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第3章 王都への道⑩『知能』
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フロータービーストは何が起こったのかわからないのか、再度降下しようとして、再び弾かれた。そこには降下したくてもできない魔法の障壁がある。
大きく息を吐き、イリアスは二人に指示を出した。
「里の中の魔獣を一掃しろ。結界の内に入っているものは、どうにもならん」
二人は共に、結界内に入っているドーターを仕留めに行った。
里が静かになってくると、家の中にいた者が様子を見にそろりと顔を出した。
「まだ危険だ! 中にいろ!」
イリアスが声を張り上げると、里の者たちは慌てて家に引っ込んだ。
しばらくして、剣を片手にした二人が戻ってきた。
「隊長、里の中にいる魔獣はすべて始末しました」
シモンが報告してくれたが、イリアスは険しい顔で空を見上げていた。
鳥獣型魔獣フロータービーストは頭が良い。ゆえに無理だと思ったものは、すぐにあきらめて去る傾向がある。
しかし、今回はあきらめていなかった。よほどカイトの第五の霊脈が気になるのだろう。
知能が高い魔獣ほど厄介かもしれないと、イリアスは思った。
体当たりしても破れない、魔力を伴った障壁だと理解したフロータービーストは、羽ばたきで突風を起こした。結界に当たったその風が弾かれる。
イリアスの目には結界が摩耗したのが視えた。
羽ばたきに魔力がこもっている、れっきとした風の魔法だった。
イリアスは内心、舌打ちした。
結界を破るには、魔法でしか破れない。属性は関係ないので、何かしら魔法をぶつけ続ければ、いずれは破れてしまう。フロータービーストはそれがわかっているのか、絶えず風の魔法を放ち始めた。
魔獣がどれだけの魔力を持っているのかはわからない。
あきらめて去るまで結界がもつか、それとも破られてしまうのか。
フロータービーストは賢いがゆえに、阻まれるほど、未知の霊力が欲しくてたまらなくなったのだろう。狂ったかのように、大きく羽ばたき続けている。
そのたびに、ドンッドンッと、扉を叩くような鈍い不吉な音が響く。
シモンとラダもまた、固唾を呑んで空を見ていた。
結界が破られてしまったら、降下してきたフロータービーストと戦うことになる。
やられるつもりはない。だが、誰もが無傷というわけにはいかないだろう。
あれだけの大きさの魔獣だ。剣の一突きで倒すことはできない。
里の中で風の魔法を放たれたら、防げる自信はない。
イリアスには皆を守れるだけの魔力が、ほとんど残っていなかった。
「隊長……」
シモンが不安そうな声を上げたとき、イリアスは動いた。
大きく息を吐き、イリアスは二人に指示を出した。
「里の中の魔獣を一掃しろ。結界の内に入っているものは、どうにもならん」
二人は共に、結界内に入っているドーターを仕留めに行った。
里が静かになってくると、家の中にいた者が様子を見にそろりと顔を出した。
「まだ危険だ! 中にいろ!」
イリアスが声を張り上げると、里の者たちは慌てて家に引っ込んだ。
しばらくして、剣を片手にした二人が戻ってきた。
「隊長、里の中にいる魔獣はすべて始末しました」
シモンが報告してくれたが、イリアスは険しい顔で空を見上げていた。
鳥獣型魔獣フロータービーストは頭が良い。ゆえに無理だと思ったものは、すぐにあきらめて去る傾向がある。
しかし、今回はあきらめていなかった。よほどカイトの第五の霊脈が気になるのだろう。
知能が高い魔獣ほど厄介かもしれないと、イリアスは思った。
体当たりしても破れない、魔力を伴った障壁だと理解したフロータービーストは、羽ばたきで突風を起こした。結界に当たったその風が弾かれる。
イリアスの目には結界が摩耗したのが視えた。
羽ばたきに魔力がこもっている、れっきとした風の魔法だった。
イリアスは内心、舌打ちした。
結界を破るには、魔法でしか破れない。属性は関係ないので、何かしら魔法をぶつけ続ければ、いずれは破れてしまう。フロータービーストはそれがわかっているのか、絶えず風の魔法を放ち始めた。
魔獣がどれだけの魔力を持っているのかはわからない。
あきらめて去るまで結界がもつか、それとも破られてしまうのか。
フロータービーストは賢いがゆえに、阻まれるほど、未知の霊力が欲しくてたまらなくなったのだろう。狂ったかのように、大きく羽ばたき続けている。
そのたびに、ドンッドンッと、扉を叩くような鈍い不吉な音が響く。
シモンとラダもまた、固唾を呑んで空を見ていた。
結界が破られてしまったら、降下してきたフロータービーストと戦うことになる。
やられるつもりはない。だが、誰もが無傷というわけにはいかないだろう。
あれだけの大きさの魔獣だ。剣の一突きで倒すことはできない。
里の中で風の魔法を放たれたら、防げる自信はない。
イリアスには皆を守れるだけの魔力が、ほとんど残っていなかった。
「隊長……」
シモンが不安そうな声を上げたとき、イリアスは動いた。
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