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第4章 第3の事件へ
21話 母親と警察との会話
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「あのー、警部さん? 娘は? 娘は……? 見つかりますか?」
「まだ、まだです。申し訳ありませんが、まだ見つかってないです……」
「そうですか……残念です……」
母親の梓乃は、栄警察署まで娘のひろ子の捜索の進捗を聞きに駆けつけた。
しかし、どうやら捜索が難航しているらしく、通報当時の警察官の声には励まされるような明るさがあったのだが、母親の梓乃が現時点での捜索について、質問した時にはその明るさが消失していた。
不安が増すのをただ眺めてる事しかできずに歯がゆい思いをしていた母親の梓乃は、未だ帰らぬ娘を心配するあまり、気が動転してしていたのだが、何やら思い出したのか? 一転して警察官に話をし出した。
「そう言えば、娘を通わせている家庭教師塾のfight‐mensに電話を掛けたんです。何か娘の事を掴めないかな? と。そしたら──」
「そしたら?」
「えぇ、娘の担当の家庭教師の守永さんが気にかかる事を話してくださいまして……」
「守……永……? 気にかかる事? 何だ? 何処かで聞いた事ある名前だな。それにしても、気にかかる事とは?」
「えっ? 守永さんとお知り合いか何かですか?……って言っている場合じゃないです。娘が、娘が『誘拐』されたんじゃないか? と思うような事を話されたんです」
母親の梓乃はそこまで話すと、みるみると顔から生気が抜けて急に更けたようにやつれながら涙を浮かべた。
「ちょ、お母様。娘さんの事で心配なのは重々分かります。ですが、まだ希望は捨てないでください! 我々が必ず……。必ずや、娘さんを発見して見せますから!」
「うぅ……。はい……」
「そうですよ! 元気出してください! 見つける為にも先程の話を詳しくお話ください」
「分かりました……」
母親の梓乃は涙を服の袖で拭うと警察官の言葉に促されて警察に伝えると言う一大決心をする為、溜め息をふぅっと行い、ゆっくりと口を開いた。
「娘のひろ子に似た女の子が白い車に乗せられる所を、家庭教師の守永さんが偶然目撃したそうです。定かではないですが、と念押しされましたが。電話越しでの話でしたが、嘘をつくような声色ではなかったように思います……だから、その……誘拐されたんじゃないか? って」
「成る程。分かりました。この話は捜査員達と共有して、『誘拐』も視野に捜索をさせて頂きますね」
「はい。よろしくお願いします」
「まだ、まだです。申し訳ありませんが、まだ見つかってないです……」
「そうですか……残念です……」
母親の梓乃は、栄警察署まで娘のひろ子の捜索の進捗を聞きに駆けつけた。
しかし、どうやら捜索が難航しているらしく、通報当時の警察官の声には励まされるような明るさがあったのだが、母親の梓乃が現時点での捜索について、質問した時にはその明るさが消失していた。
不安が増すのをただ眺めてる事しかできずに歯がゆい思いをしていた母親の梓乃は、未だ帰らぬ娘を心配するあまり、気が動転してしていたのだが、何やら思い出したのか? 一転して警察官に話をし出した。
「そう言えば、娘を通わせている家庭教師塾のfight‐mensに電話を掛けたんです。何か娘の事を掴めないかな? と。そしたら──」
「そしたら?」
「えぇ、娘の担当の家庭教師の守永さんが気にかかる事を話してくださいまして……」
「守……永……? 気にかかる事? 何だ? 何処かで聞いた事ある名前だな。それにしても、気にかかる事とは?」
「えっ? 守永さんとお知り合いか何かですか?……って言っている場合じゃないです。娘が、娘が『誘拐』されたんじゃないか? と思うような事を話されたんです」
母親の梓乃はそこまで話すと、みるみると顔から生気が抜けて急に更けたようにやつれながら涙を浮かべた。
「ちょ、お母様。娘さんの事で心配なのは重々分かります。ですが、まだ希望は捨てないでください! 我々が必ず……。必ずや、娘さんを発見して見せますから!」
「うぅ……。はい……」
「そうですよ! 元気出してください! 見つける為にも先程の話を詳しくお話ください」
「分かりました……」
母親の梓乃は涙を服の袖で拭うと警察官の言葉に促されて警察に伝えると言う一大決心をする為、溜め息をふぅっと行い、ゆっくりと口を開いた。
「娘のひろ子に似た女の子が白い車に乗せられる所を、家庭教師の守永さんが偶然目撃したそうです。定かではないですが、と念押しされましたが。電話越しでの話でしたが、嘘をつくような声色ではなかったように思います……だから、その……誘拐されたんじゃないか? って」
「成る程。分かりました。この話は捜査員達と共有して、『誘拐』も視野に捜索をさせて頂きますね」
「はい。よろしくお願いします」
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