161 / 247
第157話 黒髪のクウネル
しおりを挟む
◆黒髪のクウネルSide◆
「あれ? ……知ってる天井だ」
クウネルは目を覚ますと、見知った天井が視界に入った。
「私、どうしたんだっけ……? よっこらしょーいち!」
床に敷いた布団から身体を起こし、周囲を見渡す。
「うん、やっぱり良く知ってる部屋だ」
山のように積まれたラノベと漫画本、棚から溢れてるゲームソフト、小さな机にはゲーミングPC。
そして、ずっと干していない布団。
クウネルが中学校に通う3年間、1人で住んでいた家だ。
「んん?? 高校の寮にぶちこまれた時に、部屋の物も家も全部売られた筈だよね? どういう事? んー、分かんない。 とりあえず……ラノベ読んで落ち着こう!」
考えるのが面倒臭くなったクウネルは側に積んであったラノベ小説を手に取り、再度布団に転んだ。
「お、これ懐かしい!! かぁー! これこれ! くはぁー!」
◆◇◆
――数時間後。
「ふー、堪能した。 いやぁ、本読むのなんて久し振りだったよ。 だって……だって? あ、そうだ!」
シリーズ丸々読み終えたクウネルは布団から飛び起き、転生した記憶を思い出した。
「私、巨人に転生したんじゃん! ……なんで、家の中に入れるの? 私の身体の大きさから考えて……おろ? 小さい」
自身の身体を触り、巨人だった記憶と違い過ぎる身体にクウネルは悲鳴を上げた。
「Noooooo!! 身体が、小さい! あんなに豊満だった胸もスモール! どして!?」
着ている服も、クウネルが転生前まで着ていた高校の制服だった。 その頃は身長が低すぎてサイズが合わず、自分だけオーダーメイドだった事を思い出して悶絶する。
「何がどうなってるのさ! 鑑定さん!? HELP! Help me!! 鑑定えもーーーーん!」
しかし、クウネルの懇願にも鑑定からの返答は無かった。
「……ほえ? 鑑定さん……? どして、応答しないとですか?」
クウネルは相棒から返答が無い異常事態に、直前まで何があったのかを思い出し始める。
「待てよ……確か癒しの族長達と巨木の森に行ったのよ。 で~、マンドラゴラ抜き~の、骨のワイバーンに襲われ~の、逃がした族長達が戻ってき~の、焦って骨のアンデッドワイバーンを食べたんだよね。 うんうん、思い出してきたぞ」
しかし、思い出した場面の後が分からずに首を捻る、
「……で? あ~……体調が悪くなって、鑑定さん以外の声が聞こえて~、でも完食はした筈だから皆は無事なのかな?? 結局なんでここに居るの? ん~……分かんないし、とりあえず……ゲームしよう!」
クウネルは全てを放りだしパソコンへと向かった。
「いや、ほら、夢かも知んないし、巨人に戻ったらゲーム出来ないしさ。 少し、少しだけだから~。 おぉぉぉ! このPCも久し振りだぁー! 滅茶苦茶やってたネトゲまだ運営頑張ってるかな? ワクワク~!」
中学生以来のネットゲームに心を躍らせていると、鍵が開く音が聞こえクウネルは飛び退き部屋の扉に耳を当てる。
「ん!? さっきの音は玄関の鍵が開いた音だよね」
クウネルは恐る恐る部屋の扉を開ける。
この家は二階建ての一軒家で、現在クウネルが何故か居たのが二階の自室だ。 クウネルの記憶では、二階に部屋は三部屋あった筈であり当時はこの部屋以外は空き部屋だった。
しかし、廊下から見た残りの二部屋の扉には誰かが使っている形跡が残っていた。
「見たことのない飾りが掛けてあるのと、傷だらけの扉か。 ……ん~、記憶にないぞ? 住んでたの私1人だったからね。 確か一階も最低限の家具しか置いて無かった筈だし、盗みに入る人なんて居ないと思うんだけど……?」
クウネルは知っている家の違和感を不気味に思いながら階段へと進む。
「これ……本当に何なの? 夢?? 私は確かに巨人に転生したし、そもそもこの家はもうずっと前に売却されてる。 ……でも、あの部屋は確かに私の部屋だったんだよな~」
