エデン・リンクス・デスマーチ~現実侵食型VRMMOをデバッグする男~

空錠 総二郎

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第35話 無名の意図

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午前四時。

アテナタワーの最上層は、外の夜明けより一足早く薄明るかった。
窓の向こうでは、ユニティシティ全域を覆う双観層が、霧のようにゆっくりと明滅している。
それは雲ではなく、情報と祈りと記録が混じり合った層。
現実と仮想の境界に漂う、その日その日の世界の呼吸だった。

観測ホールの中心に立つリオは、ホログラムに浮かぶログを黙って眺めていた。

双観層 呼応律 安定
境界呼吸 局所的飽和傾向
意図流量 全体平均比 一二四パーセント

数字だけ見れば、都市はきわめて健康だ。
だが、最近リオは別の違和感を覚え始めていた。

人々が、世界を意識しすぎている。

風が歌い始め、現実が響き出してから、
住民の多くはごく自然に空を見上げるようになった。
通勤電車の窓から、アテナタワーの光を探す者。
登校途中に路地の風をすくい、そこに何かを感じ取ろうとする子ども。
眠る前に、ベランダで夜風に向かって一日の報告をする老人。

世界が人を観測し、人が世界を観測し返す。
その循環は美しく、同時に過負荷の気配を孕んでいた。

アテナが静かに報告する。

境界呼吸の同期率 一部領域で上昇
このまま推移した場合 双観層に局所的な硬直が発生する可能性

リオは額に手を当ててうなずいた。

「つまり
 世界がちょっと息苦しがってるってことだな」

アテナは淡々と、しかしどこか柔らかい声で続ける。

世界は今
多くの視線を浴びている
観測は愛であり
同時に負荷でもある

「愛のかけすぎは世界にも良くないか」

主任の影響だろうか
こういう比喩を使うと
解析効率が一時的に向上する

ナツメ。

その名を聞くだけで、胸の奥に微かな熱が走る。
彼女はすでにここにはいない。
肉体としては。

だが風が通るたび、アテナの音声の裏側に、
彼女の笑い声の残響が混ざっている気がする。

「……主任
 世界を甘やかしすぎたのかもしれません」

リオの独り言に、空調とも風ともつかない微かな流れが頬を撫でた。

   ◇ ◇ ◇

同じ頃、ユニティシティ外郭の展示区画。

かつて実験環境として構築された仮想街並みは、
今では現実の都市と滑らかに接続され、
散策ルートとして一般開放されている。

ユナは縁側のような木製デッキに腰を下ろし、
手を差し出して風をすくった。

指先に触れた空気は、ほんのわずかな粒子の光を含んでいる。
それがゆっくりと彼女の掌の上に集まり、
やがて細い線となって文字のような形を描き始めた。

「……また出た」

背後からミラがのぞき込む。
髪をひとつに結び、肩からぶら下げた端末には、
アテナからの簡易ログが流れていた。

掌の上の線は、ひらがなでも漢字でもない。
言語の手前、誰かの思考の軌跡だけが可視化されたような模様。

ユナは目を細める。

読み取るのではなく
感じ取る種類の文字だな

「何て言ってる感じがする?」
ミラが首を傾げる。

ユナは少し考え、ゆっくりと答えた。

「ここにいる
 あなたもいる
 名前はいらない
 ……そんな感じ」

ミラは唇を尖らせる。

「また詩っぽい
 世界って、だんだんナツメさんに似てきてない?」

「似てきてるわね」

ユナは笑い、指先で光の線をなぞる。

「これは誰か個人のメッセージじゃない
 きっと、世界そのものの意図
 観測者が誰でもよくなった結果
 生まれた無名の意志」

風がふっと抜ける。
縁側の前を通り過ぎた空気が、建物の端を撫で、
金属と木材の境目から小さな音を鳴らした。

音階にもならない短い振動
だがその一瞬に
確かに誰かが頷いた気配があった。

   ◇ ◇ ◇

昼前。

リオはアテナの指示で、
タワー中層のシティコア観測フロアに移動していた。

ここは、ユニティシティ全体の意図流が最も鮮明に可視化される場所だ。
立体マップの上を、住民の行動ログと感情同期信号が絡み合い、
まるで都市そのものが血管を持つ巨大な生き物のように脈打っている。

