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第二章 その出会いに、名をつけるのならば
⑮ 『困惑』
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なかなか眠ることができなかったが、メルエーナはジェノに言われたとおり、横になって目を閉じて少しでも体力を回復させることに努める。
途中、気を失うような感覚で思考が落ち、そしてまた覚醒するというサイクルを繰り返す。自分が思うよりも、疲れが溜まっていたようだ。
快眠とはとても言えないが、体力を回復させるためだと、みんなの足を引っ張らないようにするためだと、自分に言い聞かせてそれを続けた。
外から聞こえる声に、何度目か分からない短い睡眠をから目を覚ましたメルエーナは、それが父の声だと理解して耳を傾ける。
「ジェノ。少しは休め。俺が見張りを代わる」
「ですから、それは不要です。いざというときに自分が動けなければ、対応が遅れます。大丈夫です。徹夜には慣れています」
「だが……」
コーリスが相手でも、ジェノは決して自分の考えを曲げない。
彼の言うことが正しい事は、メルエーナにだって分かる。
父も腕力には自信があるが、弓矢を使って攻撃してくる相手と戦った経験などあるはずがない。
しばらく父とジェノの声が聞こえたが、やがて静かになった。
テントの入り口を僅かに開いて外を見ると、ジェノが一人でまた火の番と見張りをしているのが見えた。
何もできない自分が恨めしくて恥ずかしい。ただ、ジェノにだけ重い負担を掛けてしまうことが申し訳なくて仕方がない。
そうメルエーナが忸怩たる思いに体を震わせていると、
「……メル」
背後からイルリアの声が聞こえた。
「イルリアさん……。ごめんなさい。起こしてしまいまして」
「ううん。さっきから、眠ったり起きたりの繰り返しよ。だから、気にしないで」
イルリアはそう言うと、小さく嘆息する。
「あの馬鹿のことを気に病む必要はないわよ。何度かこんな風に野宿することになったことがあるんだけれど、私がいくら休むように言っても、あいつが言うことを聞いたことなんてないんだから」
「……ジェノさんは、いつもこうなんですか?」
「ええ。いつもこう。私はその度に、あいつの顔を引っ叩いてやりたくなってしかたないわ」
テントの入口の隙間から入ってくる焚き火の明かりしか光源がないため、イルリアの顔は見えないが、きっと彼女は苦笑しているのだろうとメルエーナは思った。
「メル。なかなか寝付けないとは思うけれど、なんとか休みましょう。明日に差し支えるわ」
「……はい。おやすみなさい、イルリアさん」
「ええ。おやすみ、メル」
メルエーナは再び目を閉じて休むことにする。
イルリアと少し話ができたことがよかったのか、メルエーナは少し深めの睡眠を取ることができた。
◇
メルエーナが目を覚ましたのは、日が昇り始めた頃だった。
隣で眠るイルリアの寝息も聞こえる。どうやら彼女も寝付けたようだ。
テントの入口を少し開けて外を確認すると、焚き火がかなり小さくなっていた。そして、その傍らで、ジェノが座ったまま体を僅かに傾かせている。
眠っているのだろうか?
そう思い、外に出ようとしたメルエーナだったが、そこで思わぬ事が起きた。
ジェノの顔の横に、何かが現れた。細長い棒状の何かが突然現れて、空中で停止したのだ。
それが矢であることをメルエーナが理解するには、数秒の時間が必要だった。
「メル! 外に出て! 今すぐ!」
眠っていたはずのイルリアが、突然そう大声で指示をしてくる。
「はっ、はい!」
訳がわからないが、今はイルリアのいうことを聞くことが最良だと判断し、彼女の言うとおりにテントの外に出る。
「イルリア! 二人を頼む!」
ジェノはメルエーナ達がテントの外に出るや否や、大声でそう叫び、朝日の登る方向に走り出していく。
「ジェノ! 距離のとり方から、そいつ一人だけが弓使いよ!」
そんなジェノに、イルリアが大声でそんな事を告げる。
何が起こったのかまるで分からない。
でも、先程の矢は……。
つまり、あの冒険者達が襲って……。
思考を巡らせた結果、事態に気づき恐怖に震えて自分の肩を抱くメルエーナ。
そんな彼女を、イルリアが片手で抱きしめる。
「大丈夫。私達の勝ちよ」
「……えっ? イルリアさん……どういう意味……」
メルエーナがイルリアに言葉の意味を問う前に、父のコーリスもテントから転がるように出てきた。
「大丈夫か、メル!」
「はっ、はい!」
父に無事であることを告げる。
そして、メルエーナは再度イルリアに説明を求めようと思ったのだが、そこで父に向かって何かが飛んできた。
それは、短剣だった。父の胸めがけて放られたであろうそれは、しかし先程の矢と同じように、父に当たる前に空中で停止してしまう。
「……なるほど。これが魔法か。本当に訳がわからないほどにすごい力だな」
コーリスは驚きながらも、空中に止まった短剣を避け、メルエーナ達に駆け寄る。
「出てきなさい! この一帯を結界で囲んだわ。この中では一切の飛び道具は役に立たないし、もう逃げることはできない」
イルリアが木の茂みに向かってそう叫ぶと、そこから小柄の男とにやけた笑みを浮かべた男が武器を片手に出てきた。間違いなく、あのポイとローグと言う名前の冒険者だ。
「なんで、なんで俺達がここにいると分かった?」
怒りで顔を赤くしながら、ポイは尋ねてくる。
「言ったでしょう。結界を張ったって。あんた達が馬鹿で本当に助かったわ」
答えにならない答えを言い、イルリアはポーチから銀色の薄い板を取り出していつでも使用できるように構える。
「へっ、よく分からねぇが、飛び道具でなければいいんだろう? それなら何の問題もねぇ」
ポイは短剣を構えてイルリアに近づいてくる。
それをコーリスが阻もうとしたが、イルリアは、「下がっていて下さい、コーリスさん」と言って、自分が前に出る。
「何だよ、イルリア。なるべくならお前のことも傷つけたくなかったのに、少し痛い目をみないと分からないようだな」
にやけた笑みを消すこともなく、ローグはそう言い、
「へへっ。本当に最近のガキは発育が良いよな。革鎧の胸の部分の大きさで、中身の大きさがよく分かるぜ。待っていろよ、その邪魔な男を片付けたら、楽しませて貰うからなぁ」
イルリアの胸を凝視して舌なめずりをする。
「ローグさんよ。メルエーナとかいう嬢ちゃんは俺にくれよ。村で見かけたときから目をつけていたんだからな」
「ああ、いいぜ。俺は胸がでかいほうが好みだからな」
勝手な約束を取り交わし、二人の男は武器を構えてにじり寄ってくる。
「下品な顔。そして、おめでたい頭ね。私に勝てると思っているの?」
「へっ。ハッタリは効かねぇよ。この結界とやらの魔法を先に使っていた事には驚いたが、その手に持っているものには、もう魔法は残っていないんだろう?
あの雷の魔法ってやつは、有効範囲が広すぎてここでは使えない。下手をしたらお前たちも巻き込まれるだろうからな」
ローグはそう言って声を上げて笑う。
どうして、イルリアさんの魔法がもう残っていないことを知っているのだろう? しかも、雷の魔法のことまで……。
メルエーナはその事を疑問に思いながらも、コーリスに促されて、彼の背に隠れる。
「ジェノが戻ってくる前に片付けるぞ、ポイ」
「ああ。クインがやられちまう前に片付けて、この嬢ちゃん達を攫おうぜ」
武器を持った男二人が近づいてくる。
ジェノは、もう一人の冒険者を追ってこの場にはいない。
武器もない。そして、頼みのイルリアの魔法も使えない。
万事休すだ。
メルエーナはただ怯えることしかできない。
しかし、イルリアは違った。
「そう。最低のクズね、あんた達は。なら、容赦はしない!」
イルリアは銀色の薄い板を、躊躇なくローグ達に向けてかざした。
次の瞬間、光り輝く鎖が地面から何本も現れて、ローグとポイをまたたく間にがんじがらめに拘束する。
「なっ、なんだ、この魔法は?」
「なっ、なんで、魔法が残って……。もう、魔法は雷以外残っていねぇはず……」
全く予想外だったのだろう。ローグとポイは驚愕の表情を浮かべる。
「あっ、コーリスさんとメルはもう少しこいつらから離れて下さい。危険ですので」
「ああ、分かった。下がるぞ、メル」
「えっ? あっ、はい」
メルエーナは何が何だか分からないが、父に言われるままに後ろに下がる。
どうして、イルリアさんは魔法を使えるのだろう?
彼女が嘘をついていた? でも、どうして?
訳が分からなすぎて混乱してしまう。
「ふざけるな! お前はもう魔法が残っていないはずだろう?」
「そうだ、雷の魔法しかないって……。おっ、俺たちを騙したのか!」
鎖で拘束されながらも文句をいう二人の冒険者に、イルリアはポーチからまた別の銀色の板を取り出す。
「あんた達、さっきから雷の魔法、雷の魔法ってうるさいわね。そんなに見たいのなら見せてあげるわよ。それと、依頼人を裏切ったあんた達に文句を言われる筋合いはないわ」
イルリアは自分も少し距離を取ると、動けない男二人に向かってまた板をかざす。
瞬間、横に走る稲光がローグとポイに襲いかかった。
そして、苦悶の声を上げて、二人は仲良く気絶する。
おかしい。雷の魔法は範囲が広いと言っていたのに、今の雷のようなものはそれほど大きなものではなかった。
あの話も嘘だったのだろうか?
「ああ。この雷の魔法は、昨日話したのとは別なだけよ。ジェノが戻ってきたら説明してあげるから、少しだけ待っていて」
メルエーナの心を読んだように、イルリアはそう言って少し意地悪な笑みを浮かべるのだった。
途中、気を失うような感覚で思考が落ち、そしてまた覚醒するというサイクルを繰り返す。自分が思うよりも、疲れが溜まっていたようだ。
快眠とはとても言えないが、体力を回復させるためだと、みんなの足を引っ張らないようにするためだと、自分に言い聞かせてそれを続けた。
外から聞こえる声に、何度目か分からない短い睡眠をから目を覚ましたメルエーナは、それが父の声だと理解して耳を傾ける。
「ジェノ。少しは休め。俺が見張りを代わる」
「ですから、それは不要です。いざというときに自分が動けなければ、対応が遅れます。大丈夫です。徹夜には慣れています」
「だが……」
コーリスが相手でも、ジェノは決して自分の考えを曲げない。
彼の言うことが正しい事は、メルエーナにだって分かる。
父も腕力には自信があるが、弓矢を使って攻撃してくる相手と戦った経験などあるはずがない。
しばらく父とジェノの声が聞こえたが、やがて静かになった。
テントの入り口を僅かに開いて外を見ると、ジェノが一人でまた火の番と見張りをしているのが見えた。
何もできない自分が恨めしくて恥ずかしい。ただ、ジェノにだけ重い負担を掛けてしまうことが申し訳なくて仕方がない。
そうメルエーナが忸怩たる思いに体を震わせていると、
「……メル」
背後からイルリアの声が聞こえた。
「イルリアさん……。ごめんなさい。起こしてしまいまして」
「ううん。さっきから、眠ったり起きたりの繰り返しよ。だから、気にしないで」
イルリアはそう言うと、小さく嘆息する。
「あの馬鹿のことを気に病む必要はないわよ。何度かこんな風に野宿することになったことがあるんだけれど、私がいくら休むように言っても、あいつが言うことを聞いたことなんてないんだから」
「……ジェノさんは、いつもこうなんですか?」
「ええ。いつもこう。私はその度に、あいつの顔を引っ叩いてやりたくなってしかたないわ」
テントの入口の隙間から入ってくる焚き火の明かりしか光源がないため、イルリアの顔は見えないが、きっと彼女は苦笑しているのだろうとメルエーナは思った。
「メル。なかなか寝付けないとは思うけれど、なんとか休みましょう。明日に差し支えるわ」
「……はい。おやすみなさい、イルリアさん」
「ええ。おやすみ、メル」
メルエーナは再び目を閉じて休むことにする。
イルリアと少し話ができたことがよかったのか、メルエーナは少し深めの睡眠を取ることができた。
◇
メルエーナが目を覚ましたのは、日が昇り始めた頃だった。
隣で眠るイルリアの寝息も聞こえる。どうやら彼女も寝付けたようだ。
テントの入口を少し開けて外を確認すると、焚き火がかなり小さくなっていた。そして、その傍らで、ジェノが座ったまま体を僅かに傾かせている。
眠っているのだろうか?
そう思い、外に出ようとしたメルエーナだったが、そこで思わぬ事が起きた。
ジェノの顔の横に、何かが現れた。細長い棒状の何かが突然現れて、空中で停止したのだ。
それが矢であることをメルエーナが理解するには、数秒の時間が必要だった。
「メル! 外に出て! 今すぐ!」
眠っていたはずのイルリアが、突然そう大声で指示をしてくる。
「はっ、はい!」
訳がわからないが、今はイルリアのいうことを聞くことが最良だと判断し、彼女の言うとおりにテントの外に出る。
「イルリア! 二人を頼む!」
ジェノはメルエーナ達がテントの外に出るや否や、大声でそう叫び、朝日の登る方向に走り出していく。
「ジェノ! 距離のとり方から、そいつ一人だけが弓使いよ!」
そんなジェノに、イルリアが大声でそんな事を告げる。
何が起こったのかまるで分からない。
でも、先程の矢は……。
つまり、あの冒険者達が襲って……。
思考を巡らせた結果、事態に気づき恐怖に震えて自分の肩を抱くメルエーナ。
そんな彼女を、イルリアが片手で抱きしめる。
「大丈夫。私達の勝ちよ」
「……えっ? イルリアさん……どういう意味……」
メルエーナがイルリアに言葉の意味を問う前に、父のコーリスもテントから転がるように出てきた。
「大丈夫か、メル!」
「はっ、はい!」
父に無事であることを告げる。
そして、メルエーナは再度イルリアに説明を求めようと思ったのだが、そこで父に向かって何かが飛んできた。
それは、短剣だった。父の胸めがけて放られたであろうそれは、しかし先程の矢と同じように、父に当たる前に空中で停止してしまう。
「……なるほど。これが魔法か。本当に訳がわからないほどにすごい力だな」
コーリスは驚きながらも、空中に止まった短剣を避け、メルエーナ達に駆け寄る。
「出てきなさい! この一帯を結界で囲んだわ。この中では一切の飛び道具は役に立たないし、もう逃げることはできない」
イルリアが木の茂みに向かってそう叫ぶと、そこから小柄の男とにやけた笑みを浮かべた男が武器を片手に出てきた。間違いなく、あのポイとローグと言う名前の冒険者だ。
「なんで、なんで俺達がここにいると分かった?」
怒りで顔を赤くしながら、ポイは尋ねてくる。
「言ったでしょう。結界を張ったって。あんた達が馬鹿で本当に助かったわ」
答えにならない答えを言い、イルリアはポーチから銀色の薄い板を取り出していつでも使用できるように構える。
「へっ、よく分からねぇが、飛び道具でなければいいんだろう? それなら何の問題もねぇ」
ポイは短剣を構えてイルリアに近づいてくる。
それをコーリスが阻もうとしたが、イルリアは、「下がっていて下さい、コーリスさん」と言って、自分が前に出る。
「何だよ、イルリア。なるべくならお前のことも傷つけたくなかったのに、少し痛い目をみないと分からないようだな」
にやけた笑みを消すこともなく、ローグはそう言い、
「へへっ。本当に最近のガキは発育が良いよな。革鎧の胸の部分の大きさで、中身の大きさがよく分かるぜ。待っていろよ、その邪魔な男を片付けたら、楽しませて貰うからなぁ」
イルリアの胸を凝視して舌なめずりをする。
「ローグさんよ。メルエーナとかいう嬢ちゃんは俺にくれよ。村で見かけたときから目をつけていたんだからな」
「ああ、いいぜ。俺は胸がでかいほうが好みだからな」
勝手な約束を取り交わし、二人の男は武器を構えてにじり寄ってくる。
「下品な顔。そして、おめでたい頭ね。私に勝てると思っているの?」
「へっ。ハッタリは効かねぇよ。この結界とやらの魔法を先に使っていた事には驚いたが、その手に持っているものには、もう魔法は残っていないんだろう?
あの雷の魔法ってやつは、有効範囲が広すぎてここでは使えない。下手をしたらお前たちも巻き込まれるだろうからな」
ローグはそう言って声を上げて笑う。
どうして、イルリアさんの魔法がもう残っていないことを知っているのだろう? しかも、雷の魔法のことまで……。
メルエーナはその事を疑問に思いながらも、コーリスに促されて、彼の背に隠れる。
「ジェノが戻ってくる前に片付けるぞ、ポイ」
「ああ。クインがやられちまう前に片付けて、この嬢ちゃん達を攫おうぜ」
武器を持った男二人が近づいてくる。
ジェノは、もう一人の冒険者を追ってこの場にはいない。
武器もない。そして、頼みのイルリアの魔法も使えない。
万事休すだ。
メルエーナはただ怯えることしかできない。
しかし、イルリアは違った。
「そう。最低のクズね、あんた達は。なら、容赦はしない!」
イルリアは銀色の薄い板を、躊躇なくローグ達に向けてかざした。
次の瞬間、光り輝く鎖が地面から何本も現れて、ローグとポイをまたたく間にがんじがらめに拘束する。
「なっ、なんだ、この魔法は?」
「なっ、なんで、魔法が残って……。もう、魔法は雷以外残っていねぇはず……」
全く予想外だったのだろう。ローグとポイは驚愕の表情を浮かべる。
「あっ、コーリスさんとメルはもう少しこいつらから離れて下さい。危険ですので」
「ああ、分かった。下がるぞ、メル」
「えっ? あっ、はい」
メルエーナは何が何だか分からないが、父に言われるままに後ろに下がる。
どうして、イルリアさんは魔法を使えるのだろう?
彼女が嘘をついていた? でも、どうして?
訳が分からなすぎて混乱してしまう。
「ふざけるな! お前はもう魔法が残っていないはずだろう?」
「そうだ、雷の魔法しかないって……。おっ、俺たちを騙したのか!」
鎖で拘束されながらも文句をいう二人の冒険者に、イルリアはポーチからまた別の銀色の板を取り出す。
「あんた達、さっきから雷の魔法、雷の魔法ってうるさいわね。そんなに見たいのなら見せてあげるわよ。それと、依頼人を裏切ったあんた達に文句を言われる筋合いはないわ」
イルリアは自分も少し距離を取ると、動けない男二人に向かってまた板をかざす。
瞬間、横に走る稲光がローグとポイに襲いかかった。
そして、苦悶の声を上げて、二人は仲良く気絶する。
おかしい。雷の魔法は範囲が広いと言っていたのに、今の雷のようなものはそれほど大きなものではなかった。
あの話も嘘だったのだろうか?
「ああ。この雷の魔法は、昨日話したのとは別なだけよ。ジェノが戻ってきたら説明してあげるから、少しだけ待っていて」
メルエーナの心を読んだように、イルリアはそう言って少し意地悪な笑みを浮かべるのだった。
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