お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

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朝目を覚まして、そっと木の内側から外を伺い、周りに魔物がいないか確認してから外へ出た。

周りの植物から植物魔法で、少しずつ水を分けてもらい顔を洗った。そして、大木の前に行き

「一晩お世話になりました。私の魔法に攻撃魔法はなく、豊穣に適した魔法なのでお礼に魔法をかけさせてもらいますね」

そう言って、大木には植物魔法を、周りの土には土魔法をかけて、過分にならない程度の豊穣をかけた。

そしてまた私は歩き出した。
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「一晩泊めてって言うからここで夜営をするのかと思えば、まさか私の中に入ってくるとは思わなかったわ」

ドライアドの女性が去って行く少女の後ろ姿を見て言った。

「でも、フフフ。珍しい魔力を持っていたのね」

と、いつもよりツヤツヤになった髪を撫でながら言った。

そして、いたずらを思い付いたような顔で、少女の歩いていった先を見ていた。