疑問は尽きないが、優先すべきは侵入者の確認だと慎重に階段に近付いた。
「パタパタ ガサガサ ドサッ!」
一階の廊下から歩く音と、ビニール袋の音が聞こえる。
「本当に誰だ?」
音を立てないように階段を下りると、居間の方から声が聞こえた。
「あら! クウちゃんからメールと干し肉届いてるー! 良かったぁ、お母さん嫌われたのかとずっと不安だったのよねー。 早くメール返信しなきゃー♪」
聞こえてきたのはとても若い女性の声だった。 しかし、独り言の内容を聞く限りクウネルは身に覚えがあるとしたら一人しか居ない。
「凄く若い子の声なんですけど……もしかして、マザー?」
廊下を進み、居間に人影が見えた。
其処には長い黒髪でセーラー服着てる若い女性が、買い物袋をテーブルに置いて何やらスマホを触っている。
ちなみに、クウネルはそのテーブルに見覚えは無い。 この家に暮らしている時は基本的に二階の自室で食事をし引きこもっていたからだ。
そんな知らないテーブルの上には山のように干し肉が乗っており、その干し肉には見覚えがあった。
「あの干し肉、私がお母さんに送ったヤツだ。 あ~、お腹空いた」
小声で喋っていると、唐突にクウネルの腹の虫が鳴り出す。
「グギュルルルルルルル~! やっべ、バレるバレる!」
クウネルのお腹の音がリビングに響き渡った。
「あー! あの娘、また逃げ出してる! そろそろヤバいとは思ってたけど、直ぐに連れ戻さないと……あ、え? クウ……ちゃん?」
「あれ? ……知ってる天井だ」
クウネルは目を覚ますと、見知った天井が視界に入った。
「私、どうしたんだっけ……? よっこらしょーいち!」
床に敷いた布団から身体を起こし、周囲を見渡す。
「うん、やっぱり良く知ってる部屋だ」
山のように積まれたラノベと漫画本、棚から溢れてるゲームソフト、小さな机にはゲーミングPC。
そして、ずっと干していない布団。
クウネルが中学校に通う3年間、1人で住んでいた家だ。
「んん?? 高校の寮にぶちこまれた時に、部屋の物も家も全部売られた筈だよね? どういう事? んー、分かんない。 とりあえず……ラノベ読んで落ち着こう!」
考えるのが面倒臭くなったクウネルは側に積んであったラノベ小説を手に取り、再度布団に転んだ。
「お、これ懐かしい!! かぁー! これこれ! くはぁー!」
◆◇◆
――数時間後。
「ふー、堪能した。 いやぁ、本読むのなんて久し振りだったよ。 だって……だって? あ、そうだ!」
シリーズ丸々読み終えたクウネルは布団から飛び起き、転生した記憶を思い出した。
「私、巨人に転生したんじゃん! ……なんで、家の中に入れるの? 私の身体の大きさから考えて……おろ? 小さい」
自身の身体を触り、巨人だった記憶と違い過ぎる身体にクウネルは悲鳴を上げた。
「Noooooo!! 身体が、小さい! あんなに豊満だった胸もスモール! どして!?」
着ている服も、クウネルが転生前まで着ていた高校の制服だった。 その頃は身長が低すぎてサイズが合わず、自分だけオーダーメイドだった事を思い出して悶絶する。
「何がどうなってるのさ! 鑑定さん!? HELP! Help me!! 鑑定えもーーーーん!」
しかし、クウネルの懇願にも鑑定からの返答は無かった。
「……ほえ? 鑑定さん……? どして、応答しないとですか?」
クウネルは相棒から返答が無い異常事態に、直前まで何があったのかを思い出し始める。
「待てよ……確か癒しの族長達と巨木の森に行ったのよ。 で~、マンドラゴラ抜き~の、骨のワイバーンに襲われ~の、逃がした族長達が戻ってき~の、焦って骨のアンデッドワイバーンを食べたんだよね。 うんうん、思い出してきたぞ」
しかし、思い出した場面の後が分からずに首を捻る、
「……で? あ~……体調が悪くなって、鑑定さん以外の声が聞こえて~、でも完食はした筈だから皆は無事なのかな?? 結局なんでここに居るの? ん~……分かんないし、とりあえず……ゲームしよう!」
