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耳を澄ましてみて
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♬
耳を澄ましてみて
木々のざわめき
川のせせらぎ
鳥の鳴き声
全てが音楽となって
この心を揺らす
今立ち上がって
この声も
涙も
痛みも
全てが血潮となって
この魂に呼びかける
♬
段々と打ち解けて歌も上達していくいく子どもたち。ルイーズは子どもたちを教会に連れて行き、讃美歌を歌わせる。その反応が上場で、子どもたちも自信がつくようになる。
そんなある日、副担任の先生演じるオルファの母がやってくる。オルファが勝手に歌のレッスンを受けていることを知り、辞めさせるために乗り込んできたのだ。
再び、ちらほらと笑いが上がる。
「この馬鹿娘が!! 人様に迷惑をかけて‥‥‥」
オルファの母は、嫌がるオルファを引きずって無理やり帰ろうとする。
客席も舞台も一緒に、張り詰めた緊張感に包まれる。
「お母さん! 私は歌が好きなの!! どうしても歌手になりたいのよ!! 今まで貧乏だからってずっと言えずに諦めてた。だけど、先生に会って歌を学んで、私にもできるんじゃないかって、もう一度歌手を目指してみてもいいんじゃないかって思ったの」
「この身の程知らずが!!」
オルファの頬をビンタする母。床に尻餅をつくオルファ。
「よく聞きな。夢なんて語ったって無駄なんだ。私たちは黒人で、生まれた時から貧乏で、私は掃除の仕事をしてあんたを食わせてきた。学歴も才能もない私には、それが精一杯だった‥‥‥。あんたはせめて、大人になって公務員にでもなって、人並みの生活を送れたらいいと‥‥‥。歌手になるなんて、夢のまた夢さ。馬鹿げたことを言っていないで、家に帰って勉強しな!」
「オルファのお母さん、オルファを連れて行かないで!!」
リュカがやってきて、オルファの母の腕をつかむ。
「なんだい、お前は?」
「オルファは歌がやりたいって言ってるのに、どうして応援してあげないんだ!! 母親なら、子どもの夢を応援してあげるんじゃないのかよ?! どうして彼女の邪魔をするんだ!! ようやく好きなことを見つけて、自由になっているのに!」
そこにやってくる私。
「そうよ、歌をやめさせようとするなんておかしいわ!! あなたは分かっていないんだわ、彼女がすごく才能があって、誰よりも努力家だってことを!!」
ため息をついて、ルイーズに向き直るオルファの母親。
「先生、うちの子が歌手になんかなれるわけがないんです。彼女に期待をさせることは、夢を持たせることは、残酷なことです。なぜなら、叶うわけがないからです」
と母親。
「本当にそうでしょうか?」
ルイーズが切々と問いかける。
「お母さん、あなたは娘さんの歌をちゃんと聞いたことがありますか?」
「歌なんか聴く暇なんてなかった。言ったろう?娘を食わせるだけで精一杯だったって。それくらい私は働き詰めだったんだ」
「お母さん、あなたの苦労は理解しています。私にも貧乏だったときはありました。ただ、娘さんは素晴らしい才能を持っています。一度、彼女の歌を聴いてあげてください」
ここで、オルファのソロが始まる。
耳を澄ましてみて
木々のざわめき
川のせせらぎ
鳥の鳴き声
全てが音楽となって
この心を揺らす
今立ち上がって
この声も
涙も
痛みも
全てが血潮となって
この魂に呼びかける
♬
段々と打ち解けて歌も上達していくいく子どもたち。ルイーズは子どもたちを教会に連れて行き、讃美歌を歌わせる。その反応が上場で、子どもたちも自信がつくようになる。
そんなある日、副担任の先生演じるオルファの母がやってくる。オルファが勝手に歌のレッスンを受けていることを知り、辞めさせるために乗り込んできたのだ。
再び、ちらほらと笑いが上がる。
「この馬鹿娘が!! 人様に迷惑をかけて‥‥‥」
オルファの母は、嫌がるオルファを引きずって無理やり帰ろうとする。
客席も舞台も一緒に、張り詰めた緊張感に包まれる。
「お母さん! 私は歌が好きなの!! どうしても歌手になりたいのよ!! 今まで貧乏だからってずっと言えずに諦めてた。だけど、先生に会って歌を学んで、私にもできるんじゃないかって、もう一度歌手を目指してみてもいいんじゃないかって思ったの」
「この身の程知らずが!!」
オルファの頬をビンタする母。床に尻餅をつくオルファ。
「よく聞きな。夢なんて語ったって無駄なんだ。私たちは黒人で、生まれた時から貧乏で、私は掃除の仕事をしてあんたを食わせてきた。学歴も才能もない私には、それが精一杯だった‥‥‥。あんたはせめて、大人になって公務員にでもなって、人並みの生活を送れたらいいと‥‥‥。歌手になるなんて、夢のまた夢さ。馬鹿げたことを言っていないで、家に帰って勉強しな!」
「オルファのお母さん、オルファを連れて行かないで!!」
リュカがやってきて、オルファの母の腕をつかむ。
「なんだい、お前は?」
「オルファは歌がやりたいって言ってるのに、どうして応援してあげないんだ!! 母親なら、子どもの夢を応援してあげるんじゃないのかよ?! どうして彼女の邪魔をするんだ!! ようやく好きなことを見つけて、自由になっているのに!」
そこにやってくる私。
「そうよ、歌をやめさせようとするなんておかしいわ!! あなたは分かっていないんだわ、彼女がすごく才能があって、誰よりも努力家だってことを!!」
ため息をついて、ルイーズに向き直るオルファの母親。
「先生、うちの子が歌手になんかなれるわけがないんです。彼女に期待をさせることは、夢を持たせることは、残酷なことです。なぜなら、叶うわけがないからです」
と母親。
「本当にそうでしょうか?」
ルイーズが切々と問いかける。
「お母さん、あなたは娘さんの歌をちゃんと聞いたことがありますか?」
「歌なんか聴く暇なんてなかった。言ったろう?娘を食わせるだけで精一杯だったって。それくらい私は働き詰めだったんだ」
「お母さん、あなたの苦労は理解しています。私にも貧乏だったときはありました。ただ、娘さんは素晴らしい才能を持っています。一度、彼女の歌を聴いてあげてください」
ここで、オルファのソロが始まる。
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