいのか?」
右手が上がる。
お前手羽の甘辛煮なんて食ったことあるのかよ⁉︎お前スライムだからな?異世界のスライムだぞ?味わかって言ってんのか?
結局はなんだかんだ言いながら食べたファース。こいつ俺の考えてること読めてるとか…そんな微妙なことないよな?
そんなこと出来るようにあの爺さんにされてたら、俺の○秘ウハウハ作戦筒抜けじゃねぇか!俺は女を抱いたことはない。
そのおかげか、頭の中は本や動画の知識でピンク色さ。27歳にもなって経験もないのか?悪いかよ。
しかし、そんなことを読まれてるとなれば、俺はこいつと一緒にいたくない…。そんなことはない…そんなことはないはずだ…。
◇
「ようやく着いたな…」
片付けもひと段落したあと、ファースが仕留めた魔物をひたすらアイテムボックスに入れながら俺がいた森に帰って来た。時間は日付が変わろうとしていた。
ダニアさんがいた時は、全力疾走だったからな…。今回は気長に早歩きで森へと戻って来た。
「なんじゃ、街へ行ったと思ったら森へ帰って来たのか」
「爺さん⁉︎なんだよこんな夜中に」
「焼き鳥食いに来たんじゃが?」
はぁ⁉︎何時だと思ってるんだよ…。
日付変わろうかとしてる時に焼き鳥焼けだ⁉︎スライムがスライムなら、それ作った爺さんも爺さんだな…。
「俺疲れてるから明日がいいんだけど…」
「そうか。そりゃ悪かったの。帰るか」
あれ?意外な反応だな。作れ作れ言うのかと思ったら帰るのか。
「この前の焼き鳥が美味かったからの。肝をタレで食べて見たいと思ったんじゃが…残念じゃの」
「悪いな。あと、レバー…内臓は食えるのかわからなくてスライムに処理させちまった…」
「なんじゃと⁉︎」
爺さん曰く、グリフィンの肝はとろける柔らかさで極上なんじゃ!と言われる。昔アレのパテを食べた時は美味かった…。って、何気に食いに来てるんだな爺さん。
「どこで捕まえられるかわかれば、いずれは仕入れたいと思ってるから待っててくれよ」
「今渡したら焼いてくれるのかの?」
渡したら…って、結局焼けって言われてるんじゃないか!
待てよ…。でも、ここで承諾すれば、あの鳥が手に入るんだよな?疲れているが仕入れがしたい俺としては…
疲れ<鳥だ。
「くれるなら焼いてもいい。ただ、どこで獲れるのか教えてくれ。今後いつ来るかわからない爺さんあてにしても仕方ないだろ?」
「いいぞいいぞ」
爺さんが教えてくれた場所は、ここから遥か南にある高い山。そこにグリフィンの縄張りがあると教えてくれた。
そんなところ、この屋台引いて行けるか!てか、そこまで行けるのかよ⁉︎
「爺さん、この屋台引いて取りに行ける自信が俺にはないぞ…。そこまで登れる自信もないんだが…」
「屋台はアイテムボックスに入れればよかろう。登るのはスライムに乗ればよかろう」
何言ってんだこの爺さん?アイテムボックスに屋台仕舞う?スライムに乗る?またわけのわかんないこと言ってんな…。
爺さんに説明を求めると、アイテムボックス開いて屋台に触れ収納すると思えば仕舞えるぞと言われた。んなバカなと思ってやったら出来た…。
早く…早く教えろよ!俺がどれだけ大変な思いして、森と街の行き来したと思ってんだよ!この爺さん、俺が聞かなきゃ教えないのかよ…。
「あとスライムに乗るってなんだよ?」
「ほれ、こうやるんじゃ。ちょっとお前こっちにおいで」
爺さんがスライムを呼ぶとスライムに平らになるように伝える。その上に乗る爺さん。
スィースィーとスライムの上に乗ると、スケボーのようにして「イェイ!」と言いながら走り回る。
なんかアホらし…。アホらしすぎて考えるのをやめた。あまりにも楽しそうに走るので俺もやらせてもらったら
出来なかった…。落ちるんだよ。バランス感覚が難しいんだよ…。これ当分練習しなきゃダメなやつだな。
運動音痴=俺だからな。
努力次第でどうにかなればいいんだが。俺が練習している間に、グリフィン取って来るからの~って消えた爺さん。
身体中スケボーファースに落とされ痛いが、このあと待ち受ける鳥の解体と焼き鳥に、さらに疲れを感じる俺だった。
そうこれは友情確認なんだ…。俺は断じて虐められてるわけじゃない…。
朝から腹が減ったというファース。ただなぁ…肉がもうそろそろ底を浮く。あまり使いたくないんだよな。
朝起きるとファースが仕留めたであろう魔物がいるが食べれるのか全くわからん。おまけに下処理の仕方もさっぱりだ。
「もう鳥肉が残り少なくてさ、手羽でも良い?」
構わんと右手が上がる。
手羽かぁ…。甘辛く焼いてゴマふって食うと美味いんだよなぁ…。ゴマがないんだけどね。ゴマがないと味がしまらんなぁ…。
まぁ…いっか。ファースが食うんだし。そんな繊細なことわからんだろう。
まずは手羽をフライパンで焼いていく。途中油が出てくるため丁寧にとって、こんがり焼き色。
うぅ~ん。良い匂いだ。
そこに焼き鳥のタレを絡めてっと。本当は少しお酢を垂らして、ここにゴマを振ると美味いんだが、無いものは仕方ない。
まぁ、ゴマの良し悪しはファースにはわからんだろう。
「ほら、出来たぞ。どうせ追加食うんだろうから、これ食って待ってろ」
――ジュワッ――
はぁ…。追加焼いてくか。フライパンを一度洗おうとして、ファースが俺を突いてくる。
「なんだよ。もう食ったのか?」
振り向き見ると、いつもは何も言わずに食べるファースが両手を…上げた。
これは、これは…。あの時の牛焼きの時のポーズ。まさか、不味くもなく美味くもないと言いたいのか⁉︎
「なんだよ。美味くないのかよ」
左手が上がる。
「じゃぁなんだよ。なんか物足りないとか言いたいのか?」
右手が上がる。
お前手羽の甘辛煮なんて食ったことあるのかよ⁉︎お前スライムだからな?異世界のスライムだぞ?味わかって言ってんのか?
結局はなんだかんだ言いながら食べたファース。こいつ俺の考えてること読めてるとか…そんな微妙なことないよな?
そんなこと出来るようにあの爺さんにされてたら、俺の○秘ウハウハ作戦筒抜けじゃねぇか!俺は女を抱いたことはない。
そのおかげか、頭の中は本や動画の知識でピンク色さ。27歳にもなって経験もないのか?悪いかよ。
しかし、そんなことを読まれてるとなれば、俺はこいつと一緒にいたくない…。そんなことはない…そんなことはないはずだ…。
◇
「ようやく着いたな…」
片付けもひと段落したあと、ファースが仕留めた魔物をひたすらアイテムボックスに入れながら俺がいた森に帰って来た。時間は日付が変わろうとしていた。
ダニアさんがいた時は、全力疾走だったからな…。今回は気長に早歩きで森へと戻って来た。
「なんじゃ、街へ行ったと思ったら森へ帰って来たのか」
「爺さん⁉︎なんだよこんな夜中に」
「焼き鳥食いに来たんじゃが?」
はぁ⁉︎何時だと思ってるんだよ…。
日付変わろうかとしてる時に焼き鳥焼けだ⁉︎スライムがスライムなら、それ作った爺さんも爺さんだな…。
「俺疲れてるから明日がいいんだけど…」
「そうか。そりゃ悪かったの。帰るか」
あれ?意外な反応だな。作れ作れ言うのかと思ったら帰るのか。
「この前の焼き鳥が美味かったからの。肝をタレで食べて見たいと思ったんじゃが…残念じゃの」
「悪いな。あと、レバー…内臓は食えるのかわからなくてスライムに処理させちまった…」
「なんじゃと⁉︎」
爺さん曰く、グリフィンの肝はとろける柔らかさで極上なんじゃ!と言われる。昔アレのパテを食べた時は美味かった…。って、何気に食いに来てるんだな爺さん。
「どこで捕まえられるかわかれば、いずれは仕入れたいと思ってるから待っててくれよ」
「今渡したら焼いてくれるのかの?」
渡したら…って、結局焼けって言われてるんじゃないか!
待てよ…。でも、ここで承諾すれば、あの鳥が手に入るんだよな?疲れているが仕入れがしたい俺としては…
疲れ<鳥だ。
「くれるなら焼いてもいい。ただ、どこで獲れるのか教えてくれ。今後いつ来るかわからない爺さんあてにしても仕方ないだろ?」
「いいぞいいぞ」
爺さんが教えてくれた場所は、ここから遥か南にある高い山。そこにグリフィンの縄張りがあると教えてくれた。
そんなところ、この屋台引いて行けるか!てか、そこまで行けるのかよ⁉︎
「爺さん、この屋台引いて取りに行ける自信が俺にはないぞ…。そこまで登れる自信もないんだが…」
「屋台はアイテムボックスに入れればよかろう。登るのはスライムに乗ればよかろう」
何言ってんだこの爺さん?アイテムボックスに屋台仕舞う?スライムに乗る?またわけのわかんないこと言ってんな…。
爺さんに説明を求めると、アイテムボックス開いて屋台に触れ収納すると思えば仕舞えるぞと言われた。んなバカなと思ってやったら出来た…。
早く…早く教えろよ!俺がどれだけ大変な思いして、森と街の行き来したと思ってんだよ!この爺さん、俺が聞かなきゃ教えないのかよ…。
「あとスライムに乗るってなんだよ?」
「ほれ、こうやるんじゃ。ちょっとお前こっちにおいで」
爺さんがスライムを呼ぶとスライムに平らになるように伝える。その上に乗る爺さん。
スィースィーとスライムの上に乗ると、スケボーのようにして「イェイ!」と言いながら走り回る。
なんかアホらし…。アホらしすぎて考えるのをやめた。あまりにも楽しそうに走るので俺もやらせてもらったら
出来なかった…。落ちるんだよ。バランス感覚が難しいんだよ…。これ当分練習しなきゃダメなやつだな。
運動音痴=俺だからな。
努力次第でどうにかなればいいんだが。俺が練習している間に、グリフィン取って来るからの~って消えた爺さん。
身体中スケボーファースに落とされ痛いが、このあと待ち受ける鳥の解体と焼き鳥に、さらに疲れを感じる俺だった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。
人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる