R18 短編集

上島治麻

文字の大きさ
上 下
147 / 167

50‐3

しおりを挟む
アレコレ…響葉はバカなことしなくなってしばらく経った
響葉に命令した人は同じグループの柚雪…。愛美は、どうするのだろうか

「……まさか、柚雪だなんて…でも確かに旅行の日から変だったし」
愛美は今練習場所に向かいながら柚雪をどうするか考えてた
「……」
「あれ?愛美やん」
後ろから声をかけてきたのは玲哉だった
「玲哉、おはよ。」
「どうしたん?えらい顔が暗いやん」
そう言いながら玲哉は肩を組む
「いや…うん。ちょっと考え事」
「えー?なになに?」
「あんたにはカンケーない」
愛美は玲哉の手を離して先に行く
「…はぁ。愛美の奴」
ぶつぶつと小声で言って
「待ってや~。置かないでよ」
と追いかける玲哉。
「…はぁ…どっするかな…どう追い詰めようかな」
「え?誰を~?」
玲哉はそう言ったが
「……。」
愛美は無視をした
ーーー練習場所にて(練習後)ーーー
「「「あ~~つかれた」」」」
「疲れたな、瑠依」
「うん…///」
響葉と瑠依はイチャイチャしてるのところを見ながら
「これでアイツらは大丈夫だな」
愛美はぼそっと呟いた
「あーいーみー」
後ろから抱きつく
「……っ?!」
「なぁにびっくりしとんの?俺や」
玲哉はそう言いながらギュッとする
「……なにしてんの?」
嫌そうな顔でそう言った
「ん~?抱きついてんのやけど?♡」
後ろから甘い声で呟いた
「…離して?」
愛美は今度はキレ気味でそう言ったが
「嫌や♡」
それでも放さなかった
「……離せよ」
「……」
そんな中遠いところで俊は黙ってそれを見てた
「あらあら…あいみんと玲哉、イチャついてるねぇ~♡」
柚雪はそう言いながら口元に手を当てた
「……柚雪」
俊は隣に居た柚雪にそう言うと
「…なに?俊」
そう言いながら首を傾げた
「あれ(響と薄塚)は付き合ってんの?」
俊は悲しそうな顔しながらそう言う
「どーだろね、でもそうでしょ。じゃなきゃ…しないんでしょ~」
柚雪は俊の顔を見て白々しくそう言った
「………。」
柚雪にそう言われて俊はショックを受けた
「まあまあ仕方ないよ、ね?」
柚雪はニヤニヤするのを我慢しながらそう言った
「……あぁ」
愛美と玲哉はまだいちゃついてた
「…何かアイツら話してる」
愛美は俊達の方を見て呟いた
「え~?今はこっちに集中してやぁ」
玲哉は甘い声をし続いてた
「……玲哉、離せ」
そう言って愛美は玲哉を引き離した
「むぅ…」
引き離された玲哉は拗ねてたが愛美はそれを無視して
「しゅーん!一緒に帰ろ~」
そう言いながら俊のとこに行く
「…薄塚は良いのか?」
近づいた愛美にそう言うと
「え?玲哉?なんで?」
愛美はなんの事かわかんないって言う顔する
「……良いなら」
俊はそう言いながら頬をポリポリと掻いた
「いいよ~。あいつは」
そう言って俊の手を繋ごうとすると
「えー?ちょっと~、ひどいな愛美、俺と帰ろ~や」
それを見た玲哉はそう言いながら2人の間に割る
「……薄塚」
「は?何言ってんの?玲哉」
愛美と俊は自分の間には入れられたことに驚きを隠せなかった
「ええやんかぁ~~」
そう言いながら玲哉は愛美の肩を組む
「……響、薄塚と帰れ、な?」
そう言って俊は自分から身を引いてしまった
「あっ…まって!俊!」
愛美はそう言ったが俊には聞こえなかった
「愛美、帰ろ?」
ニコッと笑いながらそう言った
「…薄塚、あんた……」
何かを察した愛美は低音で玲哉の苗字で呼んだ
「んー?なんや?」
玲哉は一瞬、肩をビクッと震わせたがすぐにニコッと笑った
「どういうつもり…?」
愛美は低音でそう言ったが
「ん?どういうつもりって?」
玲哉は白々しくそう言ってニコッとした
「…もういい。帰る」
愛美と玲哉と話してる所に柚雪は見てた
「……ふふ。もっと俊とあいみんの気持ちがすれ違いずっとすれば…あいみんは…手に入れられる…」
と言って思わず柚雪は微笑みがこぼれて

