101 / 169
15.決裂した話合の先に
03.平和の代償。(その2)
しおりを挟む
我々、反国王派は、平原の中央で"現国王派"に囲まれたのだ。
「ははは。まさか、反国王派の中でも国王嫌いで有名なベンデ伯が寝返るなど。」
プラドミント子爵は、この状況をいまだに楽観視していた。
「考えてみよ。魔族軍によって王都の王族も国王派の諸侯もこの世ものではないのだぞ。」
「国王嫌いのベンデ伯が、国王亡き後、反国王派にいる必要がなくなったのだ。」
「ベンデ伯は、この戦いに勝てば大臣の席が約束されているのであろう。」
マルタゴン伯爵は、その答えが導き出されるまで、かなりの時間を要してしまった。
なぜ、その簡単な答えが直ぐに出せなかったのか。
なぜ、平原の入り口に少数でも軍勢を残して退路を確保しなかったのか。
全てが遅かった。
全てが失敗に終わった。
このままでは、平原の両側から攻め込まれて終わる。
ならば、数で劣る3万の軍勢へ総攻撃を行い、王都まで雪崩込むしかあるまい。
反国王派の総司令官であるマルタゴン伯爵は、そう判断した。
反国王派の全軍に総攻撃の命令を下した。
総勢5万の軍勢が進軍を開始した。
「ベンデ伯殿、これでよろしかったのですか。マルタゴン伯とご一緒に国王の座を奪うのが悲願だと思っておりましたが。」
ベンデ伯爵と共に、現国王派に寝返ったファリダ子爵が何度目かの同じ確認を行った。
「ああ。これでよいのだ。王国内で最強と言われる騎士隊を配下に従えても、あの"バーラ"の城塞都市を魔族軍から守った冒険者達からしてみれば、わしの騎士隊など子供の遊びだ。わしは、勝てぬ戦などしない主義だ。」
「マルタゴン伯は、状況を見誤ったのだ。それが分からぬとは。」
ベンデ伯爵は、平原の中央で現国王派の軍勢へ向けて進軍するマルタゴン伯爵らを悲しげな顔で見送るだけだった。
「榊殿、敬なら伯爵のみを撃つこともできるのではないか。そうすれば、5万もの兵の命を塵に帰すことなく穏便に済ませることもできよう。」
俺の横でリーガル伯爵がこの闘いの意義を確認してきた。
「…できます。この場だけを収めるには、そちらの方が簡単です。」
「ただしです。この闘いは、サッラ平原の入り口に陣取っているベンデ伯爵らの5万の軍勢に向けたものです。」
「我々に剣を向けることがどれだけ無謀で危険な事なのか胸に刻み込ませるために5万の命を犠牲にするのです。」
「この闘いを見れば、我々に二度と剣を向けることはないでしょう。」
「それでこのセイランド王国は、戦争のない平和な国になります。」
俺はこの闘いで王国内に残る火種を一掃できると思っている。
どこかに小さな火種は残っても構わない。大火事にさえならなければいいのだ。
「榊殿、待ってくれぬか。マルタゴン伯をいまいちど説得に行く。」
オーレリアン伯爵様は、そう言うと馬を走らせ敵陣へと一人走り去った。
「オーレリアン伯とマルタゴン伯は、旧知の仲でな。このような闘いで死なせたくはないのだろう。」
リーガル伯爵様は、走り去るオーレリアン伯の背中を見て悲しげにつぶやいた。
「マルタゴン伯。わしじゃ、オーレリアン伯じゃ。いまいちど話合わんか。」
敵陣の手間でオーレリアン伯爵が、マルタゴン伯爵へ大声で最後の説得を試みた。
「今ならまだ闘いをやめることができる。今更、国を二分した闘いなど無意味じゃ。剣を鞘に納めてくれんか。」
敵陣から馬にまたがったマルタゴン伯爵がやってきて、オーレリアン伯爵の手間で止まった。
「久しいのオーレリアン伯。まさか我らが敵同士になると夢にも思わなかった。」
「わしは、この戦いに勝ってこの国を治めると決めたのだ。オーレリアン伯こそわが陣営に来てはくれぬか。そうなればベンデ伯もこちらに来るであろう。この戦いはそれで決着が付く。それで全て解決だ。」
「どこの馬の骨とも分からん冒険者を頼って国政を掌握するなど、敬の考える事の方が世には理解できぬ。」
マルタゴン伯爵の言う事はいちいち最もなのだ。オーレリアン伯爵もそれは分かっている。
