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05 即興の魔術調整
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ドミニクスを食堂へ誘ってから、もうすぐ一月。
それ以来、週に二度か三度──研究の区切りがついた夜には、どちらからともなく「今日はどうする」と声を掛け合い、並んで食堂へ向かうのが習慣になった。
初めのうちは、食堂に現れたドミニクスを珍しがるざわめきが絶えなかった。
今では、誰もが見慣れた日常の一コマだ。
料理はいつも持ち帰る。
柔らかな照明に包まれた研究室の長机で、肩を並べて腰を下ろす。
そんな静かな夜が、ヒルダにとってもささやかな楽しみになっていた。
「……助手よ」
「はい」
もうすぐ食べ終わる、という頃に声がかかる。
顔を上げると、ドミニクスは言い出しづらそうに口を結んでいた。
「……肉は、好きか」
「まあ、はい。人並みに」
視線を皿へ移すと、ステーキが半分ほど残っている。
彼はナイフとフォークを握ったまま、苦い顔で固まっていた。
「多かった、ですか?」
「…………。そのようだ」
「……いくら無料とはいえ、残す前提で頼むのは感心しませんね」
「わかっている。ただ……肉に挑戦してみたかったんだ。匂いが妙に食欲をそそるから、つい」
よりによってステーキを選ぶとは。肉初心者にはハードルが高いだろう、とヒルダは苦笑する。
悔しそうに、彼は皿を少しこちらへ寄せた。どうやら、食べてほしいらしい。
寄せられた皿を見つめる。
思いきり、食べかけである。食べ方が特段汚いわけではないが、家族でも恋人でもない異性の──食べかけである。正直、手をつけるのに抵抗があった。
「……食べかけ……」
「ああ」
“はい、食べかけです”という素直な頷きに、ヒルダは額を押さえる。
多分──いや、きっと。これが通常どんな関係で行われる行為か、彼はわかっていない。
迷いながらも、まだナイフが入っていない部分だけに手を伸ばした。
「……私も、全部は食べられませんからね」
「……すまない」
事実だが、今は上手な言い訳にしておく。
ドミニクスは申し訳なさそうに眉を下げた。
「お肉を食べたいと思うのは、いいことです。次は、もう少し食べやすいものを一緒に選びましょう」
「っ、ああ!」
素直すぎる返事に、自然と笑みがこぼれる。
ふと思う。出会った頃の彼は、こちらを取り合わず、無視されることも多かった。まともな会話さえ難しかったのに──今は、ずいぶん心を許してくれている。
食べ終えると、ヒルダは手際よく食器をトレーにまとめ、返却の準備をした。
初めの頃は「私が二人分持つ」と言い張ったドミニクスだったが、それこそ助手の務めだと諭すと、渋々引き下がった。
その代わりのように、今では片付けのたびに魔術を施してくれる。
トレーを抱え上げると、向かいの彼がそっと手をかざす。
淡い光が包み、ふっと消える。
次の瞬間、トレーは紙のように軽くなり、傾けても皿もカトラリーも微動だにしない。
「……相変わらず、すごい魔術ですね」
感心を込めて呟くと、彼の顔がわずかに綻んだ。
こうして日常の場面で使われる彼の魔術は、派手さはないのに、不思議と心を温かくしてくれる。
「有難うございます。それでは、グランツ様。お休みなさいませ」
「ああ。おやすみ──また明日」
言葉を交わし、部屋を出る。
廊下を歩きながら、腕のトレーの周りを漂う淡い光の粒を眺めた。それは先ほどドミニクスが施した魔術痕。ふよふよと寄り添うように揺れる、やさしい光に、ヒルダは笑みをこぼす。
しばらく進み、曲がり角に差しかかった、その時。
──ぞくり。
背筋を氷の指で撫でられたような感覚。
視界の外から、無数の刃を突きつけられるような、肌の奥を刺す気配。
反射的に振り返る。
廊下には誰もいない。
隠れられそうな柱も影もなく、壁際のランタンが淡く灯るだけだ。
なのに、その光でさえ冷たく見えて、さっきまでの温もりが嘘のように思えた。
息を潜め、魔術の痕跡を探る。
ヒルダの感知できる範囲には、何の反応もない。
──気のせい? そう思いたい。
それでも胸のざわめきは収まらず、ヒルダは歩調を速めて返却口へ向かった。
翌朝。
ヒルダはいつもより早く研究室へ向かっていた。
昨夜の気配が頭から離れず、眠りは浅かった。目の下にうっすら疲れの影。
悟られまいと、いつも以上に丁寧に身支度を整え、襟元を正した。
「おはようございます」
扉を開けると、ドミニクスはすでにいた。声に反応せず、窓際で考え込んでいる。
回り込むと、視線は窓外に固定され、顎に添えた指が静かに動いていた。
しばらく様子を見て、声はかけないと決める。
気分を整えるものを、と棚からハーブティーの缶を取り出す。朝の空気に合うのは、ペパーミントとレモングラス。
湯気とともに爽やかな香りが広がるのを感じながら、二人分のカップをトレーに載せた。
机へ運ぶ頃、ドミニクスがようやく気づいたらしい。
「──っ、ヒル……あ……」
言いかけて、気まずそうに振り向いた。
「おはようございます。お茶を淹れました。いかがですか?」
「っ、ああ。……さすが助手だ。頂こう」
カップを受け取り、彼はひと口含んで息を吐く。
寝不足の色が、わずかに見えた。
「今日は、少し別の作業をしたいんだ。急な予定変更ですまない」
真剣な声音。
ヒルダは首を傾げる。
「……何か、あったのですか?」
「いや、大したことではない。室内の……魔術的な防護を少し見直したくてな。落ち着いている今のうちに調整しておこうと思う」
なるほど、と頷く。
もともとの作業は急ぎではない。彼の提案をそのまま受け入れた。
ドミニクスは紙面に防護魔術の設計式を書き込む。
集中の気配が、室内を静かに満たしていく。
紙を掴んでは荒々しい筆致で線を刻み、次の紙へ。
インクが乾くより速く、式が重なる。
邪魔をしないよう、ヒルダは指示された場所の清掃。
必要な素材を木箱に詰める。
一部が足りず、下層の倉庫へ足を運んだ。
戻ると、準備は整っていた。
促され、木箱を机上へと置く。散らばっていた紙束は端に寄せられ、素材の加工が始まっていく。
仕上がった素材に台座を取り付け、配置場所ごとに固定する。こぶし大の藍色の石が並ぶ。荒削りなのに、表面は淡く透け、光を受けてかすかに熱を帯びたかのようだ。
ドミニクスが一枚の紙を差し出した。加工品の種類と設置位置が細かく記されている。台座の下に伝導布が要るとわかり、棚から取り出して敷く。
「終わりました」
「ああ。では……起動する」
彼が机に手をつき、目を閉じる。
静かな集中。次の瞬間、空間がかすかに波打った。
藍の石が一斉に淡く光り、ひと息のあいだ、室内が静かな脈動に包まれる。光はゆるやかに薄れ、やがて消えた。
空気の粒子が落ち着き、部屋全体に薄い膜のような安らぎが広がる。不快ではない。むしろ、心の奥に小さな灯りがともる感覚。
ドミニクスは目を開け、周囲を確かめ、深く頷いた。
配置された石を一つひとつ目視で確認し、「よし」。
魔力の流れは整い、結界は安定しているらしい。
「私は一度、部屋の外に出る。出たあと、室内を適当に歩いてみてくれ。……ああ、机や棚にも触れていい」
「わかりました」
彼を見送り、言われた通りに部屋を巡る。
窓際、机のそば、書棚の前。
朝に用意したカップを回収し、出しっぱなしの書物を棚へ戻す。いつの間にか、動作確認より片づけに夢中になっていたことに、ヒルダは気付かなかった。
五分ほどで、カチャリと扉が開く。
その音で、指示のことを思い出した。
「……掃除をしていたのか?」
振り向けば、ドミニクスが肩を揺らしている。
手に抱えた本と小物を見下ろし、ヒルダは気まずく笑った。
「っ、すみません、つい……いつもの癖で」
「はは……いや、いい。動作確認も取れた。突貫ではあったが、成功だ」
室内をぐるりと見渡し、満足げに言う。
その穏やかな横顔に、ヒルダも息をゆるめた。
ちょうどその時、タイミングを見計らったように、ドミニクスの腹が盛大に鳴る。
「うあっ……!」
本人が息を詰め、頬を赤くする。
「……少し早いが、夕食にしないか。昨晩のあと、何も食べていなくてな」
「えっ……! それは……今すぐ行きましょう!」
心配が混じる声でそう言って、ヒルダは慌てて道具を片づけた。
思えば、自分も昼は携行食をつまんだだけだ。
「今日は、胃に優しいものを摂りましょうね。そんな状態で急に食べたら、胃が驚いてしまいますから」
「そうだな。……肉は、今日はやめておく」
顔を見合わせ、ふっと笑った。
それ以来、週に二度か三度──研究の区切りがついた夜には、どちらからともなく「今日はどうする」と声を掛け合い、並んで食堂へ向かうのが習慣になった。
初めのうちは、食堂に現れたドミニクスを珍しがるざわめきが絶えなかった。
今では、誰もが見慣れた日常の一コマだ。
料理はいつも持ち帰る。
柔らかな照明に包まれた研究室の長机で、肩を並べて腰を下ろす。
そんな静かな夜が、ヒルダにとってもささやかな楽しみになっていた。
「……助手よ」
「はい」
もうすぐ食べ終わる、という頃に声がかかる。
顔を上げると、ドミニクスは言い出しづらそうに口を結んでいた。
「……肉は、好きか」
「まあ、はい。人並みに」
視線を皿へ移すと、ステーキが半分ほど残っている。
彼はナイフとフォークを握ったまま、苦い顔で固まっていた。
「多かった、ですか?」
「…………。そのようだ」
「……いくら無料とはいえ、残す前提で頼むのは感心しませんね」
「わかっている。ただ……肉に挑戦してみたかったんだ。匂いが妙に食欲をそそるから、つい」
よりによってステーキを選ぶとは。肉初心者にはハードルが高いだろう、とヒルダは苦笑する。
悔しそうに、彼は皿を少しこちらへ寄せた。どうやら、食べてほしいらしい。
寄せられた皿を見つめる。
思いきり、食べかけである。食べ方が特段汚いわけではないが、家族でも恋人でもない異性の──食べかけである。正直、手をつけるのに抵抗があった。
「……食べかけ……」
「ああ」
“はい、食べかけです”という素直な頷きに、ヒルダは額を押さえる。
多分──いや、きっと。これが通常どんな関係で行われる行為か、彼はわかっていない。
迷いながらも、まだナイフが入っていない部分だけに手を伸ばした。
「……私も、全部は食べられませんからね」
「……すまない」
事実だが、今は上手な言い訳にしておく。
ドミニクスは申し訳なさそうに眉を下げた。
「お肉を食べたいと思うのは、いいことです。次は、もう少し食べやすいものを一緒に選びましょう」
「っ、ああ!」
素直すぎる返事に、自然と笑みがこぼれる。
ふと思う。出会った頃の彼は、こちらを取り合わず、無視されることも多かった。まともな会話さえ難しかったのに──今は、ずいぶん心を許してくれている。
食べ終えると、ヒルダは手際よく食器をトレーにまとめ、返却の準備をした。
初めの頃は「私が二人分持つ」と言い張ったドミニクスだったが、それこそ助手の務めだと諭すと、渋々引き下がった。
その代わりのように、今では片付けのたびに魔術を施してくれる。
トレーを抱え上げると、向かいの彼がそっと手をかざす。
淡い光が包み、ふっと消える。
次の瞬間、トレーは紙のように軽くなり、傾けても皿もカトラリーも微動だにしない。
「……相変わらず、すごい魔術ですね」
感心を込めて呟くと、彼の顔がわずかに綻んだ。
こうして日常の場面で使われる彼の魔術は、派手さはないのに、不思議と心を温かくしてくれる。
「有難うございます。それでは、グランツ様。お休みなさいませ」
「ああ。おやすみ──また明日」
言葉を交わし、部屋を出る。
廊下を歩きながら、腕のトレーの周りを漂う淡い光の粒を眺めた。それは先ほどドミニクスが施した魔術痕。ふよふよと寄り添うように揺れる、やさしい光に、ヒルダは笑みをこぼす。
しばらく進み、曲がり角に差しかかった、その時。
──ぞくり。
背筋を氷の指で撫でられたような感覚。
視界の外から、無数の刃を突きつけられるような、肌の奥を刺す気配。
反射的に振り返る。
廊下には誰もいない。
隠れられそうな柱も影もなく、壁際のランタンが淡く灯るだけだ。
なのに、その光でさえ冷たく見えて、さっきまでの温もりが嘘のように思えた。
息を潜め、魔術の痕跡を探る。
ヒルダの感知できる範囲には、何の反応もない。
──気のせい? そう思いたい。
それでも胸のざわめきは収まらず、ヒルダは歩調を速めて返却口へ向かった。
翌朝。
ヒルダはいつもより早く研究室へ向かっていた。
昨夜の気配が頭から離れず、眠りは浅かった。目の下にうっすら疲れの影。
悟られまいと、いつも以上に丁寧に身支度を整え、襟元を正した。
