知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞

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19 空の散歩と街へ行こう

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会談から一月経ちました。現在子猫の姿で父上の膝の上にいます。おねだり中です。

「父上、ダメ?」

「くっ、ルイス。分かっててやっているな」

当たり前です!子猫ってかわいいよねぇ~。どんな我儘も聞きたくなっちゃいますよねぇ~。

「ルイス。めっ、よ!ライドの膝は私の場所よ!」

ハイハイ、ごちそうさん。

俺は父上の膝の上から降りて、もとの姿に戻った。

すかさず母様が父上の膝の上に座った。

「イチャイチャは後でして。ねぇ、いいでしょ?空飛んでみたい!ついでに、街行きたい!」

母様が膝に乗った途端イチャイチャしだしそうだったので、即注意した。

一週間。一週間交渉して、全て没交渉。最終兵器として、獣化しておねだりしたけど、母様にやきもちを妬かれた。

「ルージュもジュジュもシュシュもいて、護衛も5人いていいって言ってるじゃん!なんでダメなの?」

父上は母様の髪を愛おしそうに撫でながら、

「空を飛ぶのは反対していないだろう?」

「街にも行きたい!」

一週間前も、ルージュ達と空を飛ぶのは簡単に許可してくれた。でも、頑なに街に行くのはダメだと言う。

「ライド、行かせてあげたら?そうすれば納得してくれますよ」

お?母様が味方してくれたぞ。でもあの言い方だと、母様も本当は反対したいのかな?

「はぁ、ルナがそういうなら。ルイ、街へ行くことも許可しよう。ルージュ、ジュジュ、シュシュ。ルイスを頼むぞ」

「「「はい」」」

朝食後の話だったので、兄上達も当然ここにいる。

「ルイ、我慢してはダメよ?もし、無理だと思ったらすぐに帰ってなさい」

セレナ姉様?

「俺達竜人でも長時間は居たくないもんな」

リード兄上?

「父上、本当にどうにか出来ないのですか?街に住んでいる獣人達が可哀想です」

アッシュ兄上?

「どれだけ私たちが恵まれてるのか、街の獣人達には申し訳ない」

レーナ姉上?

え?街に何があるの?俺は思わずルージュ達を振り返った。

ルージュは目を反らし、ジュジュは目を瞑って俺と目を合わせないようにした。シュシュは渋面な顔をしていた。

本当に何があるの!

不安の中、王族のお忍びの為5日の準備期間があった。

そして、5日後。

水色の竜のルージュに俺の乗る籠をもってもらい、緑色の竜のジュジュ達がルージュを挟む形で飛び、さらにその回りを護衛騎士の竜が飛んでいる。

間近で見る竜と、ジオラマのような風景を楽しんだ。それはもう、テンションMAXだった。街に降りるまでは、、、

「くっさ!うぇっ!」

あまりの臭いに俺はしゃがみこんだ。
叫んだ事で、臭い空気が口に入り思わずえずいた。

なんか目も痛くなってきたぞ!
俺は近くにいるはずのルージュ達にジェスチャーで、ここから離れたいと示した。すると

「失礼します」

とジュジュの声と共に浮遊感があった。
ジュジュに抱き抱えられたのだ。

そしてある程度街から離れ、臭いがマシになった所で、

「ジュジュありがとう。もう大丈夫」

ジュジュに降ろしてもらい、軽く深呼吸をした。

うん、マシだけどやっぱり臭い!

俺は改めて街の様子を見た。
なんだか空気が淀んでいて、全体的に暗く感じる。

「ルージュ、少し俺を手に乗せて飛んで」

「え?いや危ないです!」

「じゃ、ジュジュ。俺を支えてて」

ルージュは渋ったが、俺が急かして飛んでもらった。

上から見ると一目瞭然だった。なんでさっきは気づかなかったのか。

お城のある山が壁になっていて、そのせいで、空気の循環ができなく空気が滞留している。

「はぁ、これが皆が言っていたことか。確かにこれはヒドイな」

しかし、よくこんな所に住もうと思えるな。街の人達はすごい。

「ルージュ、降りていいよ。そして帰ろうか」

ルージュは頷き、そのまま降りて行った。そして、改めて籠に乗って帰った。

あっ、籠は魔道具で縮小機能があるから使わない時は、ポケットサイズに縮めてある。飛行の時の風圧も、感じないように出来ているので面白顔になることもない。

ルージュに頼んで、超特急で飛んでもらい城門に着くと同時に父上の執務室に転移してもらった。
父上の執務室に突撃して

「父上、何ですかあれは!あれでは住民が憐れです!もしかして、何十万年もあの状態なの?あんなところにいては、獣人の鼻が効かなくなりますよ!」

「ルイス、せめてノックくらいはしなさい。俺や父上、歴代の王も考えてはいるのだが、いい案が浮かばなくてな」

俺のいきなりの突撃に、父上と宰相以外が驚きのあまり手にしていた書類をばらまいていた。

俺はそのまま父上の側に行き、散らばった書類はルージュ達が拾った。

「は?簡単な事ではないですか!いや、もしかして魔道具が作れなかったのか?」

父上の机の前に来て、勢いに任せて言ったけど、俺でも思い付くことを父上達が思い付かないわけがないと思いなおした。

「とりあえず、ルイスの考えを教えてくれ」

父上は手にしていたペンを置くと、話を聞く体勢になった。

「人通りの邪魔にならないところに柱を建てて、その柱に換気扇みたいなのを付ければいいのではと」

「?かんきせん?」

あれ?この前我儘を言って、厨房を覗かせてもらったとき、あったよね?

「主に厨房にある、煙を外に出すあれです」

俺は指をくるくるして、換気扇を表した。

「ああ、ファンの事か。、、ルイス!」

「うあ、はい!」

いきなり大声で名前を呼ばれ、変な返事をしてしまった。

そして、父上は席を立ち俺の所へ来ると、ガバッと俺を抱きしめ

「やはりルイスは天才だ!そうだよ、屋外だからと真っ先に排除したけど、取りつける物を建てればいいんだ!」

「父上、ちょっ、ストップ。止まって!」

父上、俺は別に天才じゃない。
父上は俺を抱きしめたままくるくると回った。
既視感がハンパない。似た者夫婦め!

父上は回るのをやめると

「ミヤ、すぐに魔術長を呼べ!アルフォン、今日の書類仕事はここまでだ」

ミヤはすぐに転移して行き、アルフォンと呼ばれた宰相は深いため息を吐き、

「陛下、今夜はお部屋へは帰れませんからね。というか、寝かさないよ?」

なんか、部屋の温度下がった?
父上も顔が引きつっている。ここは逃げるが勝ちかな。

「ち、父上。これからお仕事の話なら俺はこれで帰るね?」

俺が踵を返すと、肩に手が置かれ

「ルイス殿下。ルイス殿下の発案なので一緒に話し合いに参加してくださいませんか?」

ギギギと振り返ると、とてもいい笑顔の宰相の顔があった。これ、拒否権ないよね?

「・・・はい」

俺はそのまま近くのソファに座らされた。
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