クウネルは全てを放りだしパソコンへと向かった。
「いや、ほら、夢かも知んないし、巨人に戻ったらゲーム出来ないしさ。 少し、少しだけだから~。 おぉぉぉ! このPCも久し振りだぁー! 滅茶苦茶やってたネトゲまだ運営頑張ってるかな? ワクワク~!」
中学生以来のネットゲームに心を躍らせていると、鍵が開く音が聞こえクウネルは飛び退き部屋の扉に耳を当てる。
「ん!? さっきの音は玄関の鍵が開いた音だよね」
クウネルは恐る恐る部屋の扉を開ける。
この家は二階建ての一軒家で、現在クウネルが何故か居たのが二階の自室だ。 クウネルの記憶では、二階に部屋は三部屋あった筈であり当時はこの部屋以外は空き部屋だった。
しかし、廊下から見た残りの二部屋の扉には誰かが使っている形跡が残っていた。
「見たことのない飾りが掛けてあるのと、傷だらけの扉か。 ……ん~、記憶にないぞ? 住んでたの私1人だったからね。 確か一階も最低限の家具しか置いて無かった筈だし、盗みに入る人なんて居ないと思うんだけど……?」
クウネルは知っている家の違和感を不気味に思いながら階段へと進む。
「これ……本当に何なの? 夢?? 私は確かに巨人に転生したし、そもそもこの家はもうずっと前に売却されてる。 ……でも、あの部屋は確かに私の部屋だったんだよな~」
疑問は尽きないが、優先すべきは侵入者の確認だと慎重に階段に近付いた。
「パタパタ ガサガサ ドサッ!」
一階の廊下から歩く音と、ビニール袋の音が聞こえる。
「本当に誰だ?」
音を立てないように階段を下りると、居間の方から声が聞こえた。
「あら! クウちゃんからメールと干し肉届いてるー! 良かったぁ、お母さん嫌われたのかとずっと不安だったのよねー。 早くメール返信しなきゃー♪」
聞こえてきたのはとても若い女性の声だった。 しかし、独り言の内容を聞く限りクウネルは身に覚えがあるとしたら一人しか居ない。
「凄く若い子の声なんですけど……もしかして、マザー?」
廊下を進み、居間に人影が見えた。
其処には長い黒髪でセーラー服着てる若い女性が、買い物袋をテーブルに置いて何やらスマホを触っている。
ちなみに、クウネルはそのテーブルに見覚えは無い。 この家に暮らしている時は基本的に二階の自室で食事をし引きこもっていたからだ。
そんな知らないテーブルの上には山のように干し肉が乗っており、その干し肉には見覚えがあった。
「あの干し肉、私がお母さんに送ったヤツだ。 あ~、お腹空いた」
小声で喋っていると、唐突にクウネルの腹の虫が鳴り出す。
「グギュルルルルルルル~! やっべ、バレるバレる!」
クウネルのお腹の音がリビングに響き渡った。
「あー! あの娘、また逃げ出してる! そろそろヤバいとは思ってたけど、直ぐに連れ戻さないと……あ、え? クウ……ちゃん?」
0
あなたにおすすめの小説
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
【完結】悪役に転生したのにメインヒロインにガチ恋されている件
エース皇命
ファンタジー
前世で大好きだったファンタジー大作『ロード・オブ・ザ・ヒーロー』の悪役、レッド・モルドロスに転生してしまった桐生英介。もっと努力して意義のある人生を送っておけばよかった、という後悔から、学院で他を圧倒する努力を積み重ねる。
しかし、その一生懸命な姿に、メインヒロインであるシャロットは惚れ、卒業式の日に告白してきて……。
悪役というより、むしろ真っ当に生きようと、ファンタジーの世界で生き抜いていく。
ヒロインとの恋、仲間との友情──あれ? 全然悪役じゃないんだけど! 気づけば主人公になっていた、悪役レッドの物語!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタにも投稿しています。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる