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うちの子は幸せですか?
うちの子は幸せですか? 3
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あの時の、三歳の頃の後ろ姿とは違う。
今の大ちゃんは、あの頃とは違う。
でも、川に入っていく大ちゃんを見るのが怖い。
息が上手く吸えない。
大丈夫。
あの頃とは違う。
そう思っても、水かさが膝上、太ももになってくると不安が増してくる。
こんなに水深があったのに三歳の大ちゃんは川の中に入り流されていった。
あの時の動かない小さな体を思い出して、今自分がどこに立っているのかわからなくなる。
神田さんに握られた手を抜き去り、ザリザリと川石を踏みながら川縁に近づく。
水深は大ちゃんの腰高になった。
ザブザブと水をかき分けながら、大ちゃんは中州の岩に引っかかる白い帽子へと近づいて行く。
片足が川の水に入り、暑いのに冷たい川の水に気づく。
こんなに冷たい水の中で大ちゃんは。
あの時、私が目を離したから。
ジャリジャリと石を踏み進んで行って、川に足首が沈んだところで誰かに手首を捕まれた。
「海帆ちゃん、濡れちゃうよ。どうしたの?」
神田さんに捕まれた手が熱い。
でも、だって、
「──キャァ!!!!!!」
優子の叫び声に弾かれ、大ちゃんの方に振り向くと、さっきまで立っていた場所に大ちゃんの姿が無かった。
──私が目を離したから
捕まれていた手を振りほどき、水の中へ走って行く
水に足をとられ気持ちばかりが先に行く
動け動け動け動け動け動け
それなのに、今度は腰に腕を回され岸に引き戻される。
腕を押し外そうとしていると、私の横をすり抜けるように薄茶色の光が先に行った。
一瞬、犬の方の”なっちゃん”と見間違えた。
いや、違う。私の横をすり抜けたのは、人間のなっちゃんだった。
なっちゃんが大ちゃんが消えた辺りで姿勢を低くすると、水の中から大ちゃんが出てきた。
そのまま中州の岩に寄りかかるように二人でもたれる。
息を整える二人を見て、ズルリと力が抜けた。
ズルズルと岸辺に持ち上げられ、ドサリと座り込む。
私も、私を捕まえている神田さんも、岩場の大ちゃんも、なっちゃんも肩で息をしながら無言だった。
無事……だった?
しばらく放心状態だった。
頭の中があっちに行ったり、こっちに行ったり、忙しない。
落ち着いたのか、無事に戻ってきた大ちゃんは開口一番に優子に向かって「悪い。帽子はどっかに行った」と、言って優子を怒らせていた。
「バカバカバカバカ!!!!帽子なんていいの!!もう!戻ってきてよかった!!!」
怒りながらわんわん泣く優子を、戸惑いがちに抱きしめる大ちゃんが印象的だった。
その光景を見て、自分の中の時計がまわり始めたような気がした。
なっちゃんは真っすぐ私のところに寄って来て、抱き着くようにもたれていた神田さんを剥がし取ると「ただいま」と、濡れた体で抱き着いてきた。おかえりとか、色々、言いたいことがありすぎて口がうまく回らない。
「大ちゃんを……助けてくれてありがとう」
「うん」
肩になっちゃんの息がかかり、温かい。
「大ちゃんも、なっちゃんも、いなくなるかもしれないって怖かった」
「ごめんね」
びしゃびしゃの洋服が少しひやりとして、体温と混ざり温くなっていく。
「そばにいるって言ったのに」
「いるよ」
トクリ、トクリと鼓動が伝わってきて、泣きたくなった。
「私を置いていくんだ」
「みほちゃんを独りにしないよ。みほちゃんが先にいなくなっても見つけるし、俺が先にどこかに行っても必ず戻ってくるよ」
幼い頃の、どこにいても私の居場所を突き止め駆け寄ってきたなっちゃんを思い出して思わず泣き笑いをしていた。確かに、どこにいてもなっちゃんなら私のところに来るかもしれない。
くすくすと笑っていると、なっちゃんの体が少し離れ咳払いをした。何が始まるのかと視線を上げると、なっちゃんはものすごくキラキラした顔をしていた。あまりにも胡散臭いキラキラ顔を向けてくるものだから、涙も引っ込んだ。なんだその顔は。なんでそんな覚悟を決めた顔をしているんだ。
「みほちゃんも、みほちゃんの大事なものも守るよ。俺ほどの忠犬はいないよ。そばに置いておいて損はないよ」
まるでキリッという効果音が聞こえてきそうなほど、キリッとしている。まさかの営業トークである。この感動的?な、しんみりした空気をぶちこわす、己の忠犬度アピールが始まった。
「…………今、そんな話してな」
「俺、もう十八になったよ。結婚しよ」
まさかのプロポーズが始まってしまった。
「……だから、今、そんな話しは」
「精神的にも物理的にもそばにいるし、公的にもそばにいるって話だよね?」
そんな話だっただろうか。私の記憶が正しければ、忠犬アピールされていたはずだったが???
