知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞

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41 俺のつがい

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いきなり俺が入ってきたのに驚いた二人は、お腹の子を守るために無意識にお腹に手を当てていた。

すでに産み月なので、大きいお腹をしている。
俺は二人に近づくと、そっと二人のお腹に手を当てた。

訳がわからず、それぞれのパートナーに顔を向けるけど、シュシュ達もわからないので首を振った。

神様の采配か、ベージュのお腹に当てた手から、こっちが番だと分かった。
俺はルージュに添えていた手を離し、両手でベージュのお腹に手を当てた。

そして、知らず知らずの内に涙を流していた。

「お帰り、俺の番」

俺の言葉にベージュは一瞬息を止めた。でも次の瞬間、周りから喜びの叫びが響いた。驚いて周りを見ると、大勢の使用人がいた。

中には「今すぐ陛下達にお知らせしろ!」という声もあった。

それからすぐに、父上達が転移してきて、本当に番なのかと聞いてきた。

ここでは詳しく言えないので、俺が頷くだけで父上達は悟ってくれた。

「そうか、そうか!これはめでたい!良かったな、ルイス」

「はい、父上」

それから少しして、ルージュとベージュは同時に産気づき、元気を双子の赤ちゃんを産んだ。
ルージュが双子の男の子を、ベージュが双子の女の子を

俺は迷わず、ベージュの双子の片割れをそっとだっこした。

ベージュとシュシュから、番の名前は俺が付けていいといわれていた。
多分皆は、俺が“エミル”と付ける思っているのだろう。

そんな、この子を否定するような名前を付ける訳がない。魂は同じでも、同じ番でも、この子とエミルは別人なんだ。

俺がだっこしている番につける名前は

「お帰り、俺の番。そして初めまして、ウィステリア」

俺が前世で好きだった花だ。

予想とは違う名前に、皆は戸惑ったけど

「ウィステリア。かわいい名前ね。ルイは名付けのセンスもあるのね」

母様が俺の隣に来て、ウィステリアを覗き込みながら言った。

後は想像出来るように、俺はウィステリアを構いに構いまくった。父上からは「竜人以上の執着だ」と言われたけど、気にしない。

ウィステリアも嫌がることなく、俺に構われてくれている。

それから時が経って、ウィステリアも18歳になったけど、番式は俺の都合で引き延ばしてもらっている。

今では完全に見た目が逆転している。なので、男としてそして、年上として、見た目が釣り合うまで、約100年ウィステリアには、番式を待ってもらっている。

シュシュとベージュは何かいいたそうだけど、本人が納得していることで、口をつぐんでいる。

それからの100年は、色々と尽くした。女性に結婚を、こちらの都合で待ってもらっているんだ、当たり前だ。

その間に、アッシュ兄上の戴冠式も行われた。ドラグ国の世代交代は早い。獣人よりも長く生きるのに、どの国よりも早いのは、余生を夫婦で楽しむためだ。

もちろん、困ったことがあれば手を貸してくれる。
だから、ビビアン義姉様の王妃業も、母様が手伝いながらやっている。

各国への挨拶周りや、慣れない業務があるため、父上もアッシュ兄上も、子供が出来るのが皆よりも遅くなる。

ようやく仕事にも慣れ馴染めた115歳で、アッシュ兄上に子供が産まれた。

俺はアッシュ兄上の子供が産まれたのを確認すると、ウィステリアと二人で婚前旅行に出掛けた。
シュシュもめでたく(ようやく?)釈放だ。

思い付いたときは、一人で世界を回ろうとした。番探しと銘打って。そのときは、まさか12歳で老化が止まるとは思ってもみなかったが

今は、過保護な誰かさん達のお節介で、じゃらじゃらと身を守る魔道具を身につけて、二人での旅を楽しんでいる。

最初に目指したのは、ラビー国。

何も知らないウィステリアは、どうしてラット大臣家族が、涙して自分を抱きしめているのかわからず、困惑していたけど、俺が好きにさせて上げてと言ったら、戸惑いながらもされるがままにさせていた。

俺は“エミル”の事を、ウィステリアに話すつもりはない。その事を大臣家族にも伝えている。

でも、生まれ変わった“エミル”に会わせてほしいと言われたので、“エミル”の事を言わないのであればという、条件のもと了承した。

時間をかけて、ゆっくりと色々な所を見て回った。
そして、俺の二次成長があり、ウィステリアと釣り合う姿になった時、あの丘で俺はウィステリアにプロポーズをした。

「ウィステリア、長いこと待たせた。どうか俺と終生を共にしてくれ」

この世界にはなかった習慣だけど、前世の知識のある俺は、ウィステリアの前に跪き、指輪を差し出した。

ウィステリアは戸惑いながらも、指輪を受け取り

「喜んで」

と微笑んだ。その微笑みの中に、一瞬エミルの笑顔が重なって見えた。

俺はウィステリアとエミルの笑顔に、自然と涙が溢れたけど、すぐに拭き取り立ち上がった。
そして、ウィステリアから指輪を受け取り、その左薬指にはめた。







          完

△△△▼▼▼△△△▼▼▼

ここまでお読みいただきありがとうございます。m(__)m

途中、ご迷惑をおかけしたにもかかわらず、たくさんのいいねとエールをありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ

まだまだ拙い文章(誤字脱字も多い)ですが、これからもお付き合いいただけたら幸いです。

最後にオマケが一話あります。
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