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第94話 暴食の邪神にハツを捧げろ!
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クウネルは仕留めた地竜を素手で解体していた。 鱗のついた皮を剥ぎ取り、食べれそうな肉塊を引き千切り山にする。
「よいしょー! ふ~、解体はこんなもんでいいかな?」
クウネルの目の前には肉の塊がゴロゴロしている。 各種部位のお肉の山と、食べれそうな内臓系の山だ。
「よしよし、後は乾いてそうな木を積んで……と。 ファイアー! Let's BBQやーー!」
火炎で積んだ木に火を付け、各種部位の肉から焼いていく。
肉の焼ける匂い、滴る油、クウネルは巨大なマンガ肉を一心不乱に凝視し焼き加減を見極めていた。
「くーっ! たまらーん! たまりませんぞー! もう焼けたかな、いただきまーす!」
マンガ肉に徐ろに噛み付き、ミチミチと音を立てながら食い千切った。 口の中に広がる肉の味にクウネルは感動し、涙を溢す。
「おっっいしぃぃぃぃっ! 滅茶苦茶美味しいでやんすー! かーーー! たまらん! ヤバい、やっぱり竜の肉は最高ですなぁ~!」
あっという間にマンガ肉を食べ切り、クウネルは骨を後ろに放り投げる。
「むふー! 朝から何も食べて無かったからか、焼いただけなのに絶品ですなぁ。 でも、やっぱり塩は欲しいなぁ……」
それからクウネルは食欲に全てを任せ、地竜の肉を焼いては食べ続けるのであった。
◆◇◆
「ぷはー! 美味しかったぁ……、それなりに満腹になったぞ~。 数時間は食べっぱなしだったかな?」
肉の山は既にクウネルのお腹の中に収まり、内臓肉の山だけが残されている。
「ケプッ! あ、失礼。 んー、内臓系は晩御飯にしとく? でも、旅も続けなきゃなー。 ずっと此処にいても、モロ達には追い付けないし。 かと言って、この確実に美味しいだろう内臓達を置いていくのは忍びない……袋に入れたら、中が大変な事になるしな~。 ん~……ん~……」
クウネルがうんうんと唸っていると、脳内に鑑定の声が突如として響いた。
«――提。 クウネル»
「ふぉっ!? びっくりした、どしたの鑑定さん」
«――捧。 暴食ノ邪神に供物とシテ捧げル事ヲ推奨»
「お? あーそういえば何かお礼にお供えしようって言ってたね。 すっかり忘れてたのに、鑑定さん凄いじゃん! よく覚えてたね」
«――照。 お役二立てタなら幸イでス»
「何々、照れちゃったー? もう、可愛いんだから~。 えっと、Hey鑑定! 供物を捧げるにしても祭壇とか無いけど良いのかな?」
«――了。 検索中でス――解。 可能です»
「本当に凄いね……そんな事も分かるんだ。 あいあいさー、ありがとね」
手を合わせて内臓の山に向かって祈る。
「暴食の邪神さまー! この間は友達助けて貰ってありがとうございましたー! アースドラゴンの内臓ですー、良かったらお受け取りくださーい!」
クウネルは祈ったが供物にした内臓肉の山には何も起こらず、ただひたすらに巨大な少女が内臓肉の山に祈るという悲惨な状況だけが出現した。
「あれ? 鑑定さん、何も起きないよ!? 私、滅茶苦茶痛い女になってない? 大丈夫?」
«……恥。 検索中でス――解。 もット感情を込めル必要が有りマス»
「ちぇっ……分かったよ。 感情を込めるのね。 んー、よし決めた!」
内臓肉の前に立ち上がる。
そして、右手を心臓に当てて全身全霊の気持ちを込めて叫んだ。
「暴食の邪神にハツを捧げろ!」
クウネルは前世で大好きだった漫画のワンシーンを思い出しながら、感情を全力で乗せた。
「これでどうだ!!」
内臓肉の山は一瞬光った後、忽然とその場から消えた。
「よっっしゃ! さっき、超感情込めてたからね! へへっ、やってみたかったのよ」
«――着。 クウネル、暴食の邪神よりメールヲ受信しまシタ表示しマすか?»
「ふえっ!? マジで!? 鑑定さんってメール機能も有るの?!」
「よいしょー! ふ~、解体はこんなもんでいいかな?」
クウネルの目の前には肉の塊がゴロゴロしている。 各種部位のお肉の山と、食べれそうな内臓系の山だ。
「よしよし、後は乾いてそうな木を積んで……と。 ファイアー! Let's BBQやーー!」
火炎で積んだ木に火を付け、各種部位の肉から焼いていく。
肉の焼ける匂い、滴る油、クウネルは巨大なマンガ肉を一心不乱に凝視し焼き加減を見極めていた。
「くーっ! たまらーん! たまりませんぞー! もう焼けたかな、いただきまーす!」
マンガ肉に徐ろに噛み付き、ミチミチと音を立てながら食い千切った。 口の中に広がる肉の味にクウネルは感動し、涙を溢す。
「おっっいしぃぃぃぃっ! 滅茶苦茶美味しいでやんすー! かーーー! たまらん! ヤバい、やっぱり竜の肉は最高ですなぁ~!」
あっという間にマンガ肉を食べ切り、クウネルは骨を後ろに放り投げる。
「むふー! 朝から何も食べて無かったからか、焼いただけなのに絶品ですなぁ。 でも、やっぱり塩は欲しいなぁ……」
それからクウネルは食欲に全てを任せ、地竜の肉を焼いては食べ続けるのであった。
◆◇◆
「ぷはー! 美味しかったぁ……、それなりに満腹になったぞ~。 数時間は食べっぱなしだったかな?」
肉の山は既にクウネルのお腹の中に収まり、内臓肉の山だけが残されている。
「ケプッ! あ、失礼。 んー、内臓系は晩御飯にしとく? でも、旅も続けなきゃなー。 ずっと此処にいても、モロ達には追い付けないし。 かと言って、この確実に美味しいだろう内臓達を置いていくのは忍びない……袋に入れたら、中が大変な事になるしな~。 ん~……ん~……」
クウネルがうんうんと唸っていると、脳内に鑑定の声が突如として響いた。
«――提。 クウネル»
「ふぉっ!? びっくりした、どしたの鑑定さん」
«――捧。 暴食ノ邪神に供物とシテ捧げル事ヲ推奨»
「お? あーそういえば何かお礼にお供えしようって言ってたね。 すっかり忘れてたのに、鑑定さん凄いじゃん! よく覚えてたね」
«――照。 お役二立てタなら幸イでス»
「何々、照れちゃったー? もう、可愛いんだから~。 えっと、Hey鑑定! 供物を捧げるにしても祭壇とか無いけど良いのかな?」
«――了。 検索中でス――解。 可能です»
「本当に凄いね……そんな事も分かるんだ。 あいあいさー、ありがとね」
手を合わせて内臓の山に向かって祈る。
「暴食の邪神さまー! この間は友達助けて貰ってありがとうございましたー! アースドラゴンの内臓ですー、良かったらお受け取りくださーい!」
クウネルは祈ったが供物にした内臓肉の山には何も起こらず、ただひたすらに巨大な少女が内臓肉の山に祈るという悲惨な状況だけが出現した。
「あれ? 鑑定さん、何も起きないよ!? 私、滅茶苦茶痛い女になってない? 大丈夫?」
«……恥。 検索中でス――解。 もット感情を込めル必要が有りマス»
「ちぇっ……分かったよ。 感情を込めるのね。 んー、よし決めた!」
内臓肉の前に立ち上がる。
そして、右手を心臓に当てて全身全霊の気持ちを込めて叫んだ。
「暴食の邪神にハツを捧げろ!」
クウネルは前世で大好きだった漫画のワンシーンを思い出しながら、感情を全力で乗せた。
「これでどうだ!!」
内臓肉の山は一瞬光った後、忽然とその場から消えた。
「よっっしゃ! さっき、超感情込めてたからね! へへっ、やってみたかったのよ」
«――着。 クウネル、暴食の邪神よりメールヲ受信しまシタ表示しマすか?»
「ふえっ!? マジで!? 鑑定さんってメール機能も有るの?!」
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