だが、死んでは意味がないのだ。死んだ者は王にはなれないのだ。
「そうか、やはり無理か。ならば、最後にひとつだけ言わせてほしい。」
「あの世でまた酒を酌み交わそう。」
「ああ。どっちが先にあの世に行こうが必ず待っていようぞ。」
2頭の馬は、双方の陣営に向かって走りだした。二度と会うことない旧友の最後の別れだった。
平原を王都へ向け進軍する反国王派の軍勢5万。
銀色に輝く全身プレートに身を包んだ騎士が軍勢の前方で隊列を組む。
その後ろに大盾を持った部隊、長槍を持った部隊、さらにその後ろには弓部隊が続いた。
現国王派の軍勢の手前で反国王派の軍勢が静止した。
騎士隊の前へ弓隊が移動し隊列を組み始めた。
弓部隊が弓に矢をあてがい弦を引いた。
突然、空が曇りだした。
遠くの空の黒い雲の中で雷撃が光だした。
さっきまで晴れて雲ひとつない空だった。
やがて平原の上空にも黒い雲が覆い、黒い雲の中では雷撃が休みなく撃ち鳴らされていた。
やがて雨が降り始めた。
雨はどんどん強くなっていった。
雨が強くなればなるほど闘いに不利になる。
反国王派は、弓部隊を後方に移動させた。
この大雨では視界が悪すぎて騎士隊を前進させることも困難になった。
先ほどまで弓隊がいた位置に今度は盾隊と長槍隊を配置した。
攻撃をあきらめ雨が止むまでは防御に徹することにしたのだ。
雨で視界が悪い。
殆ど前が見えない。地面もぬかるみ歩くこともままならない。
さらに雨で体温が下がり、兵の体力が徐々に削られていった。
敵が前進してこないか注意深く雨で霞む草原の先を見つめる兵達。
兵士の目の前を一瞬、何かが通りすぎた。
「ははは。まさか、反国王派の中でも国王嫌いで有名なベンデ伯が寝返るなど。」
プラドミント子爵は、この状況をいまだに楽観視していた。
「考えてみよ。魔族軍によって王都の王族も国王派の諸侯もこの世ものではないのだぞ。」
「国王嫌いのベンデ伯が、国王亡き後、反国王派にいる必要がなくなったのだ。」
「ベンデ伯は、この戦いに勝てば大臣の席が約束されているのであろう。」
マルタゴン伯爵は、その答えが導き出されるまで、かなりの時間を要してしまった。
なぜ、その簡単な答えが直ぐに出せなかったのか。
なぜ、平原の入り口に少数でも軍勢を残して退路を確保しなかったのか。
全てが遅かった。
全てが失敗に終わった。
このままでは、平原の両側から攻め込まれて終わる。
ならば、数で劣る3万の軍勢へ総攻撃を行い、王都まで雪崩込むしかあるまい。
反国王派の総司令官であるマルタゴン伯爵は、そう判断した。
反国王派の全軍に総攻撃の命令を下した。
総勢5万の軍勢が進軍を開始した。
「ベンデ伯殿、これでよろしかったのですか。マルタゴン伯とご一緒に国王の座を奪うのが悲願だと思っておりましたが。」
ベンデ伯爵と共に、現国王派に寝返ったファリダ子爵が何度目かの同じ確認を行った。
「ああ。これでよいのだ。王国内で最強と言われる騎士隊を配下に従えても、あの"バーラ"の城塞都市を魔族軍から守った冒険者達からしてみれば、わしの騎士隊など子供の遊びだ。わしは、勝てぬ戦などしない主義だ。」
「マルタゴン伯は、状況を見誤ったのだ。それが分からぬとは。」
ベンデ伯爵は、平原の中央で現国王派の軍勢へ向けて進軍するマルタゴン伯爵らを悲しげな顔で見送るだけだった。
「榊殿、敬なら伯爵のみを撃つこともできるのではないか。そうすれば、5万もの兵の命を塵に帰すことなく穏便に済ませることもできよう。」
俺の横でリーガル伯爵がこの闘いの意義を確認してきた。
「…できます。この場だけを収めるには、そちらの方が簡単です。」
「ただしです。この闘いは、サッラ平原の入り口に陣取っているベンデ伯爵らの5万の軍勢に向けたものです。」
「我々に剣を向けることがどれだけ無謀で危険な事なのか胸に刻み込ませるために5万の命を犠牲にするのです。」
「この闘いを見れば、我々に二度と剣を向けることはないでしょう。」
「それでこのセイランド王国は、戦争のない平和な国になります。」
俺はこの闘いで王国内に残る火種を一掃できると思っている。
どこかに小さな火種は残っても構わない。大火事にさえならなければいいのだ。
「榊殿、待ってくれぬか。マルタゴン伯をいまいちど説得に行く。」
オーレリアン伯爵様は、そう言うと馬を走らせ敵陣へと一人走り去った。
「オーレリアン伯とマルタゴン伯は、旧知の仲でな。このような闘いで死なせたくはないのだろう。」
リーガル伯爵様は、走り去るオーレリアン伯の背中を見て悲しげにつぶやいた。
「マルタゴン伯。わしじゃ、オーレリアン伯じゃ。いまいちど話合わんか。」
敵陣の手間でオーレリアン伯爵が、マルタゴン伯爵へ大声で最後の説得を試みた。
「今ならまだ闘いをやめることができる。今更、国を二分した闘いなど無意味じゃ。剣を鞘に納めてくれんか。」
敵陣から馬にまたがったマルタゴン伯爵がやってきて、オーレリアン伯爵の手間で止まった。
「久しいのオーレリアン伯。まさか我らが敵同士になると夢にも思わなかった。」
「わしは、この戦いに勝ってこの国を治めると決めたのだ。オーレリアン伯こそわが陣営に来てはくれぬか。そうなればベンデ伯もこちらに来るであろう。この戦いはそれで決着が付く。それで全て解決だ。」
「どこの馬の骨とも分からん冒険者を頼って国政を掌握するなど、敬の考える事の方が世には理解できぬ。」
マルタゴン伯爵の言う事はいちいち最もなのだ。オーレリアン伯爵もそれは分かっている。
だが、死んでは意味がないのだ。死んだ者は王にはなれないのだ。
「そうか、やはり無理か。ならば、最後にひとつだけ言わせてほしい。」
「あの世でまた酒を酌み交わそう。」
「ああ。どっちが先にあの世に行こうが必ず待っていようぞ。」
2頭の馬は、双方の陣営に向かって走りだした。二度と会うことない旧友の最後の別れだった。
平原を王都へ向け進軍する反国王派の軍勢5万。
銀色に輝く全身プレートに身を包んだ騎士が軍勢の前方で隊列を組む。
その後ろに大盾を持った部隊、長槍を持った部隊、さらにその後ろには弓部隊が続いた。
現国王派の軍勢の手前で反国王派の軍勢が静止した。
騎士隊の前へ弓隊が移動し隊列を組み始めた。
弓部隊が弓に矢をあてがい弦を引いた。
突然、空が曇りだした。
遠くの空の黒い雲の中で雷撃が光だした。
さっきまで晴れて雲ひとつない空だった。
やがて平原の上空にも黒い雲が覆い、黒い雲の中では雷撃が休みなく撃ち鳴らされていた。
やがて雨が降り始めた。
雨はどんどん強くなっていった。
雨が強くなればなるほど闘いに不利になる。
反国王派は、弓部隊を後方に移動させた。
この大雨では視界が悪すぎて騎士隊を前進させることも困難になった。
先ほどまで弓隊がいた位置に今度は盾隊と長槍隊を配置した。
攻撃をあきらめ雨が止むまでは防御に徹することにしたのだ。
雨で視界が悪い。
殆ど前が見えない。地面もぬかるみ歩くこともままならない。
さらに雨で体温が下がり、兵の体力が徐々に削られていった。
敵が前進してこないか注意深く雨で霞む草原の先を見つめる兵達。
兵士の目の前を一瞬、何かが通りすぎた。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。
渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。
しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。
「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」
※※※
虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。
※重複投稿作品※
表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる