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序章 〜終わりの始まり〜
【第3.5話】人族の思惑と謀略
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時は遡り、白煙が上がった直後 ー
「ごほっごほっ、くそがぁ!どこだ!」
俺は煙を振り払おうとするがその量に、腕を振るだけでは視界は開けない。グズ人形の姿も見えなくなり辺り一面に煙が覆い、周囲からは騒がしい声が聞こえる。
「何が起こった!お前ら、風だ!煙を散らせ!」
カルラと呼ばれていた男の声が聞こえる、この煙を撒き散らそうとしているようだが、どうするつもりだろうか。
「「「 |風ノ渦(ウィンド・ヴォルテックス)」」」
聞き慣れない言葉と共に大広間の中で風が流れ始め、それが渦となり煙は周囲へと散らされ始めていた。視界が開け始めに見えたのは、ホウキと呼ばれていた女だった。
「ねぇ、今の何の音?…」
「やかましい風の音しか聞こえてねぇよ」
呆れた顔とため息をつかれ掴みかかろうとした瞬間、周囲から煙は消え風が収まりながら視界が完全に開けていった。全員が周囲を見渡しながらそれぞれ状況の確認をするが、そこにいたはずのグズ人形は姿を消していた、周囲を見渡すがどこにもいなければ、痕跡すら見当たらない。
すると、ホウキとカルラが話している声が耳に入って来る。
「カルラ、あれ…窓…割れてる…」
「ホウキ、でかした!お前は王をお守りするのだ!俺はやつを仕留めに行ってくる!」
「待って…どうせ迷子に…」
何か言い切る前にカルラは割れた窓から飛び出して行った、ホウキは呆れた顔を浮かべながらも再び周囲に命令を下す。
「はぁ…全員でこの場に残らなくていい…カルラの元へ向かって…」
「「「「「 はっ!! 」」」」」
慌ただしく、その場にいた兵士やフードを被った者達が後を追う様に大広間から飛び出していく。
「ふむ…仕留めたらよし…仕留め損なっとしても…やつにこの世界で生きるすべなし…だが、手助けをした者がいるとなれば話は別か…」
この場に残されたのは俺とラザール王、ホウキ三人だけになっていた。
「おっと、すまぬな、異世界の者よ。不意を突かれたとはいえ我々の失態」
「かまわねぇさ!人族…?だったか?俺一人がいれば問題ねぇだろ!」
「ふむ…して、名は?」
俺は胸を張りながら答えた、このおっさんに舐められたくないからだ。
「王燐 悟だ」
「ほう、王の名を冠するか…王は1人で十分なのだが…」
「大丈夫だ、ただの名前だ…気にするな」
(今はまだな……。)
「ふはっ、我にそのような口をききながら、挑発にも乗らない。本意であれば好ましいが…よかろう。では部屋を移そうか、口に合うかわからんが酒も用意してある、そこで話の続きをしようではないか」
「いいぜぇ、ついて行こうじゃねえか…」
「まだ…王にそのような口を…」
「かまわん、小さい者ほど大きく見せようと吠える」
「…はっ」
その言葉に正直イラッとしたが、ここで刃向かったところで勝てる算段はない。手に持っていたバールを強く握り、必死に自分自身を抑え込む。
「美味い飯と酒を頼むぜ!俺様が、お前らを救ってやるんだからな!あーははははっ!」
慌ただしかった大広間も静まり返り、俺たちは別室へと移動する。とりあえず話を聞く為にラザール王の後をついて行き、言われた通りに大広間を出て長い通路を歩き続けていた。
「おい、部屋はまだかよ?」
「…待つ、もう少し…」
とある部屋の前に着くと素朴な扉の前で立ち止まる、先程の大広間とは違い豪華さが無く大丈夫かと不安になる。ホウキが扉を開けラザール王と俺を中へと案内、中に入った部屋の中央には大きなテーブルがあり、それを挟むように椅子がニつだけ配置されていた、部屋の中はシンプルで必要最低限の物しか置かれていない雰囲気だ。
「待たせたな王燐、そちらに座るが良い」
少しばかりの不安を覚えていたが俺は言われた通りに席へとつく、テーブルを挟んで向かいにラザール王が座り、その後ろでホウキが立つ。どうやらここで話とやらをするらしい、俺にとってどんな話になるか楽しみだ。
「まずは…話の前に食事を用意しよう。腹が減ってはなんとやらだ、話しは食事をしながらでもよかろう」
