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2話 整形は平均を生む

なぜ男はギャルに夢中なのか?

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サキ「はい、どうでしょう」

シミズ「はい、じゃないんですが」


オロシ「先生、質問なんですが」

サキ 「なに?」

オロシ「ここのところの議題、パパ活と整形などニッチなジャンル過ぎませんかね
    ただでさえ地雷ゾーンなのにその上で寝そべるのはちょっと」


サキ「おい童貞」オロシ「どどど童貞じゃないです」


サキ「いいか、民主主義発足以来議題に上がるんは重要なことなんだ
   介護制度からパンにバターを塗るかまでを幅広くカバーするんだ。
   人が3人いれば議論、中立で成立するんだよわかったかゾウリムシ
   だから大人しく議題で知識蓄えてマス書いてろ」


オロシ「先生、一応先生ですよね?確認ですけど」



ユマ「ギャル‥あまり得意じゃないんですよね」

ムカイ「そりゃそうだよ、君には属性があるから」

ユマ「属性ってなに?」

シミズ「はぁ‥聞きましたかムカイさん」ムカイ「嘆かわしいですねオロシ先輩」
オロシ「日本の教育制度もついにここまで来ましたか」

ユマ「何でしょう、こんなにムカつくのは」


シミズ「おい聞け胸部スライスチーズ、世の女性には実に多くの属性がある

清純派
電波派
人妻派
熟女派
ハーフ派
モデル派
ロリ派
図書館派
量産派

そして今議題にあがってるギャル派だ

今日のアプリの如く日々今言った属性は常に作成、公正し続けている
勿論複合型も存在するし、1点特化の人間もいる

千差万別なんだよ、世の女性が全員関ジャニ好きか?
それならハリウッド俳優はいらないだろ?

そこんところを少し考慮しろこの胸部ホルモンバランス崩壊女め」
サキ「もうやめたげて、彼女もう半泣きだから」


サキ「ムカイ君、ギャルってどんな魅力がある?」


ふー‥




ムカイ「先生、ギャルってのは白米なんですよ」



オロシ、シミズ「!!!そこに気付くとは、やはり天才か」



ユマ「教えて、わたし頑張るから」
サキ「DVにあってる彼女みたいな発言で私キュンキュンしちゃうわ」



ムカイ「一見白米ってのはどんなイメージがある、ユマさんよ」

ユマ「白いから、何にでも合う、相性がいいみたいな?」

シミズ「正解だ、やるじゃないか」


ムカイ「普通のボンクラは清純派や量産派の女性が白米だと考える奴がいる
    全然違うんだよ、食パンと麻婆茄子くらい違うんだよ」

ユマ「全く別物じゃない」


ムカイ「そうなんだ、食べものというカテゴリでは一緒だが違うんだよ」
   「分かりやすく言うと転職システムが明瞭だ」
   「ユマさんがわからないと思いますので簡潔にしますが、いわゆるデビューですね
    高校、大学デビューですね、全く自分を知らない環境で量産派がギャルにクラスチェンジすると
    何が起こるか?わかりますかユマさん」


ユマ「なに?それはそれでいいことなんじゃないの?」
  
シミズ「君は2ー3先の未来を見据える力をつけたまえ」
   「これは地方上京組の女の子に非常に多いんだ、よく聞きたまえ
    いいか、デビューにうまくいったとしてももとのデータベースは量産派なんだ
    生粋のギャルじゃないんだよ、そこでギャルと友達となっても、1ー2日は
    いいかもしれん、しかしそのうち話を合わせる事に夢中になって
    精神が疲弊していくんだ、本人が気付かなかったら目も当てられない。
    
    最終的にその子は疲れはててつまらない男に捕まるのが関の山だ」


ムカイ「シミズの発言にもう俺は気付いたら頬に涙が流れてたよ」

オロシ「もうシミズのキャラはぶれているが彼の女性に対する芯は鉄骨並みだ」


ユマ「生粋の人間性にクラスチェンジで対抗は難しいってことね」



ムカイ「そうだ、量産ってのは危険を避け、希望を拒み、変化を回りを見て決め
    自分の人生すら他者の統計で決めるんだ。
    そんな奴が対極の主張がはっきりしているギャルと友人は難しい」


ムカイ「ただ」


シミズ「ギャルなら出来る、ですかね?」

ムカイ「そうです、続けてください」


シミズ「ギャルは白米、この言葉を脳内に反芻してください。
    白米は何にでも合う、そう言いましたね?
    それだけでは2流、1流はそのものをもっと刮目する。
    白米がなぜメインであっておかずじゃないと勘違いしているのか?
    米農家さんのおにぎりを考えてください、おかずなんてないのに
    充分に美味しいし、なんなら夜中に食べたいのはラーメンじゃないときは
    こういうんでいいんだよ、ってならないでしょうか?
    
    ギャルはクラスチェンジが必要ないんですよ、なぜならカテゴリでもありますが
    ギャルが「性格」の属性になりつつあるからです。
    ギャルがスーパーでごぼうや大根買ってたらどう思いますか?
   「あ、きっとお母さんに煮物かなんかつくってあげるのかな?
    微笑ましいな、今日はギャルもので抜こうかな」ってなりますよね?」


サキ「最後の1文は蛇足、ってのは、野暮よねぇ‥」


ムカイ「ギャルはどこの属性に散歩に行こうが性格ギャルによってどの道に行っても
    ガソスタがある状態、常にスター状態さ。

    しかもギャルってのは人によってはマイナスからのスタートの可能性もある。
    世間的に五月蝿い、常識がない、怖いなどだ、しかしどうだ、こんなギャルが
    料理を始めたり山登りしたりすると急な意外性が分泌されてきて彼女がより
    可愛らしく見えてくるだろ?ギャップの落差を作るのはギャルが最適解なんだよ」


オロシ「そしてそんなギャルが普段風切って歩いている様なのに、ふとした時に見せる
    どんな事でもいい、箸の使い方が綺麗、靴を揃える、そんな何気ない仕草が可愛く
    初めて見たギャルなのに親御さんの教育がしっかり行き届いており、愛情をもって 
    育てて来たのだろう、と容易に想像できる」

   「もう言動、肌色でギャルを判断する時代は半世紀前に終わってるんだよ。
    最新のギャルより精神の最先端を駆け抜ける彼女らの行動に我らは目を離せないのさ」


ムカイ「先輩の哲学には毎度頭が下がります」
シミズ「このシリーズ始まって以来、初めて先輩の考察に嘘偽りのない純粋な想いを見た」


サキ「んー、実に気色悪いけど情熱があるわね、ユマさん、どう?
   ギャルの良さはわかって?」

ユマ 「とりあえずギャル興味が沸きましたけどこの部活を辞めようかなと思います」


























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