ライアスの翼シリーズ② ~ラバット国の姫君と魔剣~

桜野 みおり

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第1章 出発~正しい選択

(3)ラバット国の変貌

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一方、偵察隊はそれぞれ順調に歩みを進めていた。
ラバット国に向かう四人は砂漠の中、楽しげに足を進めている。

「エリオル、途中でお腹が空いたら言ってくださいね。
あなたの場合、倒れられると困るので」

キールに言われ、エリオルは苦笑する。

「本当にハワードみたいだ。キール、大丈夫だよ。そんなやわな身体はしていない。それよりも、キール、気付いているよな?」

エリオルの意味深な言葉を聞くと、キールはニッコリと笑った。

「ええ、勿論ですが、タムール国からずっとですし、まだ若そうですし、悪さはしないでしょう?」

「ああ、多分」

「じゃあ、放っておいてもいいんじゃないですか?」

ふたりの話の内容からすると、タムール国を出る時から、ずっと四人をつけている人物がいて、それはまだ若そうな人物であるということ。ただつけているだけというのがよく分からないが。
ただしこのパターンはエリオルにとっては二回目ではあるのだが。

「ああ、めんどくせー。俺はこういうの嫌いだ。言いたいことがあるなら、堂々と言えばいいんだ」

キルシュが業を煮やしたかの様に言っている。

「このまま、ラバット国まで付いて来るつもりでしょうか?」

ネビィスの問いに、キールが少しだけ考える。

「そうですね。多分。でもまあ、危ないといけないので、ここら辺で止めた方がいいかもしれないですよね?」

キールはあらゆることを考慮してそう言った。

「では、私が」

ネビィスはそう言うとそこで足を止める。他の三人はそのまま、何事もないかの様に歩く。

「そろそろ出て来てくれませんか?
人の後をつけるのは、あまりいい趣味じゃありませんよ」

砂漠をずっと歩いているので、つけているのをバレない方がおかしいというべきだ。
相手は観念したのか、少し離れた砂の壁から、ひょいっと顔を出す。それは本当にまだ若い青年で、背中に弓矢をしょっていた。

「名前は?」

「マクアス・マーベル」

「マクアスですか。どうして私たちの後をつけたんですか?」

ネビィスの穏やかな表情から、ひどく怒っている訳ではないと判断したマクアスは素直に言った。

「弟子にしてもらいたかったんだ」

「弟子ですか?」

「あの人凄かった! 剣士の広場から素手で弓矢を弓場の的まで投げて、見事に命中させたんだ。
あの人の弟子になったら俺、きっと凄い弓の名手になれるんじゃないかと思って」

名前を聞いてはいないが、マクアスの言うあの人が誰か、ネビィスにはすぐに理解できた。

「本人ではないのに、こんなことを言うのは大変気が引けるのですが、私たちは今、大切な仕事の途中なんです。
そう言うことでしたら、私たちがタムール国に戻ってからにしていただけますか?」

丁寧なネビィスの言葉に、少し考える素振りを見せてから、マクアスは言った。

「じゃあ、いつですか?」

「えっ?」

「いつになればタムール国に戻って来ますか?」

マクアスの必死な瞳が射貫くかの様にネビィスを見つめる。

「それは・・・・・・現時点では、正確なことを申し上げることは出来ませんが、あくまで仕事ですので、終わらないことにはどうすることもできませんよ」

「では俺、やっぱりついて行きます。その理屈だと一年後ということだってあり得るじゃないですか!
俺、そんなには待てませんし、早く強くなりたいんです」

ひたむきなまでの想いは良く理解できるのだが、コレばかりはいくらネビィスが剣士長であったとしても、どうすることもできない。
そもそも仕事を勝手に切り上げるという概念は存在しないからだ。

「どうやら私の手には負えないので、御本人に直接交渉してください」

ネビィスは自分で解決することを諦めた。
そのままマクアスを連れて三人の後を追う。
すぐに追いついて来たふたりにキルシュが冷たい眼差しを向ける。

「何だよ、結局連れて来ちまったのかよ」

「すみません。ですが、私の手には負えないので。
エリオル、弓の腕も相当なものなんですね。弟子志願なんですが、どうしますか?」

エリオルは青年の顔を見るなり、すぐに言った。

「ああ、あの時の弓矢の子。悪いがオレは弓はやらないんだ。
一応。弓・槍・剣とそこそこは習ったが、剣以外は取り立てて上手いと言う訳じゃない。それにハワードと違って人に教えるのは苦手だ。これでも今は仕事の最中なんだ。悪いが大人しく帰ってくれないか?」

