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第167話 反乱分子摘発
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ルーデウスがキャミやドーラと仲睦まじく幸せな時間を過ごしていると、扉が叩かれた。
「誰ですか?」
ルーデウスが問うと、扉の向こうから返事が返ってくる。
「私でございます、代理国王陛下」
ルーデウスは扉を開き執事長ウォンバットを入れた。
「ウォンバット、どうしたんだ? 今日は朝から居なかったようだけど」
「ドーラ様、並びにキャミ様、大切なお時間にお邪魔し申し訳ありません。 陛下……緊急でお話が」
「分かった、ごめんよ2人共。 必ずこの埋め合わせはするから」
ウォンバットに急かされるルーデウスは、本当に緊急事態が起きたことを察知しキャミ達に別れを告げた。
「妾は大丈夫なのじゃ、ルーデウス様」 「私達は何時でも待ってる。 気を付けて」
ルーデウスは2人の頭を撫で、部屋を出た。
「ウォンバット、説明してくれ」
廊下を早足で進むウォンバットに付いて行きながら質問する。
「反乱分子が王国内におります」
「……何だと」
まさかの返答にルーデウスは眉をひそめ、執務室へと向かった。
◆◇◆
「姉上が建てた劇場とか云う大きな建物に地下が……?」
「左様です。 目撃した者によると、ルーデウス代理国王陛下を支持する民達がその地下に頻繁に出入りしているとの事」
ルーデウスは執務室の椅子に座り、頭を抱える。
「まさか……女王の座に居る姉上を亡き者にしようと、その民達が計画していると?」
「まだ憶測でございます。 ですが、陛下を支持する女性達が地下へと集まって居るそうで……。 女性の持つ妬みや殺意は侮れないものです。 その可能性は捨てきれません」
ウォンバットの話にルーデウスは聞き覚えがあった。 王国の英雄ルーデウス代理国王を熱狂的に支持する女性ばかりの団体が、戦争の後から王都で発生していると報告が以前からあったのだ。
「それで、頻繁に集まっているのに今日は緊急だと言ったのは何故だ」
「今日、今までの比にならない数の女達が劇場の地下に集まっていると王都で情報を収集している者達から報告があったからです」
ルーデウスは目を見開き驚く。
「つまり……今日、動くつもりかもしれないって事か。 待て……姉上は今何処に居る? ウォンバット、知ってるか」
「はっ、女王陛下は早朝よりメリーや直属のメイド部隊達と王都に出掛けております。 あれだけの精鋭に守られていれば、女王陛下は安全でしょう。 それよりも、動く前に叩くべきかと」
「その通りだ、ウォンバット。 良く知らせてくれた。 直ぐに騎士団に連絡を! 私も出よう、話し合いで止めれるなら私が話すべきだ」
「はっ! 直ぐに支度させます!! おい、代理国王陛下に鎧を!」
「「「畏まりました」」」
ウォンバットは足早に退出し、ルーデウスは執務室で待機するメイド達に助けられ鎧を纏う。 剣を腰に差し、もしかしたら民に振るう事になるかもしれない予感に身震いした。 それでも、その時は躊躇するつもりは無い、大切な姉を守る為なのだから。
◆◇◆
「彼処か……ウォンバット」
「左様です。 お、丁度良い所に……」
ルーデウスとウォンバットは騎士団を引き連れ、新しく建てられた劇場と呼ばれる建物の近くで待機していた。
高くそびえ立つ劇場の一角に、地下へと通じる扉が見えた。 其処に1人の女性が近付きノックをする。
「推しは……?」 「尊い」 「よし、入れ」
離れた距離のルーデウス達には聞こえなかったが、どうやら合言葉で正解しないと入れないようだった。
扉が開けられ、女性が入り閉められる途中一瞬だけ扉が止まった。 直ぐに閉められたので、常人なら分からないだろうが歴戦の執事であるウォンバットは見逃さない。
「どうするか……」 「陛下、気付かれましたぞ。 この距離で気付くとは……かなりの手練れが見張りにおりますな」
「なっ?! では、逃げられる前に行かないと!」
「陛下は私の後ろに。 騎士達は陛下を囲み守れ、突撃しますぞ!」
「「「「「「了解!!」」」」」」
約50名の騎士を引き連れ、扉へと走る。 ウォンバットは筋肉を膨張させ、地下へと通じる扉を走る勢いのまま蹴破った。
「ぬっはぁぁぁ! 居ない、奥へと下がったか。 皆、油断するな! 下手したら、ボルガス騎士団長並の奴がおるぞ!!」
「ウォンバット進もう! そんな相手が姉上の命を狙っているなら逃げられたら不味い!」
ウォンバットを先頭に、ルーデウス達は薄暗い地下を突き進む。 暫く進むと通路の先から光が見え、油断無く突入した。
「王国騎士団だ! 全員動くな!!」
ルーデウス達が突入すると、広く大きな空間には大勢の女性達が並んでおり。 その先にはルーデウスを見て、頭を抱えて悶えるマリの姿が会った。
「誰ですか?」
ルーデウスが問うと、扉の向こうから返事が返ってくる。
「私でございます、代理国王陛下」
ルーデウスは扉を開き執事長ウォンバットを入れた。
「ウォンバット、どうしたんだ? 今日は朝から居なかったようだけど」
「ドーラ様、並びにキャミ様、大切なお時間にお邪魔し申し訳ありません。 陛下……緊急でお話が」
「分かった、ごめんよ2人共。 必ずこの埋め合わせはするから」
ウォンバットに急かされるルーデウスは、本当に緊急事態が起きたことを察知しキャミ達に別れを告げた。
「妾は大丈夫なのじゃ、ルーデウス様」 「私達は何時でも待ってる。 気を付けて」
ルーデウスは2人の頭を撫で、部屋を出た。
「ウォンバット、説明してくれ」
廊下を早足で進むウォンバットに付いて行きながら質問する。
「反乱分子が王国内におります」
「……何だと」
まさかの返答にルーデウスは眉をひそめ、執務室へと向かった。
◆◇◆
「姉上が建てた劇場とか云う大きな建物に地下が……?」
「左様です。 目撃した者によると、ルーデウス代理国王陛下を支持する民達がその地下に頻繁に出入りしているとの事」
ルーデウスは執務室の椅子に座り、頭を抱える。
「まさか……女王の座に居る姉上を亡き者にしようと、その民達が計画していると?」
「まだ憶測でございます。 ですが、陛下を支持する女性達が地下へと集まって居るそうで……。 女性の持つ妬みや殺意は侮れないものです。 その可能性は捨てきれません」
ウォンバットの話にルーデウスは聞き覚えがあった。 王国の英雄ルーデウス代理国王を熱狂的に支持する女性ばかりの団体が、戦争の後から王都で発生していると報告が以前からあったのだ。
「それで、頻繁に集まっているのに今日は緊急だと言ったのは何故だ」
「今日、今までの比にならない数の女達が劇場の地下に集まっていると王都で情報を収集している者達から報告があったからです」
ルーデウスは目を見開き驚く。
「つまり……今日、動くつもりかもしれないって事か。 待て……姉上は今何処に居る? ウォンバット、知ってるか」
「はっ、女王陛下は早朝よりメリーや直属のメイド部隊達と王都に出掛けております。 あれだけの精鋭に守られていれば、女王陛下は安全でしょう。 それよりも、動く前に叩くべきかと」
「その通りだ、ウォンバット。 良く知らせてくれた。 直ぐに騎士団に連絡を! 私も出よう、話し合いで止めれるなら私が話すべきだ」
「はっ! 直ぐに支度させます!! おい、代理国王陛下に鎧を!」
「「「畏まりました」」」
ウォンバットは足早に退出し、ルーデウスは執務室で待機するメイド達に助けられ鎧を纏う。 剣を腰に差し、もしかしたら民に振るう事になるかもしれない予感に身震いした。 それでも、その時は躊躇するつもりは無い、大切な姉を守る為なのだから。
◆◇◆
「彼処か……ウォンバット」
「左様です。 お、丁度良い所に……」
ルーデウスとウォンバットは騎士団を引き連れ、新しく建てられた劇場と呼ばれる建物の近くで待機していた。
高くそびえ立つ劇場の一角に、地下へと通じる扉が見えた。 其処に1人の女性が近付きノックをする。
「推しは……?」 「尊い」 「よし、入れ」
離れた距離のルーデウス達には聞こえなかったが、どうやら合言葉で正解しないと入れないようだった。
扉が開けられ、女性が入り閉められる途中一瞬だけ扉が止まった。 直ぐに閉められたので、常人なら分からないだろうが歴戦の執事であるウォンバットは見逃さない。
「どうするか……」 「陛下、気付かれましたぞ。 この距離で気付くとは……かなりの手練れが見張りにおりますな」
「なっ?! では、逃げられる前に行かないと!」
「陛下は私の後ろに。 騎士達は陛下を囲み守れ、突撃しますぞ!」
「「「「「「了解!!」」」」」」
約50名の騎士を引き連れ、扉へと走る。 ウォンバットは筋肉を膨張させ、地下へと通じる扉を走る勢いのまま蹴破った。
「ぬっはぁぁぁ! 居ない、奥へと下がったか。 皆、油断するな! 下手したら、ボルガス騎士団長並の奴がおるぞ!!」
「ウォンバット進もう! そんな相手が姉上の命を狙っているなら逃げられたら不味い!」
ウォンバットを先頭に、ルーデウス達は薄暗い地下を突き進む。 暫く進むと通路の先から光が見え、油断無く突入した。
「王国騎士団だ! 全員動くな!!」
ルーデウス達が突入すると、広く大きな空間には大勢の女性達が並んでおり。 その先にはルーデウスを見て、頭を抱えて悶えるマリの姿が会った。
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