「……………えっ、と、まだお互い学生だし」
「いつかするなら今しても同じだし、学生結婚なんて今しかできないよ? レアだよ?」
いつかするのは決定事項なのか? あれぇー??
「……レア度は決め手にならないわ。あのね、自立してないのに新しく家庭をもつなんて」
「みほちゃん。未成年でも婚姻届けを出すと成人扱いになるんだよ。それに、収入ならじいさんから引き継いだ家賃収入もあるし金銭面でも大丈夫だよ。自分で稼いだお金じゃないことが気になるなら、稼ぐ。もちろん結婚が汚点にならないように今まで以上に努力する。最初はおままごとみたいな結婚生活になっちゃうけど、全部みほちゃんと始めたい。年齢が問題なの? 若い頃に結婚しようが、二三十年経てばそんなの誤差だよ?」
圧が強い。
なぜだ。さっきまでシリアス展開だっただろう。
息子を助けてくれてありがとう、とトラウマごと安堵に包まれていたはずなのに、なぜ私は結婚を迫られているんだろう。
息子さんを助けたから感謝を形にしろってヤクザかな?
すっかりチベットスナギツネ顔になった私の顔を覗き込みながら、水も滴る天使顔のなっちゃんが眉を下げ呟いた。
「──みほちゃんは俺を捨てるの?」
「す、捨てないよ!!」
やめて! 捨て犬みたいに潤んだ瞳で寂しそうにしないで!!
耳をペタンと伏せきゅいーんと泣いている幻覚が見え、思わず濡れた明るい茶色の頭を抱き込んだ。
「──じゃあ、ずっと一緒だね」
「うん!もちろん!大丈夫!捨てない!ずっといっ……え?」
抱えた頭から聞こえた声は、先ほどまでの寂しそうな声色じゃなかった。
聞こえてきた低い声に驚き、腕の力が緩む。
腕の中からゆっくりと持ち上がり、こちらを見下ろすなっちゃんの顔は
それはそれは"悪そうな"天使のお顔だった。
「一緒、だね」
おや……?
今の大ちゃんは、あの頃とは違う。
でも、川に入っていく大ちゃんを見るのが怖い。
息が上手く吸えない。
大丈夫。
あの頃とは違う。
そう思っても、水かさが膝上、太ももになってくると不安が増してくる。
こんなに水深があったのに三歳の大ちゃんは川の中に入り流されていった。
あの時の動かない小さな体を思い出して、今自分がどこに立っているのかわからなくなる。
神田さんに握られた手を抜き去り、ザリザリと川石を踏みながら川縁に近づく。
水深は大ちゃんの腰高になった。
ザブザブと水をかき分けながら、大ちゃんは中州の岩に引っかかる白い帽子へと近づいて行く。
片足が川の水に入り、暑いのに冷たい川の水に気づく。
こんなに冷たい水の中で大ちゃんは。
あの時、私が目を離したから。
ジャリジャリと石を踏み進んで行って、川に足首が沈んだところで誰かに手首を捕まれた。
「海帆ちゃん、濡れちゃうよ。どうしたの?」
神田さんに捕まれた手が熱い。
でも、だって、
「──キャァ!!!!!!」
優子の叫び声に弾かれ、大ちゃんの方に振り向くと、さっきまで立っていた場所に大ちゃんの姿が無かった。
──私が目を離したから
捕まれていた手を振りほどき、水の中へ走って行く
水に足をとられ気持ちばかりが先に行く
動け動け動け動け動け動け
それなのに、今度は腰に腕を回され岸に引き戻される。
腕を押し外そうとしていると、私の横をすり抜けるように薄茶色の光が先に行った。
一瞬、犬の方の”なっちゃん”と見間違えた。
いや、違う。私の横をすり抜けたのは、人間のなっちゃんだった。
なっちゃんが大ちゃんが消えた辺りで姿勢を低くすると、水の中から大ちゃんが出てきた。
そのまま中州の岩に寄りかかるように二人でもたれる。
息を整える二人を見て、ズルリと力が抜けた。
ズルズルと岸辺に持ち上げられ、ドサリと座り込む。
私も、私を捕まえている神田さんも、岩場の大ちゃんも、なっちゃんも肩で息をしながら無言だった。
無事……だった?
