一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います

菻莅❝りんり❞

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9 くちはわざわいのもと?!

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何回挫けそうになったことか!

幼い自分が憎い!短い足が憎い!!体力の無さが憎い!!!遊びなら無尽蔵なのに!!!!

書庫から騎士の訓練所までの道のりが果てしなかった。なぜか、魔法を使うなら訓練所だと思ったあの時の自分を殴りたい!

必要なのは土!だったら庭でよかったじゃん!庭なら書庫のすぐ近くだったのに!

過ぎたことを後悔しても仕方がない。人間は失敗した分だけ強くなる!

なに訳の分からない事を言っているだって?

訳わからないことでも何か言ってないと落ち着かないからだよ!

「ここまできたのを、むだにはしにゃい!」

早速土が盛られている所へ行った。

本を2冊袋から取り出し、妖精達がまたページを開いた。

そして、まずは適当な木の棒を探す。

木の棒を手に入れたら、地面を平らに均して(妖精達が)、大きな円を描く。(当たり前だが、きれいには描けない。描いた円を妖精達がキレイな円にする)

大きな円の中にまた円を描く。(これまた妖精達が以下同文)

外側と内側の円の間に、日本語(こちらの文字は書けないから)で付けたいものを書いていく。(妖精達が清書する。たまに違う漢字になるので正し漢字を教えて直してもらう)

〔意思疎通/学習機能/声帯機能/力制御/水耐性〕=使用人用

〔意思疎通/学習機能/声帯機能/魔法耐性/物理耐性/落下耐性〕=遊撃隊用

〔意思疎通/学習機能/声帯機能/魔法耐性/物理耐性〕=門番用

〔意思疎通/学習機能/声帯機能/物理耐性/速度調整〕=運搬系用

〔意思疎通/学習機能/声帯機能/水耐性/物理耐性〕=解体・収拾用

最後に、内側に空気中の魔素を取り込む陣形を、本を見ながら描いていく。(妖精達が以下同文)

描き終わった魔法陣(使用人用)の上に魔石を置く。一つじゃなくて、作りたい数だけの魔石を置く。

3歳児が描くものだ。大きくしか描けないから、1個じゃ余白が多すぎる。
しかも、魔力コントロール補助(期間限定)がある為、ある程度無茶をしても大丈夫だろうとの、勝手な思い込みもある。
魔石を置いたら

「てんちゃ!」

と唱えると、どっと何かが体から抜けていく感覚と、それを止めようとする感覚があった。

転写と唱えた後、魔法陣が淡く光って、光が治まったら魔石を一つ、手にとって見た。
ちゃんと魔石に魔法陣が転写されていた。

「せいこー!やったー!、、でも、つかれたぁ」

何匹、、、いや、何人?かの妖精達が慌てたように何処かに行くと、タライを持って戻ってきた。
そのタライにはあのエクサリーが入っていた。

さぁ、飲め!すぐ、飲め!とばかりに、ぼくとタライの間を行き来している妖精に急かされて、タライの水を手酌で掬いを飲んだ。
すると、だるかった体が楽になった。

「げんき!つぎ、いこうー」

と、魔石に転写してはエクサリーを飲んでを繰り返す事四回。その後、魔法陣をゴーレムを作る為の魔法陣に作り変えて、最初に作ったのは使用人ゴーレム、16体。

当然、エクサリーを飲まされた。

「おみずだけで、おなかいっぱい」

少しポッコリしたお腹を擦った。そして、こんなに水分を取れば尿意を催す。
だけど訓練所のトイレは大人サイズ。妖精が魔法でぼくを浮かしてくれて事なきを得ていた。

ぼくはお腹を擦りながら、ふと思ったことを口にした。してしまった。

「しようにんは、ふつうのつちでいいけど、ゆうげきたいや、もんばんや、かべは、もっとかたいのがいいかも」

(遊撃隊は、ダイヤモンドとか硬い宝石とかで、門番や壁にはオリハルコンやアダマンタイト、ミスチルも捨てがたいなぁ)

と何気なく思っていたら、ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!と音がした。
七回、ぼくは軽く飛んだ。

思考に耽っていた頭を、音がした方へ向けると

ダイヤモンド、ルビー、エメラルド、琥珀。
オリハルコン、アダマンタイト、ミスチルが塊であった。

「ふよういにゃことを、いうものではにゃいにゃ、、、でも、ようせいしゃん、ありがちょう、、、」

しかし、すでに周りは薄暗くなってきていた。

「きょうはここまで。つづきは、あした」

使用人ゴーレムの中で、ぼくの近くに居たゴーレムに

「きみ、ぼくをだっこして。うわぁ!そっと、やさしく、かかえて!」

また、あの道のりを歩くのは嫌だったので、せっかく作ったゴーレムの1体をぼくのお世話係にしようと思った。

まだ何も教えていないので、グワッと、ぼくを掴もうとしたので、慌てて付け加えた。

お世話係ゴーレムは、一回首を傾げ、今度はゆっくりとぼくを抱えた。

「うん、そう。よくできたね」

と、ゴーレムの頭の部分を撫でた。

ぼくは、巾着袋から食べかけのリンゴを取り出し食べようとしたら、妖精が近づいてきて、リンゴと手の周りを飛んだ。

「きれいに、してくれたの?ありがちょう」

魔石への転写やゴーレムを作るのに、地面に手をついたしね。当然、手は汚れてるか。3歳の思考になっていたのか、手を洗うのをすっかり忘れていた。

あらためてリンゴを食べた。朝とお昼でようやく半分食べたのに、今は残りの半分をペロッと食べ切ってしまった。

「ふぅ、おなか、いっぱい。あっ、そこのおへやだよ。とびらの、とってを、したにおして、そとがわに、あけるの。そっとだよ」

お世話係ゴーレムに扉の開け方を教えた。
お世話係ゴーレムは教えた通りに、そっと扉を開けた。

「よくできました」

ぼくはまた、頭を撫でた。

「おろして」

降ろすようお願いすると、そっとぼくを下に降ろした。

お風呂の用意は、まだ出来ないなので今日はこのまま寝ることにしようと思ったけど、なんか、ギチギチと音がしたので振り返ると、使用人ゴーレム達が全部、この部屋に入ろうとしていた。

「まって、まって!はいらないで!えっと、そうだ!ようせいしゃん、みんなを、ちょこにあんないちて!」

妖精達は、ぼくのお願いを聞いてくれたのか、ゴーレム達の周りを一周した後、外へ出た。
ゴーレム達も、妖精達の後を付いて外へ出ていった。

「ふぅ。おへやが、こわれるとこだった」

扉を閉めると、開けるのに一仕事あるので、開けたままにして、今度こそベッドによじ登り、

「おとしゃま、おかしゃま、ににしゃま、ねねしゃま、りりー。おやすみにゃさい」
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