ちょっと出かけてきます

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再会

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 まだ少し眠たかった目をいっぱいに見開き、目の前にいる人物をまじまじと見る。黒髪で長身、切れ長の目に筋の通った鼻、何を考えているのかわからないとぼけた表情まで記憶の中の人物と一致する。

 あのころと比べて随分と成長してはいるが、特徴的な部分は何一つ変わっていない。でも、なぜここに・・・。

 その人物、滝川健二は十五年前に他界した。小学生の頃、なんの前触れもなくこの世を去ってしまったのだ。

 死んだはずの健二が今、目の前にいる。驚きを隠せるはずがなかった。

「おまえ、美咲か? 大きくなったなぁ」

 健二はベッドに腰掛けたまま素直に再開を喜んでいる。だが美咲は開いた口が塞がらない。この世に居ないはずの人が目の前に居るこの状況を、美咲の頭で理解することは不可能だったようだ。

 目の前で何が起こっているのか冷静に考えようとするが、美咲の頭はオーバーヒートしていた。

「なんで健二が・・・? 死んでなかったの?」

「俺もなんでここにいるのかはわかんねぇよ。でも、死んでることは確かだ」

 あの時、健二は確実に死んでいる。健二の死は、美咲にとって忘れられない出来事だ。目の前で健二の命が絶たれるところを見たのだ。今でも鮮明に思い出すことが出来る。

ーー美咲の少し前を走る健二。青信号。猛スピードで交差点に差し掛かる車。美咲が警告を発した時にはもう手遅れだったーー

 後からわかったことは、その車を運転していた人が違法薬物乱用者だったということ。

 当時の美咲はショックから立ち直るのに一年ほどかかった。その間は学校にも行かずに本ばかり読んでいた。たまに健二の事を思い出して泣いた。

 その健二が成長した姿で今、美咲の目の前にいる。

「幽霊・・・?」

 美咲がそう尋ねると、

「そういうことになるのかな」

 健二はさらっと答える。

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