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仮病
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早足で自宅に帰ってきた。
二階の自室に入るとすぐにドアを閉め、ドアに背を預けズルズルとしゃがみ込む。
暑さの中、早足で帰ってきたので汗をかいていたけど、着替える気力も無かった。
でも頭に上った血は下がっていた。今日二度目の大きなため息をつく。
「はぁー……」
最低だ私、あんなの完全に八つ当たり……
マリは私を心配して励ましに来てくれたのに……
……無意味より悪いんじゃないの。
あれは完全に失言。マリを黙らせる為だけに放った言葉は、ただ傷つけるだけの言葉になってしまった。
でも主張が間違っているとはどうしても思えなかった。
絶対に曲が悪い……私の責任が一番重い……
もうヤダな……こんな想いするの……
俯くことしか出来なかった。
一階からお母さんの声が聞こえる。
「ユカリー、ごはんよー」
あ、もうそんな時間か。どれくらいしゃがみ込んでいたんだろう。
「はーい」
返事をした後に着替え、一階に降り、夕飯を食べていた。
まだ喉の奥がギュウっと締め付けられている感覚があり、苦しくて喉を通らなかった。味もよく分からない……
四分の一も食べずに申し訳ないけど、もう食べられそうになかった。
「ごちそうさまでした」
「あら、全然食べてないじゃない」
お母さんが心配して声を掛けてくれる。
「うん、なんか調子悪くて」
「大丈夫? おかゆ作ろうか?」
「ううん、いい。もう寝るから」
「そう……おやすみ」
「おやすみ」
お母さんがすぐに引き下がってくれたことに安心した。
その後すぐシャワーを浴びて汗を流した。
階段を上り、部屋に入るとすぐにベットに倒れ込む。
今日のことを思い出す。嫌な考えばかりが頭の中を巡る。
他のことをする気にもなれない。もう寝てしまおう。と目をつむっても巡る考えは止められなくて、なかなか眠れなかった。
しばらく経つと窓の外が白んでいることに気付いた。
疲れていたので少し寝ていたとは思うけど、寝たような寝てないような、よく分からない状態であっという間だった。
シャワーでも浴びよう。と部屋を出ようとした時、自分が姿見に映った。
酷い顔……悪い夢を見ているような感覚から、現実に引き戻される。
学校、行きたくないな……
今まで今日の登校を全く考えていなかったので、急に心が折れてしまった。
休もうかな……うん、あんまり寝てないし体調もよくない、休もう……
まだ五時前だったので、七時を回ってから一階に降りた。
お母さんは台所でいつも通り朝ごはんの支度をしていたので声を掛ける。
「おはよう」
「おはよう。顔色悪いね。大丈夫?」
流石お母さん、顔を見ただけで察してくれたようだった。
「ううん、ちょっと体調悪いから休む」
「その方がよさそうね。学校には連絡しておくから。なにか食べたいものとかある?」
「ない。ちょっと喉通らないかも」
「そう……」
昨日の夕飯もあまり食べていなかったので心配そうだった。
「でも大丈夫だから放っておいて」
「分かった。何かあったら言ってね」
「うん、ありがとう」
また二階の自室に戻り、ベットに倒れ込んでスマホを握る。
マリにメッセージを送らなくちゃいけない。どちらかが休む時は必ず連絡していた。
待ち合わせ場所で待ちぼうけをくらい、最終的にお迎えになってしまうから。
でも今日はいつもとは違う。
マリと喧嘩みたいなことをしたのは初めてだった。
なんて送るべきか……
昨日の失言は謝りたかった。
でも「曲が悪かった」という主張を変えるつもりは無い。主張を変えるつもりが無いのは多分マリも同じ。
それで失言を謝ってもなにも解決しない気がする。
昨日の夜からずっと同じことをグルグル考えていた。
もう、七時半を回るので早く送らないと。
とりあえず休むことだけを伝えることにした。
『今日休むから』
三十分待っても返信は来なかった。
ショックだった。いつも絶対すぐに返してくれるのに。
嫌われてしまったかもしれない。
心配してくれたのに、酷いことを言われ怒鳴りつけられては当然か。
ちゃんと謝らないとなぁ……
それから少し経って、スマホが鳴った。
マリ!? と思ってスマホを見るとチハルだった。凄く悪いけどガックリしてしまった。
『今日お休みなんですか? 大丈夫ですか?』
どこで聞きつけたのか、学年が違うのに情報が速い。マリが伝えたのかな。
その後シオリとサナエさん、友達も心配するメッセージをくれた。
心配してくれたのに申し訳ないけど、急にスマホがうるさい物に感じられたので電源を切った。
そして目を瞑る。
目を開けて時計を確認するともう二時だった。寝てたんだ。
そろそろ学校が終わる。皆お見舞いなんて来ないよな……
急に心配になってきた。
会いたくないんだけど。合わせる顔ないし。
いやなんか来そうだな……来る気がしてきた。どっか行こ。
これで誰も来なかったら痛い奴だけど……
簡単に身支度を整え、一階に降りる。
リビングでテレビを見ていたお母さんに声を掛ける。
「ちょっと出かけてくるね」
「えぇ? 大丈夫なの?」
また心配そうだった。
「うん、八時ごろ帰ってくる」
「……そう、気を付けてね。なにかあったら連絡してね」
お母さんは基本私のやりたいようにやらせてくれるので、こう言ってくれると思っていた。
「うん、行ってきます」
そう言って家を出る。少し暑いけど昨日よりは全然マシ。
ウィンドウショッピング、なんて気分ではないので、近所の公園に向かった。
二階の自室に入るとすぐにドアを閉め、ドアに背を預けズルズルとしゃがみ込む。
暑さの中、早足で帰ってきたので汗をかいていたけど、着替える気力も無かった。
でも頭に上った血は下がっていた。今日二度目の大きなため息をつく。
「はぁー……」
最低だ私、あんなの完全に八つ当たり……
マリは私を心配して励ましに来てくれたのに……
……無意味より悪いんじゃないの。
あれは完全に失言。マリを黙らせる為だけに放った言葉は、ただ傷つけるだけの言葉になってしまった。
でも主張が間違っているとはどうしても思えなかった。
絶対に曲が悪い……私の責任が一番重い……
もうヤダな……こんな想いするの……
俯くことしか出来なかった。
一階からお母さんの声が聞こえる。
「ユカリー、ごはんよー」
あ、もうそんな時間か。どれくらいしゃがみ込んでいたんだろう。
「はーい」
返事をした後に着替え、一階に降り、夕飯を食べていた。
まだ喉の奥がギュウっと締め付けられている感覚があり、苦しくて喉を通らなかった。味もよく分からない……
四分の一も食べずに申し訳ないけど、もう食べられそうになかった。
「ごちそうさまでした」
「あら、全然食べてないじゃない」
お母さんが心配して声を掛けてくれる。
「うん、なんか調子悪くて」
「大丈夫? おかゆ作ろうか?」
「ううん、いい。もう寝るから」
「そう……おやすみ」
「おやすみ」
お母さんがすぐに引き下がってくれたことに安心した。
その後すぐシャワーを浴びて汗を流した。
階段を上り、部屋に入るとすぐにベットに倒れ込む。
今日のことを思い出す。嫌な考えばかりが頭の中を巡る。
他のことをする気にもなれない。もう寝てしまおう。と目をつむっても巡る考えは止められなくて、なかなか眠れなかった。
しばらく経つと窓の外が白んでいることに気付いた。
疲れていたので少し寝ていたとは思うけど、寝たような寝てないような、よく分からない状態であっという間だった。
シャワーでも浴びよう。と部屋を出ようとした時、自分が姿見に映った。
酷い顔……悪い夢を見ているような感覚から、現実に引き戻される。
学校、行きたくないな……
今まで今日の登校を全く考えていなかったので、急に心が折れてしまった。
休もうかな……うん、あんまり寝てないし体調もよくない、休もう……
まだ五時前だったので、七時を回ってから一階に降りた。
お母さんは台所でいつも通り朝ごはんの支度をしていたので声を掛ける。
「おはよう」
「おはよう。顔色悪いね。大丈夫?」
流石お母さん、顔を見ただけで察してくれたようだった。
「ううん、ちょっと体調悪いから休む」
「その方がよさそうね。学校には連絡しておくから。なにか食べたいものとかある?」
「ない。ちょっと喉通らないかも」
「そう……」
昨日の夕飯もあまり食べていなかったので心配そうだった。
「でも大丈夫だから放っておいて」
「分かった。何かあったら言ってね」
「うん、ありがとう」
また二階の自室に戻り、ベットに倒れ込んでスマホを握る。
マリにメッセージを送らなくちゃいけない。どちらかが休む時は必ず連絡していた。
待ち合わせ場所で待ちぼうけをくらい、最終的にお迎えになってしまうから。
でも今日はいつもとは違う。
マリと喧嘩みたいなことをしたのは初めてだった。
なんて送るべきか……
昨日の失言は謝りたかった。
でも「曲が悪かった」という主張を変えるつもりは無い。主張を変えるつもりが無いのは多分マリも同じ。
それで失言を謝ってもなにも解決しない気がする。
昨日の夜からずっと同じことをグルグル考えていた。
もう、七時半を回るので早く送らないと。
とりあえず休むことだけを伝えることにした。
『今日休むから』
三十分待っても返信は来なかった。
ショックだった。いつも絶対すぐに返してくれるのに。
嫌われてしまったかもしれない。
心配してくれたのに、酷いことを言われ怒鳴りつけられては当然か。
ちゃんと謝らないとなぁ……
それから少し経って、スマホが鳴った。
マリ!? と思ってスマホを見るとチハルだった。凄く悪いけどガックリしてしまった。
『今日お休みなんですか? 大丈夫ですか?』
どこで聞きつけたのか、学年が違うのに情報が速い。マリが伝えたのかな。
その後シオリとサナエさん、友達も心配するメッセージをくれた。
心配してくれたのに申し訳ないけど、急にスマホがうるさい物に感じられたので電源を切った。
そして目を瞑る。
目を開けて時計を確認するともう二時だった。寝てたんだ。
そろそろ学校が終わる。皆お見舞いなんて来ないよな……
急に心配になってきた。
会いたくないんだけど。合わせる顔ないし。
いやなんか来そうだな……来る気がしてきた。どっか行こ。
これで誰も来なかったら痛い奴だけど……
簡単に身支度を整え、一階に降りる。
リビングでテレビを見ていたお母さんに声を掛ける。
「ちょっと出かけてくるね」
「えぇ? 大丈夫なの?」
また心配そうだった。
「うん、八時ごろ帰ってくる」
「……そう、気を付けてね。なにかあったら連絡してね」
お母さんは基本私のやりたいようにやらせてくれるので、こう言ってくれると思っていた。
「うん、行ってきます」
そう言って家を出る。少し暑いけど昨日よりは全然マシ。
ウィンドウショッピング、なんて気分ではないので、近所の公園に向かった。
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