しばらく放心状態だった。
頭の中があっちに行ったり、こっちに行ったり、忙しない。
落ち着いたのか、無事に戻ってきた大ちゃんは開口一番に優子に向かって「悪い。帽子はどっかに行った」と、言って優子を怒らせていた。
「バカバカバカバカ!!!!帽子なんていいの!!もう!戻ってきてよかった!!!」
怒りながらわんわん泣く優子を、戸惑いがちに抱きしめる大ちゃんが印象的だった。
その光景を見て、自分の中の時計がまわり始めたような気がした。
なっちゃんは真っすぐ私のところに寄って来て、抱き着くようにもたれていた神田さんを剥がし取ると「ただいま」と、濡れた体で抱き着いてきた。おかえりとか、色々、言いたいことがありすぎて口がうまく回らない。
「大ちゃんを……助けてくれてありがとう」
「うん」
肩になっちゃんの息がかかり、温かい。
「大ちゃんも、なっちゃんも、いなくなるかもしれないって怖かった」
「ごめんね」
びしゃびしゃの洋服が少しひやりとして、体温と混ざり温くなっていく。
「そばにいるって言ったのに」
「いるよ」
トクリ、トクリと鼓動が伝わってきて、泣きたくなった。
「私を置いていくんだ」
「みほちゃんを独りにしないよ。みほちゃんが先にいなくなっても見つけるし、俺が先にどこかに行っても必ず戻ってくるよ」
幼い頃の、どこにいても私の居場所を突き止め駆け寄ってきたなっちゃんを思い出して思わず泣き笑いをしていた。確かに、どこにいてもなっちゃんなら私のところに来るかもしれない。
くすくすと笑っていると、なっちゃんの体が少し離れ咳払いをした。何が始まるのかと視線を上げると、なっちゃんはものすごくキラキラした顔をしていた。あまりにも胡散臭いキラキラ顔を向けてくるものだから、涙も引っ込んだ。なんだその顔は。なんでそんな覚悟を決めた顔をしているんだ。
「みほちゃんも、みほちゃんの大事なものも守るよ。俺ほどの忠犬はいないよ。そばに置いておいて損はないよ」
まるでキリッという効果音が聞こえてきそうなほど、キリッとしている。まさかの営業トークである。この感動的?な、しんみりした空気をぶちこわす、己の忠犬度アピールが始まった。
「…………今、そんな話してな」
「俺、もう十八になったよ。結婚しよ」
まさかのプロポーズが始まってしまった。
「……だから、今、そんな話しは」
「精神的にも物理的にもそばにいるし、公的にもそばにいるって話だよね?」
そんな話だっただろうか。私の記憶が正しければ、忠犬アピールされていたはずだったが???
「……………えっ、と、まだお互い学生だし」
「いつかするなら今しても同じだし、学生結婚なんて今しかできないよ? レアだよ?」
いつかするのは決定事項なのか? あれぇー??
「……レア度は決め手にならないわ。あのね、自立してないのに新しく家庭をもつなんて」
「みほちゃん。未成年でも婚姻届けを出すと成人扱いになるんだよ。それに、収入ならじいさんから引き継いだ家賃収入もあるし金銭面でも大丈夫だよ。自分で稼いだお金じゃないことが気になるなら、稼ぐ。もちろん結婚が汚点にならないように今まで以上に努力する。最初はおままごとみたいな結婚生活になっちゃうけど、全部みほちゃんと始めたい。年齢が問題なの? 若い頃に結婚しようが、二三十年経てばそんなの誤差だよ?」
圧が強い。
なぜだ。さっきまでシリアス展開だっただろう。
息子を助けてくれてありがとう、とトラウマごと安堵に包まれていたはずなのに、なぜ私は結婚を迫られているんだろう。
息子さんを助けたから感謝を形にしろってヤクザかな?
すっかりチベットスナギツネ顔になった私の顔を覗き込みながら、水も滴る天使顔のなっちゃんが眉を下げ呟いた。
「──みほちゃんは俺を捨てるの?」
「す、捨てないよ!!」
やめて! 捨て犬みたいに潤んだ瞳で寂しそうにしないで!!
耳をペタンと伏せきゅいーんと泣いている幻覚が見え、思わず濡れた明るい茶色の頭を抱き込んだ。
「──じゃあ、ずっと一緒だね」
「うん!もちろん!大丈夫!捨てない!ずっといっ……え?」
抱えた頭から聞こえた声は、先ほどまでの寂しそうな声色じゃなかった。
聞こえてきた低い声に驚き、腕の力が緩む。
腕の中からゆっくりと持ち上がり、こちらを見下ろすなっちゃんの顔は
それはそれは"悪そうな"天使のお顔だった。
「一緒、だね」
おや……?
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