「おはようございます」
扉を開けると、ドミニクスはすでにいた。声に反応せず、窓際で考え込んでいる。
回り込むと、視線は窓外に固定され、顎に添えた指が静かに動いていた。
しばらく様子を見て、声はかけないと決める。
気分を整えるものを、と棚からハーブティーの缶を取り出す。朝の空気に合うのは、ペパーミントとレモングラス。
湯気とともに爽やかな香りが広がるのを感じながら、二人分のカップをトレーに載せた。
机へ運ぶ頃、ドミニクスがようやく気づいたらしい。
「──っ、ヒル……あ……」
言いかけて、気まずそうに振り向いた。
「おはようございます。お茶を淹れました。いかがですか?」
「っ、ああ。……さすが助手だ。頂こう」
カップを受け取り、彼はひと口含んで息を吐く。
寝不足の色が、わずかに見えた。
「今日は、少し別の作業をしたいんだ。急な予定変更ですまない」
真剣な声音。
ヒルダは首を傾げる。
「……何か、あったのですか?」
「いや、大したことではない。室内の……魔術的な防護を少し見直したくてな。落ち着いている今のうちに調整しておこうと思う」
なるほど、と頷く。
もともとの作業は急ぎではない。彼の提案をそのまま受け入れた。
ドミニクスは紙面に防護魔術の設計式を書き込む。
集中の気配が、室内を静かに満たしていく。
紙を掴んでは荒々しい筆致で線を刻み、次の紙へ。
インクが乾くより速く、式が重なる。
邪魔をしないよう、ヒルダは指示された場所の清掃。
必要な素材を木箱に詰める。
一部が足りず、下層の倉庫へ足を運んだ。
戻ると、準備は整っていた。
促され、木箱を机上へと置く。散らばっていた紙束は端に寄せられ、素材の加工が始まっていく。
仕上がった素材に台座を取り付け、配置場所ごとに固定する。こぶし大の藍色の石が並ぶ。荒削りなのに、表面は淡く透け、光を受けてかすかに熱を帯びたかのようだ。
ドミニクスが一枚の紙を差し出した。加工品の種類と設置位置が細かく記されている。台座の下に伝導布が要るとわかり、棚から取り出して敷く。
「終わりました」
「ああ。では……起動する」
彼が机に手をつき、目を閉じる。
静かな集中。次の瞬間、空間がかすかに波打った。
藍の石が一斉に淡く光り、ひと息のあいだ、室内が静かな脈動に包まれる。光はゆるやかに薄れ、やがて消えた。
空気の粒子が落ち着き、部屋全体に薄い膜のような安らぎが広がる。不快ではない。むしろ、心の奥に小さな灯りがともる感覚。
ドミニクスは目を開け、周囲を確かめ、深く頷いた。
配置された石を一つひとつ目視で確認し、「よし」。
魔力の流れは整い、結界は安定しているらしい。
「私は一度、部屋の外に出る。出たあと、室内を適当に歩いてみてくれ。……ああ、机や棚にも触れていい」
「わかりました」
彼を見送り、言われた通りに部屋を巡る。
窓際、机のそば、書棚の前。
朝に用意したカップを回収し、出しっぱなしの書物を棚へ戻す。いつの間にか、動作確認より片づけに夢中になっていたことに、ヒルダは気付かなかった。
五分ほどで、カチャリと扉が開く。
その音で、指示のことを思い出した。
「……掃除をしていたのか?」
振り向けば、ドミニクスが肩を揺らしている。
手に抱えた本と小物を見下ろし、ヒルダは気まずく笑った。
「っ、すみません、つい……いつもの癖で」
「はは……いや、いい。動作確認も取れた。突貫ではあったが、成功だ」
室内をぐるりと見渡し、満足げに言う。
その穏やかな横顔に、ヒルダも息をゆるめた。
ちょうどその時、タイミングを見計らったように、ドミニクスの腹が盛大に鳴る。
「うあっ……!」
本人が息を詰め、頬を赤くする。
「……少し早いが、夕食にしないか。昨晩のあと、何も食べていなくてな」
「えっ……! それは……今すぐ行きましょう!」
心配が混じる声でそう言って、ヒルダは慌てて道具を片づけた。
思えば、自分も昼は携行食をつまんだだけだ。
「今日は、胃に優しいものを摂りましょうね。そんな状態で急に食べたら、胃が驚いてしまいますから」
「そうだな。……肉は、今日はやめておく」
顔を見合わせ、ふっと笑った。
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