エリオルの言葉にマクアスは食い下がる。

「そこそこって、そんなレベルじゃない。俺だって一生懸命、弓の練習をしてきたんだ。上手な人とそうでない人くらい分かる。
貴方は凄い! お願いです。教えてもらえないのなら、せめて側に置いてください。俺、何でもします」

心を射貫くかの様な真っ直ぐな瞳。
ネビィスが手に負えないと言った意味がよく理解できた。
たぶん、遙か昔の自分と全く同じ瞳。
それは揺らぐことのない強い意志の表れ。

「ハワードがオレを捨てることが出来なかった気持ちがよく分かる」

ボソッと呟くエリオルにマクアスは不思議そうな瞳を向ける。

「お前はオレと、とてもよく似ている。だけど悪いが」

言いかけたエリオルの言葉が途中で止まる。

「キール、囲まれた様だが」

「ええ、とりあえず結界は張れますが、どうしますか?」

キールは大したことない様子で問いかける。
キルシュとネビィスはすでにそれぞれ剣に手をかけ、引き抜いていた。
砂漠で不利なのは、風に舞い上がる砂塵のせいで、視界がかなり悪いということ。

エリオルは少しだけ考える仕草をしてから言った。

「弓、上手く上達したか、試してみようか?」

ごくごく普通にマクアスに問いかけるエリオル。
一瞬、意味が分からず、ポカンとするマクアス。

「弓をあそこに向けて放て!」

エリオルが感情を押し殺した声で言う。
その声に弾かれた様にマクアスは弓と弦を取り出すと、言われるままの方向に弓先を構えて放つ。
エリオルはその弓にほんの少しだけ、力を込めた。

弓矢は一条の強い光となって、囲んでいるひとりに命中する。
弾ける光の中で、人影がハッキリと人物を浮かび上がらせる。
エリオルは砂塵の向こう側の正確な人影をあぶり出す為に、わざとそうしたのだった。

後は何も言わなくても、キルシュとネビィスが見事な連携プレーで二手に散ると、アッと言う間に敵を倒して行く。
ほんの数分で、相手は全ていなくなった。

「たくー、弱っちい奴ら」

毒づくキルシュを尊敬の眼差しで見つめるマクアス。

「皆さん、本当に凄い方たちばかりなんですね。
どうかお願いします。俺も連れて行ってください」

深々と頭を下げるマクアスにエリオルは「ハアー」とため息をついた。すぐ側のキールに話かける。

「キール、心情的には返したいんだが、どうも、そう呑気なことも言ってられないらしい」

「ですね。それは仕方ないですよ」

倒れた者たちは皆、キルシュと同じ、赤い色の髪をしていた。

「信じられないが。ラバット国に何かあったとしか思えない。
とにかく急ごう! 仕方ないからそこのガキも連れていってやろうぜ」

口はかなり悪いが、それでもキルシュの心情を思えば、少しは大目に見るべきだろう。

「ああ、で、キルシュ。あまり目立たない方法で、ラバット国に入ることが出来るのか?」

エリオルはキルシュに問いかける。
目立っていては、辿り着くまでに体力を消耗してしまう。

「うーん、あるこたあるが、結構大変だぞ。それでもいいか?」

「オレは別に構わないが」

エリオルは一応にキールとネビィスに目を向ける。

「私も大丈夫ですよ。ネビィスは言うまでもありませんし。
問題は君ですね」

キールはマクアスを見つめる。

「俺だって大丈夫です。皆の足は引っ張りません」

「そうですか。では、連れて行きましょう。急がないと、次また同じ様なのが来たら面倒です」

キールはあっさり決めるとキルシュに先を促した。

「分かった。じゃあ、行くぞ。しっかりとついてきてくれ」

そう言ったキルシュは本当にさっきまでよりも早いペースになると、どんどん歩いていく。

しばらく歩くと砂漠の風景が一変して、ゴツゴツとした、岩肌ばかりの歩きにくい場所へと出た。

「よし、もう少しだ。ラバット国はもうすぐそこだから、気をつけろ! また、囲まれる可能性もあり得るからな」

「ああ、分かっている」

言ったエリオルは少しだけ、目を閉じて歩く。自分の中のもうひとつの目を開ける為に。
遠くまで見通せるその瞳は、岩肌に囲まれた大きな国の姿を捕らえる。中の風景がズームアップして、鮮明に画像化する。

「キルシュ、ラバット国は剣士だけではなく、騎士も置いているのか?」

「いや、どうして? 王様は騎士の付ける鎧が重いから、この岩肌ばかりの国では動きにくい。だから、騎士は置かないとおっしゃって剣士だけを置いていたが」

キルシュは訝しそうにエリオルを見つめた。

「そうか、じゃあ、随分と変わったんだな。大きな門の前に騎士が四人いる。ざっとでよく分からないが、他にも所々いるみたいだ。
さっきの部隊は剣士だったんだがな。両方いると面倒だな」

この状況、エリオルが意識を飛ばして先を見ることができるなんてこと、説明しない限り分からない。
普通、そんな能力は持ち合わせていないから。
キールとネビィスは少しだけ先にエリオルと絡んでいるので言われなくても分かってはいるが。

「エリオル、お前、一体どんだけのことが出来るんだよ!」

ちょっとビックリした様子で問いかけるキルシュ。それでも能力に察しが付くからさすがである。

「殺されそうになっても生き残れる

抑揚のない声でそう言うと更に意識を先へと向ける。ちゃんと歩きながらのその行為は、そこそこ体力を消耗する。

「キルシュ、邪魔はしないでください」

キールがキルシュを制す。

「意識を飛ばして物を見るには相当の体力と集中力が必要なんです。同時に動いてますし。不用意な言葉はさけてください」

ひどく真剣に言われて、キルシュは大人しく黙った。
そのまま、かなり急な岩肌を進んで行く。

「細くて高い塔の様なものがあったか?」

しばらくして、エリオルはキルシュに問いかけた。

「それは多分、罪人を収監する牢屋の一種だ。実は俺も入れられそうになったことがあるんだ。周りの地形がすり鉢状になっていて、塔には小さな窓がひとつあるだけで、あそこに入れられたら助かるのは大変だ。誰かいるのか?」

「ああ、よく分からない。ここからはかなり先だから詳しくは見えないが、どこかで落ち着いたらもう一度見て見る」

そこそこ体力を消耗したのか、少し疲れた様子でエリオルは言った。

「エリオル、大丈夫ですか? のっけからあまり飛ばさないでくださいよ」

キールが心配気に言う。

「分かっている。にしても、なんだろう? この違和感は」

何かが気にかかるのに、それが何か、よく分からない。

「もう少し我慢してくれ。俺の昔の部下たちが隠れて暮らしている場所があるんだ」

淡々とした口調で言うキルシュをマクアスが不思議そうに見つめる。そしてすぐ隣で一緒に歩いてくれていたネビィスに小声で声をかける。

「あの、キルシュさんって何者ですか?」

「気になりますか?」

ネビィスはクスッと笑って問うと、同じ様に小声で言う。

「彼はラバット国で野盗の頭領をしていました」

何事もないかの様にさらっと言うネビィスに、思わずそのまま聞き流しそうになる。

「はあ、野盗の頭領・・・・・・えっ? 野盗? ええーっ?!」

その言葉の意味を理解したマクアスは一気にパニックを起こす。

「こらー、ガキ、うるせーぞ。黙って歩け!」

思わず大声をあげたマクアスに、キルシュは棘を含んだ声を出す。

「す、すみません」

足元はどんどん険しく、細くなっていく。すでにそこは道ではなく、切り立った岩肌にしか見えない。

「思った以上ですね。本当に岩肌しかない様な国なんですね」

キールが周りの風景に目をやりながら言う。

「まあな、大変さではタムール国にひけは取らないかもな。でも、王様は本当に優しくていい王だったんだよ。
まあ、今どうかって聞かれると困るけど」

その言葉から、心が揺れ動いているのがよく分かった。
エリオルが声をかけようとしたその時、キルシュの方が少しだけ早く口を開いた。

「ここは、昔のままだな・・・・・・」

岩肌のてっぺんに更に岩肌の大きな塊があり、どうやらそこは建物の様になっているらしかった。

「クルドいるか?」

中に向かって声をかけるキルシュ。
すぐに中からキルシュよりも若そうな青年がひょいっと顔を出した。キルシュを見るなり、びっくりした表情で見つめる。

「キルシュお頭、よく無事で」

「お前もな。にしても、立派になったな。他の奴らは?」

キルシュがお頭をしていた時、全盛期でおよそ百人くらいいた。
ただし、基本的にいいことをしている訳ではないので、キルシュの意向でまともに生活できそうな奴はどんどん辞めさせていた。

