知識スキルで異世界らいふ

菻莅❝りんり❞

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オマケ 魂の復元

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テオが神界に戻ってきた。その手には、黒と白が入り交じった魂がある。

「グヴァルガ、戻ったぞ。で、これからどうするんだ?」

「ああ、そこの台に乗せてくれ」

グヴァルガが指した台を見る。それは、テオの知っている形とは違うが、闇に落ちた魂を浄化する装置だった。
テオはそっと魂をその台に乗せた。

「“邪神の魂と人の魂は違うのよ?浄化なんて出来るわけないじゃない”」

呆れたようにクレハが言った。

「これは、ここにいる神の力で改良したものだ。それに、完全な形で魂を救う訳じゃない。欠片だけでも救えれば、アルバを中心に魂の復元をする」

「“・・・分かったわ。元は私のせいだもの。これでも元女神。私も協力するわ”」

クレハの言葉に皆が驚いた。一度邪神に落ちたものは、その闇からは決して抜け出せない。

しかし、今のクレハは、魂は邪神そのままだけど、クレハの言葉からは憎しみも何もなく、むしろ邪神になる前のクレハそのものだった。

「お姉ちゃんと関わらなければ、クレハはとてもいい女神だったのにね」

「あの子を諫めきれなかった私達のせいね」

リーネ達家族は、なんとも言えない顔でクレハの魂を見ていた。

そのあと、グヴァルガがクレハや皆に声をかけ、装置を起動した。

クレハは苦しみながらも、エミルの魂を救うため頑張っていた。

グヴァルガ達も、装置を微調整しながらエミルの魂を、欠片だけでも救おうとサポートしていた。

長い時間をかけてようやく、エミルの魂の欠片を救うことが出来た。

リーシャがすぐさま、その欠片を別の台に移し、アルバとギルトが、魂を復元させるための作業を始めた。

すぐに復元させるのは、魂に負荷がかけるため、少しずつ復元をする事、数年。無事に魂の復元が終わった。

そして時期を見て、グヴァルガはその魂を転生させた。

ルイスを驚かせたくて、ギリギリまでルイスにはその事を伝えず、産まれるギリギリにグヴァルガは、ルイスに伝えた。

だけど、その間のルイスの様子に、何度の伝えようとしたけど、なかなか転生させるタイミングが見つからなくて、変に期待させて落胆させたくはなかった。

皆で、ルイスの状態にやきもきしながらも、伝えた後のルイスの表情にほっとした。

本来の番が、獣人だったために早い段階で老化が止まるようにしたけど、今はそれが裏目に出てしまっていた。隠れ能力で、ルイスには竜人と同じで、番と寿命を分かち合えるようにしていたのだ。

「ねぇ、ヴァル。ルイス君の成長、早められないの?ちょっと可哀想だよ」

「無茶言うな。そこまでは干渉できない。ルイスには頑張って貰うしかない」

転生した番が18になって、番式が出来る年になったけど、ルイスが待ったをかけた。

その事で、番の親が番が見ていない所でルイスにチクチクと何か言っているけど、ルイスはそれをスルーしている。

グヴァルガとリーネがルイスの様子を除き見ていると、

「除きなんて悪趣味な事してないで、仕事をしてください。グヴァルガ。そして、リーネは自分の世界に帰る」

グヴァルガ達の後ろで、仁王立ちをして、腰に手を当てている女神と、苦笑して困った顔をしている女神がいた。

「えー、クレハのいじわるぅ。もう少し見ていてもいいでしょう?」

「か、え、る、の!ほら、迎えも来てるわよ」

そう言ってクレハが振り返ると、リーネの兄のアルバがいた。

「リーネ帰るぞ。皆さんも妹がお邪魔してすみません」

「もう少し居たかったのに。じゃあ、また来るね!ほら、お兄ちゃん、帰るよ」

「こら待て!こっちが迎えに来たんだぞ」

アルバはグヴァルガ達に一礼して、リーネの後を追った。

「まったく。あそこの姉妹は似ていないと思っていたけど、そっくりね。グヴァルガ、こっそり逃げようとしてもダメ。ほら、お仕事お仕事。エミル、テオを探して来てくれない?相談があるの」

「分かりました。あのクレハ様?グヴァルガ様の首がしまってますけど」

グヴァルガの首の襟を持っているため、身長差からグヴァルガの首がしまっているのだ。

「神だからこのくらいでは死なないわ。グヴァルガの執務室にいるわね」

そう言って、クレハはグヴァルガを引きずって行った。

「歩く!自分で歩くから!手を離して!死ななくても、苦しいから!離して!」

「逃げるからだめ」

「逃げないから~」

遠のく声を聞きながら、エミルはテオを探しに移動した。

エミルの魂の欠片を救った後、奇跡が起きた。黒く闇に染まった邪神の魂が浄化されたのだ。

そして、邪神ではなくなったため、クレハとエミルの魂の二つに分かれた。
しかし、エミルの魂の欠片は、一度切り離したので元には戻らない。その為、欠片は欠片のまま復元をした。

邪神とはいえ、神と魂を一時的にでも同化させていたことで、本体のエミルの魂は神格化していた。

グヴァルガは、クレハとエミルを、この世界の神として迎えることにして、肉体を与えた。
その際、テオまでもこの世界に残ると言い、グヴァルガはそれを了承した。

しかし、クレハはいいが、テオはあちらの世界の神。あちらの世界の創造神の許可も必要なので、テオは一度あちらへと戻り、許可を得てきた。

「上に立つ人手を増やすためと、安易に考えたけど、早まったか?」

「いいえ。グヴァルガ様は英断されました。これで、我々は自分の本来の仕事に集中できます」

風の神、セルが笑顔で言った。

前に、ルイスに4人の名前を頼んだが、返事を貰えなかったので諦めていたけど、ルイスはこっそりと世界樹のあるダムの横に、俺達の神像を奉った祠を作り、その神像の下に、それぞれの名を彫っていたのだ。

その事で、4大神に名がついた。

風の神はセル

新緑の神はリーフ

火の神はカガリ

水の神はリヴァ

4人の喜びようはすごかった。その勢いのまま、気象システムの復旧を終わらせてしまった。

名を与えられた事で、能力が跳ね上がったと本人達が言っていた。

なんだかんだと、これからもこの世界は平和に過ぎていくのだろう。

「退屈しのぎと、世界の発展に、定期的に地球から魂の交換をするのも良いかもな」

△△△▼▼▼△△△▼▼▼

補足。

テオ 情報の神

アルバ 再生の神(姉妹神の兄)

リーシャ 罪と罰の女神(姉妹神の母)

ギルト 再現の神(姉妹神の父)

リリア 夢見の女神(姉妹の祖母)

*トキア 死神(姉妹の祖父)

リーネ 薬師の女神

クレハ 守護の神(元時と運命の女神)

エミル クレハの神使(神見習い)
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