15 / 38
14羽リズ達の行方。そしてノックアウト
しおりを挟む
奥に行った店員が、今朝会った店員と昨日夜の営業にいたという店員を連れて来た。
それを見て俺は縮こまる…。どうせ俺は小さい男だよ。
「昨夜、リズさんと来店された方ですよね」
「え、えぇ。はい。昨日リズさんと来ました」
やばい。声が上擦る。だって、目の前に男の店員が5名と女の店員が2名いるんだよ!?
俺は頼りになるのかよくわからないスライムが一匹しかいないんだ。
「昨日、あなたが酔いつぶれた後、マスターが店は閉めておくから帰って良いと言われて。その後から行方が分からないんです…」
「自宅にも行きましたが鍵は閉まってるし、いる気配もありませんでした。いつもならリズさんも来るはずなんですが来なくて…」
「はぁ…」
俺に言われても応えようがないだろ。昨日会ったばかりの人間の私生活なんか俺は知らないよ。
店員に案の定なにか知らないかと聞かれたが、俺は全く分からないと伝える。
とりあえずマスターが来た時のために名前を教えて欲しいと言われたため名前を伝え店を出た。
「お前先に帰ったから何も知らないよな?」
右手を上げるスライム。そうだよな。魔物のお前が人間になんて興味持つわけがないか。
もしかしたら、マスターはリズさんとイチャイチャしてるのかもな…。
はぁ…。やっぱり俺は女にはモテないんだな。重い足取りで屋台を受け取りに行く。今から外に出ると伝えると、夜に出るのか!?と止められたが泊まる宿もないんだ。出るしかないだろ。
「行けるところまで行こう。疲れたらそこで野宿な」
大丈夫というファースを連れて森がある場所へ向かう。道沿いに歩いてきたが、段々暗くなってきたため電気をつける。あれから数時間は歩いたか。今日はこの辺りで休めばいいだろう。
夜になると魔物が増えてくる。スライム以外の魔物にも遭遇する。まぁ、ファースが良い感じで仕留めてくれるから助かるんだけどね。
「今日はこの辺で寝るか。今日は照り焼きチキンとチキンステーキどっちがいい?材料ないし鳥しかないからな。我慢してくれ」
両方食いたいと言ってきたファースに両方作ってやり、俺はファースに作ってやったチキンステーキにかぶりつく。かぶりつきながら、未練たらしくリズのことを思い出していた。
昨日俺が飲み潰れたから嫌気がさしてどこかに行ってしまったのかなとか。でも、それなら金払って行くはずないよなとか。やっぱり俺男として魅力ないのかなとか。
思えば思うほど惨めになる反面、女に金を払わせてしまったという思いも強くなる。
女と飲みに行く機会があったら絶対に女に金を払わせない。
そう決めていたのに、俺の決意なんて絹豆腐より柔らかいんだ…。
はぁ…。異世界来てそうそうプライド無くなるとはな。明りを消すと真っ暗になるため明りを灯したまま就寝に着いた。
◇
「うぅ…ん」
寝苦しい。本当に寝苦しいと思って目を覚ますと、やっぱりファースが巻き付いていた。巻き付くの禁止だって言ったじゃないか!
「おい!起きろよ!苦しいだろッ!!」
起きる気配はないな。ったくこいつだけは…と思いながら違和感を感じる。なんだこの違和感。なんか違うんだよな…。
あっ!鼻提灯が無いんだ…。鼻提灯作らずに寝れるのかと思っていたら、別のスライムが出て来た。
やばい。ファースは寝てるし、今の俺は格好の餌食だよ。悶えながら抜けようとするが抜けない。
「起きろって!このバカスライムが!!!」
――バシッ!!――
「いっったいな!なんだよ!!」
ジト目で俺に巻き付いてないスライムが見てくる。スライムってジト目で見てくるのか?違うよな。
街を出た時に倒したスライムはジト目でなんか見てこなかった…。
「マジで起きろよ!襲われてるだろ!!!起きろって!こぉんの!バカスライムめ!!」
――バシッ!!バシッバシッ!!――
ファースじゃないスライムが、俺をバシバシ叩いてくる。なんだよこいつ…。さっきから俺を叩きやがって。
スライムは弱いとは聞いていたが、結構力あるぞ!?暴力的なのか!?