「今は十数人といったところです。キルシュお頭、王様は急に変わられました。まるで今は別人です。どこかですり替わったのではないかと疑いすら抱きます」

「具体的にはどんな感じなのですか?」

端的では分かりにくいので、キールが問いかける。

「この国の近くを通る旅人たちを片っ端から捕らえて牢屋に入れて、女性はみんな王様の慰みものにされてしまいます。
一体王様の身に何が起こってしまったのか?
それを探りに行ったものたちも帰ってこないので、おそらく捕まったか、あるいは殺されたか」

「そんな!」

キルシュの知っている王は、誰よりも清くて正しい王だった。
そんな王様が急に変わってしまうなんて、絶対におかしい。

「キルシュ、やっぱり、何かが起こっているのは確かな様だな」

静かなエリオルの言葉に、ただ頷きだけを返すキルシュ。
さすがにショックが大きかった。

「キルシュお頭、この人たちは? そのそもお頭、あれからどうされていたのですか?」

クルドと呼ばれた若きお頭はキルシュに問いかける。
かなり変わった見てくれご一行なので、何の集団か分かりにくいのは事実である。

「あっ、ああ、今はタムール国にいる。ライアス王の命で剣士をしている。ここにいる人たちは皆、今の俺の仲間だ」

「つまり王様付きの剣士ですか? やっぱりお頭は凄い!
でもそんな地位になった人がなんでこの国に?」

確かに普通に考えれば、おかしな話だと思うのは当然だろう。

「タムール国に偵察する者が現れまして、多分近くの国の者の仕業ではないかということになりました。
そこでまず、両隣の国からってことで、私たちはこの国のことを知っているキルシュに道案内を頼んで、ここまで来ました」

キールが端的にいきさつを話した。

「なるほど、分かりました。とにかく中に入ってください。
もうすぐ城の偵察部隊が運が良ければ帰ってきます。
もしかしたら、そいつらから、今の情報が聞けるかもしれません」

「そうか、けど、騎士がウロウロしているだろう?」

「ええ、良く知ってますね。王様がおかしくなってすぐに、騎士団が結成されました。口で言えば聞こえはいいですが、この騎士団こそが悪の大元な気がします。この国が滅びるのは時間の問題ですよ」

「クルド・・・・・・」

野盗の頭であるクルドが断言するくらいなんだから、本当にこの国は腐ってしまったのだろう。
だが、だからといってそう簡単に滅びてしまっては困る。
この状況だと事態は一国のことだけで留まるイメージが湧かない。
先には七国同盟の崩壊、その災いは聖霊国と魔境国をも巻き込んで、大混乱になるかもしれない。

「キルシュ、とにかく冷静に。今起こっていることを分析しよう。
動くのはそれからでも十分だ。大丈夫だ。今ならまだ間に合う。
この事について聖霊国も魔境国もまだ知らないはずだから」

エリオルは誰よりも冷静だった。
仮面の奥の瞳の輝きが、キルシュには何よりも頼もしかった。

「エリオル、ありがとう。みんなも。何とかこの難局を乗り越えさせてくれ」

悲痛なまでの思いをみんな理解している。

「もちろんだ。あらゆる手段を講じよう。最悪はハワードと交信してあっちの班を呼び寄せる。この分だと、あっちは空振りだろうから」

「ですね。それにどこのタイミングで気付くかですが」

「ハワードは案外すぐに気付く。その時点でこっちに向かってくれるかもしれないし」

「エリオル命ですからね。ありえますよね」

キールが楽しそうに言う。

「まあ、全てはクルドの部隊が帰って来て、話を聞いてからだ」

エリオルの言葉にみんな頷き合う。
その様子を見てクルドが言う。

「じゃあ、お茶でも入れるのでゆっくりしてください」

少しだけゆったりとした気分になれる。
重大な仕事には違いないが、一行はホッと一息ついて、緊張感から解放されていた。

第1章 完結
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