ニートの俺がサイボーグに改造されたと思ったら異世界転移させられたンゴwwwwwwwww

刺狼(しろ)

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File.8

敵と漫才

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静寂が支配する校内は俺達の靴音と話し声がよく響く。
スッキーはクールな厨二病ナイスガイなので口数は少ないけど、俺が話し掛けると返事はしてくれる。木霊でしょうか?いいえwwwケフィアですwwww

「しかし謎だよなwww帝殺して何をするつもりなんだろうwwww」

「まぁ、単純にこちら側の戦力低下というメリットはありますが、そこまでリスクを侵すとなれば目的はやはり、マリーさんのような特殊な人間の奪取でしょうねぇ……クックックッ」

こんな状況でもククク笑いを絶やさないスッキーにこちらも草を禁じえないwwwww

「異能持ち集めてどうすんだろwww洗脳して兵士にするとかかな?ショッカーとやってること変わらんぞwwwwww」

「ククッ!もしくは能力そのものを奪い、魔王軍の幹部にその力を譲渡する、といったところでしょう。どちらにせよ、阻止しなければなりませんね……派手に動けばその大事な計画も露見するというのに」

スッキーは口角を吊り上げて不敵に笑い、それ以降は特に会話もなく校舎の最上階、残るは屋上のみとなった。

「屋上が開く学校って珍しいよなwww青春に欠かせないロケーションですわwwww」

「よくわかりませんが、これが最後です。何も無ければいいですね」

華麗にスルーされつつ、屋上の観音開きの大扉を開けた。無駄にデカくて広いっていう珍しい造りですなwww

扉の先に広がるのは、現状にマッチしすぎちゃう曇天。普段は憩いの場として使われているのか、屋上庭園といった風情がある。
そしてその中心に、目当ての人物が何者かと対峙していた。

「い、いや……っ!来ないで!」

「お前を連れて行く。魔王様復活のために」

仮面と、ノイズが掛かった声、真紅の燕尾服を纏った怪しさ満点野郎が、マリーちゃんを追い詰めているところだった。問答無用でぶっ放しますねwww速攻ですwwww

「ばっきゅーんwwwwww」

──ズガァッ!!

「きゃあっ!」

「くっ!何者だ?!」

ハティで背後から仮面怪人の足元を撃つと、足元の石畳を破壊して二人の距離は離れた。瓦礫がマリーちゃんに当たってないことを祈るwwww
悔しげに此方に振り向いた人物に向かって、俺は自己紹介を始めた。礼儀は大事wwwwww

「皆の者~wwwテメェの目玉をエレキネットwww何者なんじゃwww勇者だよwwwwおはこんはろチャオwwwwww」

「勇者?!こんなに早く来るとは……!」

ポケモンSVで激シコと名高いナンジャモてゃの挨拶をパクった陽動に困惑する仮面怪人くんの隙を見逃さず、スッキーが(駄洒落ではない)マリーちゃんをお姫様抱っこで避難させましたね。

それはそうとSVなら俺は教師陣のほうが好きなんですけど分かる?キハダ先生とかミモザ先生とかレホール先生もいいよねwwwwww

「マリーさん、ご無事ですか?」

「スキア様……こ、怖かったです……!」

なんか抱き付いてんだけどマリーちゃんwwwwwふざけんなwwwwww

「スッキーwwwそのまま逃げなさいなwwww見てるとムカつくからwww早急に視界から消え失せてもろてwwwwww」

「私怨入りすぎでは?まぁ、お言葉に甘えてここはお任せしますよ。行きましょう、マリーさん」

「えっ、このまま?!ちょっ、スキア様……っ」

何故かお姫様抱っこのまま退場していくスッキーにクソワロタwwwwww
仮面野郎に向き直ると、忌々しげに俺を睨んでる気がするけど仮面してるから分かりませんwwwwww

ハティとスコルの銃口を向け、マスクドバトラーマンと対峙した。

「ヘイwww大人しくするなら五体満足で捕まえてあげますけどどうします?wwww」

「調子に乗るな……っ!【ブレイズバーン】!!」

「強情ですねwww」

キレ気味に呟いた仮面燕尾服ニキは、両手に魔法陣を展開して巨大な火球を放ってきた。
飛来する火球を横に飛んで回避しつつ、二発お見舞いしてやったンゴwwww

──ズガガァッ!!

「ぐぁあッ!!」

狙い通り両肩を撃ち抜くと、銃口は外さないまま問いかける。

「目的だけでも聴かせてくれよwww影が薄いとは言え帝の一角を落としてまで何をするつもりなんだwwww」

「影が薄い、だと……?!」

何処にキレる要素があったのか分からないが、レッド燕尾服マンは腕をだらりと下げたまま怒りを含んだ口調で俺を見た。

「俺は、ハァ……!あえてそう過ごしてきたんだ、何年も何年も……全ては魔王復活のためにな……!!」

「ま、まさかお前自身が……?!」

満を持して、一人仮面舞踏会ニキが震える手で仮面を取った。そこには、昨日見たような気がする赤髪と、ぼんやりと辛うじて記憶に残ってる男の顔。多分こんな顔だった気がする。うん。

「そう、俺が……」

「ヤマザキくん……なのか……?」

「サイドだよ!!!!」

「あーね。思い出してきたわwww」

自らの死を偽装し、容疑者リストに上がらないようにするための小細工だったらしい。藍染惣右介みたいな手口使いやがってwwwwww

「そうだ。殺害された帝……サイド・メ」

「サイド・メニューさんだっていうのか?!!?!」

「違うッ!!メニュエリだッ!!」

「うはwwwwそうでしたねwwwww」

この兄ちゃん面白いなwww合コンに呼んでイジり枠にしたいwwwwちょっとやってみよwwwwww

「俺は魔族に育てられた……人間に迫害された末にな。これは復讐だ!!魔王を復活させ!人間共を根絶やしにするっていうなァ!!」

「な、なんだってー?!?一体何が目的なんだ!!」

「だから復讐だっつってんだろ!!!!俺は嫌気が差すほど人間の」

「何とか言えよ!!黙ってちゃわかんねぇだろうが!!」

「今言ってるから!何とか言ってる途中だから!!復讐だよ復讐!!」

「復讐だと?!なんでそんなことを!!!」

「だーかーらー!!人間に!!!迫害されたの!!!!」

「理由を言え!!サイドメニュー!!!!」

「さっきから復讐だって言ってるし俺の名前はサイド・メニュエリだって言ってんだろボケェエエ!!!!!」

やべぇwwwwwwwwwクッソノリいいやんけこいつwwwwwwwwww

「わかったわかったwwwwで?マリーちゃん捕まえて何する気だったんすかwwwww」

「教えるかバカが!!」

「ふーん……でさぁ、復讐終わったらどうすんのさ?カチ盛りポテト」

「サイドメニューに絡めるんじゃねぇクソガキがッ!!
ハァ、ハァ……疲れるなお前……!!とにかく、あの女を渡すのか渡さないのかッ!どっちなんだ!!」

「んんwwwwww渡wwwさwwwwwwwwwwww無いwwwwwwwwwwwww
アンタ才能あるよwwwどっかで漫才してたらそこそこ人気でるんじゃね?」

「もうお前とは話さん……ここで始末してやる」

「そこは『いい加減にしろ!どうも、ありがとうございましたー♪』だろwwwwwwしっかりしろよwwwww」

お笑い素人のアドバイスに腹を立てたのか、サイドメニューくんは無言で燃え盛る炎を纏う鉄球の魔装具を取り出した。

「いい気になるなよ勇者……忍び込んだのは俺だけじゃねぇんだからな」

……衝撃の事実だぜメーン????

まぁ、心配にはなったが今俺が向かい合ってる奴が一番重要な捕縛対象であることに変わりはない。

「心配いらんだろwww皆立派にやってくれると思うんでwwwwいくぞ副菜!!」

「サイドだ」

もうアンジャッシュ大島みたいな返しが聴けない事に多少寂しさを感じつつ、振り回されて熱風を吹き上げる鉄球目掛けてハティとスコルを連射した。

──ズガガガガッ!!

「何……っ」

「さっき肩ブチ抜いたのにもうすっかり元気じゃねぇかwwwwww」

弾丸の威力にコントロールを乱され、投げてくる一撃は悉く外していく。やっぱ俺の銃は最高だぜwwwwww

「テメェの射撃だけじゃ、この【ゲヘナ・アマデイン】を完全に止めることは出来ないようだな!」

「ナメんじゃねぇぞwwwwちゃんと必殺技あるんだからwwwwww」

烈火に加えて暴風を生み出した鉄球は、ついに弾丸の威力を大幅に緩和し、真っ直ぐに俺を目掛けて飛来する。

「ぶっ潰れな!【ゲヘナ・オヴィス】!!」

──ドゴォォオッ!!!

「あ゛がァッ……!!!!」

瞬間、眼前に迫った鉄球は直径三メートル程に巨大化し一瞬で俺を吹き飛ばした。火炎と暴風にもみくちゃにされながら屋上庭園から放り出され、全身の骨がバキバキに折れているのも認識出来た。

レムレス細胞珠が大急ぎで体を修復したが、まださほど自由は効かない。何とか翼を出して滞空は出来た。
俺はハティとスコルに施されたとある術式を発動させるべく、二丁に魔力を込める。

「調子に乗ってるからやられるんだ!!勇者ァアッ!!!!」

「やられるのはアンタだ!!エスカルゴのオーブン焼き!!!!(サイゼで一番好きなサイドメニュー)」

半壊した屋上から跳躍した【好きなサイドメニュー名を入れてね♡】は、雲を晴らす程巻き上げた火炎旋風を連れたクソデカ鉄球を振り回し、曇天がまるで戦隊モノのラスボス復活後の空模様のように赤く染まる。

「死ねぇええええ!!勇者ァァァアッ!!」

「術式稼働www」

込めた魔力で発動した術式が弾倉と銃口の前に陣を形成し、それが回転を始めた。この術式を介す事により、構造上本来不可能な一斉掃射を可能とする。

「【クラスター・メテオーラ】ッ!!!!」

トリガーを引く毎に弾倉内の弾丸が陣を通じて一気に撃ち出され、即座に装填されていく。

──ダダダダダダダダァアッ!!!!

「がっ、ぐっ?!うわぁああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!!」

更に、銃口部に出現した魔法陣を弾が通過する事により聖属性の魔力で強化され、流星群の如く弾丸を相手に浴びせる。連射回数に制限はあるけど一回やっておきたかったんよねwww

「やりすぎたかもwwwwww」

言いながら二丁のシリンダーラッチを開くと、特殊術式によってオーバーヒートした銃身と弾倉を冷却する術式が発動し、排熱機構を伝って勢いよく蒸気が舞った。この光景かっこよすぎんか……しゅきぃ……。

フォッカチオくんの魔装具を破壊して本人にも殺到した弾丸の嵐は、近付いて見ると瀕死の重傷を負っているようだが辛うじて一命は取り留めたようだった。

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