ーーー外にて(俊)ーーー
 side俊
「…まさかアイツらが付き合ってるとは…知らなかったな…俺の気持ちは心の奥にしまっていよう」
小声でブツブツと呟きながら自分の家へと帰る俊。
家に着いた俊は部屋に行って
(あーぁ…響に告ろうとしたのに…うん、仕方ない…よな…。)
と考えながらベットに腰を落とす
「…諦めようかな」
と俊がそう言った瞬間
ピンポーンと玄関のチャイムが鳴った
「……。無視するか。」
ピンポーン
ピンポーン
鳴り続けるチャイム
「…あーもぅ!誰なんだ…」
仕方なく玄関のとこに行ってドアを開けると
「…やっぱりいるじゃん。俊」
そこにはニコッと笑った柚雪がいた
「…柚雪、何しに?」
「なにって…これ」
と言いながら柚雪は差し出す
「…酒?」
俊は柚雪が持ってきた酒を見て首を傾げた
「うん。久々に俊と呑みたいなって、ダメ…かな?」
申し訳なさそうな感じでそういうと
「…はぁ、良いけど。」
俊はため息ついたが呑みたい気分だったから
「じゃあ、上がっていい?」
柚雪はそう言いながら首を傾げた
「…どうぞ」
俊は柚雪を家に上がらせた
「…テキトーなところに座ってて」
「うん。ありがとう」
柚雪は床に座ってテーブルに酒を置く
「さあて、俊。呑もうぜ~」
酒を開けて俊に差し出して
「ありがと」
酒を受け取って自分も床に座って呑む
ーーー1時間後ーーー
「あ、やべえ…呑みすぎた…」
結構呑んでた俊はテーブルに空の酒を置く
「…どうしたの?いつにもまして…今日結構呑むじゃん」
柚雪はテーブルに肘をついて顎に手を当てた
「ふぇ…そうなんかな。。。まあ…うん…そうだね…なんもない…。どうせ無理なんだろうし」
俊はつぶつぶと呟きながら笑った
「もしかして……あいみんのこと?」
柚雪はわざとらしく知らんプリしながらそう言うと
「……。」
柚雪にそう言われて俊は黙り込んでしまった
「あー…やっぱりねぇ。俊、あいみんのこと好きだったんだねぇ…」
俊の反応を見て柚雪はそう言った
「……でも、諦めようと思う。」
俊はそう言った後悲しそうな表情になる
「なんで?」
「…付き合ってんだろ?アイツら。だから…」
俊はそう言いながら髪の毛をぐしゃと掻いた
「ふーん…まぁいいじゃない~?」
「……愛美…っ」
そう言った後、自然と俊の目からは涙が流れる
「あらあら…そんなに好きだったの?あいみんのこと」
柚雪はそう言ってるが内心では…イラついてた
「……おまえにわかるかよ。この気持ち…っ
俊はそう言ってテーブルに顔を伏せた
「うん、…分からんないね…。……いい気味だよ。俊」
柚雪はテーブルに顔を伏せてる俊の頭を撫でた。そう言って最後らへんは小声でそう言ってたのを俊は知らないまま
「……もうやだなぁ…」
そう言って俊はまだまだ酒を呑み続ける
「……」
柚雪は俊が呑んでるのを見守るだけだった
ーーー更に1時間後ーーー
「……結構酔ってんな」
柚雪は呑まず俊が呑んでるのを見守ってた
「……酒もっとくれよ」
俊がそう言った瞬間、その時、玄関のチャイムが鳴った
「誰か来た。俊はそこで待ってて。俺が出てくるから」
柚雪はそう言って立ち上がって玄関に向かった
「……ん」
俊はそう言って呑みながら柚雪が戻るのを待つ
「はーい…って」
そう言いながら柚雪は玄関を開けた
「……はぁはぁ」
「…あ、あいみん…」
そこには走ってた愛美が立ってた
「……やっぱり…あんたなんだよな?…燐道を使ったり…玲哉もそうだろ…?」
愛美は柚雪の顔を見るなり低音でそう言うと
「……なんの事かな?」
愛美にそう言われた柚雪は吐き出したなと考えなから嫌味ったらしく笑顔をする
「…チッ。ちょっと来いや」
と言いながら愛美は無理やりに柚雪の手を引っ張って人気ないの所まで連れ出す
「ちょっ…あいみん…っ」
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

番外編 小暮優菜と管理人さん

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:3

短編集

BL / 連載中 24h.ポイント:56pt お気に入り:7

歪なTriangle―がんじがらめの恋―

BL / 連載中 24h.ポイント:640pt お気に入り:63

お山の狐は連れ添いたい

BL / 連載中 24h.ポイント:334pt お気に入り:5

公女は祖国を隣国に売ることに決めました。

恋愛 / 完結 24h.ポイント:13,739pt お気に入り:61

それが褒美になるとでも?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:3,338pt お気に入り:372

【山芋生姜BL】堕ちる羊

BL / 完結 24h.ポイント:134pt お気に入り:29

トゥモロウ・スピーチ

BL / 連載中 24h.ポイント:177pt お気に入り:34

死に戻り悪役令息は二人の恋を応援…するはずだった…。

BL / 連載中 24h.ポイント:766pt お気に入り:87

処理中です...