ラザール王が手を叩くと、先ほど入ってきた扉から数人がワゴンを転がしながら料理を運んでくる。美味そうな匂いで部屋の中を埋め、目の前に置かれたグラスにはワインのような物が注がれる。どうやら歓迎とは本当の事らしい、部屋の雰囲気からは想像できない豪華な飯を前に我慢などできるはずもなく早速食べ始める。
「ふはっ…どうやら、お気に召したようでなにより。好みが分からぬのでな、取り敢えず様々な料理を用意させてもらった、楽に楽しむがいい」
「おう!中々じゃねえか!」
周りにいた人達の顔が引きつっている事に目もくれず、俺は目の前に出された料理に無心で食べ続ける。
「さて、話を続けようかの」
俺は料理の手を止め、話を聞く事にする。
「先も話した通り、この世界には人族以外に五つの種族が存命しておる。こやつらに脅かされながら、我々は生きてきた」
「だから俺を喚んだのか?」
「まぁ、話は最後まで聞け。ある日の事だ、我々人族はその他の種族を弱体化させる事に成功した、これにより今までの状況が一転し人族優勢となったのだ」
「なら、俺が呼ばれた理由は?そのまま潰せばいいだろ」
「お主を異世界から呼んだ理由じゃがな、弱体化させたとはいえ、数ではまだまだ不利なのは変わらない。それに奴らは、何か…画策しているようでの」
話を続けてはいるが核心が見えてこない、俺が呼ばれた意味などはまだ隠されている。少しだけ遠回しな話の内容にイラつきを覚える。
「それに、先ほど五種族と伝えたが、実は我々が滅した種族が一つだけあったのだ、その大戦の最中、人族の民や兵士達が甚大な被害を負ったのだ……「だーっ、か・ら!一体俺に何をさせんだ?」
そう声を荒げた俺の言葉に反応するかのように、深く息を吸い言葉を溜める。
「他種族の殲滅よ」
思っていなかった言葉に全身に鳥肌が立つのを感じた。武者震いか目の前にいる王の威圧感に気圧されたのかは分からない。
しかし、俺はかねてより元の世界でも同じような計画をしていた。人様の為に造られたはずなのアンドロイド共も勿論だが、誰であろうと俺に逆らうのは気に食わなかった。俺に従うように改造できたアンドロイドだけを使い、他の奴らを見下す為に力をつけていた。その力を持って、自由に思うがままに生きていたかった。だが、未だに腑に落ちない事がある。
「一つ聞くぜ?弱体させ、数で劣るとはいえ人族優位な状況なんだろ?…何故、俺を呼んでまで戦力を求める?自慢じゃないが、さっきの風みたいなやつは元の世界には無かった」
ラザール王がニヤリと笑う。
「お主にはある。先程、お主が握っておった武器が光り出したのに気がつかなんだか?」
「あぁ?なんじゃそりゃ?」
後ろにいたホウキが呆れたように、ため息をつく。また馬鹿にしたような態度をとっているのか、奴は特に気に食わない。
「…ラザール王、本当にこんなやつで大丈夫?」
「かまわぬ」
ラザール王は再び俺の目を見て話し始める、この国に代々伝わってきた伝承を。
ー 遥か異界の地より訪れし者。この地に舞い降りしその時、光り輝く力携えん。
その力は絶大なり、扱うべくは、民思う心たれ。その身に宿りし力、人のため、民のためにふるいたるべし。さすれば、降りかかる災は討ち払われ、この地に光と繁栄をもたらすであろう ー
「その光の力とやらが、俺に?」
「恐らく、その鱗片だろう。これから徐々にその力に慣れ、解放してくれれば良い」
「…この力があれば…俺は…」
「お主には、その力を持ってして我ら人族を繁栄へと導いてほしい」
俺は心の底にある言葉にできない感情と、力のようなものを感じた、この世界なら思うがままに出来るかもしれない。それに、こいつは人族のために他種族を滅ぼしてほしいと言っていた、殲滅してほしいと。
昔からそうだった、俺を見下す奴は許せなく、俺の上に立つ奴らを認めなかった。そんな奴らは残らずに潰してきた、だからずっと我慢ならなかった、俺を使うように指示していた奴らも、あのクズ人形達も。
俺には元の世界での未練はない、この世界で王になってやる、それまではせいぜい俺を利用するがいい。俺も、お前らを利用し尽くしてやる。
だが、この世界で生きて行くにはまだ何もかもが足りない。
「いいぜ、話に乗ってやる」
「うむ、よくぞ答えてくれた。これからはよろしく頼む、“人族の為たれ、人族の繁栄のために”」
ラザール王はグラスを上に上げ、そう答えた。
「………」
話が終わると二人は食事を終えた、王がメイドを呼ぶと俺を寝室へと案内させる。案内しますと告げたのでその後をついて、部屋から出て行く。
ここから始めてやる、俺の野望を。この力を持ってして俺の為による、俺の為の理想郷だって作り上げてやる。
「ごほっごほっ、くそがぁ!どこだ!」
俺は煙を振り払おうとするがその量に、腕を振るだけでは視界は開けない。グズ人形の姿も見えなくなり辺り一面に煙が覆い、周囲からは騒がしい声が聞こえる。
「何が起こった!お前ら、風だ!煙を散らせ!」
カルラと呼ばれていた男の声が聞こえる、この煙を撒き散らそうとしているようだが、どうするつもりだろうか。
「「「 |風ノ渦(ウィンド・ヴォルテックス)」」」
聞き慣れない言葉と共に大広間の中で風が流れ始め、それが渦となり煙は周囲へと散らされ始めていた。視界が開け始めに見えたのは、ホウキと呼ばれていた女だった。
「ねぇ、今の何の音?…」
「やかましい風の音しか聞こえてねぇよ」
呆れた顔とため息をつかれ掴みかかろうとした瞬間、周囲から煙は消え風が収まりながら視界が完全に開けていった。全員が周囲を見渡しながらそれぞれ状況の確認をするが、そこにいたはずのグズ人形は姿を消していた、周囲を見渡すがどこにもいなければ、痕跡すら見当たらない。
すると、ホウキとカルラが話している声が耳に入って来る。
「カルラ、あれ…窓…割れてる…」
「ホウキ、でかした!お前は王をお守りするのだ!俺はやつを仕留めに行ってくる!」
「待って…どうせ迷子に…」
何か言い切る前にカルラは割れた窓から飛び出して行った、ホウキは呆れた顔を浮かべながらも再び周囲に命令を下す。
「はぁ…全員でこの場に残らなくていい…カルラの元へ向かって…」
「「「「「 はっ!! 」」」」」
慌ただしく、その場にいた兵士やフードを被った者達が後を追う様に大広間から飛び出していく。
「ふむ…仕留めたらよし…仕留め損なっとしても…やつにこの世界で生きるすべなし…だが、手助けをした者がいるとなれば話は別か…」
この場に残されたのは俺とラザール王、ホウキ三人だけになっていた。
「おっと、すまぬな、異世界の者よ。不意を突かれたとはいえ我々の失態」
「かまわねぇさ!人族…?だったか?俺一人がいれば問題ねぇだろ!」
「ふむ…して、名は?」
俺は胸を張りながら答えた、このおっさんに舐められたくないからだ。
「王燐 悟だ」
「ほう、王の名を冠するか…王は1人で十分なのだが…」
「大丈夫だ、ただの名前だ…気にするな」
(今はまだな……。)
「ふはっ、我にそのような口をききながら、挑発にも乗らない。本意であれば好ましいが…よかろう。では部屋を移そうか、口に合うかわからんが酒も用意してある、そこで話の続きをしようではないか」
「いいぜぇ、ついて行こうじゃねえか…」
「まだ…王にそのような口を…」
「かまわん、小さい者ほど大きく見せようと吠える」
「…はっ」
その言葉に正直イラッとしたが、ここで刃向かったところで勝てる算段はない。手に持っていたバールを強く握り、必死に自分自身を抑え込む。
「美味い飯と酒を頼むぜ!俺様が、お前らを救ってやるんだからな!あーははははっ!」
慌ただしかった大広間も静まり返り、俺たちは別室へと移動する。とりあえず話を聞く為にラザール王の後をついて行き、言われた通りに大広間を出て長い通路を歩き続けていた。
「おい、部屋はまだかよ?」
「…待つ、もう少し…」
とある部屋の前に着くと素朴な扉の前で立ち止まる、先程の大広間とは違い豪華さが無く大丈夫かと不安になる。ホウキが扉を開けラザール王と俺を中へと案内、中に入った部屋の中央には大きなテーブルがあり、それを挟むように椅子がニつだけ配置されていた、部屋の中はシンプルで必要最低限の物しか置かれていない雰囲気だ。
「待たせたな王燐、そちらに座るが良い」
少しばかりの不安を覚えていたが俺は言われた通りに席へとつく、テーブルを挟んで向かいにラザール王が座り、その後ろでホウキが立つ。どうやらここで話とやらをするらしい、俺にとってどんな話になるか楽しみだ。
「まずは…話の前に食事を用意しよう。腹が減ってはなんとやらだ、話しは食事をしながらでもよかろう」
ラザール王が手を叩くと、先ほど入ってきた扉から数人がワゴンを転がしながら料理を運んでくる。美味そうな匂いで部屋の中を埋め、目の前に置かれたグラスにはワインのような物が注がれる。どうやら歓迎とは本当の事らしい、部屋の雰囲気からは想像できない豪華な飯を前に我慢などできるはずもなく早速食べ始める。
「ふはっ…どうやら、お気に召したようでなにより。好みが分からぬのでな、取り敢えず様々な料理を用意させてもらった、楽に楽しむがいい」
「おう!中々じゃねえか!」
周りにいた人達の顔が引きつっている事に目もくれず、俺は目の前に出された料理に無心で食べ続ける。
「さて、話を続けようかの」
俺は料理の手を止め、話を聞く事にする。
「先も話した通り、この世界には人族以外に五つの種族が存命しておる。こやつらに脅かされながら、我々は生きてきた」
「だから俺を喚んだのか?」
「まぁ、話は最後まで聞け。ある日の事だ、我々人族はその他の種族を弱体化させる事に成功した、これにより今までの状況が一転し人族優勢となったのだ」
「なら、俺が呼ばれた理由は?そのまま潰せばいいだろ」
「お主を異世界から呼んだ理由じゃがな、弱体化させたとはいえ、数ではまだまだ不利なのは変わらない。それに奴らは、何か…画策しているようでの」
話を続けてはいるが核心が見えてこない、俺が呼ばれた意味などはまだ隠されている。少しだけ遠回しな話の内容にイラつきを覚える。
「それに、先ほど五種族と伝えたが、実は我々が滅した種族が一つだけあったのだ、その大戦の最中、人族の民や兵士達が甚大な被害を負ったのだ……「だーっ、か・ら!一体俺に何をさせんだ?」
そう声を荒げた俺の言葉に反応するかのように、深く息を吸い言葉を溜める。
「他種族の殲滅よ」
思っていなかった言葉に全身に鳥肌が立つのを感じた。武者震いか目の前にいる王の威圧感に気圧されたのかは分からない。
しかし、俺はかねてより元の世界でも同じような計画をしていた。人様の為に造られたはずなのアンドロイド共も勿論だが、誰であろうと俺に逆らうのは気に食わなかった。俺に従うように改造できたアンドロイドだけを使い、他の奴らを見下す為に力をつけていた。その力を持って、自由に思うがままに生きていたかった。だが、未だに腑に落ちない事がある。
「一つ聞くぜ?弱体させ、数で劣るとはいえ人族優位な状況なんだろ?…何故、俺を呼んでまで戦力を求める?自慢じゃないが、さっきの風みたいなやつは元の世界には無かった」
ラザール王がニヤリと笑う。
「お主にはある。先程、お主が握っておった武器が光り出したのに気がつかなんだか?」
「あぁ?なんじゃそりゃ?」
後ろにいたホウキが呆れたように、ため息をつく。また馬鹿にしたような態度をとっているのか、奴は特に気に食わない。
「…ラザール王、本当にこんなやつで大丈夫?」
「かまわぬ」
ラザール王は再び俺の目を見て話し始める、この国に代々伝わってきた伝承を。
ー 遥か異界の地より訪れし者。この地に舞い降りしその時、光り輝く力携えん。
その力は絶大なり、扱うべくは、民思う心たれ。その身に宿りし力、人のため、民のためにふるいたるべし。さすれば、降りかかる災は討ち払われ、この地に光と繁栄をもたらすであろう ー
「その光の力とやらが、俺に?」
「恐らく、その鱗片だろう。これから徐々にその力に慣れ、解放してくれれば良い」
「…この力があれば…俺は…」
「お主には、その力を持ってして我ら人族を繁栄へと導いてほしい」
俺は心の底にある言葉にできない感情と、力のようなものを感じた、この世界なら思うがままに出来るかもしれない。それに、こいつは人族のために他種族を滅ぼしてほしいと言っていた、殲滅してほしいと。
昔からそうだった、俺を見下す奴は許せなく、俺の上に立つ奴らを認めなかった。そんな奴らは残らずに潰してきた、だからずっと我慢ならなかった、俺を使うように指示していた奴らも、あのクズ人形達も。
俺には元の世界での未練はない、この世界で王になってやる、それまではせいぜい俺を利用するがいい。俺も、お前らを利用し尽くしてやる。
だが、この世界で生きて行くにはまだ何もかもが足りない。
「いいぜ、話に乗ってやる」
「うむ、よくぞ答えてくれた。これからはよろしく頼む、“人族の為たれ、人族の繁栄のために”」
ラザール王はグラスを上に上げ、そう答えた。
「………」
話が終わると二人は食事を終えた、王がメイドを呼ぶと俺を寝室へと案内させる。案内しますと告げたのでその後をついて、部屋から出て行く。
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