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ユリウス・バレンタイン(4)
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落ち込んでいるユリウスにミアは黒髪の赤ん坊を連れて来た。
「お父さん、この子の名前はカシミアです。お父さんの孫ですよ」
ミアがユリウスにそっと子供を手渡す。カシミアという子供は眠ったままだが、暖かい。孫を軽く軽く抱きしめるとユリウスの脳裏にこれまでの人生のことが浮かび上がって来た。
悪人を殴り飛ばして社会正義を築こうとした若い時代。悪人の中には改心して自分の弟子になりたいという酔狂な人間も何人かいた。
そして妻となるリナリアとの出会い。バレンタイン寺院の設立。
息子の誕生。幸せだった日々。そして自分の舵取りの間違いで起こった悲劇。妻との別れ。息子に殴られ、そのまま自分を殺して欲しいと願ったあの日。
そしてバレンタイン寺院の崩壊。公開処刑。兵士との約束で生を受けた自分。それからのあてのない旅…。
胸の中の暖かい子供に心が癒される。過去を思い出しながら涙が止まらない。そして自然とこういう言葉が口に出た。
「生きてて、よかった…」
わんわんと泣き叫ぶユリウスをミアとサーキスは微笑みながら、うっすらと涙を流して見据えた。
しばらくして二階からクレアが降りて来た。賢者の少女だ。
「どうしたの? 何かあった? あ、ライオンさん、こんばんは」
「こんばんは。そうだ、クレア。みんなをここに呼んでくれないか?」
「う、うん。了解」
少し時間がかかってクレアはサフラン、ポーラ、レナードの三人を連れて来た。
「ジョセフとマシューは?」
「ギルと一緒に剣の練習に行ってるって」
ミアがユリウスを紹介した。
「ほら皆さん。この方はギルのお父さんですよ!」
子供たち四人は瞳を輝かせた。
「わー! ギルのお父さん!」
「ギルのお父さんなら私たちからすると…」
「じいちゃんだよ、じいちゃん! 僕たちのおじいちゃんだね!」
サフランがテーブルにあった絵本を取って言う。
「おじいちゃん、一緒に絵本を読もう!」
今日はおかしな一日だ。次から次に自分を慕う人間が現れる。
サフランがユリウスの膝に乗って絵本を開いた。
「おじいちゃんのお膝、大きくて座りやすーい!」
クレアがユリウスの横に体をピッタリとくっつける。両肩にレナードとポーラがぶら下がる。
「じいちゃんの背中大きいなあ!」
子供たちはここの主をよほど信頼しているのだろう。ただギルの父親と名乗っただけでこの心の許しようだ。
ユリウスが今一度、絵本を閉じてタイトルを確認するとオズの魔法使いと書かれてあった。ユリウスはページを開く。
「な、何だ? この登場人物たちはどこかで見たことがあるような…」
ポーラが言った。
「ドロシーがファナさん、ブリキの木こりがパディ先生、カカシがリリカさん、ライオンがサーキスさんだよ」
「なるほどどうりで!」
ミアとサーキスはそんなユリウスたちを遠巻きに眺めている。ユリウスが絵本を読み進めると大喜びの表情だった。
「なんだ、この弱虫ライオンは! サーキスにそっくりではないか! 面白い! 特徴をつかんでいるな!」
「この話はパディ先生が考えたんだよ」
「ライオンがまた泣いてる! あはははー!」
この時、サーキスはミアにあることを耳打ちした。「もちろんですわ」とミアは笑顔で了承する。
絵本の中ではライオンが悪い魔法使いを倒す。オズの魔法使いを読み終わるとユリウスは満足気に言った。
「愉快、愉快! 最後に男を見せたな、サーキス! いやライオンか…、はは! 勇気とは大事なものだ。ワシも勉強させられたぞ…。ふふふ」
ここでサーキスが大声で言った。
「なあ、みんなにしつもーん! じいちゃんとこの家で住みたい人ーっ⁉」
「わーっ、じいちゃんと住みたい!」
「私、おじいちゃんに住んで欲しい!」
「ずっとここに居なよ!」
「おじいちゃん好きー!」
ユリウスははたと動きが止まった。
「じゃあ、俺は帰るぜ。またな親っさん!」
弟子の真心に息も止まるほどだった。左目から涙が流れる。
「ありがとう! サーキス、ありがとう!」
サーキスは去り際に思った。
(盗人のガキ一人と犬一匹助けてくれたお礼だよ。俺がどれだけ救われたと思ってるんだ。恩は返しきれねえよ…)
わんわんと泣き続けるユリウスに子供たちは笑った。
「じいちゃんって泣き虫だね!」
「ギルよりも何かライオンさんに似てるね!」
「ライオンさんとも親子っぽい!」
「ははははー!」
*
四人の子供たちもそれぞれの部屋へと戻り、ユリウスは孫をあやして幸せな時間を過ごしていた。とそこへ騒がしい声が玄関から聞こえる。
「ただいまー!」
男の子二人がどたどたと二階へ駆け上がる音、「こら、家の中で走るな!」と成人の声が叫ぶ。そうして黒髪の青年がユリウスの目の前に現れた。
「ギーリウス…」
鍛え抜かれた肉体に鋭い瞳。青い目は自分を睨んでいるように見えた。ユリウスは伏し目がちにうなだれる。
あれから息子とほとんど会話を交わしていない。ここに来なければよかった。きっと息子は自分を恨んでいる。
(子供たちに勇気が大事と諭しておきながら一番自分が臆病者…)
この場から逃げ出したい衝動に駆られているとミアが言った。
「ほら、ギル。悪いことをしたらごめんなさいって謝りなさいと子供たちに言ってるでしょ? ずっとお父さんに謝りたかったんでしょ?」
「ごめん、親父ごめん…」
数年ぶりに聞く息子の声は、謝罪の言葉を口にした。
「あの時、殴ってごめん…。俺は親父を殺そうとした…。母さんが死んだのは親父のせいじゃない…。ごめん…」
「いいんだ…」
ユリウスが息子に寄り添う。
「ワシの方こそお前を思いやれずにすまない…」
ユリウスはギルの背中に腕をまわす。
「親父、ごめん…」
ユリウスの腕の中でギルは大粒の涙を流した。
*
二人が落ち着き、親子がソファーに向かい合って座る。これからのことの話し合いだ。ユリウスが腕組みをしながらギルに言った。
「それでは居候としてやっかいになるぞ。よろしく頼む。…ああ! ワシはローマを出てからスプリウスと名乗っている。ユリウス・バレンタインの名は捨てた!」
「了解した、スプリウスだな。…それにちょうどここは寺院にするべきか迷っていたところだ。親父はここで子供の面倒を見ながらで牧師をやれ。俺は昼間はここを留守にしている。ライス総合外科病院という所で看護師として働いているんだ」
「なんと! 先生たちは何も言わなかったぞ…。…そうか驚かせたかったからか…。あの人たちも人が悪い…」
ギルの隣に座るミアが説明した。
「お父さんはお腹が痛くてスレーゼンまで旅して来たそうです。無事に手術も終わったみたいですね」
ギルは関心した。
「あの病院は人を引き寄せるな…。あのドクターはやはりすごい医者だと思うぞ…」
「そんなにすごいのか…。医者になったサーキスもなかなかと思ったが…」
「それでだ」
ギルが改まった声で言った。
「親父に注意だが、子供の世話をする時、お気に入りの子供なんか作るなよ。特にカシミア、孫を偏愛するところなど見せるなよ!」
ユリウスはびくついた。
「そ、それぐらい、わかる…ぞ…」
「親父はセルガーを猫可愛がりしていた前科があるからな。バレンタイン寺院の連中は大人だったが、ここは子供ばかり。大人のえこひいきには敏感だぞ!」
ユリウスはまた黙り込んでしまう。ミアが瞬時に反応した。
(これはいけません! ギルは口が達者みたいだけど、お父さんはそうではないみたいですわ!)
「お父さんお父さん! ここは、『ワシも成長しているんだ! いつまでも昔のワシと思うなよ!』ですわ!」
「そ、そうか…。ギル! 昔のワシと思うなよ!」
「ふーむ…」
(これは私が間を取り持ってあげないといけませんわ!)
「お父さん、明日は一緒にフォードさんの所へご挨拶に行きましょう。私たちがお世話になっているとっても素敵な人ですわ! ユリウス・バレンタインとわかれば感激されますよ。あ、あの方は口が堅いから大丈夫です!」
「そうだな。居候が増えるから報告しなければな…。それから親父に忠告だ! フォード氏の髪の毛には絶対に手を出すなよっ!」
「お父さん、この子の名前はカシミアです。お父さんの孫ですよ」
ミアがユリウスにそっと子供を手渡す。カシミアという子供は眠ったままだが、暖かい。孫を軽く軽く抱きしめるとユリウスの脳裏にこれまでの人生のことが浮かび上がって来た。
悪人を殴り飛ばして社会正義を築こうとした若い時代。悪人の中には改心して自分の弟子になりたいという酔狂な人間も何人かいた。
そして妻となるリナリアとの出会い。バレンタイン寺院の設立。
息子の誕生。幸せだった日々。そして自分の舵取りの間違いで起こった悲劇。妻との別れ。息子に殴られ、そのまま自分を殺して欲しいと願ったあの日。
そしてバレンタイン寺院の崩壊。公開処刑。兵士との約束で生を受けた自分。それからのあてのない旅…。
胸の中の暖かい子供に心が癒される。過去を思い出しながら涙が止まらない。そして自然とこういう言葉が口に出た。
「生きてて、よかった…」
わんわんと泣き叫ぶユリウスをミアとサーキスは微笑みながら、うっすらと涙を流して見据えた。
しばらくして二階からクレアが降りて来た。賢者の少女だ。
「どうしたの? 何かあった? あ、ライオンさん、こんばんは」
「こんばんは。そうだ、クレア。みんなをここに呼んでくれないか?」
「う、うん。了解」
少し時間がかかってクレアはサフラン、ポーラ、レナードの三人を連れて来た。
「ジョセフとマシューは?」
「ギルと一緒に剣の練習に行ってるって」
ミアがユリウスを紹介した。
「ほら皆さん。この方はギルのお父さんですよ!」
子供たち四人は瞳を輝かせた。
「わー! ギルのお父さん!」
「ギルのお父さんなら私たちからすると…」
「じいちゃんだよ、じいちゃん! 僕たちのおじいちゃんだね!」
サフランがテーブルにあった絵本を取って言う。
「おじいちゃん、一緒に絵本を読もう!」
今日はおかしな一日だ。次から次に自分を慕う人間が現れる。
サフランがユリウスの膝に乗って絵本を開いた。
「おじいちゃんのお膝、大きくて座りやすーい!」
クレアがユリウスの横に体をピッタリとくっつける。両肩にレナードとポーラがぶら下がる。
「じいちゃんの背中大きいなあ!」
子供たちはここの主をよほど信頼しているのだろう。ただギルの父親と名乗っただけでこの心の許しようだ。
ユリウスが今一度、絵本を閉じてタイトルを確認するとオズの魔法使いと書かれてあった。ユリウスはページを開く。
「な、何だ? この登場人物たちはどこかで見たことがあるような…」
ポーラが言った。
「ドロシーがファナさん、ブリキの木こりがパディ先生、カカシがリリカさん、ライオンがサーキスさんだよ」
「なるほどどうりで!」
ミアとサーキスはそんなユリウスたちを遠巻きに眺めている。ユリウスが絵本を読み進めると大喜びの表情だった。
「なんだ、この弱虫ライオンは! サーキスにそっくりではないか! 面白い! 特徴をつかんでいるな!」
「この話はパディ先生が考えたんだよ」
「ライオンがまた泣いてる! あはははー!」
この時、サーキスはミアにあることを耳打ちした。「もちろんですわ」とミアは笑顔で了承する。
絵本の中ではライオンが悪い魔法使いを倒す。オズの魔法使いを読み終わるとユリウスは満足気に言った。
「愉快、愉快! 最後に男を見せたな、サーキス! いやライオンか…、はは! 勇気とは大事なものだ。ワシも勉強させられたぞ…。ふふふ」
ここでサーキスが大声で言った。
「なあ、みんなにしつもーん! じいちゃんとこの家で住みたい人ーっ⁉」
「わーっ、じいちゃんと住みたい!」
「私、おじいちゃんに住んで欲しい!」
「ずっとここに居なよ!」
「おじいちゃん好きー!」
ユリウスははたと動きが止まった。
「じゃあ、俺は帰るぜ。またな親っさん!」
弟子の真心に息も止まるほどだった。左目から涙が流れる。
「ありがとう! サーキス、ありがとう!」
サーキスは去り際に思った。
(盗人のガキ一人と犬一匹助けてくれたお礼だよ。俺がどれだけ救われたと思ってるんだ。恩は返しきれねえよ…)
わんわんと泣き続けるユリウスに子供たちは笑った。
「じいちゃんって泣き虫だね!」
「ギルよりも何かライオンさんに似てるね!」
「ライオンさんとも親子っぽい!」
「ははははー!」
*
四人の子供たちもそれぞれの部屋へと戻り、ユリウスは孫をあやして幸せな時間を過ごしていた。とそこへ騒がしい声が玄関から聞こえる。
「ただいまー!」
男の子二人がどたどたと二階へ駆け上がる音、「こら、家の中で走るな!」と成人の声が叫ぶ。そうして黒髪の青年がユリウスの目の前に現れた。
「ギーリウス…」
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あれから息子とほとんど会話を交わしていない。ここに来なければよかった。きっと息子は自分を恨んでいる。
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「なんと! 先生たちは何も言わなかったぞ…。…そうか驚かせたかったからか…。あの人たちも人が悪い…」
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「ふーむ…」
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