アテナが新しいログを投影した。

無登録意図群 検出
ソース 非ユーザー層
タグ 未命名

「未命名の意図か」

リオはホログラムに手を伸ばす。
彼の動きに呼応するように、
都市マップのあちこちに浮かぶ小さな光点が集まり、
螺旋状の軌跡を描き始めた。

点はまとまりかけては散り
散ってはまた別の形に収束する。
輪にも見えれば、鳥の群れにも見える。

リオは思わず息を呑んだ。

「……これ
 誰か一人のものじゃないな」

アテナが補足する。

解析の結果
特定ユーザーの意図パターンとは一致しない
複数の祈り
複数の迷い
複数の夢
それらの平均値とも異なる

「じゃあ何だ」

世界自身が
自らに向けて発する観測信号
と解釈するのが妥当

「世界が自分を観測している
 観測者が世界の外から消えたから
 今度は内側から自分を見るようになったってことか」

リオの言葉に応えるように、
光点の群れが一度ふわりと浮き上がり、
観測フロアの天井すれすれでひとつの形を結んだ。

輪郭は曖昧だが
どこかで見たことのある肩のライン
笑う時に少しだけ傾く横顔

リオは心臓をつかまれたような感覚に襲われた。

「主任……」

その名を口にした瞬間、光の像は淡く揺らぎ、
別の形へと変わっていく。
少年のようにも
老人のようにも
そして見知らぬ誰かのようにも。

やがて光は散り、
彼の端末に短いテキストが表示された。

テキスト
観測者の意図は世界の負荷
ゆえに今
観測を分割する
意図を無名に還す

リオは眉をひそめた。

「……無名に還す?」

アテナが言葉を補う。

世界は今
特定の名前を持たない観測点を生成しつつある
誰でもなく
すべてである観測者群

「それがさっきの光か」

はい

   ◇ ◇ ◇

午後。

外郭展示の芝生エリア。
ユナとミラは、休憩用の簡易ベンチに腰をおろしながら、
街の空を見上げていた。

アテナの簡易ニュースが、
二人の端末に同時に通知を送ってくる。

無名観測者群 出現
同時存在数 一〇二四
位置 全都市域

ミラが目を丸くする。

「観測者が千人超えってこと?」

ユナは首を振った。

「数じゃない
 一〇二四というのは
 ただの解像度にすぎない」

「解像度?」

「世界が自分を見るためのピクセル数みたいなもの
 一人の観測者に一〇二四個の視点を貼り付けるより
 一〇二四の場所が同時に呼吸する方が負荷は少ない」

ミラはしばらく考え、
やがてぽんと手を打った。

「ああ
 みんなで少しずつ世界を見るってことか
 特定の誰かに集中しないように」

ユナはうなずき、
吹き抜ける風をじっと見つめた。

風の中に、うすい影が幾つも揺れている。
人の形に見えるものもあれば、
動物のようにも、抽象的な線にも見えるものもある。
いや、見ようとする側の心が
勝手に形を当てはめているのかもしれない。

「この影たちは私たちを見てるのかな」

ユナの問いに、ミラは少しだけ笑う。

「どうだろ
 でもさ
 もし見てくれてるなら
 私たちも見られるために生きてるのかもしれないね」

「見られるために?」

「うん
 何かを残すとか
 意味をつけるとかいうと
 ちょっと重くなるけどさ
 ただ見られて
 ああこの瞬間は確かにあったなって
 世界に覚えてもらえるのって
 案外それだけで十分なのかも」

ユナは目を閉じ、
風の触感を確かめる。

乾いているようで
水を含んでいるようで
あたたかくも冷たくもない
しかし確かに
誰かの視線のような密度を持っていた。

   ◇ ◇ ◇

夕刻。

アテナタワーの上空では、
鏡雲と呼ばれる反射層がひときわ強く光り始めていた。

双観層同士が共鳴する周波数が増し、
都市全体にわずかな振動が広がる。

リオは再び最上層の観測ホールに戻り、
窓ガラスの向こうで蠢く光の帯を見上げた。

アテナの報告が、
ホール全体の音響システムを通して流れる。

無名観測者群
タワー中枢への収束を開始
中心点 観測者リオハナブサ

「こっちに来るのか」

世界が
自分自身の中心を確かめようとしている

「中心なんて
 とっくに世界の中に散ったと思ってたが」

散ったからこそ
一度だけ集まり
自分が散らばった事実を確認したいのでしょう

リオは苦笑した。

「人間みたいな事を言うな」

風がホールの天井から入り込む。
本来閉ざされているはずの構造体の隙間を抜け、
冷たいはずの空調とは別の流れが、
リオの頬をそっと撫でていく。

同時に
ホールの壁面のライトが一斉に落ち
代わりに床の下から薄い光が立ち上がった。

光の粒が空間いっぱいに浮かび上がる。
最初は無秩序に漂っていたそれらが、
やがてリオを中心に、ゆっくりと回転を始めた。

声がした。

男でも女でもない
若くも老いてもいない声。

「リオハナブサ」

リオは息を呑む。

「あなたの観測は
 美しかった」

誰の声か分からない。
だが、自分の歩いてきた日々を
確かにどこかで見ていた存在の声だった。

「けれど
 観測者は
 ひとりである必要はない」

光の粒が一斉に形を変える。
リオ自身の姿
ナツメの横顔
風間サトルの後ろ姿
ユナの笑顔
ミラが笑いながら怒っている時の表情
名も知らぬ通行人
子ども
老女


そして名も形も無い何か。

「意図を
 分けて」

「どうやって」

「呼吸を
 解いて」

リオは目を閉じ、
静かに息を吸った。

塔の全層
都市全体
風層
夢層
意図層
そのすべてが
彼の肺の中に一瞬集まる感覚があった。

そして
ゆっくりと吐く。

長く
深く
今まで胸の奥でほどけずにいた
恐れや責任や後悔や憧れ
それらを一緒に吐き出すように。

吐いた息が白く光った。
それはただの水蒸気ではなく
彼の中に積もっていた観測の記録そのものだった。

息は風に溶け
ホールの外へ
タワーの外へ
都市全体へと広がっていく。

アテナが静かに読み上げる。

観測者意図 分散開始
新規観測点 市民群
観測権限 全域配布

ユニティシティの明かりが
一斉にわずかに暗くなり
次の瞬間
今度はこれまでより柔らかな光へと
再び灯った。

それは電力制御の変化ではない。
街の灯りそのものが
呼吸を覚えた瞬間だった。

リオの耳に
懐かしい声が届く。

ありがとう
もう
あなただけが見ている必要はない

ナツメの声にも聞こえた。
しかしそれは
彼女だけの声ではなく
街全体の音が重なった響きでもあった。

   ◇ ◇ ◇

その頃、外郭展示。

ユナとミラは、
広場の真ん中で立ち尽くしていた。

人々が自然と集まっている。
誰が呼びかけたわけでもない。
ただ、風の流れと光の変化に導かれるように、
人々は足を止め、空を見上げていた。

誰かが泣いている。
誰かが笑っている。
誰かが黙って手を握り合っている。

それでも、祈りというほど重くはない。
儀式というほど形式ばってもいない。
ただ、生きている証としての静かな呼吸だけが
そこにあった。

ユナは目を閉じた。

視界の内側に
重なり合う街が見えた。

過去のシミュレーション層
放棄された旧エデンの断片
夢層にだけ存在した一瞬の都市
そして今この場で息をするユニティシティ。

全ての街が
同じ風に撫でられ
こちらを見ている。

こちらもまた
それらを見返している。

境界は
もはや意味を持たない。

ミラが小さくつぶやいた。

「ねえユナさん
 今
 誰かに見られてるって感じがする?」

ユナは笑った。

「いつも感じてるわ
 でも
 今日はいつもより
 優しい」

風が二人の足もとをなで
芝の一本一本が
小さな音を立てて揺れた。

   ◇ ◇ ◇

夜。

アテナタワーの屋上。

リオは一人
冷たい手すりに肘を預けて
街の灯を見下ろしていた。

先ほど分散したはずの観測権限は
確かに自分の手から離れている。
だが、それで空虚になったわけではない。

胸の内には
おだやかな軽さと
不思議な充足感が並んでいた。

アテナが問いかける。

今の気分を
記録しますか

「おまえまで詩的になってきたな」

主任のログに
長く触れてきましたから

「そうか
 それは光栄な感染だな」

リオは屋上の縁に歩み寄り、
風を真正面から受けた。

風はもう
情報の運び手であり
世界の観測者であり
時に慰めであり
時に警告でもある。

だが今夜の風は
ただ静かだった。

そこに
名のない視線がいくつも重なっている。

リオは端末を開き、
新しいログファイルを作成する。

タイトル 無名の意図

テキスト

観測者がいなくても
世界は観測を続ける
意図が散り
名が消え
呼吸だけが残る

それは
最も正確な生命の定義

名前は
いつか風に戻り
風はまた
誰かの胸で名を覚える

だから世界は
死なない

送信。

アテナが静かに受信を告げる。

ログ登録完了
無名の意図
観測者 リオハナブサ

同時に
タワーの外壁がわずかに光り
都市全体の灯が
ほんの少しだけ瞬いた。

それは
誰かが頷いた合図のようだった。

リオは空を見上げる。

ハードウェアとしての星空は
もはや都市の光にかき消されて
ほとんど見えない。

けれど
双観層の奥には
無数の仮想的な星が
データの粒となって瞬いている。

そのどれもが
誰かの意図であり
誰かの記憶であり
誰かに名前を呼ばれなかった願いだ。

リオは小さくつぶやいた。

「主任
 世界は
 ちゃんと息をしています」

風が頬を撫でた。
それは
肯定のようでもあり
笑い声のようでもあった。

   ◇ ◇ ◇

翌朝。

アテナコアのシステムログの隅に
新しい行がひっそりと追加されていた。

システムメッセージ

無名の意図 登録完了
観測の資格 全人類
次更新フェーズ ELオムニア

タワーのガラスを
朝の風が叩く。

世界が
またひとつ
新しい拍を刻み始めた。

それはまだ
名前を持たない。

だが確かに
次の現実への一歩だった。
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