スライムが俺に巻き付いているスライムにくっつくと、俺についてたのが吸収されるように一つになった。まさか…。まさか…?
いや、まさか分裂とかないだろ。俺は数日一緒にいたが見てない。これは食ったのか?ファースが食われたのか!?
「お前‼よくも…よくもファースを食ったな!!」
――バシッ!バシバシッバッシーンッ!!――
痛い…!親父に殴られるよりも痛い。なんで俺こんなにスライムに殴られなきゃいけないんだよ。
俺のファース…。俺のごみ処理係…。もっと大切にしてやればよかった…。
「来いよ!ファースの恨みは俺が果たしてやるからな!」
ボクシングのように両手を前に出し構える。初心者の腕試し扱いのスライムだ。ファースは無防備を襲われた結果負けたんだろう…。
でも、俺はファースの敵は打つ。短いなりにも一緒にいた相棒だ。そんな俺にお構いなしに
――ジュワッジュワッ――
ジト目で草を消化するスライム。まさか…。本当にまさかなのか…。
「ファース…?あってたら左手をあげてくれ」
左手が上がる。
ファァァァ――――スウゥゥゥッ!と抱き着こうとした俺は、見事にファースにノックアウトされた。
気づけよ俺…。寝ながらでもファースは魔物を倒してたじゃないか…。
宙を舞う体。
あぁ…今日も空が青いな…。
それを見て俺は縮こまる…。どうせ俺は小さい男だよ。
「昨夜、リズさんと来店された方ですよね」
「え、えぇ。はい。昨日リズさんと来ました」
やばい。声が上擦る。だって、目の前に男の店員が5名と女の店員が2名いるんだよ!?
俺は頼りになるのかよくわからないスライムが一匹しかいないんだ。
「昨日、あなたが酔いつぶれた後、マスターが店は閉めておくから帰って良いと言われて。その後から行方が分からないんです…」
「自宅にも行きましたが鍵は閉まってるし、いる気配もありませんでした。いつもならリズさんも来るはずなんですが来なくて…」
「はぁ…」
俺に言われても応えようがないだろ。昨日会ったばかりの人間の私生活なんか俺は知らないよ。
店員に案の定なにか知らないかと聞かれたが、俺は全く分からないと伝える。
とりあえずマスターが来た時のために名前を教えて欲しいと言われたため名前を伝え店を出た。
「お前先に帰ったから何も知らないよな?」
右手を上げるスライム。そうだよな。魔物のお前が人間になんて興味持つわけがないか。
もしかしたら、マスターはリズさんとイチャイチャしてるのかもな…。
はぁ…。やっぱり俺は女にはモテないんだな。重い足取りで屋台を受け取りに行く。今から外に出ると伝えると、夜に出るのか!?と止められたが泊まる宿もないんだ。出るしかないだろ。
「行けるところまで行こう。疲れたらそこで野宿な」
大丈夫というファースを連れて森がある場所へ向かう。道沿いに歩いてきたが、段々暗くなってきたため電気をつける。あれから数時間は歩いたか。今日はこの辺りで休めばいいだろう。
夜になると魔物が増えてくる。スライム以外の魔物にも遭遇する。まぁ、ファースが良い感じで仕留めてくれるから助かるんだけどね。
「今日はこの辺で寝るか。今日は照り焼きチキンとチキンステーキどっちがいい?材料ないし鳥しかないからな。我慢してくれ」
両方食いたいと言ってきたファースに両方作ってやり、俺はファースに作ってやったチキンステーキにかぶりつく。かぶりつきながら、未練たらしくリズのことを思い出していた。
昨日俺が飲み潰れたから嫌気がさしてどこかに行ってしまったのかなとか。でも、それなら金払って行くはずないよなとか。やっぱり俺男として魅力ないのかなとか。
思えば思うほど惨めになる反面、女に金を払わせてしまったという思いも強くなる。
女と飲みに行く機会があったら絶対に女に金を払わせない。
そう決めていたのに、俺の決意なんて絹豆腐より柔らかいんだ…。
はぁ…。異世界来てそうそうプライド無くなるとはな。明りを消すと真っ暗になるため明りを灯したまま就寝に着いた。
◇
「うぅ…ん」
寝苦しい。本当に寝苦しいと思って目を覚ますと、やっぱりファースが巻き付いていた。巻き付くの禁止だって言ったじゃないか!
「おい!起きろよ!苦しいだろッ!!」
起きる気配はないな。ったくこいつだけは…と思いながら違和感を感じる。なんだこの違和感。なんか違うんだよな…。
あっ!鼻提灯が無いんだ…。鼻提灯作らずに寝れるのかと思っていたら、別のスライムが出て来た。
やばい。ファースは寝てるし、今の俺は格好の餌食だよ。悶えながら抜けようとするが抜けない。
「起きろって!このバカスライムが!!!」
――バシッ!!――
「いっったいな!なんだよ!!」
ジト目で俺に巻き付いてないスライムが見てくる。スライムってジト目で見てくるのか?違うよな。
街を出た時に倒したスライムはジト目でなんか見てこなかった…。
「マジで起きろよ!襲われてるだろ!!!起きろって!こぉんの!バカスライムめ!!」
――バシッ!!バシッバシッ!!――
ファースじゃないスライムが、俺をバシバシ叩いてくる。なんだよこいつ…。さっきから俺を叩きやがって。
スライムは弱いとは聞いていたが、結構力あるぞ!?暴力的なのか!?
スライムが俺に巻き付いているスライムにくっつくと、俺についてたのが吸収されるように一つになった。まさか…。まさか…?
いや、まさか分裂とかないだろ。俺は数日一緒にいたが見てない。これは食ったのか?ファースが食われたのか!?
「お前‼よくも…よくもファースを食ったな!!」
――バシッ!バシバシッバッシーンッ!!――
痛い…!親父に殴られるよりも痛い。なんで俺こんなにスライムに殴られなきゃいけないんだよ。
俺のファース…。俺のごみ処理係…。もっと大切にしてやればよかった…。
「来いよ!ファースの恨みは俺が果たしてやるからな!」
ボクシングのように両手を前に出し構える。初心者の腕試し扱いのスライムだ。ファースは無防備を襲われた結果負けたんだろう…。
でも、俺はファースの敵は打つ。短いなりにも一緒にいた相棒だ。そんな俺にお構いなしに
――ジュワッジュワッ――
ジト目で草を消化するスライム。まさか…。本当にまさかなのか…。
「ファース…?あってたら左手をあげてくれ」
左手が上がる。
ファァァァ――――スウゥゥゥッ!と抱き着こうとした俺は、見事にファースにノックアウトされた。
気づけよ俺…。寝ながらでもファースは魔物を倒してたじゃないか…。
宙を舞う体。
あぁ…今日も空が青いな…。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
収奪の探索者(エクスプローラー)~魔物から奪ったスキルは優秀でした~
エルリア
ファンタジー
HOTランキング1位ありがとうございます!
2000年代初頭。
突如として出現したダンジョンと魔物によって人類は未曾有の危機へと陥った。
しかし、新たに獲得したスキルによって人類はその危機を乗り越え、なんならダンジョンや魔物を新たな素材、エネルギー資源として使うようになる。
人類とダンジョンが共存して数十年。
元ブラック企業勤務の主人公が一発逆転を賭け夢のタワマン生活を目指して挑んだ探索者研修。
なんとか手に入れたものの最初は外れスキルだと思われていた収奪スキルが実はものすごく優秀だと気付いたその瞬間から、彼の華々しくも生々しい日常が始まった。
これは魔物のスキルを駆使して夢と欲望を満たしつつ、そのついでに前人未到のダンジョンを攻略するある男の物語である。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる