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捨てられ令嬢、騎士団に入る
アティ、精霊の力を借りてポーションを作る
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アティは書斎に置いてあった鞄(かばん)を手に取り、1階にあるキッチンに移動した。
キッチンにあったものは、ほとんど持ち出されている。しかしアティにとって幸運なことに、もう使わないと判断し置いていったのだろう、使い古されて黒く焦げた鍋が1つだけ残っていた。
アティはそれを持ち上げ、穴が空いていないか確かめた。
「うん、よかった。まだ使えるわ。」
そして、アティは机に鍋を置き、片膝をついて座った。祈るように手を合わせ、目を閉じる。
「水の精霊さん、どうか私の声に応えて」
アティは声が返ってくることを待った。少しして、彼女の耳元で囁(ささや)き声が聞こえた。
『アティ、どうした? 元気ない……』
小さな子供のような愛らしい声に、アティは目を開ける。
机の上やアティの肩など様々なところに、アティの中指ほどしかない小ささの可愛らしい小精霊が現れていた。
水の小精霊が、アティの声に応えてくれたのだ。
「お願いがあるの。手伝ってくれる?」
『もちろん! アティのお願いなら頑張るぞ!』
胸を張って答える小精霊に、アティは嬉しそうに笑った。
「ありがとう。一緒にポーションを作りましょう」
アティが頼むと、小精霊たちはかしましく騒ぎ出す。
『ポーション! アティのポーションだ!』
『アティ、おれたちにもポーション分けてくれ!』
『アティのポーション好き!』
ポーションという言葉に反応して、はしゃぐ小精霊たちの可愛らしさに、アティは胸が暖かくなった。
「ええ、もちろんあげるわ。それじゃあ、お願いね」
『おー!』
小精霊たちは両手を上げて喜んだ。アティも真似して、両手をあげて喜ぶ。
小精霊と交流するとき、アティはつい子供のようになってしまう。彼女はこんな時間が好きだった。
そして、作業が始まる。
まず小精霊が、鍋にたっぷりと綺麗な水を入れる。彼らが力を合わせて鍋を満たす程の水を作り出した。
『綺麗な水! 精霊特製の水、作る!』
『作るー!』
「あなたたちが作ってくれたお水で作ると、ポーションの出来が違うの。ありがとうね」
水が満ちた鍋に、アティは鞄から取り出した薬草を1枚入れる。それは彼女の学友が趣味で栽培したものだ。彼女が原料を、アティがポーションを、エミリアが販売を、という形で役割を分配していた。
あとは魔力を込めながら、鍋を混ぜるだけだ。ポーションは魔力が扱える者なら、誰でも作ることができるほど簡単な手順で作ることができるのだ。そして、これが錬金術の入口でもあった。
アティは鍋に手をかざし、魔力を込める。錬金術とは、異なる材料を魔力で1つにし、新たなものを作り出す術だった。
彼女は30秒程、魔力を込め続けた。すると、鍋の中が水色に光りだす。
「いつもより綺麗な輝きだわ。きっと素敵なポーションができるわね」
光が収まったとき、鍋に入っていた水と薬草は姿を変え、水色のポーションになっていた。
「ありがとう、みんなが手伝ってくれたおかげね。さあ、ポーションをどうぞ」
『やったー!』
『飲むー!』
アティは小精霊たちに向かって、感謝の気持ちがこもった愛らしい笑顔を見せた。今日の彼女は色々とあったが、その表情は明るいものに変わっている。
家族はいなくなったけど、助けてくれる人はいるわ。そう思うと、アティは少し心が晴れた気分だった。
キッチンにあったものは、ほとんど持ち出されている。しかしアティにとって幸運なことに、もう使わないと判断し置いていったのだろう、使い古されて黒く焦げた鍋が1つだけ残っていた。
アティはそれを持ち上げ、穴が空いていないか確かめた。
「うん、よかった。まだ使えるわ。」
そして、アティは机に鍋を置き、片膝をついて座った。祈るように手を合わせ、目を閉じる。
「水の精霊さん、どうか私の声に応えて」
アティは声が返ってくることを待った。少しして、彼女の耳元で囁(ささや)き声が聞こえた。
『アティ、どうした? 元気ない……』
小さな子供のような愛らしい声に、アティは目を開ける。
机の上やアティの肩など様々なところに、アティの中指ほどしかない小ささの可愛らしい小精霊が現れていた。
水の小精霊が、アティの声に応えてくれたのだ。
「お願いがあるの。手伝ってくれる?」
『もちろん! アティのお願いなら頑張るぞ!』
胸を張って答える小精霊に、アティは嬉しそうに笑った。
「ありがとう。一緒にポーションを作りましょう」
アティが頼むと、小精霊たちはかしましく騒ぎ出す。
『ポーション! アティのポーションだ!』
『アティ、おれたちにもポーション分けてくれ!』
『アティのポーション好き!』
ポーションという言葉に反応して、はしゃぐ小精霊たちの可愛らしさに、アティは胸が暖かくなった。
「ええ、もちろんあげるわ。それじゃあ、お願いね」
『おー!』
小精霊たちは両手を上げて喜んだ。アティも真似して、両手をあげて喜ぶ。
小精霊と交流するとき、アティはつい子供のようになってしまう。彼女はこんな時間が好きだった。
そして、作業が始まる。
まず小精霊が、鍋にたっぷりと綺麗な水を入れる。彼らが力を合わせて鍋を満たす程の水を作り出した。
『綺麗な水! 精霊特製の水、作る!』
『作るー!』
「あなたたちが作ってくれたお水で作ると、ポーションの出来が違うの。ありがとうね」
水が満ちた鍋に、アティは鞄から取り出した薬草を1枚入れる。それは彼女の学友が趣味で栽培したものだ。彼女が原料を、アティがポーションを、エミリアが販売を、という形で役割を分配していた。
あとは魔力を込めながら、鍋を混ぜるだけだ。ポーションは魔力が扱える者なら、誰でも作ることができるほど簡単な手順で作ることができるのだ。そして、これが錬金術の入口でもあった。
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彼女は30秒程、魔力を込め続けた。すると、鍋の中が水色に光りだす。
「いつもより綺麗な輝きだわ。きっと素敵なポーションができるわね」
光が収まったとき、鍋に入っていた水と薬草は姿を変え、水色のポーションになっていた。
「ありがとう、みんなが手伝ってくれたおかげね。さあ、ポーションをどうぞ」
『やったー!』
『飲むー!』
アティは小精霊たちに向かって、感謝の気持ちがこもった愛らしい笑顔を見せた。今日の彼女は色々とあったが、その表情は明るいものに変わっている。
家族はいなくなったけど、助けてくれる人はいるわ。そう思うと、アティは少し心が晴れた気分だった。
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